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2020/06/22

MA必須のオーディオプラグイン!映像編集でどう使いこなす?〜Media Composerでオーディオプラグインを使ってみよう〜

緊急事態宣言解除後もリモートワーク化の流れが進みつつありますが、みなさんはどうお過ごしでしょうか? 運動不足解消のため、YouTubeでの動画を見ながら体を動かしたり、料理の腕を磨くためミシュランシェフのレシピを試したり、以前よりもネット配信を活用している人は増えているのではないでしょうか。また、リモートワークによる1日1回は必ずあるビデオ会議、学校の配信授業など、今やスマホやノートPCからの音を聞かない日はありません。 そしてそんなwebで公開されている動画コンテンツから流れてくる音声や環境音など、雑音とも取れる音が気になったことはありませんか? 興行用の映画やドラマなどのコンテンツとは違い、webで公開されている動画コンテンツの中には、MA作業を行っておらず、音声の調節をしていないものも多くあります。今年はコロナ禍の中でNAB2020が中止となり、各メーカーから配信されている動画などを見ても、息継ぎの音やリップノイズが気になるものもあります。Live配信の録画をそのままYouTubeなどにアップしているのかもしれませんが、Live配信では気にならないノイズも、収録されたものだと気になってしまうことはよくあります。 Live配信時の音声については、弊社ホームページにある「学校・塾・Webinar向け!マイクロフォン徹底解説」を参考にしていただけると、配信時の音声をより明瞭にすることができるようになりますので、あわせてご覧ください。 https://pro.miroc.co.jp/headline/microphone-for-web-seminar-lecture/ では、Live配信ではない、収録した音声に関してはどうしたらいでしょうか?もちろん、収録時の音声にノイズをのせないこと、というのは言うまでもありませんし、MA作業ができて、音声を整えることができれば何の問題もありません。 しかし、そこまでの予算がなかったり、即時性を求めるためだったりと、映像編集時にほどほどに音声のノイズカットが施されていればOK、ということも多いのではないかと思います。 そこで、映像編集システムでのノイズカットや音声の調整は、どうやったら簡単にできるのか?これから数回に分けて、ご紹介していきたいと思います。 今回のテーマは、どんな映像編集ソフトにも標準的に装備されている三大プラグイン、「コンプレッサー、EQ、リバーブ」についてです。 Pro ToolsのようなDAWにも同様に標準で装備されているということからも、これらのプラグインを使えば、MA作業をしなくても簡単な音声の調整を行うことができそうな気がします。しかし、映像編集をする人にとっては、「音声のプラグインはハードルが高すぎて、使ったことがない!」という人も、実際多いのではないでしょうか。 それでは、三大プラグインとその使用方法を簡単に説明していきたいと思います。 大きな音を"圧縮"する コンプレッサー(Compresser) コンプレッサーは、名前の通り、音を"Compress"=圧縮させる機能を持っています。 人の話す声の大きさやトーンは千差万別ですし、人はいつも同じ声の大きさで話をすることができるわけでもありません。テレビや動画を見ているときに、聞きやすいと感じる音はボリュームを変えなくても、一定の音量で耳に入ることではないでしょうか。一定のしきい値を超えた音量を潰してあげることで、そのような音量のばらつきを整えられるというのが、コンプレッサーを使う利点です。 デジタルでの制作では、0dBを超えることはできませんので、一瞬だけでもレベルが最大になるところに合わせる以外にないため、その他の音がとても小さくなってしまうことがあります。 そういった音声を聞くために、小さい音にボリュームを合わせてしまうと、最大レベルのところで音がうるさくなってしまい、反対に、大きな音のところにボリュームを合わせてしまうと、今度は小さな音が聞こえにくくなってしまいます。 これを解決するには、最大音が0dBを超えないように大きい音の箇所を圧縮しつつ、ゲインを調整して全体のレベルを底上げしてみましょう。 ↑ Media Composerに標準でインストールされるもので、Pro Toolsのものと同じインターフェース。コンプレッサーは波形の大きなところを圧縮し、小さい波形はそのままにするというのが基本。 今回の調整は、ATTACKは変更せず、極端には編集していませんが、THRESH(Threshold/閾値)を設定し、その音量を超える信号を、RATIOの圧縮率をつかって圧縮し、Gainで全体を底上げし、音圧をあげている。 タイムライン:上がオリジナルの音源、下がComp後の波形。 ピークの音が抑えられ、全体的に波形の黒い部分が多くなり、音の密度が増したことが分かる。   < しまもんのナレーションでコンプレッサーによる効果を聞き比べ > ・オリジナルの音声 [audio wav="https://pro.miroc.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/Original-for-Comp.wav"][/audio] ・コンプレッサーをかけた音声 [audio wav="https://pro.miroc.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/MC_Comp.wav"][/audio] 特定の周波数をカットorブーストする イコライザー(EQ) これは特定の周波数をカットしたり、ブーストしたりすることができるエフェクトです。プラグインがなかった時代のノンリニア編集機においても、EQツールを使用して、特定の周波数をカットして耳障りな音を目立たなくしています。プラグインが苦手という人もこのエフェクターだけは、すぐに馴染めそうです。 ↑ 冒頭から聞こえる電車音を目立たせなくするため、異なる周波数帯域のフィルターを重ねてカット。 Media Composer 2020.4で搭載されたStrip Silenceで、無音部分も取り除いた。   < しまもんのナレーションでEQ調整時の音声を聞き比べ > ・オリジナルの音声 [audio wav="https://pro.miroc.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/Original-for-EQ.wav"][/audio] ・EQをかけた音声 [audio wav="https://pro.miroc.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/MC_EQ.wav"][/audio] 空間的な響きを追加する リバーブ(Reverb) リバーブは残響のエフェクトで、音に奥行き感などを出す時に使用します。普段、自然に耳にする音には必ず反響、残響があります。無機質な音は帰って不自然になってしまうので、あえて薄く残響があったほうが自然になります。また、今日のようなリモートワークで、収録された環境などが違う音などをインサートする時に、使ってみてはどうでしょうか。 メニューに、ホールや教会といった空間の大きさをシミュレートするプリセットがあるので、そのプリセットとサイズを選択し、インプットとミックスを調整。   < しまもんのナレーションでリバーブの違いを聞き比べ > ・Room Reverbをかけた音声 [audio wav="https://pro.miroc.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/Rev_Room_MC.wav"][/audio] ・Short Reverbをかけた音声 [audio wav="https://pro.miroc.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/Rev_Short_MC.wav"][/audio] いかだったでしょうか?映像は目に見えますが、音は見えないという点で、また違った編集の難しさがあると思います。次回はそういった難点をテクノロジーの力でアシスト!?話題沸騰中のあのメーカーのプラグインをご紹介したいと思います。 お問い合わせは、ページ下部「Contact」バナーより、お気軽にROCK ON PROまでご連絡ください。
NEWS
2020/06/22

Soundwhale V1.6 ウェビナーのアーカイブ映像をチェック!!【期間限定】

You Tubeでアーカイブ映像をチェック!! 先日、You Tube Live上で行われたオンラインセミナー 「コミュニケーション統合型リモート・プロダクション・ツール “sound whale”日本上陸」のアーカイブ映像が公開されています。 前半は弊社Product Specialist 前田洋介によるリモートワークフローについての考察、後半は実際の操作を交えてのSoundwhaleのご紹介、質疑応答が行われました。 内容をダイジェストでご紹介 Time 1:04~ リモートワークフロー考察 Needs - 可能性を探る ※画像クリックでYouTubeへ移動します。 1:04~ https://youtu.be/yiTVYX_zxdU?t=104 Time 23:32~ Soundwhaleのご紹介 概要/開発者の紹介 ※画像クリックでYouTubeへ移動します。 23:32~ https://youtu.be/yiTVYX_zxdU?t=1412 Time 32:17~ Soundwhaleのご紹介 ハンズオンデモ サインイン〜接続〜タイムライン同期 ※画像クリックでYouTubeへ移動します。 32:17~ https://youtu.be/yiTVYX_zxdU?t=1937 Time 58:24~ Soundwhaleのご紹介 V1.6からの新機能紹介〜入手方法〜質疑応答 ※画像クリックでYouTubeへ移動します。 58:24~ https://youtu.be/yiTVYX_zxdU?t=3504 ※なお、アーカイブの公開期間は約1ヶ月程度を予定していますが、予告なしに公開が停止される場合もございます。あらかじめご了承ください。 V1.6からの新機能は下記ページでもご紹介しています。 https://pro.miroc.co.jp/headline/soundwhale-v1-6-update/ Soundwhale国内取り扱い情報はこちらをご覧ください。 https://www.minet.jp/brand/soundwhale/soundwhale/ その他、オーディオ・ビデオ関連のリモートワークフローに関する情報は下記ページにまとめられています。是非とも併せてチェックしてみてください! https://pro.miroc.co.jp/headline/remote-workflow-online-production-cloud-solution/ お問い合わせは、ページ下部「Contact」バナーより、お気軽にROCK ON PROまでご連絡ください。
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2020/06/19

Soundwhale v1.6 リリース!ワークフローを加速する新機能を多数追加!!

待望の国内リリースが開始されたSoundwhale。リモートオンラインプロダクションを可能にするアプリケーションの最新バージョンがリリースされました。従来はGUIの上半分を占めていたビデオチャットとビデオストリーミングウィンドウがフローティングとなり、ビデオを使用していないときにはミキサー画面を大きく使えるようになりました。 そのほか、ポストプロダクションやレコーディングのワークフローをよりスムーズにするための、数多くの改善が加えられています。アカウントをお持ちのユーザー様は、メーカーWEBサイトから無償でダウンロードが可能です。 概要 このバージョンのSoundwhaleは、より一層、ポストプロダクションとレコーディングの詳細な部分にフォーカスしています。DAWとの同期、遅延補正、ストリーミングの最適化などが大きく改善されています。さらに、デモバージョンの試用期間を4週間に延長しました。 主な追加機能 同期機能使用中の遅延補正が可能に DAWからの同期コントロールが可能に(Pro Tools, Logic, Cubase, Nuendo) タイムライン上でのビデオファイルの移動が可能に 23.976 フレームレートに対応 フラッシュによるキュー出し機能を追加 マルチ・モニタリング対応 ドキュメントにI/Oデバイスを保存可能に ビデオにタイムコードをオーバーレイ表示する機能を追加 フローティングウィンドウなど、よりフレキシブルなUIへと更新 メッセージ通知機能 トークバックをホールドすることが可能に モニターからトークバックを排除可能に レコーディング中は自動でトークバックを排除 デバイスステータス表示機能を追加 ネットワークコネクションのステータス表示機能 インプットを持たないコンピューター(mac pro / mini)での問題を修正 サンプルレートの問題を修正 デモバージョンのダウンロードはこちらから>>
NEWS
2020/06/18

期間限定:Avid Virtual NAB 2020 オンデマンドビデオ公開

例年4月に開催されているNAB ShowとAvid Connect の中止により、Avidではこの春に公開予定だった新製品情報を、過日「Avid Virtual NABウェビナー2020 JAPAN 」で紹介しました。 当日ご参加いただけなかった方のために、Avidが当日の収録ビデオを期間限定で公開しています。このウェビナーではMedia Composer 2020.4をはじめとする新製品情報および、目下お問合せを多くいただいているリモートワークフローなどについて製品デモンストレーションを交え紹介しています。 新しいMedia Engineを採用したMedia Composer 2020の紹介&デモ 現状に活かせる最新クラウド・ソリューションとリモートワークフロー紹介 その他製品最新情報、業界アップデート 概要・視聴方法 公開期間:2020年6月30日まで 視聴方法:こちらから専用ページにアクセスの上、専用フォームへ登録することで視聴可能(無償) 最新のMedia Composer 2020.4では、WindowsでもProRes のメディアの作成やエクスポートをmacOSと同様にネイティブサポート、macOS v10.15.4(Catalina)への対応、QuickTimeへの依存を解消しH.264のパフォーマンスを向上させるAvid Universal Media Engine(UME)の実装、Avid S1 コントロール・サーフェスのサポート、新しくなったProject 選択ウィンドウなどをはじめとする多くの新機能が追加されました。これら注目の新機能をデモンストレーションを交えて紹介しています。 また、オフィスやスタジオにアクセスできない状況に対応するリモート作業へのヒントや、Media Composerのクラウドオプション製品、Avid | Edit On Demand などの仮想プロダクション環境についても解説されています。
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2020/06/10

【レビュー】AVID MTRX Studio 〜 スタジオの中枢を担う1UスーパーI/O〜

発表されてから約5ヶ月。待望のAvid MTRX Studioが出荷開始となりました。1Uという小さな筐体でありながら、Danteをはじめとする多彩なインターフェイスを搭載しつつ、ルーター機能、EuCon対応、さらにモニターコントロール機能を搭載など、実にパワフルな機能を持ち合わせており、まさにオールインワンのスーパーI/O! 皆様だけでなく、我々も待ちに待った待望の新製品ということで、早速、機能を徹底解説していきたいと思います。 まずは外観をチェック! 〜多彩な機能が1Uサイズに集約〜 サイズは1U。奥行きは21cm弱と、思ったよりも小ぶりなサイズ。そして重量が驚きの約2.5kg。箱に入った状態を持った時、「まさかの詰め忘れ?」と思うくらいの軽さでした。 フロントにはPREとINPUTのボタンでMic LevelとInputの切り替えボタン。そして、その横にはInst In2系統が用意されています。ADはLine Level 16chに加えて、フロントのInstもしくはリアのMicで切り替え可能な2chが用意されました。なお、こちらの2chに関してはGainレベルのリンクも可能です。 中央には16ch分のレベルメーターが搭載されており、IN/OUTの切り替えはもちろんのこと、Mic/Inst・アナログ(Line)・ADAT・Danteの各入力フォーマットごとの表示切替も可能です。(Danteは16ch x 4ページの切替)また、モニター出力は独立して用意されているので、表示切替の必要はありません。 本体右側にはモニターやCueで使用可能な領域が用意されており、モニターレベル調整やMuteはもちろん、ソースセレクトやスピーカーセレクト、TBレベル調整と言った項目まで自由にアサインができます。 専用コントロールアプリ DADMan 〜5.4.1以降のバージョンに対応〜 MTRX Studioを認識できるDADmanは5.4.1以降のバージョン。対応Mac OSはYosemite(10.10)、 El Capitain(10.11)、Sierra(10.12)、High Sierra(10.13)、Mojave(10.14)、Catarina(10.15)。このバージョンはMTRX Studioを使用するシステムはもちろんのこと、初めてCatarinaに対応したバージョンとしても注目です。 ADセクション ~フロント2入力はリンク可能~ MTRX Studioでは、18ch分の表示となります。リアのMic Inには17,18とナンバリングされていますが、DADman上ではMic/Instの2chが先に表示。そして、MTRXにはなかった機能のGainレベルリンクはこの画面上で行います。「L」のボタンをクリックすると、2本のモノラルフェーダーが1本のステレオフェーダーへ変化します。この時、レベルに関してはリンク状態にした瞬間にCh1のレベルに揃います。(ちなみに、S6やS4上ではGainリンクにしても、Faderは2本のまま。1本でステレオフェーダーに変更はされないものの、1/2chのフェーダーはリンクして動きます。)なお、TB回線もこちらの2chを含むAD全18chのうちから設定することも可能。 ちなみにLine 16chに関しては、MTRXよりもヘッドルームが若干狭いようです。おそらくMTRXとMTRX Studioでは使用しているパーツが異なるんでしょうね。 DADman ADセクション Gainリンク時には1つのステレオチャンネルとして使用できる。 ※クリックで拡大 DADman ADセクション Gain非リンク時にはそれぞれが独立したチャンネルとして使用できる。 ※クリックで拡大 DAセクション ~6dbの固定Gainアップが可能~ DAセクションでは、Monitor 2ch、Line 16chに加え、Headphone2系統も表示されます。 MTRX StudioではLine 16chにおいて、6dB Gainの機能が用意されており、レベルを稼ぐことができます。 DADman DAセクション ※クリックで拡大 Monitor Controlセクション ~スピーカー・プロセッシング機能を標準搭載~ MTRXでモニターコントロールをしている方にはおなじみの機能ですね。もちろんMTRX Studioでもモニターコントロール可能ですが、なんとSPQの機能が標準搭載となります。 MTRXのSPQカードと比較して、処理できるチャンネル数(16ch)とEQポイント(256Point)だけが異なる点ですが、MTRX StudioのAnalog Outは16chなので、筐体に見合ったパワーを搭載していると言えるでしょう。(ちなみにMTRX SPQでは、SPQ Ch:128ch、SPQ EQ:1024となっています。) DADman Monitorセクション ※クリックで拡大 MTRX Studio本体に搭載されているヘッドホン2系統もこちらのMonitor Profileから設定を行います。別系統にすることで、Master Monitorとは異なるソースをアサインしたり、TBをアサインすることもできるので、使い勝手が良さそうです。 ヘッドホンに出力しているモニターをEuCon A~Eにアサインすることで、S6 MTMのモニターページからもソース切り替え等コントロール可能になる他、MTRX Studio本体のモニターセクションでもコントロール可能になります。両者は相互コントロールが可能なので、MTRX Studio本体をボーカルやナレーターの手元に置く選択肢もでてきますね。(ちなみにファンはそんなにうるさくなかったです。) MTRX Studioの各ボタンへのアサインはMonitor Profileの「MTRX Studio」とズバリ表示されたタブから行います。設定可能な項目は、1レイヤーにつき、エンコーダー横のA,B,Cの3つのボタンとエンコーダー、エンコーダープレス、リアのExternalの6項目。上記のレイヤー構成がMain Monitor 4ページ、Cue 4ページのレイヤーごとに設定可能です。Cueに関しては、EuCon A~EがCue 1~4に対応しているので、アサインできるボタン数が少ないと思われるかもしれませんが、よく使うものを精査してボタンへアサインすることで、シンプルな使い勝手になるでしょう。 Main MonitorとHeadphone(Cue)の切り替えはロータリーエンコーダー右横のボタンで切り替える他、一番上のセレクトボタンでレイヤー切り替えができる仕組みです。 Connectionセクション 〜512×512のマトリクスでルーティングが一目瞭然〜 512x512のクロスポイントを持つマトリクス機能が内蔵されています。MTRX同様、MTRX Studioでもマトリクス機能を使うことで、Pro Toolsのインターフェイスだけでなく、スタジオシステムの核となる要素を併せ持っています。特に、Danteが標準装備なのは非常に大きなポイントで、Mac 版のDolby RMUと接続する、と言った用途や、ライブ収録システムのI/OとしてSRシステムのDante接続するのもいいでしょう。 Configurationセクション 〜Loop Syncが使えるように〜 設定はほぼMTRXと一緒なので、MTRX Studioならではの点をご紹介します。 Sync Souseの選択肢にあるLoop Sync。そう、HD I/OやSync HDに搭載されている、あのLoop Sync がMTRX Studioには搭載されているのです。今までMTRXとSYNC HDといった組み合わせの際はLoop Syncが使えず、それぞれにWord ClockやVideo Refを分配しておりましたが、その悩みが解消されています。すばらしいです。 そして、DigiLinkのページ。MTRXでは、古いPro Toolsでも対応できるように、HD MADIのイミュレートモードが用意されていましたが、MTRX Studioでは用意されていません。 Pro Toolsとの接続 今回、Digi Linkポートの設定をPri/Priにし、HDXへ64ch接続してみました。I/O設定からはしっかりと「MTRX Studio」と表示されていました。 ※Pro Tools 2020.3で起動させております。 ※対応Pro Toolsバージョン Pro Tools | Ultimate 2019.12 以降、及び DADman 5.4.1 以降を稼働する Pro Tools | HDX 、または HD Native システム https://www.avid.com/products/pro-tools-mtrx-studio/learn-and-support#Resources と、ざっくりした部分も多々ありましたが、いかがでしたでしょうか?MTRX Studioの魅力は伝わりましたでしょうか。小さいながらもパワフルな機能がぎっしり詰まったMTRX Studioが気になる方、ご質問のある方は下記"contact"バナーより、お気軽にお問い合わせください!
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2020/06/04

【情報更新!】待望の入荷!! Avid MTRX Studio & HDX システムバンドル 店頭展示開始です!

NAMM2020で発表され、その発売を待望されていたAvid新製品の初回ロットがついに入荷!同時に、ROCK ON PRO ショウルームでの展示も開始いたしました!!業務向けシステムはもちろんのこと、パーソナルなシステムアップでも中核を担うことになるAvid最新ソリューションをその目で、その手で、お確かめいただけます! 2020年6月4日追記 MTRX Studio System Bundleに続き、ついにMTRX Studio単体も入荷致しました!ROCK ON PRO ショウルームでその実力をご確認いただき、そのままご購入・お持ち帰りいただくことも可能です! MTRX Studio単体、在庫潤沢です! 待ちに待った国内流通開始にROCK ON PRO 清水もテンション爆上がり! こんなに軽くて小さな筐体にとんでもない機能が満載されています! Avid最新ソリューションである、MTRX Stuio、HDX シャーシ、そしてAll in Oneのシステムバンドルについての詳細はこちらの記事をご覧ください! なんと、この一箱の中にMTRX StudioとHDX シャーシが収まっています。実際に目にするとそのコンパクトさに驚きます! 向かって左がMTRX Studio。コンパクトなサイズからは想像できないスーパーI/Oです!右側はHDXカードとThunderboltシャーシ。このシャーシの中にはMac miniも格納可能! ついに製品本体をお披露目!うーん、本当にコンパクトですね…。わずか2UのスペースにHDXシステムが収まってしまいます。 MTRX Studio 近影 奥行きもコンパクトですね!本当にこの中に18in/22 outのAnalog入出力や64in/64out Dante I/O、512×512 DADmanルーティング機能、さらにはSPQ機能まで搭載されているとはなんて、まるで夢のようなI/Oです。 HDXシャーシ近影 これまで3rdパーティ製品を使用していたThunderboltシャーシに、Avid純正品がラインナップされたのは大きな安心です! マイク入力からスピーカー出力、さらにスピーカー調整までカバーできるMTRX Stuido はあらゆるシーンにフィットします。これを使ってどのようにシステムを組むかを思い浮かべるとワクワクしますね!みなさんと一緒に考えられるのが楽しみです!ROCK ON PRO ショウルーム、Rock oN渋谷店でお待ちしております! デモのお問い合わせは下記"contact"バナーより、お気軽にお問い合わせください!
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2020/06/04

リモートワークフローWebinar開催情報

株式会社メディア・インテグレーションは6月17、18、19日の3日間連続でRemote Workflowをテーマにした業務向セミナーを配信いたします。 にわかに注目を集めている遠隔地とのオーディオワークフロー。リスク回避や運用の柔軟性の観点から、自宅での制作 / リモート環境でのレコーディングセッション / オンライン講義などを実施するためのソリューションに対する要望が高まっています。 本セミナーシリーズでは、2020年のリモート環境下において解決すべき音声編集業務課題への、3つの提案を皆様にお届けします。 セミナー概要 日程:2020年6月17、18、19日の3日間 時間:下記、各セミナー詳細をご確認ください 参加費:無料 場所:YouTube Liveによるインターネット配信 第1弾:『錯覚』~遠隔収録音声を同録音声に錯覚させる最新技法~ 日時:6/17(水) 13:00~ 講師:染谷和孝 氏 遠隔地で収録された様々な環境下の音声を、あたかも同一スタジオで収録した音声かのように視聴者に聴かせる技術はかつて膨大な編集時間を要しました。演者の収録環境もままならない2020年のリモートワーク環境下において、これを素早く実現することは音声編集における必須解決課題と言えるでしょう。 iZotopeが誇る先進プラグイン『RX 7』と『Dialogue Match』を組み合わせることで、異なる収録場所や日時に記録された音声のトリートメント、そしてマイク特性を含めた収録環境を再現することが可能となります。 環境再現だけでなく、当日演者の体調による変化補正にも対応できる2製品の音声編集技術は必ずやあなたのワークフローに欠かせないものとなるでしょう。 ※最後にExponential Audio 3D製品の簡単なご紹介 【講師プロフィール】Sound Designer / Re-Recording Mixer 染谷 和孝 Kazutaka Someya (Sona Corporation) 1963年東京生まれ。東京工学院専門学校卒業後、(株)ビクター青山スタジオ、(株)IMAGICA、(株)イメージスタジオ109、ソニーPCL株式会社を経て2007年(株)ダイマジック、2014年には(株)ビー・ブルーのDolby Atmos対応スタジオの設立に参加。2020年に株式会社ソナ制作技術部に所属を移し、サウンドデザイナー/リレコーディングミキサーとして活動中。2006年よりAES(オーディオ・エンジニアリング・ソサエティー)「Audio for Games部門」のバイスチェアーを務める。また、2019年9月よりAES日本支部 広報理事を担当。   第2弾:コミュニケーション統合型リモート・プロダクション・ツール "sound whale"日本上陸 日時:6/18(木) 16:00~ 講師:前田 洋介 DAW向けリモート・プロダクション・ソリューションとして登場したSoundwhale。 Post Productionに精通した開発者が従来のツールのフラストレーションポイントを払拭すべく立ち上げたアプリケーションベースの、ワークフローです。スタンド・アローンのアプリケーションであり、DAWとオーディオ・インターフェースの中間に挟まり、遠隔地とのオーディオをやり取りを実現するこのソリューション。 遠隔地からのディレクション、遠隔地でのレコーディング、様々なケースで活用できます。リモート・ワークが、一気に現実化した、今だからこそ注目されるものでしょう。 本セミナーでは、Avid ProTools CloudとSoundwhaleを題材に、実際に何が出来るのか、そして、設定などの簡便さは?気になるサウンドのクオリティー、レイテンシーなど、具体的な部分にまで踏み込んだ形で皆様の一番の関心事にダイレクトタッチします。 ポストプロダクション業務のリモート化をお考えの方、ぜひとも御覧ください。 【講師プロフィール】ROCK ON PRO Product Specialist 前田 洋介 レコーディングエンジニア、PAエンジニアの現場経験を活かしプロダクトスペシャリストとして様々な商品のデモンストレーションを行っている。映画音楽などの現場経験から、映像と音声を繋ぐワークフロー運用改善、現場で培った音の感性、実体験に基づく商品説明、技術解説、システム構築を行っている。   第3弾:Waves for Post Production~最新プラグイン × 2ndライセンスで実現するリモート編集システム~ 日時:6/19(金) 16:00~ 講師:榎本 涼 氏 業界を問わずリモートワーク対応が求められる昨今、これまでスタジオで行ってきた作業を、リモートで勤務するスタッフとシェアすることが求められています。 2020年5月末、Waves Audio社は数々の機能が強化されたスタジオ用アプリケーションの最新版SoundGrid Studio v11を発表しました。リモート環境でハイスペックなMac/PCを用意することが難しい場合、このアプリケーションとPro ToolsをSoundGridサーバーと合わせて使用することで、CPUパワーが非力なラップトップでも、Wavesプラグインを存分に使うことが可能になります。このSoundGridシステムの概要と、ネットワークによる発展の可能性を解説します。 また、同じく2020年5月より、編集スタジオで所有しているWavesプラグインのライセンスがWUP期間内であれば、2つめのライセンスを無償で追加することができ、リモート編集環境をより低コストで構築することが可能になりました。 もう一つ課題になるのが、個人宅でのモニター環境です。スタジオに設置されているようなモニタースピーカーを適切に設置して十分な音量で鳴らせるケースはあまりなく、多くの方がヘッドフォンで作業をされていることでしょう。お持ちのヘッドフォンの種類もスタッフによって様々かもしれません。Waves NXプラグインとSonarworks Reference 4 Headphoneを組み合わせることで、リモートでのヘッドフォン・モニター環境の改善を提案します。 さらに、最新のWavesプラグインから、ポストプロダクションの作業で効果的に使えそうなプラグインをいくつかご紹介、実際に効果を体験していただきます。 【講師プロフィール】榎本 涼 氏 Waves唯一の日本人スタッフ、また、4gamer.netのオーディオ製品レビュワーとして活躍。1994年よりWaves製品を利用していた日本人で最初期ユーザーの一人。本名『中村和宏』名義ではナムコ〜バンダイナムコゲームスに2005年まで在籍し、その後も数多くのゲーム音楽制作に従事。代表作は鉄拳シリーズ6までのの殴打効果音、タイムクライシスシリーズ、テイルズオブイノセンス、リディアントマイソロジー2(一部楽曲)など多数、アニメは遊戯王ゼアルII(一部楽曲)など。著書に「本当に好きな音を手に入れるためのオーディオの科学と実践 失敗しない再生機器の選び方 (サイエンス・アイ新書)」がある。   ひとくちに「リモート」と言っても、ユーザー様ごとに求めるソリューションは様々。なるべく幅広く紹介しておりますので、きっとみなさまのお役に立てるセミナーがあることと考えています。 ぜひ、各セミナー詳細のバナーをクリックして、YouTube Liveによるセミナーをご覧ください! リモートワークフローに関連した記事をまとめたこちらのページも、合わせてご覧ください。 https://pro.miroc.co.jp/headline/remote-workflow-online-production-cloud-solution/
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2020/06/03

期間延長!Avidプロモーション関連まとめ

外出自粛要請に伴い、普段のスタジオを離れての作業を余儀なくされているみなさまの助けとなることを目的として実施されている、Avidクリエイティブ・ツール 25% OFFプロモーション。5月末の締め切りを間近に控えたこのプロモーションをまとめました。詳細はそれぞれのリンクより、該当記事をご覧ください。 自宅で作業するスタッフのために追加でライセンスが必要になった この機会に自宅でも作業できる環境を整えておきたい 再びこのような事態になった場合に備えてバックアップの環境を持っておきたい 上記のようなお客様は、ぜひこの機会をご利用ください。 もちろん、それ以外のみなさまにもご利用いただけるプロモーションです。Pro Tools / Media Composerをお得に手に入れるチャンスとしても、ぜひご活用ください! ご質問・お問い合わせは下記"contact"バナーからお気軽にROCK ON PRO まで!
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2020/06/03

【期間延長!】年間サポートプラン失効中のユーザー様に朗報!!Pro Tools | Ultimate最新バージョンへお得にアップグレードのチャンス!

2020年6月3日更新 Pro Tools | Ultimate 永続版からPro Tools | Ultimate 3年間サブスクリプション版へのクロスグレード・ライセンスの販売期間が延長されました!詳細は本記事後半をご覧ください。 年間サポートプランへの再加入ライセンスが昨年末で生産終了となったことで、一度年間サポートプランが切れてしまったPro Tools及びPro Tools | Ultimateは、そのバージョンのまま使用するほかなくなってしまいました。新たにリリースされた最新バージョンのPro Tools / Pro Tools | Ultimateを使用していただくには、永続ライセンスか年間サブスクリプション・ライセンスを新規で購入する以外に方法はありません。 とは言え、話がPro Tools | Ultimateとなると、そう易々と新規ライセンスを購入するわけにもいかないのではないかと思います。 「このバージョンのまま使おうと思っていたけど、やっぱり最新バージョンが気になる」 「業務でどうしても最新バージョンが必要になった」 「Macが壊れた…持っているライセンスが新しいOSに対応してない」 「そんな話、知らなかった!どうしよう!!」 こんなお悩みをお持ちのユーザー様に朗報です!! ROCK ON PROが確保した「年間サポートプラン再加入」最終デッドストックは、僅少ながらまだ在庫あり!さらに、Avidが期間限定で「永続ライセンスから3年間サブスクリプション・ライセンスへのクロスグレード」プロモーションを開始致しました!!(こちらは年間サポートプランが有効期間中の方も対象です。) まだ間に合う!?Pro Tools | Ultimate 年間サポートプラン再加入 最終在庫、残り1桁になりました!! こちらの記事でご案内させていただいた"最終デッドストック"、いよいよ在庫が1桁になりました!これを逃すと、年間サポートプランが切れたPro Tools | Ultimateを最新バージョンにアップデートするには、新規ライセンスを購入する以外に方法がなくなります!!年間サポートプランが既に切れてしまっている永続ライセンスを最新バージョンにアップデートすることが出来る、本当に本当のラストチャンスです! Pro Tools 1-Year Software Updates + Support Plan NEW (Pro Tools 年間プラン再加入 パッケージ版) 販売価格:¥36,520(本体価格:¥33,200) Pro Tools | Ultimate 1-Year Software Updates + Support Plan NEW (Pro Tools | Ultimate 年間プラン再加入) 販売価格:¥122,100(本体価格:¥111,000) Pro Tools | HD またはPro Tools | Ultimate永続版からPro Tools | Ultimate3年間サブスクリプションへのコンバート・プロモ こちらは、永続ライセンスから年間サブスクリプション・ライセンスへと乗り換える方向けの期間限定プロモーション!既に永続ライセンスをお持ちのユーザー様であれば、新規で1年間サブスクリプションを購入するよりもなんと約¥170,000もお得にPro Tools 最新バージョンをご使用いただけます!!現在並走している25% OFFプロモの価格と比べても¥90,000以上のバリュー!しかも、3年もの間、リリースされる最新バージョンを使用することが可能になります。 3年間のスブスクリプション期間が満了した後は、1年間ごとのサブスクリプション更新が可能。まずはこのプロモで最新バージョンをお得に手に入れ、その後の更新は1年間ずつ行うことでランニングコストを抑える、という使い方もありですね! Pro Tools | Ultimate Perpetual Crossgrade to Annual Subscription Paid Up Front - 3 years (Pro Tools | Ultimate 永続ライセンスから3年間サブスクリプションへのクロスグレード) 販売価格:¥143,000(本体価格:¥130,000) 期間:2020年5月31日まで2020年6月30日まで! 対象:Pro Tools HD (バージョン9以上) またはPro Tools | Ultimateをお持ちのユーザー様 注意事項:現在お使いの永続ライセンスは、サレンダー(無効化)されますのでご注意ください。 最新版Pro Tools 2020の機能をご利用可能 ・フォルダートラック機能 ・MacOS Catalina対応* ・今後三年間に追加される新機能の利用も可能 Avid Complete Plug-in Bundle 及びHEAT オプションを使用可能 143,000円で3年間のサブスクリプション利用が可能 3年間が経過した後は、1年ごとにサブスクリプションを更新可能 *本記事公開時点ではMac OS 10.15.3まで。OS 10.15.4には未対応ですのでご注意ください。 新規サブスクリプションプロモーションも継続中! Pro Tools、Media Composerの新規サブスクリプションプロモーションも継続中です。詳細はそれぞれの画像をクリックして、各記事にてご確認ください! 25% OFF!! Pro Tools, Pro Tools | Ultimate 年間サブスクリプション スペシャルオファー!! Media Composer も25% OFF!Avid サブスクリプション・プロモーション!! このまま永続ライセンスを使用し続けたい方も、これを機にサブスクリプションへの移行を検討している方も、もう二度とアップデート出来かったはずのライセンスを最新バージョンにアップデートするチャンス! ご不明点、お問合せは下記"contact"バナーより、ROCK ON PROまでお気軽にお問い合わせください。 クラウド・ストレージ・ワークフローを改善〜Pro Tools 2020.5 リリース!
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2020/06/01

【期間延長!】25% OFF!! Pro Tools, Pro Tools | Ultimate 年間サブスクリプション スペシャルオファー!!

2020年6月1日追記 本プロモーションの終了時期が2020年6月30日まで延長されました。Pro Tools サブスクリプション版を高いバリューで始められるこのチャンスを、ぜひご活用ください! 2020年5月12日〜同年5月30日までの期間限定で、Pro Tools、及び、Pro Tools | Ultimateサブスクリプション版が25% OFFで手に入るスペシャルプロモーションが実施されます! 柔軟な運用で難局を乗り切る力を! サブスクリプションの魅力は、先の見通せない昨今のような状況下が、長引けば継続や追加が容易、収束時には規模縮小も可能であるという"スケーラビリティー"にあります。 もともと、Pro Toolsの場合はサブスクリプション版の初年度価格は永続版の約半額。さらに25%OFFとなる本プロモーション期間内に導入いただければ、永続版の約37%の価格でPro Toolsが導入できる計算です。 今回のコロナ禍のように、「急に追加のライセンスが必要になったが、いつまで使用するか分からない」という状況でも、2年間は永続版よりもお得にPro Toolsを使用することができるのです。永続版の場合、2年目以降は年間サポートプランを更新しないと最新バージョンにUPDできないことも合わせて考えると、サブスクリプション版の方がお得な期間はより長くなります。 Pro Tools | Ultimateに教育向けライセンスが登場 お気付きの方も多いことと思いますが、このプロモーションとほぼ同時にPro Tools | Ultimate サブスクリプション版にEDUライセンスが登場しています。Pro Tools | Ultimateでは永続版EDUライセンスが存在しないため、Ultimateが必要な学生様・教職員様にとっては大変嬉しいニュースなのではないでしょうか。 EDUライセンスではサブスクリプションのメリットはより大きくなり、Pro Tools | Ultimateはいわずもがな、Pro Toolsであっても、仮に毎年バージョンアップを行う場合はサブスクリプション版で運用した方が30年以上もの間、積算費用を低く抑えられます。バージョンアップは数年に一度、という場合でも今回のプロモを利用すれば、4年間は永続版よりも低い費用で運用することが可能です。 期間限定!Pro Tools年間サブスクリプション「25%オフ」プロモーション 概要:対象のPro Tools、及び、Pro Tools Ultimate年間サブスクリプション版が25%オフ! 期間:2020年5月12日〜同年5月30日 受注分同年6月30日まで延長! こんな方におすすめ! スケーラブルなリモート環境の構築を検討中のポストプロダクション オンライン授業を検討中の教育機関 エンジニアとの相互運用性を重視する在宅で制作中のアーティスト テレワークで作業中のフリーランス・エンジニア コラボしているアーティストにPro Tools環境を提供したい、コンポーザー/エンジニア/ディレクター/プロデューサー その他、Pro Tools導入をご検討中のみなさま 対象製品、価格情報 Pro Tools 1-Year Subscription NEW (Pro Tools 年間サブスクリプション 新規) 通常販売価格¥38,830 プロモ特価¥29,040(本体価格:¥26,400) Pro Tools 1-Year Subscription RENEWAL (Pro Tools 年間サブスクリプション 更新) 通常販売価格¥38,830 プロモ特価¥29,040(本体価格:¥26,400) Pro Tools 1-Year Subscription NEW - Education Pricing (Pro Tools 年間サブスクリプション 学生・教職員向け 新規) 通常販売価格¥12,870 プロモ特価¥9,570(本体価格:¥8,700) Pro Tools 1-Year Subscription RENEWAL - Education Pricing (Pro Tools 年間サブスクリプション 学生・教職員向け 更新) 通常販売価格¥12,870 プロモ特価¥9,570(本体価格:¥8,700) Pro Tools 1-Year Subscription NEW - Edu Institution Pricing (Pro Tools 年間サブスクリプション 教育機関向け 新規) 通常販売価格¥12,870 プロモ特価¥9,570(本体価格:¥8,700) Pro Tools 1-Year Subscription RENEWAL - Edu Institution Pricing (Pro Tools 年間サブスクリプション 教育機関向け 更新) 通常販売価格¥12,870 プロモ特価¥9,570(本体価格:¥8,700) Pro Tools | Ultimate 1-Year Subscription NEW (Pro Tools | Ultimate 年間サブスクリプション 新規) 通常販売価格¥103,950 プロモ特価¥77,880(本体価格:¥70,800) Pro Tools | Ultimate 1-Year Subscription RENEWAL (Pro Tools | Ultimate 年間サブスクリプション 更新) 通常販売価格¥103,950 プロモ特価¥77,880(本体価格:¥70,800) Pro Tools | Ultimate 1-Year Subscription NEW - Education Pricing (Pro Tools | Ultimate 年間サブスクリプション 学生・教職員向け 新規) 通常販売価格¥38,830 プロモ特価¥29,040(本体価格:¥26,400) Pro Tools | Ultimate 1-Year Subscription RENEWAL - Education Pricing (Pro Tools | Ultimate 年間サブスクリプション 学生・教職員向け 更新) 通常販売価格¥38,830 プロモ特価¥29,040(本体価格:¥26,400) このコロナ禍は私たちに様々な変革を要求しているかのようでもあります。しかし、メーカーもまた、そうした変化に対応するために様々な対応を実施しているようです。この難局を乗り越えるためのワークフローの確立に、ぜひ本プロモーションをご活用ください。 システムや試算に関するお問い合わせは、ページ下部「Contact」バナーより、お気軽にROCK ON PROまでご連絡ください。 関連記事: 年間サポートプラン失効中のユーザー様に朗報!!Pro Tools | Ultimate最新バージョンへお得にアップグレードのチャンス! 関連記事: Media Composer も25% OFF!Avid サブスクリプション・プロモーション!!
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2020/06/01

【期間延長!】Media Composer も25% OFF!Avid サブスクリプション・プロモーション!!

2020年6月1日追記 本プロモーションの終了時期が2020年6月30日まで延長されました。普段の3/4のプライスでMedia Composer サブスクリプション版が手に入るこのチャンスを、ぜひご活用ください! 2020年5月31日までの期間限定で、対象のMedi Composerライセンスが25% OFFで手に入るスペシャルプロモーションが実施されています!導入コストの低さが魅力のサブスクリプション・ライセンスがさらにお得な25% OFFで導入できるまたとないチャンスです!! サブスクリプションの魅力はそれだけでなく、柔軟なスケーラビリティや常に最新バージョンを使用することができる安心感も大きな魅力でしょう。「急に追加のライセンスが必要になったが、いつまで使用するか分からない」という状況でも、サブスクリプション版であれば数年間は永続版よりもコストが低く、ライセンスの数を減らしてもよい状況になれば規模を縮小することが用意です。また、永続版の場合、2年目以降は年間サポートプランを更新しないと最新バージョンにUPDできないことも合わせて考えると、サブスクリプション版の運用性の高さが明確になるのではないでしょうか!? 期間限定!Media Composer サブスクリプション「25%オフ」プロモーション 概要:対象のMedia Composerサブスクリプション版が25%オフ! 期間:2020年5月12日〜同年5月30日 受注分同年6月30日まで延長! 対象製品、価格情報 Media Composer 1-Year Subscription NEW 通常販売価格¥31,130 プロモ特価¥23,348(本体価格:¥21,225) Media Composer 1-Year Subscription RENEWAL 通常販売価格¥31,130 プロモ特価¥23,348(本体価格:¥21,225) Media Composer 1-Year Subscription RENEWAL (2019年1月以前から契約中のユーザー様向け) 通常販売価格¥25,850 プロモ特価¥19,388(本体価格:¥17,625) Media Composer | Ultimate 1-Year Subscription NEW 通常販売価格¥65,010 プロモ特価¥48,758(本体価格:¥44,325) Media Composer | Ultimate 1-Year Subscription RENEWAL 通常販売価格¥65,010 プロモ特価¥48,758(本体価格:¥44,325) Media Composer | Ultimate 2-Year Subscription NEW 通常販売価格¥123,200 プロモ特価¥92,400(本体価格:¥84,000) Media Composer | Ultimate 2-Year Subscription RENEWAL 通常販売価格¥123,200 プロモ特価¥92,400(本体価格:¥84,000) Media Composer | Ultimate 3-Year Subscription NEW 通常販売価格¥176,000 プロモ特価¥132,000(本体価格:¥120,000) Media Composer | Ultimate 3-Year Subscription RENEWAL 通常販売価格¥176,000 プロモ特価¥132,000(本体価格:¥120,000) Media Composer | Ultimate 1-Year Subscription NEW -- Education Pricing 通常販売価格¥12,870 プロモ特価¥9,653(本体価格:¥8,775) Media Composer | Ultimate 1-Year Subscription RENEWAL -- Education Pricing 通常販売価格¥12,870 プロモ特価¥9,653(本体価格:¥8,775) Media Composer Perpetual CROSSGRADE to Media Composer | Ultimate 2-Year Subscription 通常販売価格¥38,830(1年分) プロモ特価¥51,920(本体価格:¥47,200)2年分!! システムや試算に関するお問い合わせ、その他ご不明点は、ページ下部「Contact」バナーより、お気軽にROCK ON PROまでご連絡ください。 関連記事 25% OFF!! Pro Tools, Pro Tools | Ultimate 年間サブスクリプション スペシャルオファー!! 関連記事: 年間サポートプラン失効中のユーザー様に朗報!!Pro Tools | Ultimate最新バージョンへお得にアップグレードのチャンス!
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2020/06/01

実はこんなに進んでた!ホームサーバーのイメージを変えるSynology!

「Stay Home」がすすむ中、家の中を快適にするためにお部屋の整理整頓をされた方も多いと聞きます。こんな機会だから、いっそ携帯やパソコンの中にたまったデジタルデータも整理してみてはどうでしょうか。 何年も放置したパソコン内のデータをあらためて見返してひとつひとつ整理するのもいいかもしれません。しかし、そう大きくもないテキストデータはそのまま、まるっと保管をしてしまいたいですね。一方で、日々高解像度化が進むスマートフォンで撮影した写真や動画は、気軽に撮影できるが故にどんどん容量が増えていきます。そうなると、これにはそれなりに大きな容量が必要になるだろうということは想像に難くありません。 自分にあったストレージソリューションは? では、どうやって?何に?保管をしたらいいのでしょうか。 データの保管方法については、大きく分けて2つあると考えます。 1.HDDやSSD、USBフラッシュ、NASなどのハードウェアストレージへの保管 2.クラウドストレージへの保管   さらに、1の場合、ネットワークに接続し、他人との共有が必要かどうかも考えると、計3パターンになります。 自分に合ったものはどの方法でしょうか。分析チャートでチェックしてみましょう。 まず、基本的に誰かとデータの共有を必要としない人は、HDDやUSBフラッシュなど、1対1での接続をする個人用メディアを使用するのがいいでしょう。例えば、USB3.0、3TBのHDDは1万円前後程度で購入できるため、初期導入コストとしてもランニングコストとしても、最も手軽な選択肢と言えます。 次に、クラウドストレージ向きだった人は、インターネットさえ繋げればどこからでも利用できるという最大のメリットを得られるこのクラウドサービスを使用することをお勧めします。ほとんどのクラウドサービスは、ある程度のストレージ容量を無料で使用することができるため、保存したいデータ量が少ない人には最適な方法と言えるでしょう。 しかし、データ容量が無料の域を超えてしまうと、ストレージ容量を確保するために課金が発生します。そして、ほとんどのクラウドサービスの最大容量は2TBを超える容量をサポートしていないため、2TBを超えた途端に経済的ではなくなります。例えばクラウドストレージの老舗Drop Boxは2TBで月額1,200円必要になります。そのため、短期的には割安になるかもしれませんが、長期的になると外付けのHDDやNASよりもコストがかかることになるかもしれません。 最後に、サーバー向きだった人は、NASなどのサーバーを使用することをお勧めします。しかし、サーバーの場合は、構築するまでに初期導入コストがそこそこかかり、セットアップ作業が必要になります。ただ長期的に考えると、容量と安全性の面で、他2つの選択肢よりもランニングコストは抑えられるのではないでしょうか。 NASと言うと、ネットワーク上でただデータをごっそり保存するだけのイメージがあるかもしれませんが、昨今では外部からもアクセスして、データを保存したり、取り出したりすることができるものがあります。今回は、「クラウドのようにどこからでもアクセスできる」ことも含めて比較をしたいので、SynologyのDiskStation DS218+をお借りして、NASのセットアップ作業とバックアップの使い勝手を体験してみました。 Synology DS218+を構築 DS218+は、高級ティッシュを一回り大きくした感じの大きさで、大げさにスペースを確保する必要はありませんでした。 開封して説明書にある図のように接続します。ネットワーク越しにNASへアクセスして、パッケージをインストールしていきます。難しそうに聞こえるかもしれませんが、webブラウザで指定のURLにアクセスすると、操作方法を順次案内してくれ、ぽちぽちと、その指示通りに進めると、拍子抜けするほど簡単に初期設定が終わりました。この段階でNASをネットワークドライブとしてマウントし、使用することができます。データをそのままコピーするだけの用途であれば、ここまでで何の問題もなく使用できます。 NASの利点をフルに活かせるアプリケーションが充実!Synology DSM さらに、Synology DSM (Disk Station Manager)というSynology独自のOSにアクセスし、その中にあるパッケージセンターを開いてみました。このパッケージセンターはNASの拡張機能になります。 ざっと見ても100以上のアプリがあり、Synology製のアプリやサードパーティ製のもの、詳しい人ならば自分でアプリを開発することもできるようです。 (今回、NASへのバックアップの紹介がテーマですが、クラウドとの同期もできそうで、NASでのミラーリングに加え、さらに多重化されたバックアップ設定もできそうです。正直、そんなにたくさんのアプリがあるとは思わず、まだまだ勉強不足です。) 必要な機能をインストールして使用する仕組みのようで、今回の目的である「データの整理」、中でも写真や動画を整理し、仕事関連のメディアをテレワーク中の同僚と共有してみようと思います。 写真の管理と外部からのアクセス〜PC側の操作〜 まず、「Photo Station」をインストールし、DSM上で起動させます。同時にQuickconnect IDを設定します。このQuickconnect IDは、自宅にあるSynologyのNASサーバが常時Synologyのサイトと接続されている環境を作って、インターネットからアクセスする方法のようです。コントロールパネルのユーザー設定でユーザーを追加して、そのIDを同僚に送信すれば、同僚がwebブラウザから自宅にあるNASサーバーにアクセスできるようになります。 Quickconnect IDを一箇所入力するたけで、設定が終わりです。 次に「Photo Station」では、手動で作成したアルバム(フォルダ)にバックアップしたい写真をアップロードします。それ以外にも、写真が持っているメタデータを使って、特定条件での写真を振り分けできる「スマートアルバム」があります。撮影日やカメラの種類など、条件さえ入力しておけば、整理が苦手な人でも綺麗に仕分けされたアルバムが作成されます。 写真の管理と外部からのアクセス〜スマートフォン側の操作〜 スマートフォンと連携する「DS Photo」アプリはiOSやAndroidにも対応しており、ダウンロードして使用します。同じようにスマホで外からNASにアクセスでき、写真をアップロード、閲覧、ダウンロードすることができるようになります。 このアプリでは、スマホで写真を取るたびに、NASに写真がアップロードできるように設定することもできるので、撮影したそばからNASにバックアップを取っていくことができます。このような連携は一般的なクラウドストレージでは当たり前の機能ですが、NASであれば容量をほとんど気にしなくてもいいため使い勝手もいいようです。 Quickconnect IDを入力してログイン。 メニューの中にある「画像バックアップ」をクリックし、画像バックアップを有効にします。 「写真のみのアップロード」のチェックを外すと動画もアップロードしてくれます。 「Wifiのみでアップロード」にチェックをいれておくと、wifiにつながるまでは保留の状態になり、無駄な通信料金を使わずにすみます。   設定の中の「Geofence」を設定することで、自宅から半径150mから250mに範囲に入った時だけアップロードを行わせることも可能です。 終わりに 先に述べたとおり、NASは初期導入にそこそこの費用がかかるとは言いましたが、ややめんどくささを感じるファイル共有や、義務感でしかないファイルのバックアップも、synologyが提供する機能拡張アプリで簡単便利をすぐに手に入れられることで、むしろ割安感を感じます。 アンケートによると、スマホの写真はそのまま入れっぱなしと言う人の割合は案外多く、機種が変わるたびに容量を多くして急場をしのいでいるのが現状のようです。長らくデータの整理をしていない方は、この機会にバックアップについて参考にしていただけたら幸いです。 今回は「写真の管理」について見ていきましたが、次回は違う角度から、このNASを紹介できればと思います。 お問い合わせは、ページ下部「Contact」バナーより、お気軽にROCK ON PROまでご連絡ください。
Tech
2020/05/28

リモートプロダクション・おすすめ機材! 〜自宅でナレ録り:周辺機材編〜

前回の記事では、自宅でナレーション録音をするのに最適なマイクとリフレクションフィルターを紹介しました。今回は、オーディオ・インターフェースとマイクプリについて考えてみたいと思います。両方ともサウンド・クオリティーに直結する非常に重要な製品です。また、様々な製品がある中からどれを選べば良いのか、非常に迷う部分でもあります。まずはそれぞれ、どのようなことを行っている製品なのか、クオリティーの差はどの様な部分から生じるのかについて考えてみたいと思います。 何が音質を決定づける? 〜オーディオインターフェースが担う役割〜 オーディオ・インターフェースは、アナログ信号をデジタルに変換する、まさに音質にとって肝となる製品。そのクオリティーは価格に比例する部分も大きくあります。一部では、「結局、使用しているAD/DAのチップなんて殆どの製品が一緒だから、音質に差は出ない」などという意見も見受けられますが、バランス接続されるマイクの信号を受けるとなると話は違うと思います。AD/DAのチップは、バランス伝送されてきたアナログ信号をそのまま受け取ることは出来ません。そこには、アンバランスに信号を変換するという回路が必ず存在します。このバランス受けの回路に関しては長くなるので今回は割愛しますが、信号を変換する回路=クオリティーに関係するということは、直感的にご理解いただけるのではないでしょうか。 そしてアナログ回路として、オーディオ・クオリティーに直結するアンプ回路=増幅回路。アンプというのは信号を増幅します。マイクプリ部分の目盛りを見ていただければ+20dBなどという表記があると思います。普通にナレーションを録る場合には、+40dB付近に設定されることが多いかと思います。+40dBがどれくらい信号を増幅しているかというと、元の信号に対して1000倍にしているということになります。この部分を詳しく知りたい方は、dBの計算方法を調べてみてください。もとの信号の波形を正しく保ったまま、1000倍にするということは非常に難しいことです。デジタルなら計算により、答えが正確に導かれますが、アナログの場合には時間軸に沿って、リニアに変化する信号を正確に増幅する必要があるからです。入力信号に対してレスポンス良く反応し、正確に倍数をかけて増幅を行う。その様な回路設計が必要となります。 オーディオインターフェース+マイクプリでワンランク上の音質を実現 「オーディオ・インターフェースにもマイクプリがついているから、別に用意する必要はない」と、考える方も多いかと思いますが、アウトボードのマイクプリのクオリティーは、オーディオ・インターフェースに搭載されているものとは、違う次元のクオリティーを持ちます。もちろん、数十万円クラスのオーディオ・インターフェースの中には、マイクプリ部分にこだわった製品もありますが、本記事で取り上げたいと考えている10万円までのクラスの製品においては、残念ながら単体のマイクプリのクオリティーを超えていると言える製品はありません。 マイクプリの動力源となる電源。当然ながら、安定して一定の電圧を供給出来ていないと正確な増幅は行なえません。しかも直流電源を必要とします。家庭のコンセントから供給されている交流電源を直流に変換する必要があるのですが、この電源回路のクオリティーから違うと言えます。安価なバスパワーで動作するような製品は、膨大電子部品で構成されているPCからの電源供給。これがクリーンな低電圧の電源とは考えられませんよね。ACアダプターからの電源も中身は、ノイズが多いと言われるスイッチング電源であることがほとんど。アンプの動力源が悪ければ、増幅後の結果も同様であると言えます。そう考えると、本記事のターゲットとしてのオーディオ・インターフェースとマイクプリの選択基準が見えてくると思います。 ポイントは“チャンネル単価”で選ぶこと ~おすすめオーディオインターフェース~ オーディオインターフェースは、AD/DAの前後に存在するアナログ回路のクオリティーが重要。そう考えると、チャンネル単価の高い製品の方がこだわった回路を採用していると考えられます。マイクプリはオーディオ・インターフェースに搭載されていたとしても、単体の製品を加えたほうがクオリティーが上がる、ということになります。 そういったことを念頭にピックアップした製品がこちら。 Apogee Duet RME Babyface Pro FS Audient iD22   Apogee Duet RME Babyface Pro FS Audient id22   ここでピックアップした3製品はオーディオの入出力だけに特化し、プラスアルファの機能をあまり持っていません。 つまり、製造コストは主にオーディオ入出力部分にかけられている=1チャンネルあたりの単価が高い、という基準でセレクトしています。 ちょっとした考え方のフィルターでピックアップした製品ですが、どれも自信を持っておすすめ出来る製品です。ナレーション収録というターゲットを考えれば、入力は最低限でOKだと思います。ここでピックアップした製品はすべて2chの入力を持ちますので必要機能は十分。それぞれ音質に定評のあるメーカーの製品ですので、安心感もあると思います。 特筆すべき点として、RMEのBabyfaceシリーズはSteadyClockと呼ばれる、クロックを超高精度で安定させる独自の技術を搭載しています。これは、AD/DA変換のクオリティーに直結するポイントです。時間軸をスライスすることでアナログ信号をデジタルデータに変換します。このときの正確性を保っているのがクロックの役割。ここにRME Babyfaceはアドバンテージがあるといえるでしょう。 >>RockoN eStoreでCheck! ・Apogee Duet https://store.miroc.co.jp/product/34253 ・RME Babyface Pro FS https://store.miroc.co.jp/product/63146 ・Audient iD22 https://store.miroc.co.jp/product/32700 シンプルに質が良いものを ~おすすめマイクプリ~ 技術者がいないという前提で、マイクプリを選択するとなるとチャンネルストリップタイプ(EQやコンプが一緒になったもの)ではなく、シンプルにマイクプリのみの製品がおすすめです。コストのすべてが、マイクプリ部分に投入されているため、同じ価格であればクオリティーが高いということが期待できます。 Focusrite ISA ONE GRACE DESIGN m101 Rupert Neve Design Portico 5017 Focusrite ISA ONE GRACE design m101 Rupert Neve Designs Portico 5017 今回は、マイクプリだけを搭載した製品群の中から、低価格ながらスタジオクオリティーを持っていると考えられる製品をピックアップしました。どれも、商用スタジオで運用実績のある製品ラインナップの末っ子で、十分なクオリティーを持ちます。 >>RockoN eStoreでCheck! ・Focusrite ISA ONE https://store.miroc.co.jp/product/55621 ・GRACE design m101 https://store.miroc.co.jp/product/22588 ・Rupert Neve Designs Portico 5017https://store.miroc.co.jp/product/15166 まとめ 自宅でのナレーション収録に特化して検討をすると、基本的に入力はマイク1本。つまり、その1chをどれだけハイクオリティーで収録できるか、という話になります。音声信号の入出力はオーディオインターフェースに、信号の増幅はマイクプリに、と役割分担させることでそのクオリティーは格段に高まります。コストのバランスを考えると、上記の製品の組み合わせが、オススメとなります。スタジオ同等とはいきませんが、かなりのクオリティーを持ったサウンドを収録することが出来ます。前回の記事でオススメしたマイクやリフレクションフィルターとあわせて、自宅収録の機材の参考にしていただければ幸いです。 ご購入前のご相談は、下記コンタクトフォームよりお気軽にお問合せください!
NEWS
2020/05/27

【5/31まで】Cinedeck CineX Everything 3ヵ月のデモライセンスを配付中!

ファイルベースでのインサート編集を可能にするソフトウェアCineXtoolsを提供しているCinedeckがほぼ全てのライセンスを3ヶ月間利用できるEverything Trialライセンスを配布しています。 3ヶ月間の cineX Everything ライセンスが100%無料 5月31日までにサインアップすることで以下が利用可能 cineXtoolsとcineXpluginsのすべてのオプション 新しいcineXmeta、そしてリモートインサートとH.264インサート編集サポートを含むすべての新機能 急な直し作業時やXDCAM PFDでのMAワークフローに最適 cineXtoolsはノンリニア編集後に一度書き出したファイルへのインサート編集を可能とする、納品用マスタリング・ツールセットです。インサート編集が役に立つ場面は、主に完パケ後に直しの作業が必要になった時。これを通常のノンリニアエディターで行った場合、ファイル全体を再びレンダリングすることになり、大幅な時間ロスが発生してしまいます。しかし、cineXtoolsのメインモジュールであるcineXinsertを活用すれば、直す必要がある部分のみをピンポイントで書き換えることができるので、作業時間短縮に大いに役立ちます。もちろん、ファイル全体のオーディオインサートも行えるので、例えば、XDCAMのPFDで映像素材をディスク搬入→MA後のオーディオデータをインサート→ディスク搬出といった、非常にシンプルなワークフローも実現可能です。 cineXtools国内導入事例:名古屋テレビ放送株式会社様 名古屋テレビ放送株式会社様でのCineXtoolsを活用したオーディオインサートの実例はこちらをご覧ください。 https://pro.miroc.co.jp/works/nagoyatv-proceed2019-20/ https://pro.miroc.co.jp/works/nagoyatv-proceed2019-20/ ライセンスの入手方法 1.まずは下記ページからサインアップを行ってください。 https://cinedeck.com/2020-express/ 2.登録が完了したら、Thank Youの文字と共に表示される、"Redeem Your cineX Everything here"をクリック。 3.画面の指示に従って、メールアドレスとiLok IDなどを入力。お好きな製品をダウンロードします。 4.iLok Lisence Managerにログインし、Everything Trialライセンスが追加されていることを確認してください。 ※このライセンスが入手できるのは現地時間5月31日迄となっております。 ご質問・お問い合わせは下記"contact"バナーからお気軽にROCK ON PRO まで!
Tech
2020/05/25

リモート・ワークフロー関連記事まとめページ

2020年春に全世界を襲ったCOVID-19は、様々な形でその後の世界に大きな影響を与えそうです。我が国でも、緊急事態宣言と外出自粛要請により実質的に多くの行動制限が課され、普段とは異なった環境での制作を余儀なくされた方も多いのではないかと思われます。 また、この騒動がひと段落してから後も、リスク回避や運用の柔軟性の観点から、自宅での制作 / リモート環境でのレコーディングセッション / オンライン講義などを実施するためのソリューションに対する要望が高まっています。 このページでは、ROCK ON PRO が制作した、このようなソリューションに関する記事をまとめて紹介いたします。ひとくちに「リモート」と言っても、ユーザー様ごとに求めるソリューションは様々。なるべく幅広く紹介しておりますので、きっとみなさまのお役に立てる記事があることと考えています。 ご不明点・ご要望などは、下記"contact"バナーよりROCK ON PROまでお気軽にお問い合わせください。 リモート・プロダクション、オンライン・ワークフロー向けソリューション紹介 https://pro.miroc.co.jp/headline/remote-workflow-webinar/ https://pro.miroc.co.jp/headline/remote-production-solution-soundwhale/ https://pro.miroc.co.jp/headline/remote-session-production-solution-2/ https://pro.miroc.co.jp/headline/pro-tools-cloud-collaboration/ https://pro.miroc.co.jp/headline/video-slave-4-pro-tips-for-pro-tools/ https://pro.miroc.co.jp/headline/rp-equipment-1/ https://pro.miroc.co.jp/headline/rp-equipments-2/ 配信、オンライン講義向けソリューション https://pro.miroc.co.jp/headline/grade-up-your-online-broadcasting-1/ https://pro.miroc.co.jp/headline/microphone-for-web-seminar-lecture/
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2020/05/22

Pro Tools 2020.5 リリース!クラウド・ストレージ・ワークフローを改善

日本時間の昨夜遅く、 Pro Tools 2020.5 & EUCON 20.5 がリリースされました。有効なサポートプランをお持ちのお客様のMyAvidアカウント上からダウンロード可能です。 Pro Tools 2020.5は、基本的にはPro Tools 2020.3の課題修正バージョンとなっていますが、リモートプロダクションに関するソリューションを求める声の高まりに応える改善が施されています。 Pro Tools 2020.5 概要 Avid Video Engine (AVE) 改善 クラウド・ストレージ・ワークフロー初期設定追加 バグ修正による堅牢性の向上   その一つが、ファイル同期システムを伴ったクラウド・ストレージ・ワークフローの改善です。今回、初期設定の「コラボレーション」タブ内にある「クラウドストレージサービス」欄には、以下のように、Dropbox, Google Drive,Microsoft OneDriveといったクラウド・ストレージでセッションを共有する際の利便性を向上させる為の項目が追加されています。 参考情報: Pro Tools リモート・ワークフロー概要 Pro Tools Cloud Collaborationを使ってみよう! 開いているセッションの他ユーザーによる上書きを防止 この機能により、共有ロケーション上にある1つのセッションを複数のユーザーで利用する際、複数人が同時にそのセッションを開いて作業した際に生じる、他者による「上書き」を防止することができます。ここをオンにすると、先行するユーザーが、そのセッションを開いている間、作成されたテンポラリー・ファイルが有効となり、別のユーザーが、そのセッションで作業し保存しようとすると「警告」が発せられます(「警告」されたユーザーがその作業を保存したい場合は、「Save As(別名で保存)」を用いて、元のセッションとは別のファイルとして保存する必要があります)。 セッションが開かれているテンポラリー・ファイルは、該当者がセッションを閉じると削除されますので、他のユーザーは、そのセッションを開き作業を開始することが可能となります。 テンポラリー・ファイルのエクステンションには、.tmp と.ptmpの2種類があります。通常はどちらのエクステンションでも機能は有効になると考えられますが、以下のケースにご注意ください。 Microsoft OneDriveを用いる場合は、.tmpを認識しない為、.ptmpを使用する必要があります。 専用NAS (Network Attached Storage)サーバーで、従来までのPro Toolsシステム(Pro Tools 10から2020.3まで)も共存しながら共有を行う場合は、.tmpをお使いください。 専用NAS (Network Attached Storage)サーバーに全てのユーザーが共有状態である場合を除き、Pro Tools 2020.5未満のユーザーが、この機能を生かしてセッションを共有することはできません。クラウド共有サービスを用いて、「上書き防止処置」を取りながらセッション共有を行う場合は、全てのユーザーがPro Tools 2020.5以上をご利用いただく必要があります。 .tmpまたは.ptmpファイルが一時的に作成されるのは、「開いているセッションの他ユーザーによる上書きを防止」を有効にしている方のみですが、万一、ここを有効にしていない他の方が、有効にしている方のSessionファイルを上書きしようとしても、それはできないようになっています。 お使いのクラウド共有サービスがAvidで確認したDropbox, Google DriveまたはMicrosoft OneDrive(.ptmpのみ対応)以外のものである場合は、本格運用の前に両方の設定をお試しいただき、正しく機能する方をご選択ください。   セッションを閉じる際に未使用フォルダーを保持 Pro Toolsは初期状態では、セッション・フォルダー内で使用していないフォルダーを削除します(例えば、Clip GropsやVideo)。この項目を有効にすることで、セッションを閉じる際も、これらの未使用フォルダーを維持することが可能となり、ファイル同期サービスを提供するクラウド・ストレージを使用した際の不要なファイル同期オペレーションを軽減することができます。 ローカル波形のキャッシュ・バージョン 初期設定ウインドウの操作タブ内「その他」の項目にある「ローカル波形のキャッシュ・バージョン」ですが、「開いているセッションの他ユーザーによる上書きを防止」を有効にしておくと、共有ドライブ上のセッションに対しても機能するようになりました。 これにより波形情報再計算で生じる同期オペレーションを軽減化可能です。この値を「0」以上にすると、波形キャッシュが作成され、作業終了時、セッション・フォルダー内にその波形キャッシュがコピーされます。 その他の課題修正等については以下のリリースノートをご参照ください。 https://avid.secure.force.com/pkb/articles/readme/Pro-Tools-2020-5-Release-Notes(英文) ご不明点、システムのご相談等は下記"contact"バナーよりROCK ON PRO までお気軽にお問い合わせください。 最終デッドストック入荷!! Pro Tools 年間プラン再加入ラストチャンス! 年間サポートプラン失効中のユーザー様に朗報!!Pro Tools | Ultimate最新バージョンへお得にアップグレードのチャンス! Pro Tools Cloud Collaborationを使ってみよう!
Tech
2020/05/19

Pro Tools Cloud Collaborationを使ってみよう!

リモートワークが増えてきた中で、在宅でもできることを探そう!ということで、Pro Tools Cloud Collaborationをご紹介します。 クラウドコラボレーション機能とは、Avidアカウントに紐づけられたクラウドスペース上でプロジェクトを共有し、互いに編集できる機能です。 Pro Tools 12.5より登場したシステムで、ローカルHDDに保存したセッションからも簡単にアップロードができるので、編集途中でも他のユーザーにレコーディングを追加してもらったり、ミックスを引き継ぐことができます。(多少の制限はありますが、Pro Toolsの全シリーズで使用できます。)   今まで日本では登場シーンが少なかった機能ですが、「Stay Home」が呼びかけられる今だからこそ使ってみるチャンスです! コラボレーションの開始:共有する側のユーザーの操作 任意のセッションを開き、共有したいトラックを選択した状態で、「ファイルメニュー」 >> 「コラボレーションを開始...」を選択します。 ※この時、コンピューターがインターネットへ接続されている必要があります。 画面に沿って、Avidアカウントへログインします。 すると、セッションが保存され、アップロード後に改めてプロジェクトとして開かれます。 この時展開されているファイルはアイコンがクラウドコラボレーションされたアイコンへ変化します。 そして、セッション共有の画面が表示されますので、右上のプラスボタンをクリックし、マイ連絡先のなかから共有したいユーザを選択します。 ※お互いに初めてクラウドコラボレーションを使用する場合は、連絡先からユーザーのAvidアカウントのメールアドレスを入力し、招待する必要があります。招待を送られた側は、Pro Toolsを起動し、「Avid Linkメニュー」>「メッセージ」で招待を承認します。 コラボレーションの開始:共有された側のユーザーの操作 共有された側のユーザーは、Pro Toolsを開き、ダッシュボードウィンドウ右上よりAvidアカウントへサインインするか、「ファイルメニュー」>「サインイン」でAvidアカウントへログインし、「プロジェクトを開く」より共有をかけられたプロジェクトを展開します。 任意の編集を加えたところで、編集画面より「新たな変更点を全てアップロード」(上矢印)すると、クラウドへアップロードが開始されます。 元のユーザーが変更点を更新する場合は、「新たな変更点を全てダウンロード」(下矢印)してセッションを更新することが可能です。 なお、これらの作業はお互いにプロジェクトを開いたままでも編集が加えられます。コラボレーション機能のなかにもチャットツールはありますが、Zoomやビデオ通話できるアプリなどを使用しながら作業してもいいかもしれませんね。 この機会にぜひ、クラウドコラボレーションしてみませんか? より詳しい機能・有料オプションはこちらから >>Pro Tools向けAvid Cloud Collaboration お問い合わせは、ページ下部「Contact」バナーより、お気軽にROCK ON PROまでご連絡ください。
Tech
2020/05/18

リモート・プロダクション向けおすすめ機材! 〜自宅でナレ録り:マイク編〜

リモートでナレーションを録る。そのためには どのような機材があるといいのでしょうか?ブースが自宅にあるわけでもなく、収録用の機材もない。ゼロから揃えるとしたら?これまでにもリモート・プロダクション向けのソフトウェアをいくつか紹介してきていますが、リアルタイムにディレクションを受けながらの収録も現実感のあるソリューションが登場しています。本格的にDAWを使って録音をするのか?レコーダーでバラ取りをしてWAVファイルを共有するのか、ケースによって様々なワークフローがあるかと思いますが、どのようなパターンにせよ収録する音声のクオリティーは大切です。ROCK ON PROおすすめのソリューションをご紹介したいと思います。 ダイナミックマイクという選択肢 SENNHEISER MD421 II / NEUMANN BCM705  SENNHEISER MD421 II もともとMD421はナレーションの収録も製品のターゲットとして設計されています。コネクターの根本にS・・・Mと5段階の切り替えがついています。”S”=Speachとなっていて、High-Passのフィルターがかかります。マイクプリにもついているHigh-Passフィルターは、不要な低周波を取り除くことでスッキリとしたサウンドを実現し、外部からのノイズの除去に有効です。ダイナミックマイクということで、高い音圧にも十分に耐えますので、例えば、自宅環境で外部からのノイズの影響を減らすためマイクに近づいて収録したり、大声を出したりしても歪む心配はありません。 NEUMANN BCM705 ダイナミックマイクは、コンデンサーマイクに対してダイナミックレンジが狭いという傾向があります。これも、エンジニアのいない環境ということを考えると自然にコンプレッションのかかったサウンドと捉えることも出来ます。あえて、コンデンサーマイクでなくダイナミックマイクを使うというのは、プロの現場でも実際に選択肢の一つとして行われていることです。ラジオ局の収録スタジオや、テレビ局のナレーションブースなどでNeumann BCM705などのダイナミックマイクを見ることが出来ます。すべての環境をスタジオ同等にすることは難しいですが、様々なベクトルからフォローすることは可能です。一つのアイディアとしてMD421をご検討してみるのはいかがでしょうか? SENNHEISER MD421 IIのご購入はこちらから>> NEUMANN BCM705のご購入はこちらから>> 不要な響きを抑制し音声を明瞭に収録する sE Electronics SPACE sE Electronics SPACE   更に、クオリティーアップのために、是非ともご用意いただきたいのが、こちらのリフレクションフィルタ。アコースティックの改善の難しい自宅環境で、部屋の不必要な響きや反響をカットしてクリアな音声の収録を実現します。ちょっとかさばるし、無骨なデザインですが、効果は確実にあります。マイクの周りを反響の少ない吸音材で取り囲むことで、かなりのクオリティーアップを実現します。 弊社のオンラインストア、 "Rock oN Line eStore"でも各種取り扱っていますので、是非ともご参照ください。 sE Electronics SPACEのご購入はこちらから>> スタジオのブースと、自宅の環境の大きな違いは、外部からのノイズ(空調音、外の車など環境音)の混入、不要な響きの有無。これらを改善するためにダイナミックマイクを使い、マイクの近傍で収録を行う。リフレクションフィルターを使用し、部屋の響き、ノイズを低減させる。まずはここからクオリティー改善にトライしてみてはいかがでしょうか? お問い合わせは、ページ下部「Contact」バナーより、お気軽にROCK ON PROまでご連絡ください。
NEWS
2020/05/15

ライブサウンドの定番、Avid VENUEソフトウエアの新バージョン v6.3リリース

厳しい状況の続くライブサウンド・ビジネスですが、Avidのライブサウンド・チームは活発にユーザーとのコネクションを深め、課題を共有しつつCovid-19後の「ニュー・ノーマル」に備えた活動や提言をしているようです。そうした動きの中、VENUEソフトウエアの新バージョン v6.3も、ほぼ予定通りのスケジュールでリリースされました。 これ自体は、この新型コロナ感染症の影響を踏まえて開発したものではありませんので、この状況を根本から変えるマジックはありませんが、この状況が改善され、新しいビジネス・モデルが生まれる際にも適応できるような最先端テクノロジーへの対応と、多様なスタイル下でもより安定した環境でお使いいただくための多くの課題修正が成されています。 新たな機能などについて、詳しい内容は下記リンク先、Avidブログ日本語版をご参照ください。 VENUE 6.3ソフトウェアリリース! また、記事の最後にはVENUE | S6LとFlux:: Spat Revolutionが統合され話題となった、Artware hubが紹介されています。 Artware hubについての詳細は下記ROCK ON PRO WEBサイトの記事を、ぜひご覧ください。 Artware hub KAKEHASHI MEMORIAL 様 / レジェンドの描いた夢が実現する、全方位型36.8chイマーシブステージ
NEWS
2020/05/14

【速報!!】MTRX Studio システムバンドル発売時期決定!!

Avid フラッグシップ I/OであるPro Tools | MTRXの主要な機能を、1Uラックサイズにギュギュっと濃縮したようなコンパクトでパワフルなPro Tools | MTRX Studio。この最新I/OとHDXカード、PCIe拡張シャーシ、Pro Tools|Ultimateソフトウェアが同時に手に入るバンドル製品の発売時期&展示機入荷の時期がついに決定致しました!! 気になる発売時期は、ラックマウントタイプのシャーシが付属する「PRO TOOLS HDX TB 3 MTRX STUDIO SYS RACK」がなんと来週前半!!デスクトップタイプのシャーシが付属する「PRO TOOLS HDX TB 3 MTRX STUDIO SYS DESK」は6月初旬となっております! それぞれ、同時に展示機も導入される予定ですので、実際にどこまでのことが出来るのか!?実機を触って確かめていただけるように準備を進めております!! すぐにでもPro Tools | Ultimateシステムが使用出来てしまう上に、2Uラックサイズに収まるほどコンパクト、価格的にも圧倒的なメリットと、新規システム導入であればこれ一択でしょ!!と言えるほどバリューの高い製品となっております。 そのパワフルな仕様と圧倒的なバリューについては、ぜひこちらの記事>>をご覧ください!! Pro Tools | MTRX Studio 関連製品情報 PRO TOOLS HDX TB 3 MTRX STUDIO SYS RACK ・すべて単体での購入総額:税込¥1,559,360 →バンドル価格:¥1,298,000(本体価格:¥1,180,000)【¥261,360 Value!!】 5/18~5/20頃 発売開始!! *HDXカード、MTRX Studio、シャーシ、Pro Tools|Ultimateソフトウェアのバンドルとなります。 こちらの製品に関する詳細な情報はこちら:Avid2020新製品!! MTRX Studio / HDX CHASSIS 価格公開&予約受付開始です!! Avid関連記事:Pro Tools | HDX Thunderbolt 3システム登場! PRO TOOLS HDX TB 3 MTRX STUDIO SYS DESK ・すべて単体での購入総額:税込¥1,559,360 →バンドル価格:¥1,298,000(本体価格:¥1,180,000)【¥261,360 Value!!】 6月初旬 発売開始!! *HDXカード、MTRX Studio、シャーシ、Pro Tools|Ultimateソフトウェアのバンドルとなります。 こちらの製品に関する詳細な情報はこちら:Avid2020新製品!! MTRX Studio / HDX CHASSIS 価格公開&予約受付開始です!! Avid関連記事:Pro Tools | HDX Thunderbolt 3システム登場! Pro Tools | MTRX Studio 販売価格:¥650,100(本体価格:¥591,000) 6月初旬 発売開始!! こちらの製品に関する詳細な情報はこちら:Avid2020新製品!! MTRX Studio / HDX CHASSIS 価格公開&予約受付開始です!! Avid製品ページ:Pro Tools | MTRX Studio この新製品の登場により、さらにコンパクトで大規模なシステムを組むことができるようになります。最近ではMac miniやMacBook Proのスペックが上がり、それをメイン機とする方が多くなってきている印象です。今回のThunderboltシャーシの登場はそれを加速させるプロダクトとなるでしょう。 ご不明点、デモのご要望などは、下記「contact」バナーよりお気軽にROCK ON PRO までお問い合わせください!
Review
2020/05/08

Pro Toolsユーザー必見!! Video Slave 4 Pro のTIPS !!

Ver 2019.12でのMac OS 10.15 Catalina対応と同時に、Pro Toolsユーザーに激震が走ったのは記憶に新しいところです。なんと行ってもMOV,MP4,M4V,DVビデオファイルの非サポートは、映像音声を取り扱うユーザーにとってはクリティカルな問題。 そこで、Avidからは3rd Partyの製品と組み合わせたワーク・アラウンドが推奨情報として出されました。その中の一つが、Pro Toolsのバックグラウンドで動作するNon-Leathal Application社のVideo Slave 4 Pro。これまでも、Pro Toolsで取り扱えないVideo Fileの取り扱いや、MXFファイルでの作業時のワーク・アラウンドなどをご紹介させていただき、多くのお客様に導入いただいている製品です。 Video Slave 4 Pro導入のメリット Pro Toolsで取り扱えないVideo Fileの同期再生 GPU処理を活用した低負荷な再生環境 Time Codeのオーバーレイ機能   他にもいろいろな機能がありますが、代表的な機能は上記の3つ。Video Slaveには、Pro Toolsで問題となったVideo EngineのOS互換性問題はなく、OS 10.15 Catalina上でもこれまで通り問題なく動作します。Pro Tools 2020.3ではDNxHD(MOV),ProRes(MOV)などに対応してきていますが、まだ完全に以前と同等となってはいません。 また、File Base Workflowを考えた際に生じるTCキャラの問題などを解消するVideo Slaveは、未だにワークアラウンドとしてアドバンテージを持ちます。 今回は、Video Slave 4 Proを使用するにあたり、便利ないくつかのTIPSをご紹介いたします。 オリジナルタイムスタンプ位置への貼り付け Video Slave 4 Proのタイムラインに対してVideo Fileを張り込む際に、"Option"を押しながらドラッグ&ドロップすることで、Video Fileの持つオリジナルタイムスタンプ情報の位置へと張り込むことが可能です。 一つボタンを押すだけでその後の手間を大幅にへらすことが可能です。 タイムラインのデフォルト値の設定 普段利用するVideo Fileのスタートタイムが決まっているというケースは多いと思います。事前にタイムラインのスタートタイムの既定値を設定しておくことで、Video Fileに合わせて毎回設定をやり直す手間を省くことが可能です。 ここでは、同時にタイムラインの尺の既定値を設定することが可能です。 オーバーレイするタイムコードの表示設定 Video Slave 4 Proでは、オーバーレイするタイムコードのフォント、サイズ、カラー、表示位置、バックグラウンド(枕)のカラーの設定が可能です。 ここの設定でおすすめなのが、バックグラウンド・カラーの半透明化。こうすることで、裏に表示されているものを確認しつつ、視認性の良いタイムコードをオーバーレイすることが可能です。 キュー出しにも便利なオーバーレイ Time Code、マーカー(キャプション)、ストリーマーを使用した例。ストリーマーの柱は横方向と縦方向から選択出来る。 Video SlaveはTCだけでなく、マーカー、パンチ、ストリーマーなど、様々なオーバーレイを表示させることが可能です。マーカーをキャプション用に使用してセリフを画面上に表示する、効果音のタイミングを取るためにストリーマーを表示させる、といった収録向けの使い方も便利です。 上部メニューバー"Event"から好みのものを選択するか、"M" "P" "S"のキーを押すと、プレイヘッド位置にオーバーレイを作成できます。 便利なショートカット Command + L:SyncのON/OFF Command + T:TimeCodeオーバーレイの表示/非表示 T:タイムラインのズームイン R:タイムラインのズームアウト Command + Shift + F:フルスクリーンモードのON/OFF Command + Shift + M:ミニプレイヤーモードのON/OFF Command + E:Exportウィンドウの表示 タイムライン上のVideo Clipをダブルクリック:メディア・プロパティーの表示 ◀︎または▶︎:プレイヘッドのナッジ < または >:編集点(カット点)のナッジ これらのTIPSを使いこなし、便利にVideo Slaveを使いこなしてください!Video Fileを取り扱うすべてのユーザーにおすすめのソリューションです。 本国メーカーwebから14日間のデモが可能(こちらから>>)です。 ぜひともお試しください!!
Tech
2020/05/08

学校・塾・Webinar向け!マイクロフォン徹底解説

教育関係の現場では、非常事態宣言により完全にストップしている授業の再開にWebサービスの活用をスタートしています。Zoom、Web Classなど様々なサービスがスタートしていますが、PCやタブレットの内蔵マイクを使っているために講師の声が聞こえにくい、という声を多く聞きます。 企業のWeb会議などもパーソナル・デバイスから行うことが多く、やはり音声が明瞭でないということでストレスを感じている方は多いと思います。そんな音声に関して、クオリティーをブラッシュアップするノウハウを製品のご紹介とともにご案内いたします。 Case 1 : PC / Tabletでの講師の声を明瞭度よく配信する 学校、塾、様々なWebinar等で問題となるのが講師の音声の明瞭度。PC/タブレット内臓のマイクでももちろん音声は拾えますが、講師から距離がある為、どうしても外部のノイズや空調音などを拾ってしまいます。こうなると、「音が遠い」「はっきりと聞こえない」など、様々な問題が生じます。 一般的に言われている双方向授業にとって、音声は非常に重要であることは言うまでもありません。板書を画面共有するとともに、言葉で解説を加えるのが授業の一般的な形態。受講者の理解を深めるための解説がはっきり聞こえるかどうかというのは、その学習効果に大きな影響を与えるポイントだと思います。 このようなケースで、使い勝手良くクオリティーを上げることが出来るのが「ピンマイク」。プロの現場でもNEWSなどで胸元にマイクを付けているのを目にするあれです。単純に声の発生源である口元に距離が近いということは、物理的に大きなアドバンテージを持ちます。本当は、ボーカルレコーディングのように顔の前に大型のマイクを持って来るのが一番ですが、それでは授業になりません。できるだけ講師の動きを妨げず、口元に近いところで集音を行うということで、「ピンマイク」は非常におすすめです。 他にも、ヘッドセットマイクという耳掛けタイプのマイクもありますが、使い慣れた方でないと顔の動きで位置がずれてしまったりしてうまく音が拾えないというケースもありますので、やはり「ピンマイク」が一般的には良いと思います。 では、ピンマイクはどこにつければよいの?ということになると思います。男性であれば、基本はワイシャツの第2ボタンの上辺り。女性であれば、洋服の胸元ということになります。あまり高い位置につけると顎に邪魔をされ少しこもった音になってしますます。そのため、鎖骨の付け根?とも言えるあたりにマイクを付けると良い結果が得られます。それでは、具体的な製品をご紹介してみましょう。 audio-technica AT9903 昨今のMic端子を備えたPC/タブレットであれば、プラグインパワー対応だと思いますが、そうでない製品でも幅広く使えるのがこちらのモデル。パワーパックを同梱し、マイク入力端子を持っている製品であればどのような製品でも活用できる手軽な製品となります。 高価な製品は、別途マイクプリアンプが必要なため、手軽さ・簡便さという観点から考えると、まずおすすめするのはこちらの製品となります。このクラスの製品であったとしても、PC/タブレット本体内蔵のものよりは単純に音源からの距離が近いという物理的なアドバンテージと、常に胸元にあるため、顔の向きに関わらずクリアな音声を捉えることが可能となります。 audio-technica AT9903の詳細はこちら>> IK Multimadia iRig Mic Lav タブレットなどで見られる、イヤホンとマイクが同軸になっているコネクターの場合にはこのような製品となります。 IK Multimadia iRig Mic Lavのご購入はこちら>> 話し声をクリアに捉えるとなると「ピンマイク」であることを重視して製品探しを行っていただければと思います。「ピンマイク」はラベリア・マイクロフォンとも呼ばれます。 Case 2 : もう一歩上のクオリティーと使い勝手を求める方へ 更にクオリティーと使い勝手を求めるとワイヤレスシステムとなります。ワイヤレスになることで、講師は自由に動き回ることが可能となり、マイク本体もワイヤレス送信機から電源供給を受けることが出来るので、更にクオリティーの高い製品が使えるようになります。 Line6 XD-V35L Shure BLX14R/W85 このような製品があれば、ワイヤレスで高いクオリティーのマイクを使用しての集音が可能となります。講義、授業のクオリティーを上げるためには重要なポイント。講師は自由に動き回りながら話すことが出来るので、板書をしているときでも椅子に座っているときでも一定のクオリティーの音声を届けることが出来ます、それにより受講者もクリアではっきりとした講師の声を聞くことになります。講師、受講者双方にとってクオリティーが上がることになります。 Line6 XD-V35Lのご購入はこちら>> Shure BLX14R/W85の詳細はこちら>> 突然の準備に追われ、まずは通信が確立すればよいということでスタートしているサービスが多いように感じます。少しの工夫で全てにおいてクオリティーの高い環境が構築できるピンマイク。ぜひとも活用いただければと思います。
Tech
2020/04/30

第2回:リモートプロダクションを実現するソリューションを紹介

外出自粛など様々な行動に制約が課される中、リモートでの制作作業の出来るソリューションに注目が集まっています。ワークスタイルに合わせて、いろいろなやり方があるとは思いますが、そんな中からいくつかのソリューションを2回に分けて紹介しています。第1回ではsoundwhaleというアプリケーションを紹介しましたが、2回目となる今回はその他のソリューションをまとめて紹介。リモートセッションに関するソリューションはにわかに注目を集めている様子で、WEB等でも数多くのアプリケーションが紹介されていますが、その中からもっとも注目度が高いものを選りすぐってご紹介致します。 第1回の記事はこちら>> Source-Connect ~ リモートセッションの老舗的ソリューション リモートセッションを実現するソリューションとして、もはや老舗とも言えるのがSOURCE ELEMENTS社が提供するSource-Connect。インターネットを介して、遠隔地にあるアプリケーション同士を同期し、DAWのタイムラインにダイレクトにレコーディングをすることが可能です。 映像との同期も可能なため、音楽レコーディングだけでなくMA作業にも活用することが可能となっています。オーディオの圧縮率も変更できるため、ネットワーク環境によって最適なストリーミングを行うことが出来ます。トークバック機能とテキストチャットを搭載しており、遠隔地の相手とも密にコミュニケーションを取りながら制作を行うことが可能です。 VPN対応で、アプリケーションからストリーミング先を設定することも可能など、登場初期からセキュアな通信に対する意識が高いのも魅力です。 詳細な製品情報はこちら>> 独自のAACコーデックによる低遅延/ハイクオリティな伝送 テキストによるチャット機能を搭載 遠隔地にあるDAWのトランスポートを操作可能 7.1chまでのマルチチャンネルに対応(Pro Xのみ) 匿名VPNでの接続によるセキュリティ保護 ( ※ Pro / Pro Xのみ) スタンドアローン または プラグイン として動作 Sessionwire ~ ビデオチャット機能により円滑なコミュニケーションを可能に こちらは逆に、2019年頃から話題になり始めた新しいプロダクト。見た目は単なるビデオチャットですが、DAWトラックの出力をストリーミングし遠隔地と双方向のやり取りが可能。アプリケーションのウィンドウにドラッグ&ドロップすることで、簡単にファイルの送受信を行うこともできます。 コミュニケーション機能はトークバックとビデオチャットのみで、テキストチャットはビルドインされていません。非圧縮のオーディオを伝送できるがビデオストリーミングやTC同期には非対応のため、どちらかというと音楽制作向けのソリューションと言えるでしょう。 詳細な製品情報はこちら(英語)>> 非圧縮のハイクオリティオーディオを伝送 ビデオチャット機能を搭載 アプリケーションウィンドウを使用してファイルを簡単に送受信 YouTubeやFacebookでの豊富なナレッジの提供、コミュニティーの形成 Audiomovers LISTENTO ~ 手軽にDAWからのオーディオ出力を共有 とにかく手軽で使いやすいもの、という方にオススメするのがこちらのLISTENTOというプラグイン!DAWのマスタートラックにインサートすることで、オーディオをインターネットに出力します。センド用のプラグインとレシーブ用のプラグインがあり、双方がDAWを持っていればDAWを通してオーディオの送受信が可能。プラグインが発行するURLにアクセスしてブラウザ経由で聴くことも可能です。 非圧縮音声の送受信が可能だが、AACを選択することも出来ます。オーディオクオリティー、レイテンシーを選択することが可能なため、インターネット環境に合わせて最適なストリーミングを実施できます。 シンプル設計ゆえに、トークバックやチャット機能などのコミュニケーションに関わる機能は備えていないため、別途チャットツールなどを併用する必要があります。また、ビデオストリーミング機能もないので、Sessionwire同様、音楽制作に特化したツールと言えるでしょう。 詳細な製品情報はこちら(英語)>> DAWにプラグインとして挿すだけで出力をストリーミング オーディオクオリティ、レイテンシーを調整可能 とにかくシンプルで煩雑な設定が不要 LUCI ~ 放送向けIPコーデックソリューション こちらは上記3製品とは少し趣が変わって、どちらかというと中継・ライブなどに活躍しそうな放送向けのソリューション。Mac / PCだけでなくiOSやAndroidといったモバイル端末上でも動作し、それらをIPコーデック端末として使用できるというものです。送信用と受信用のアプリケーションがあり、送信側が収録した音声はインターネット経由でただちに受信側へと送られます。ライブ送信だけではなく、音声を端末で録音したり録音したものを編集して受信側へ送ることも可能。受信側はWIN PCのみの対応ですが、複数の端末からの信号を受信することが可能で、いわばサーバーの役割を担います。 詳細な製品情報はこちら>> 高品質・低遅延での音声送受信 端末側で送信中の音声を録音可能 あらかじめ録音された音声も送信可能 双方向コミュニケーション可能 サーバー側は1台で複数の端末とのやり取りが可能 スタジオとミュージシャンの居住地が遠く離れていることも多い欧米では、リモートセッションは以前から盛んな分野。しかし、世界的にLock down体制が敷かれる中で新たな盛り上がりを見せているようです。こうしている間にも、各社随時アップデート/ブラッシュアップには余念がないようです。気になるソリューションは、ぜひチェックしてみてください!
Tech
2020/04/27

配信環境GRADE UP大作戦!~ 初級編 ~

新型コロナウイルス蔓延に伴う政府からの外出自粛要請により、自宅待機やテレワークを余儀なくされている方も多いかと思います。 こうした終わりの見えない状況の中、 オンラインでのプレゼンの仕事が急に入ってきた 外でライブができないので自宅から生配信を行いたい というような需要が急激に高まりを見せています。 インターネットやスマホ普及以前の時代には考えもしなかった解決策ですが、今やスマホやPCが1台あればこうした状況に対応できてしまう世の中です。 しかし・・・ いざ、手持ちの環境で始めてみたのは良いものの、録画したものを見返してみると、 自分の声が背景の雑音にかき消されて聞き取りづらい どこからともなく謎のノイズ聞こえてくる 折角だからもっといい音で配信したい プレゼンの画面をスムーズに切り替えたい などと、お困りの方も多いのではないでしょうか。 そんなあなたにぴったりの機材を、用途や予算に応じてご紹介して生きたいと思います。 題して、「配信環境GRADE UP大作戦!!」 今回はその初級編ということで、こうした機材の扱いに自信が無い方でも気軽に導入できる、コスパ抜群の機材をご提案させていただきたいと思います。 iPhoneのマイクをワンタッチでプロ仕様に!SHURE MV88A-A / MV88+ iPhoneで動画を撮影した時に「画質は良いけど、音質が今ひとつ」と感じているあなたにオススメしたいのがこちらのiPhone専用マイク、SHURE MV88A-Aです。 使い方はシンプルで、Lightningのプラグと一体化した高性能マイクをiPhoneに差し込むだけ。複雑な配線は全く必要ありません。 さらに、App Storeで公開されている無料アプリ "ShurePlus™ MOTIV™ Audio / Video" を使えば、歌声やスピーチなど、用途に合わせて音質の調整を行ってくれる優れもの。 ステレオ幅を調整できるので、アコースティックギターを録音する時の音の広がりを調整することもできます。 LightningでiOS端末と直接接続 無料のiOSレコーディングアプリShurePlus™ MOTIV™ 5つの録音目的に合わせたDSPプリセットモード(スピーチ、歌声、フラット、アコースティック楽器、バンド) マイクゲイン、ステレオ幅の調整、そして高品質の24-bit /48 kHzレコーディングが可能。 Rock oN Company WEBサイトでは、実際の使用例・レポートも紹介されています! https://www.miroc.co.jp/antenna/shure-mv88-interview/ また、Android端末にも対応したMV88+ Video Kitも登場しています! 上記MV88A-Aとマイク自体は同じですが、こちらはLigtningではなく、付属のケーブルでiOSまたはAndroid端末に接続する方式となっています。 iOS端末の場合は、Apple USB3 カメラアダプタを使うことで、マイク使用中の充電が可能になりました。 同時に、録音中の音声をヘッドホンでモニタリングでき、実際にどのような音が録音されているのか、チェックすることができます。 さらに、撮影業界ではお馴染み、Manfrotto製のミニ三脚も付属し、スマホを置く場所にも困りません。 業界最先端のManfrotto PIXIミニ三脚 、クランプ& シューマウント、USB Type-C & Lightningコネクタ用ケーブル付属 すべてのアクセサリーをスマートに収納できるネオプレン素材のロールアップ式ツールバッグ付属 リアルタイムでモニタリングが可能なヘッドホン出力ポート 繊細なステレオ音声&5種類のDSPプリセットモード ちょっとした演出で配信を盛り上げる! TASCAM MiNiSTUDIO CREATOR US-42W こちらはインターネット配信専用のオーディオインターフェース です。 PCとUSBケーブルで接続し、音の録音/出力はもちろん、自分がしゃべっている声にエフェクトを掛けたり、BGMや効果音をワンタッチで鳴らしたりすることができます。 ダイナミックマイクまたはコンデンサーマイクが2本入力できるようになっていますが、もし、そのような本格的なマイクを持っていなくてもマイク入力付きのイヤホンがあればOK。 外部入力用のステレオミニジャックを搭載しているので、iPodやWALKMANなどの携帯音楽プレーヤーからBGMを再生することも可能です。 最大24bit/96kHzフォーマットのハイレゾ録音に対応 パソコン接続時はバスパワー駆動に対応 4極イヤホンマイクの接続に対応 DSPによるエフェクトを搭載(イコライザー、コンプレッサー、リバーブ) パソコンへの送出を開始するON AIRキー 公式サイトでは、その使い方が非常に丁寧に解説されているので「音響機材のことが全然分からない!」という初心者の方でも安心です。 https://teachme.jp/33789/f/roomGqf4n9mo/?page=1&sortKey=title&sortOrder=asc     映像を切り替えながらの配信に!Blackmagic Design ATEM mini 最後にご紹介するのはコンパクトな環境で映像を切り替えながら配信したい、というあなたにぴったりのHDMIスイッチャーBlackmagic Design ATEM mini です。 4系統のHDMI入力をワンタッチで簡単に切り替え、1系統のHDMIもしくはUSBから出力することができます。このUSBから出力された信号は、PCからは"Webカメラからの映像"として認識されます。 つまり、使用するサービス毎の設定の「どのカメラを使うか」という項目からこの入力を選択できるので、シンプルで分かりやすい設計となっています。 そのため、YouTube、Facebook、TwitchやZoomなどのあらゆるプラットフォームに対応しており、ゲーム実況からオンライン授業・ミーティングなど幅広い用途に対応できます。 これほどの高機能ながら4万を切ってくる価格帯には驚きです。 入力:HDMI 4 系統、アナログオーディオ入力2系統 出力:HDMI 1系統、USB(Webcam出力対応)1系統 対応フォーマット:1080p60まで 全入力にスケーラーを内蔵 アップストリームキーヤー1系統、ダウンストリームキーヤー1系統、DVE 1系統 ROCK ON PRO 森によるハンズオンレビューでは、従来のシステムとの機能面・価格面でのメリットもレポートされております。こちらも是非、併せてご覧ください! https://www.miroc.co.jp/rock-on/cutting-edge-2020_atem-mini/ 対人でのコミュニケーションで外見に気を使うのと同じように、配信環境も高品質にするのがマナー!…とまでは流石に言えませんが、やはり、高品質な音・映像での配信は、話す側にも、視聴者側にも数多くのメリットがあると思います。 ROCK ON PROでは、個人向けからビジネス用途での配信機材に関する相談もお待ちしております。 是非、お気軽にお問い合わせください 。
Tech
2020/04/24

第1回:リモートプロダクションを実現するソリューションを紹介 ~Soundwhale~

外出自粛など様々な行動に制約が課される中、リモートでの制作作業の出来るソリューションに注目が集まっています。ワークスタイルに合わせて、いろいろなやり方があるとは思いますが、そんな中からいくつかのソリューションを2回に分けて紹介したいと思います。まず、今回紹介するのはsoundwhale(サウンド・ホエール)、チャット機能なども組み込んだAll-in-oneな製品です。
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2020/04/17

Mac mini RMU〜コンパクトな構成でDolby Atmos ミキシングを実現

ホームシアター向けDolby Atmos(Dolby Atmos Home)マスターファイルを作成することが出来るHT-RMUシステムをMac miniで構成。劇場映画のBlu-RayリリースやVOD向けのDolby Atmos制作には必須のDolby Atmos HT-RMUシステムは、Dolby社の認証が下りている特定の機器構成でなければ構築することが出来ない。従来、認証が下りていたのは専用にカスタマイズされたWindows機やMac Proといった大型のマシンのみであったが、ついにMac miniを使用した構成の検証が完了し、正式に認可が下りた。 Pro Toolsシステムとの音声信号のやりとりにDanteを使用する構成と、MADIを使用する構成から選択することが可能で、どちらも非常にコンパクトなシステムで、フルチャンネルのDolby Atmos レンダリング/マスタリングを実現可能となっており、サイズ的にも費用的にも従来よりかなりコンパクトになった。 HT-RMUの概要についてはこちらをご覧ください>> ◎主な特徴 Dolby Atmosのマスター・ファイルである「.atmos」ファイルの作成 .atmosファイルから、家庭向けコンテンツ用の各フォーマットに合わせた納品マスターの作成 「.atmos」「Dolby Atmos Print Master」「BWAV」を相互に変換 Dolby Atmos環境でのモニタリング Dolby Atmosに対応するDAWとの連携 DAWとの接続はDanteまたはMADIから選択可能 ◎対応する主なソリューション Dolby Atmos に対応したBlu-ray作品のミキシング〜マスタリング Dolby Atmos に対応したデジタル配信コンテンツのミキシング〜マスタリング Dolby Atmos 映画作品のBlu-ray版制作のためのリミキシング〜リマスタリング Dolby Atmos 映画作品のデジタル配信版制作のためのリミキシング〜リマスタリング Dolby Atmos 映画作品のためのプリミキシング 構成例1:Dante ※図はクリックで拡大 RMUとPro Toolsシステムとの接続にDanteを使用する構成。拡張カードを換装したPro Tools | MTRXやFocusrite製品などの、Dante I/Fを持ったI/Oと組み合わせて使用することになる。この構成ではLTCの伝送にDanteを1回線使用してしまうため、扱えるオーディオが実質127chに制限されてしまうのが難点だが、シンプルなワイヤリング、ソフトウェア上でのシグナル制御など、Danteならではの利点も備えている。しかし、最大の魅力はなんと言ってもRMU自体が1U ラックサイズに納ってしまう点ではないだろうか。 構成例2:MADI ※図はクリックで拡大 こちらはMADI接続を使用する構成。歴史があり、安定した動作が期待できるMADIは多チャンネル伝送の分野では今でも高い信頼を得ている。この構成の場合、MADIまたはアナログの端子を使用してLTCを伝送するため、128chをフルにオーディオに割り当てることが出来るのも魅力だ。また、この構成の場合はMADI I/FをボックスタイプとPCIeカードから選択することが出来る。
NEWS
2020/04/17

よりお求めやすく!Avid S4 が価格改定

Avidは日本時間 4/17付で、中小規模のポストプロダクション業務に最適なコントロール・サーフェイスであるAvid S4 システムの価格を改訂することを発表しました。フラッフシップであるAvid S6と同等の機能をコンパクトに実現するパワフルなサーフェイスを、よりお求めやすいものとするため、すべてのコンフィギュレーションで約8%もの値下げが実施されます。 パワフルで多機能、かつ、コンパクトなサーフェイスをお探しのユーザー様は、この機会にぜひ導入をご検討ください。 Avid S4 について、詳細はこちら>> 価格改定概要 旧価格:下記参照 新価格:下記参照 発効日:2020年4月17日 実施内容:Avid S4 システムの各コンフィギュレーションが約8%プライスダウン ※モジュール単体、オプションモジュールの価格は従来通りとなります。 製品情報 S4—8フェーダー、3フット・ベースシステム 旧価格:¥3,124,000 → 新価格:¥2,860,000(本体価格:¥2,600,000) 約8% プライスダウン! S4—16フェーダー、4フット・ベースシステム 旧価格:¥4,939,000 → 新価格:¥4,554,000(本体価格:¥4,140,000) 約8% プライスダウン! S4—16フェーダー、5フット・ベースシステム 旧価格:¥5,203,000 → 新価格:¥4,807,000(本体価格:¥4,370,000) 約8% プライスダウン! S4—24フェーダー、5フット・ベースシステム 旧価格:¥6,886,000 → 新価格:¥6,369,000(本体価格:¥5,790,000) 約8% プライスダウン! フラッグシップ・モデル S6で培ったビジュアル・フィードバック、複雑なワークフローにも対応可能な柔軟なカスタマイズ性などの基本的な機能を引継ぎながら、コンパクトなソリューションを提供するAvid S4。今回の価格改定でさらにお求めややすくなったこちらの製品について、不明点・気になる点などは下の"Contact"ボタンから、お気軽にお問い合わせください。
Tech
2020/04/17

Media ComposerはCPUをどう使うのか?

コロナ禍によって自由に外を動き回れない状況が続きますが、そんな中でもインターネットの世界は自由に歩き回れます。これまで関心がありながら、ついつい後回しにしてた調査や研究に時間を使っている方も多いことでしょう。私もそうしたひとりですが、Avidブログに多くの新しい情報が掲載されているのを発見しました。 特にこの記事はこれまであまり具体的に語られてこなかった、アプリケーションソフトとコンピューターハードの関係性について深く掘り下げた内容となっており、技術的な関心をお持ちの方には参考になるのではないかと思い、紹介させていただきます。みなさまのシステム導入にお役立ていただければ幸いです。 >>Avid Blog 日本語版「Media ComposerはCPUをどう使うのか?」
NEWS
2020/04/17

新型コロナウイルス感染者の発生と対応について

2020年4月17日(金) 株式会社メディア・インテグレーション ROCK ON PRO事業部 2020年4月15日(水)、弊社東京本社(東京都渋谷区神南1-4-8 神南渡辺ビル2F)に勤務する弊社従業員(施工技術スタッフ)が新型コロナウイルスに感染していることが判明いたしました。 <経緯> ・4月9日(木)に発熱の症状が発生、医療機関受診後自宅療養を開始 ・4月13日(月)に発熱症状に変化がなく指定病院に入院、新型コロナウイルス(PCR)検査を受検 ・4月15日(水)に「陽性」と判明 ( 該当社員は無事退院し、外出自粛のうえ自宅で療養中でございます。) 弊社では新型コロナウイルス感染症対策部門を設置の上、管轄保健所の指導のもと、感染拡大を防ぐために以下の対応を行っております。 •当該従業員及びその関係従業員からのヒアリングに基づく行動履歴の確認と濃厚接触者の特定 (4/16に所轄保健所からの指示により濃厚接触者の特定は完了しております。) • 濃厚接触者への在宅勤務指示及びその健康管理と経過確認 (こちらも4/16に所轄保健所からの指示を頂き実施中です。) • 当該従業員が勤務していたオフィス及びRock oN Company Shibuyaの一時閉鎖、消毒 (弊社では4/9以前からテレワークの実施を行っておりましたが、上記消毒が完了するまでは原則全員テレワーク対応となります。また電話は通常通り対応可能となっております。) • 現在商品の出荷は栃木県の倉庫から行っております。 今後、社内外への感染拡大の抑止と安全確保を最優先に対応してまいります。 関係者の皆様にはご理解とご協力のほどお願い申し上げます。
NEWS
2020/04/03

GRACE designが特別なオファーをアナウンス 「We’re All In This Together」!

GRACE design社は、このような困難な時期にクリエイティブ・ワークを続けていただくために、一部製品に対する特別プログラムをアナウンスしたというニュースが、輸入代理店業務を行う株式会社アンブレラカンパニーより発表されました。 この限定の特別オファーは2020年4月3日から5月29日の期間中に「新規発注」された対象製品に適用されます。 詳細につきましては以下をご確認ください。 https://umbrella-company.jp/contents/we-are-all-in-this-together/ *無償提供のオプションについては在庫状況によって、後日のご提供となる場合がございます。予めご理解のほどよろしくお願いいたします。 *本プログラムの詳細について、またご相談は輸入代理店である株式会社アンブレラカンパニー様>>までお問い合わせください。
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2020/04/03

更新:最終デッドストック入荷!! Pro Tools 年間プラン再加入ラストチャンス!

2019年12月31日をもってAvidからの出荷が終了となったPro Toolsおよび、Pro Tools|UltimateのReinstatement(再加入)版ですが、RockoNでは最終在庫を確保しております!この在庫が完売次第でユーザーの皆様へのご手配は叶わなくなりますので、Pro Tools 年間プランの有効期限が切れてしまっている方はお早めにご準備ください! 2020年4月3日:追記 おかげさまでご好評をいただき、 Pro Tools 年間プラン再加入、Pro Tools | Ultimate 年間プラン再加入ともに完売致しました。しかし、この度、本当に本当の最終在庫としてパッケージ版デッドストックが数量限定で追加入荷致しました!!最新のPro Toolsへのアップデートをご検討のお客様だけでなく、継続的にPro Toolsのご使用をお考えのユーザー様は、この機会をぜひご利用ください! こんなユーザー様は要チェック!! Pro Tools 年間プランが切れている 必要になったら Pro Tools をバージョンアップしようと考えていた 特典プラグインをよく使う 年間プランってなんだっけ?! 製品情報 Pro Tools 1-Year Software Updates + Support Plan NEW (Pro Tools 年間プラン再加入 パッケージ版) 販売価格:¥36,520 Pro Tools | Ultimate 1-Year Software Updates + Support Plan NEW (Pro Tools | Ultimate 年間プラン再加入) 販売価格:¥122,100 ※弊社在庫完売次第で販売終了となります。 年間プランってなんだっけ?! 過去記事で概要をチェック! Pro Tools および Pro Tools | Ultimate 年間UPG/サポートプラン(以下、「Pro Tools 年間プラン」)再加入版について、Avidからの出荷が2019年12月31日にて終了となりました。 2015年に導入された Pro Tools年間プランは、有効期間内であれば「更新プランの購入」、有効期間が切れてしまった場合は「再加入プランの購入」という形でUPG/サポート有効期間の延長が可能でした。「更新プラン」は販売継続されますが、今回販売終了がアナウンスされたのは「再加入プラン」のライセンスです。この「再加入プラン」を購入しなかった場合で、Pro Toolsの最新バージョンを使用したいとなった時には、永続ライセンスもしくはサブスクリプション版を新たに購入する必要が出てきます。 Pro Tools年間プランについて詳しくは、下記バナーよりROCK ON PRO WEBサイトの解説記事をご参照ください。一部表記等が現状と異なりますが、年間プランの概要とメリット、「更新」と「再加入」の違いなどは参考になるのではないでしょうか。 ↓下記バナーよりPro Tools 年間プラン概要をご覧ください 一度でも有効期限が切れたら、そのライセンスでのアップデートはできません! これまでは、一度年間プランの有効期限が切れてしまっても再加入ライセンスを購入すれば再び年間プランに加入することが可能でした。しかし、再加入ライセンスの入手ができないとなると、年間プランの有効期限が切れてしまったPro Toolsで年間プランを再開することはできなくなります。これが意味するもっとも重大な事態は、一度でも年間プランが切れてしまったPro Toolsはそのライセンスでは二度とアップデートできなくなってしまう、最新バージョンが使用できなくなるということです。 もちろん、そのままのバージョンで使用しつづけることは可能ですが、アップデートだけでなく、特典プラグインも使用できなくなります。今後新たに特典が追加された場合でもそれを使用することはできません。特典プラグインを使用する機会のあるユーザー様にっとては、要注意点といえます。 それでは、年間プランの有効期限は切れてしまったが最新バージョンのPro Toolsを使用したい場合、2020年からはどうすればよいのでしょうか?答えは新たにPro Tools(永続ライセンスまたはサブスクリプション)を改めて購入する、ということ以外にありません。 ※年間プラン有効中のユーザー様への特典については、こちら(Avid Web サイト)をご覧ください。 最終在庫確保!! 年間プラン再加入のラストチャンス!! 2019年末のアナウンス以来、数多くのお問い合わせとご注文をいただいた本件ですが、まだまだ期限切れのライセンスをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。今回確保した在庫が最終となり、今後Avidからの出荷は残念ながら行われません。この機会にぜひ年間プラン再加入で最新バージョンのPro Toolsへご準備ください! その他、ご不明点等は下記"contact"よりお気軽にROCK ON PROまでお問い合わせください。
NEWS
2020/04/01

【情報更新】Pro Tools 2020.3 リリース!〜新型Mac Pro正式サポート、ビデオインポート一部対応、フォルダートラック機能追加など

日本時間の4/1未明、2020年最初のアップデートとなるPro Tools 2020.3がリリースされました。このバージョンではついに新型Mac Proへの正式サポートが発表されたほか、一部コーデックのビデオ・インポートに対応(ビデオのみ、オーディオは不可)、待望の新機能「フォルダー・トラック機能」の追加などが発表されています。年間サポートプランが有効期間中のお客様は、すでにMyAvidアカウントから最新バージョンをダウンロード可能です。 4月1日追記: 本記事中で引用している、Avidの各種ナレッジベースの日本語ページが最新情報に更新されました。リンク先を修正・追加しておりますので、ぜひご参照ください。 追加!Pro Tools 2020.3 リリース情報(日本語)>> Pro Tools 年間サポートプランが切れてしまっている方は、ぜひこちらの記事>>をご覧ください! Pro Tools 年間サポートプラン延長/再加入についての全般的な詳細、購入後の手続きについてはこちらの記事>>をご覧ください! ワークフローを劇的に改善する「フォルダートラック」機能が追加! 複数のトラックを折り畳み可能なフォルダートラックにまとめることで視覚的に整理された作業環境を整えるだけでなく、ルーティングや編集などの操作を一括で複数トラックに適用することを可能とする「フォルダートラック」が追加されました。各トラックのパートが明確に分かれている音楽制作の現場ではもちろん、セッションが大規模になることの多いMAでも、関連性の高いトラックをフォルダーにまとめることでワークフローの劇的な改善が見込まれます。 詳細はこちら(Avid Blog日本語版)>> 新型Mac Proを正式サポート! そして、こちらも"待望の"新型Mac Pro正式サポートも発表されました。詳細情報はまだ英語版のみですが、順次日本語化される予定とのこと。これによって、現状3枚までのHDXカードを搭載することができる最新のMac環境で、最新のPro Toolsをご使用いただけます! 更新!詳細はこちら(Pro Tools システム要件)>> 追加!詳細はこちら(Apple Mac Pro 7,1 スロット・オーダー & システム構成)>> macOS10.15(Catalina)上でのQuick Timeビデオ(のみ)・インポートを限定的にサポート! こちらもまた"待望の!"QuickTimeビデオ・インポート機能の一部が追加(復活?)されました。2019.12ではMXFラッピングされたムービーのみへの対応でしたが、2020.3で.movファイルのインポートとプレイバックに対応しました。ただし、インポートできるのはビデオのみであり、MOVファイルのオーディオは未だインポート不可能ですのでご注意ください。 MXF (OP-Atom) ビデオ、オーディオともインポート可能。エクスポートはオーディオのみ。 更新!対応コーデックはこちら>> MXF (OP-1A) ビデオのインポートのみ可能。オーディオはインポート/エクスポートともに不可。 更新!対応コーデックはこちら>> AAF, OMF 上記コーデックに対応しているものはインポート可能。エクスポートはオーディオのみ。ただし、ビデオを含んだOMFファイルはサポート対象外(以前から)。 更新!対応コーデックはこちら>> MOV コーデックがDNxHR、DNxHD、Apple ProRes、H.264(CFR:固定フレームレート)に限り、ビデオのインポートのみ可能。オーディオはインポート/エクスポートともに不可。H.264はVFR:可変フレームレートは非対応。 MP4, M4V コーデックがH.264(CFR:固定フレームレート)に限り、ビデオのインポートのみ可能。オーディオはインポート/エクスポートともに不可。VFR:可変フレームレートは非対応。 更新!詳細はこちら(macOS Catalina上のPro Toolsでサポートされるファイル・タイプ)>> 年間サポートプラン再加入、本当のラストチャンス! 今回も重要なアップデートとなったPro Tools。年間サポートプランが有効期間中のユーザー様は、すでにAvidアカウントからダウンロードが可能となっております。 年間サポートプランが切れてしまっているユーザー様は…昨年末でサポートプランへの「再加入」が終了してしまっているため、最新のPro Toolsをご使用なさるためには残念ながら新規でPro Toolsをご購入いただくしかありません…というのがルールなのですが、ご安心ください!ROCK ON PROでは「Pro Tools 年間サポート再加入」本当に本当の最終在庫を確保しております!完全数量限定のため、お問い合わせはお早めにお願い致します。 Pro Tools/Pro Tools|Ultimate 年間サポート再加入 本当に本当の最終在庫についての詳細はこちら>> 今後も、新機能追加に止まらず、ますます目まぐるしく変化するであろうOSや規格といった外部の環境への対応など、都度のアップデートの重要性は増すものと考えられます。年間サポートプランが有効期間中であれば、何度でもPro Toolsをアップデートすることが出来ますので、すでに年間サポートプランが切れてしまっているユーザー様はぜひこの機会に「再加入」をご検討の上、今後の継続的なプランの更新をお忘れなきようお願い致します。 年間サポートプランってなんだっけ!?という方は過去記事をチェック! そもそも、年間サポートプランってなんだっけ?自分はいま有効期間中なの、切れているの?といった疑問をお持ちのユーザー様はROCK ON PRO が過去に情報をまとめた記事がございますので、そちらをご参照ください。年間サポートプランに再加入したい方だけでなく、プランの更新/延長についても、ライセンス購入後の手続きまで丁寧に解説させていただいております! Pro Tools 年間サポート 購入ライセンスとその後の手続きについての詳細はこちら>>
NEWS
2020/03/19

Avid、新型コロナウィルス感染予防措置に対応 90日ライセンスを無償提供

Avidは新型コロナウイルスの感染予防として在宅勤務やテレワークを余儀なくされ、オフィスやスタジオにアクセスできないお客様を支援するため、3月16日から4月17日までの期間、Media Composer | Ultimate, Pro Tools、Pro Tools | Ultimateおよび Sibelius | Ultimate の90日間のテンポラリーライセンスを無償で提供することを発表しました。 内容、及び、詳細は下記リンク先(Avidブログ日本語版)をご覧ください。 https://connect.avid.com/COVID19_TemporaryLicenses_JP_q120.html
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2020/03/16

iZotope, Inc.の正規代理店が交代〜2020年4月1日より Media Integrationが国内代理店業務を開始いたします。

2020年4月1日付でiZotope製品の輸入代理店業務が、現在のタックシステム株式会社から株式会社メディア・インテグレーションへと移管されます。より一層、日本市場に最適化された積極的なマーケティング活動と販売プランがの展開が期待されます。 iZotope日本語公式サイトがオープン 「2020年、すべてのクリエイターをiZotopianに!」というスローガンのもと、iZotope日本語公式サイトが4月1日にオープンする予定です。ユーザー向けのコンテンツや、購入ガイド等の情報が展開されるほか、以下のような内容がアナウンスされています。 各種メディアとの相互リンクと発信 様々な制作活動を支援するコンテンツを掲載 多様なワークフローにあった購入ガイドWEB スムースで明確なサポートを実現するFAQおよびお問合せシステム クライアントとメディアと販売店を結ぶコミュニティー情報を掲載 iZotope本社公式ページで公開されている学習コンテンツの日本語化や、iZotope公認アーティスト青木征洋氏による日本オリジナルの解説動画、ユーザーフォーラムの追加予定など様々なアップデートを順次行なっていく予定とのこと。これまで関心を寄せながらも、英語が障壁になっていた方もiZotopeが提供する豊富なコンテンツをご覧いただけるようになります。 60を超えるD2Rシステム導入店舗で即日購入が可能に すべてのiZotopeソフトウェア製品を店舗でもオンラインストアでも、いつでも最新の状態と最新価格での即納を可能にするD2Rシステム。日本全国60以上のディーラーにて即日購入が可能になります。 >>D2Rについての詳細はこちら 充実した国内サポートプログラム 国内正規輸入製品のサポートは、4/1より株式会社メディア・インテグレーションに引き継がれます。タックシステム株式会社より販売されたiZotope正規輸入品は、保証書に記載の保証規定に基づき株式会社メディア・インテグレーションがアフター・サービスやサポートを提供します。 公式WEBサイト iZotope (日本):www.izotope.jp iZotope (本社):www.izotope.com メディア・インテグレーション:www.minet.jp
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2020/03/13

Avid MTRX Studio トレードプロモーション開始!!

NAMM2020で発表され、あとは発売日のアナウンスを待つばかりのMTRX Studio。豊富なAnalog入出力とDanteまでカバーするDigital I/O、512×512用意されたDADmanルーティング、AD/DAもDigital Audio Denmark印、と待望されていた機能とクオリティを携えたオールインワン I/Oです。用意されたプライスタグも税込¥650,100と、その内容からすればコストパフォーマンスも優れたところになっていますが、ROCK ON PROでは従来機種からの乗り換えトレードプロモーションを開始、今かいまかと発売を心待ちにされている方に耳寄りなさらに導入しやすいプランをご提案します! ◎Avid MTRX Studio ステップアップトレード ・Avid S1の通常販売価格は¥650,100(税込)となります。今回対象となる下記表の各機種を特別価格で買取させていただき、MTRX Studioのご購入にあたっては通常販売価格との差額となる金額をお支払いただきます。お手元の機材を有効に活用できる「トレード」プロモーションです。 ●MTRX Studio 通常価格:¥650,100→トレード価格:¥500,600(税込) / ¥149,500value!! 【ROCK ON PRO 清水チェック!!】 Pro Tools HDのシステムでは一番ユーザーが多いと思われるHD I/O。実は発売から約10年経っているI/Oで、日進月歩なデジタル機器ではだいぶおじいちゃん的な立ち位置となる存在です。こちらからMTRX Studioへの乗り換えで向上が期待できる点はまず音質面。MTRXシリーズに搭載されたDigital Audio DenmarkのAD/DAと比べるとやはり10年の月日は明らかです。また、HD I/OはいわばAD/DAのみのボックス。マイクプリやモニターコントロールは備わっていません。それがまたプロ機器として潔いところではありますが、周辺機器との組み合わせで起きてしまう音質の変化を考えると、周辺機器を揃えるにもある程度のレベルが必要、、、と頭を悩ませていたかもしれません。MTRX StudioはオールインワンI/Oのため、そんな悩みはどこかへ吹っ飛ばせます!モニターコントローラーごと中古買取に出してしまってMTRX Studioへの乗り換え資金に、というのも選択肢なのではないでしょうか!? ●MTRX Studio 通常価格:¥650,100→トレード価格:¥569,600(税込) / ¥80,500value!! 【ROCK ON PRO 清水チェック!!】 これまでのラインナップでAvid純正のオールインワンI/Oという立ち位置を担ってきたのはこちらのHD OMNI。こちらも発売から約10年、だいぶお年を召したI/Oとなっております。。。こちらもHD I/Oと同じように、MTRX Studioへの乗り換えにより、Digital Audio Denmarkクオリティの音質的なクリアさを手に入れることが期待できます。そして、HD OMNIご使用の方はマイクプリを使用されている方も多いと思いますが、MTRX StudioのマイクプリもAD/DAと同じくDADデザインなんです!また、HD OMNIのモニター機能は、5.1chのモニターコントロールもできたりと何かと便利ではあるのですが、Immersive Audioが盛り上がりを見せている今の現状を考えると少々役不足。そこをカバーするのがMTRX Studio、512x512のDADmanルーティングはいままさに必要とされている機能要件ではないでしょうか。さらにMTRX Studioではスピーカー・キャリブレーション機能も搭載されており、自宅ほかコンパクトなスペースで理想のモニター環境を構築したい方へはうってつけのI/Oとなっています。 ●MTRX Studio 通常価格:¥650,100→トレード価格:¥523,600(税込) / ¥126,500value!! 【ROCK ON PRO 清水チェック!!】 HDXとDanteを繋ぐ架け橋としてFocusriteのREDシリーズはうってつけのI/Oです。そして、MTRX Studioも負けじとDanteを搭載しています。Red 16Line とMTRX Studio の背面を見るとI/O数はほぼ同等です。Red 16Line にはS/PDIFのIn/Outが多いこと以外は一緒なんですね。では、MTRX Studioに乗り換えたら何がプラスされるでしょうか?HD OMNIの際でもお話ししたスピーカー・キャリブレーション機能は大きなポイントでしょう。またDADManアプリケーションによりコントロールされるMTRX Studioは、カスタムできる幅が広い!というのもポイントとしてあげられます。また、MTRX StudioはFootSwitchも搭載されていて、TalkBack等のスタジオ構築する上での機能にも気遣いがなされていてナイスですね。 お手元の機材を有効に活用できるトレードプロモーション。今後のスタンダードともなり得る最新I/Oで、新たな制作フィールドへの扉を開いてください!詳細はROCK ON PRO 渋谷(03-3477-1776):佐々木・清水・森、ROCK ON PRO梅田(06-6131-3078):中川まで、お問い合わせお待ちしております!
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2020/03/06

Appsys ProAudio 〜MVR-64とSRC-64が実現する理想的なフォーマットコンバート〜

Appsys ProAudio(アプシス・プロオーディオ)は、2007年にスイス・チューリッヒで創立したプロオーディオ機器メーカー。ADAT関連機器を中心に、マルチチャンネルのDIgital機器をリリースしています。その同社からフラッグシップとして登場したのがこちらのMVR-64 multiverterです。 MVR-64 multiverter / SRC-64 ●MVR-64 multiverter 448 × 448 チャンネル・ユニバーサル・フォーマット・コンバーター / デジタル・パッチベイ ・価格:オープン・プライス ( 市場予想価格税込430,000 円 ) ・発売日:3 月18 日(水) ・MVR-64 製品ページ MVR-64は、ADAT、MADI オプティカル、MADIコアキシャル、MADI TP(AES-X213 MADI-TP モード)、AES50、Dante/AES67それぞれ64chのIn/Out(AES50のみ48ch)の入出力を持ち、たった1Uの筐体ながら448 × 448チャンネルのマトリックス・ルーターという強力な機能を持ちます。もちろん各フォーマットをまたいで1chごとのマトリクス・ルーティングが可能です。単純なMADI/DANTEのコンバーターとしても魅力的な機器ですが、そこにADAT等の他の機器の信号をマトリクスすることが可能です。 そして、オプションで提供されるSRC-64と呼ばれるサンプル・レート・コンバーターを搭載することで、理想的なMADI/Danteコンバーターとなるというのがこの製品の大きな魅力。すでに普及が進んでいるDante、そして実績も伝統もあるMADI。この2つのフォーマットを同時に使おうとした際に必ず問題となるのがワード・クロックです。外部から供給されるクロックをベースに大規模システムを安定同期させることが多いMADIと、自己のネットワーク内のクロックをベースとして同期を行うDante。それぞれ別のクロックで動作をするため、両者を利用する際にどちらかをマスターにする必要が必ず生じます。AoIPは、従来のワードクロックで動いているわけではないということです。この問題を解決するためにGrand Master Clockなどの利用が始まってはいますが、それを使用することなしにMADI/Danteの変換を行う場合には、どちらかをマスターとして設定を行う必要があります。 ●SRC-64 MVR-64 用 64 × 64 チャンネル・サンプルレート・コンバーター・プラグイン・モジュール ・価格:オープン・プライス ( 市場予想価格税込130,000 円 ) ・発売日:3 月18 日(水) ・SRC-64 製品ページ 例えば、Danteのネットワークで構築されたPAシステムから収録のためにMADIで信号を受けたい。この場合には、否応なしにシグナルの上流であるDanteからのクロックでMADI収録機器の動作をさせる必要があります。このような際に、MVR-64 + SRC-64を使用することでMADI/Dante間でのクロックの縁がSRCにより切られるので、MADI収録機側を任意のMasterClackに同期させたシステムで稼働することが可能となります。これは一例ですが、様々なケースでこれまで、諦めていた部分がクリアできるはずです! MVR-64には今後、AES/SoundGrid/AVBに対応するためのオプションのリリースが予定されています。AoIPとMADI/ADATの架け橋となるSRC搭載のコンバーターの登場です。ライブ収録をはじめ、今後導入が進むであろうDante/AES67を活用したスタジオシステム構築の際に救世主となる製品となることでしょう。 製品情報 ●MVR-64 multiverter 448 × 448 チャンネル・ユニバーサル・フォーマット・コンバーター / デジタル・パッチベイ MVR-64 multiverter(マ ル チ バ ー タ ー)は、ADAT、MADI オプティカル、MADIコアキシャル、MADI TP(AES-X213 MADI-TP モード)、AES50、Dante/AES67に対応するフォーマット・コンバーターです。各フォーマットにつき 64 × 64チャンネル(AES50は48 × 48チャンネル)のコンバージョンに対応し、且つ全てのフォーマットに同時にチャンネル単位で自由にルーティング、スプリットが可能な448 × 448チャンネルのマトリックス・ルーターとしても機能します。   multiverterには拡張可能なオプション・スロットを搭載しており、AVB、Soundgrid、AES/EBUに対応するオプションモジュールの発売予定がされています。これにより様々な現場でのフォーマットに柔軟で安全な接続を確立することが可能になります。   また、「SRC-64」サンプルレート・コンバーター・プラグイン・モジュールを追加することにより、64 × 64チャンネル双方向の非同期オペレーションが可能になります。これにより、例えば Danteネットワークで組まれるライブPAシステムから信号を分岐する際に、システム全体への干渉を回避できるだけでなく、中継車等の別のマスタークロックを有するシステムとのブリッジとしても最適なソリューションとなります。   搭載されるClockShieldテクノロジーは、デジタル回線のドロップアウトなどが生じた際に、最大1秒間マスタークロック信号を受けずに動作し、再度回線に同期します。このプロセスにノイズや音飛びは生じません。全ての設定は、ウェブブラウザ、telnet、USB経由でリモートコントロールが可能です。 ・価格:オープン・プライス ( 市場予想価格税込430,000 円 ) ・発売日:3 月18 日(水) ・MVR-64 製品ページ ●SRC-64 MVR-64 用 64 × 64 チャンネル・サンプルレート・コンバーター・プラグイン・モジュール SRC-64 は、MVR-64 multiverterに追加可能な64 × 64 チャンネルの双方向サンプルレート・コンバーター・モジュールです。これによりマスタークロックと異なるサンプルレートでもデジタル接続が可能になります。 ・価格:オープン・プライス ( 市場予想価格税込130,000 円 ) ・発売日:3 月18 日(水) ・SRC-64 製品ページ ●MTA-64 MVR-64 用 MAD-TP・プラグイン・モジュール MTA-64は、MVR-64にDiGiCo、Soundcraft/Studer/Hermanのコンソールやステージボックスを接続するためのMADI-TP(MADI over Twisted Pair)ポートを追加するモジュールです。内部の MDIX logicによってスタンダードなストレートのCat5ケーブルでも信号レベル、ピンアウトを設定してコンソール及びステージボックスの信号を送受信することができます。 ・価格:オープン・プライス ( 市場予想価格税込50,000 円) ・発売日:3 月18 日(水) ・ MTA-64 製品ページ
Review
2020/03/03

Avid / S1の真価をムービーで解説!! ROCK ON PRO清水の実際どうなんでSHOW !!

先日のリリースから数多くの反響と導入が進んでいるAvid S1。ArtistMixの後継機種として登場したとも言える位置付けですが、実際のところArtistMixと比べて何が良くなったの?とお問い合わせをいただくことが多いのも事実。そこで!! そんな疑問を解消するべく、ROCK ON PRO清水が立ち上がりました!ムービーでの解説はもとより、実際の動作の様子も要チェックです、是非ご覧ください!! Avid S1 ¥168,300(本体価格:¥153,000) 1.洗練されたレイアウトに進化! 実は気になる同梱物もチェック!! まずは全体像ですが、各操作子のレイアウトをチェックです。Solo、Mute、ノブの配置がS3と同様になりボタン自体も大きく操作しやすく改善、ArtistMixでは左側にあったメニューキーが上段に移動したほか、フェーダー下にはカスタム可能な8つのソフトキーがあり、EuConアプリケーションで任意の機能をアサインすることも。ArtstiMixと比べると格段にレベルアップした操作系はもちろん、気になる同梱物もチェックしてます!! 連結には、、、なるほどアレを使うんですね!! 2.Avid Controlとの連携とDaDManモニターコントロール機能をチェック!! iPad(Avid Control)との連携があってこそのS1です。こちらではAvid Controlでの操作画面やビジュアルの様子と、もう一つ大きなトピックとなるモニターコントロール機能を見ていきます。ProTools MTRXとの組み合わせであれば、I/OのOutを直接スピーカーにつなぎ DaDManアプリケーションにてボリュームコントロール、スピーカーセレクト等が行えるんです!! 3.タブレッドはなくても大丈夫! 単体でも動きます!! もちろんiPad等のタブレットがあれば越したことはないですが、S1は単体でも仕様することが可能なんです。さらに、タブレット側(Avid Control)も単体で動作しますから、離れた場所からフェーダーをコントロールしたり、ブースに持って行ってトランスポートをコントロールしたりと、タイミングによってS1と切り離して使えば制作時の利便性を向上させてくれます!! 機材にに限らずですが実際の筐体や動きを見ると、良くも悪くも印象は大きく変わりますよね。もちろん実機に触れればイメージであったものを確かなインフォメーションにすることができますので、ムービーだけではなく是非店頭のデモ機もご覧ください!!また、ROCK ON PROではArtistmix/Artist Control/Mackie Controlとのトレードプロモーションも行なっています、詳細は下記バナーのリンクよりご確認ください。お問い合わせお待ちしております!!
NEWS
2020/02/04

Avid2020新製品!! MTRX Studio / HDX CHASSIS 価格公開&予約受付開始です!!

NAMM2020で発表されたAvid新製品がいよいよ価格公開&予約受付開始です!発売時期は依然として今春中との情報ではありますが、業務向けシステムはもちろんのこと、パーソナルなシステムアップでも中核を担うことになるAvidソリューションの登場は大きなニュースではないでしょうか。また今回は、HDXカード、I/O、シャーシ、Pro Tools|Ultimateソフトウェアをバンドルした設定もあり!4点すべてを単体で導入するケースよりも、最大で16~17%ほどのコストバリューがありますので、制作システムの刷新にはうってつけと言えるバンドルプランになります。ご予約お申し込みお待ちしております! ◎ご予約のお問い合わせはこちら Pro Tools | MTRX Studio Pro Tools | MTRX Studio 価格:¥650,100(本体価格:¥591,000) Avid製品ページ:Pro Tools | MTRX Studio ◎ご予約のお問い合わせはこちら ◎ROCK ON PRO清水チェック!!   MTRX Studioは1Uというコンパクトなサイズからは想像できないほどの機能を盛り込んだ1台完結型のスーパーI/Oです!まずは、512x512用意されたDADmanルーティング。この柔軟なルーティングマトリクスを使えば、もうHDXシステムにモニターコントローラーを別途設ける必要はない!と言えるでしょう。もちろん、Dolby Atmosなどのマルチチャンネルフォーマットでのモニターコントロールも可能となっています。フロントパネルにはヘッドフォンアウトも2系統付いていますのでモニター機能については完璧なのではないでしょうか!?   Analog 入出力は合計18in/22 out。インプットについてもMic In /Inst Inが備わっているので、このch数で制作が事足りるのであれば、ほかに買い揃えておくものはなさそうですね!そして、MTRX Studioのさらに素敵なポイントはDigital I/Oがとても充実しているということです。まず、ADATが16in/16out搭載。ADAT 入力があるCUEシステムであるHear TechnologiesのHear Backなどと組み合わせればこの部分でCUEシステム構築も完了です。MTRX Studio 1台でスタジオ構築も夢ではなさそうですね。そして、なんと64in/64out Dante I/Oも標準搭載!制作サイドにも浸透してきたDanteですが、こちらも標準で備えられているとなれば将来的にシステムをブラッシュアップする場合でも柔軟なシステム拡張を期待できます。また、上位のMTRXではオプションとなっていたSPQスピーカープロセッシング機能が標準搭載されています!   と、、、もうこれはもう至れり尽くせりな状態です。ここまで盛り込んで、税込¥650,100となればコストパフォーマンスも抜群です!もう、、話だけでよだれが出ますね。。(汁)   ◎Avid HP システム要件、主な仕様(MTRXとの比較)はこちらから ◎主な仕様 ・マイク / インストゥルメント入力:2 x 1/4" ・アナログ・ライン I/O:16 x 16 (DB25) ・ADAT I/O:16 x 16 ・Dante I/O:64 x 64 ・DigiLink I/O:32チャンネルDigiLink Mini端子×2(合計64チャンネル) ・専用モニター出力:2 x 1/4" ・ヘッドフォン出力:2 x 1/4" ・Cross-pointデジタル・マトリックス:512 x 512 ・モニタープロファイルによるサミング・マトリックス: 256 x 16 モニターグループ、フォールドダウン、グループフォーマット ・統合スピーカー・キャリブレーション ビルトインSPQスピーカープロセッシングにより、16チャンネル 256フィルター、チャンネルごとディレイを最大150 msまで調整可能 ・EUCON対応:対応 ・システム同期:BNCコネクター経由のワードクロック及びループ・シンク;Danteシンク ・サンプルレート:44.1 kHz–192 kHz ・電源:単一電源 ・筐体:1U 19インチラックユニット HDX THUNDERBOLT 3 CHASSIS HDX THUNDERBOLT 3 CHASSIS,RACK(左) 価格:¥90,860(本体価格:¥82,600) HDX THUNDERBOLT 3 CHASSIS,DESK(右) 価格:¥64,900(本体価格:¥59,000) Avid製品ページ:Pro Tools | HDX Thunderbolt 3 Chassis ◎ご予約のお問い合わせはこちら ◎ROCK ON PRO清水チェック!!   ついにAvid純正のThunderboltシャーシが登場です!逆に、なぜ今までなかったのかとも思ってしまうくらいですよね。デスクトップタイプとラックタイプの2タイプで、ラックタイプにはMac miniとHDXカードが一緒に収められるようになっています。こちらとMTRX Studioを組み合わせたら、なんと2Uでシステムが完結です。持ち運べるスタジオといっても過言ではないほどのコンパクトさ。MacBook ProやiMacなどの組み合わせの場合は、もう一方のデスクトップタイプをセレクト。HDXカードが一枚搭載可能なコンパクトなシャーシとなりますが、Avid純正シャーシということで相性等を気にする必要はなし!言ってみれば「HDX Thunderbolt」とも呼べるようなシステムが組み上がるイメージでしょうか。こうなると、HD Native TBからの乗り換え対象としても魅力的な構成になってきます! ◎主な仕様 ・PCIe接続:Pro Tools | HDX 用の拡張スロット×1 PCIeカード(別売) ・Thunderbolt接続:Thunderbolt 3ポート×2 1つはコンピューター接続用、もう1つはデイジー用 最大5つまで追加可能なThunderbolt / USBデバイスへ連携 ・USB接続:ラックマウント・シャーシーのフロントパネルにUSB 3.0ポート×1 ・Mac miniエンクロージャー:Thunderbolt 3ポートを備えたオプションのMac miniを保護する内部エンクロージャー(ラックマウント・シャーシーのみ) ・処理能力:Thunderbolt インターフェース: 40 Gbit/s、PCIe インターフェース: 2,750 MB/s ・電力:96W ・動作温度:0º–35º C (32º–95º F) ・サイズ (高さ x 幅 x 奥行): デスクトップ・シャーシー (脚付き): 238 x 57 x 368 mm (9.4 x 2.2 x 14.5 インチ) ラックマウント・シャーシー(ラックイヤーおよびレール付き): 44 x 482 x 439 mm(1.7 x 19 x 17.3インチ) システムバンドル PRO TOOLS HDX TB 3 MTRX STUDIO SYS RACK(左) PRO TOOLS HDX TB 3 MTRX STUDIO SYS DESK(右) ・すべて単体での購入総額:税込¥1,559,360 →バンドル価格:¥1,298,000(本体価格:¥1,180,000)【¥261,360 Value!!】 *HDXカード、MTRX Studio、シャーシ、Pro Tools|Ultimateソフトウェアのバンドルとなります。 *ラックマウント、デスクトップのどちらのシャーシを選択しても価格は同一です。 PRO TOOLS HDX TB 3 OMNI SYSTEM RACK(左) PRO TOOLS HDX TB 3 OMNI SYSTEM DESKTOP(右) ・すべて単体での購入総額:税込¥1,233,760 →バンドル価格:¥1,040,600(本体価格:¥946,000)【¥193,160 Value!!】 *HDXカード、HD OMNI、シャーシ、Pro Tools|Ultimateソフトウェアのバンドルとなります。 *ラックマウント、デスクトップのどちらのシャーシを選択しても価格は同一です。 ◎ご予約のお問い合わせはこちら ◎ROCK ON PRO清水チェック!!   システム新規導入の場合、こちらのバンドルはご検討必須です!私のオススメは『PRO TOOLS HDX TB 3 MTRX STUDIO SYS RACK』なのですが、こちら単体で買い揃えた場合との差額はなんと税込¥261,360にもなります。実用を考えた仕様のMac mini(3.2GHz 6コア、64GBメモリ、1TB SSD)が税込¥328,680ですので、バンドルの割引分だけでMac miniにかかる費用のかなりの部分をカバーできてしまいます。前述したようにMTRX Studioの仕様を考えれば、マイクプリもモニターコントローラも追加する必要はなし。しかも2Uというコンパクトさ。必要なシステムの規模にマッチするならば、もうこれ一択でしょ!と思わされる超強力バンドルです。また、バンドルにはHD OMNIとの組み合わせも用意されていますので、導入コストを抑えてHDXシステムを構築したいというケースにも選択肢があります、ご相談ください! この新製品の登場により、さらにコンパクトで大規模なシステムを組むことができるようになります。最近ではMac miniやMacBook Proのスペックが上がり、それをメイン機とする方が多くなってきている印象です。今回のThunderboltシャーシの登場はそれを加速させるプロダクトとなるでしょう。さらにMTRX Studioと組み合わせれば、、んー。最高ですね!!マイク入力からスピーカー出力、さらにスピーカー調整までカバーできるMTRX Stuido はあらゆるシーンにフィットします。これを使ってどのようにシステムを組むかを思い浮かべるとワクワクしますね!みなさんと一緒に考えられるのが楽しみです!Rock oN渋谷店でお待ちしております!(笑)
Tech
2020/01/31

4K/HDR対応の カラーグレーディングルーム!! 〜株式会社イクシード〜

映像作品の企画制作からポストプロダクションまでワンストップのワークフローを持つ株式会社イクシードが、新たに4K/HDR対応のカラーグレーディングルームをオープンさせた。新設されたカラーグレーディングルームには、RAW、LOGなどの幅広いフォーマット、4K60Pに対応可能なBlackmagic Design社のDaVinci Resolveを採用、同社のCintel Scannerも導入され、16mm/35mmフィルムからのスキャンニング、ノイズ除去やカラーグレーディング作業など、1つの部屋で一貫した作業を行うことができるソリューションを導入した。これまでの映像編集〜MAに加え、需要が高まってきているグレーディングの導入をご紹介したい。 ◎株式会社イクシード ホームページ そのニーズに応えるイクイップメント 左の写真 がOM FactoryのカスタムPCとMaxxserveのSAS RAID。一番右は4K素材からHDへ変換するTeranex Standards conversionが見える。 4K/8K BS放送開始、オンデマンド配信など4K UHD等のハイレゾリューション、さらにはHDR需要が高まりつつあるが、同社もその流れに沿うようにHDR映像制作へ関わることが増えてきた。これをきっかけに、2018年にカラーグレーディングルーム設置を視野に機材の選定を開始。まずは、HD/1080を主眼に4K30Pまでを視野に入れ、RAWファイルをリアルタイムで再生するようなシステムを想定していた。そのような中でDaVinci Resolveが、PCスペックやビデオカードのスペックを上げることでソフトウェアのパフォーマンスを引き出せる、という点に着目。急速に需要が増している4K60Pを再生できるマシンにカスタマイズし、今回のオープンに至っている。 そのDaVinci ResolveがインストールされるPCは、Core i9 - 9980XE Extream Edition 3.0GHz 18core (Turbo Boost MAX 4.5GHz / 18-core 36-thread) 、ビデオカードはnVidia Quadro RTX 6000、さらに64GBのメモリを搭載したカスタムPC。このCore i9の最上位のプロセッサーの登場により、同クラスのサーバー向けXEONプロセッサーと比較しても低コストでパフォーマンスを引き出すことに成功、性能的にも申し分のないシステムとなった。 最上位クラスのワークステーションを用意しなければ難しい4K 60PのRAWをCore i9でこなすことができるというのは、システム構築上でエポックメイキングな出来事ではないだろうか。DaVinci Resolveコントロールパネルには、DaVinci Resolve Mini Panelを採用。3-Ballと専用設計ならではの使いやすくレイアウトされたスイッチ類によりカラーグレーディング作業用のシステムを構築している。映像の出力用には同社のDeckLink 4K Extream 12Gが採用されている。ストレージは巨大化つ広帯域を要求するRAWデータのハンドリングを安定して行うために、SAS(Serial Attached SCSI)ベースのRAID HDDとなった。Areca ARC-1883xをSAS RAIDコントローラーにMaxxserve NS-760S 8Bay HDD Caseを採用した16TBのシステムとなっており、エンタープライズ向けのサーバーで採用実績の高い、速度に定評のあるArecaのRAIDカードによって安定した高速性を確保している。 DaVinci ResolveのコントロールパネルとなるMini Panel。 そのほかの周辺機器を見てみると、波形モニターとしてSmartView、4K素材のHD解像度プレビュー用の変換器としてTeranex Standards Conversion、オーディオモニターコントローラーとしてPreSonus Monitor Station V2、さらにHDRやBT2020など、幅広い規格を正確に表示するためのモニターにはSony社のBVM-HX310を導入している。また、民生のTVはSONY Bravia 55inchと4K HDRに対応した再生環境が整っている。 Cintel Scanner 2とDaVinciで蘇る フィルムで保存されていたアニメーション作品などの資産をデジタルデータにしたいという要望も多く、BlackMagic Design Cintel Scanner 2も同時に導入された。フィルムならではのダイナミックレンジを活かしCintel Scanner 2でHDRスキャン。DaVinci ResolveでCintel RAWファイルからアーカイブ用やワーク用ファイルへのフォーマット変換や、デジタルシネマパッケージ制作等、あらゆるファイルフォーマットに変換することができる。 もちろん、グレーディング、ノイズの除去などDaVinci Resolveの機能をフルに活用した作業も可能である。経年劣化により色ノリが悪くなったフィルム、こういった問題への対応も、以前より定番のワークフローであったCintelとDaVinciの組み合わせで修正が行える環境となっている。Cintel Scanner 2は最大4K(35mm時)でのスキャンが可能、ここからUHD / HDRへの変換が可能なシステムになっている。HDR時には2-Passでのスキャンが行われ、明・暗2つのスキャン画像から1つのRAWを作ることで、ダイナミックレンジの広いスキャニングを実現する機能も備わっている。DaVinciのCPUパワーを発揮してUHD/HDRのリアルタイムプレビューをしながらの作業が可能なため、効率の良い作業環境であるといえるだろう。これらのワークフローの最終段としてProResへの変換用途も多いとのことで、部屋にはiMacも導入され、QTファイルへの変換にも対応できるようにしている。 カラーリストの株式会社イクシード 田嶋 雅之 氏、中村 里子 氏。 また、「クリエイティブなカラーグレーディングは、正確なカラーマネジメントの上でしかできない」との信念から、カラーリスト2名もカラーグレーディングルームの開設に合わせて外部より招聘された。新しくイクシードの一員となられた田嶋氏、中村氏はこれまでにテレシネの経験もあり、Blackmagic Desiginブランドになる前から長年のDaVinciユーザー。さらにはCintelのFilm Scannerの実務も豊富であり、まさに今回の新システムにはうってつけのノウハウを持っている。これまで同様の使い慣れたインターフェースを駆使してより早く、より正確に鮮明な色のクリエイティブワークを提供できるわけだ。 10GbEで生み出すワンストップフロー イクシードでは、撮影、オフライン編集、オンライン編集、コンポジット・VFX、MAまで、ポストプロダクションの全行程をワンストップで完結できるように、各部屋を10GbEのネットワークで接続してデータの流れをスムーズにしている。すべての工程を自社で完結できるとうことは、同社ならではの優位性である。HDから4K、HDRと最新のフォーマットになるにしたがってデータ量は肥大化していく。これに対応するためにもいち早い10GbEの採用は、今後のワークフローの加速につながるであろう。編集室はAdobe PremiereやAvid Media Composer、DaVinci Resolve、Autodesk Flameなど、マルチなソフトウェアが用意されており、作品内容によってソフトウェアを使い分けしたりと各工程の並行作業を行うことができる環境だ。 このように、4K HDRに関してもこれまで通りのワンストップ作業が行えるようになった。カラーグレーディングが必須の工程となるHDR制作が今後も増加していくことは想像に難くない。その中で4K60P HDR制作を実践できるグレーディングルームの需要は今後も高まっていくだろう。そして、Film Scanに関しても4Kでのスキャニングはこれからも必要とされる分野であり、もちろん新撮のフィルムに対してのワークフローも提供できる。新たな分野へのチャレンジを感じられたこの更新、そのクリエイティブの幅は着実に拡がっているといえるだろう。 写真右より株式会社イクシード 田嶋氏、中村氏、代表取締役の中野真佳氏、ROCK ON PRO清水、丹治、前田洋介。 *ProceedMagazine2019-2020号より転載
Sales
2020/01/22

Avid S1へステップアップ!! トレードプロモーション開始!!

昨年末のリリース以来、数多くの反響をいただいているAvid S1。最大4台まで連結することで上位となるS3/S4をも凌ぐ(ような)システムの発展性も魅力ですが、従来機種からの単体乗り換えでS6ライクなセンターシステムを構築して、ビジュアルフィードバックなど最新のPro Toolsとの連携を実現するだけでも、制作における大きなメリットを生み出すのではないでしょうか。下に掲載したAvidの製品PVをご覧いただくと実感いただけるのですが、、、正直なところ見た目だけでもアガりますよね!モチベーションが!これは欲しい! そこで!ROCK ON PROでは皆様がお持ちの「Avid Artist Mix」「Avid Artist Control」「MACKIE MACKIE CONTROL UNIVERSAL PRO」の3機種を対象にトレードプロモーション開始です!Avid S1の同時購入でお手持ちの3機種を通常より20%アップの金額で買取させていただきます。 ◎Avid S1 ステップアップトレード ・Avid S1の通常販売価格は¥168,300(税込)となります。お手元の各機種を通常より20%アップで買取させていただき、S1のご購入にあたっては通常販売価格との差額となる金額をお支払いただきます。お手元の機材を有効活用できる「トレード」プロモーションです。   1)Avid Artist Mix:買取価格¥52,800(通常より20%UPで買取!!) →Avid S1 購入お支払金額:¥115,500(税込) 2)Avid Artist Control:買取価格¥52,800(通常より20%UPで買取!!) →Avid S1 購入お支払金額:¥115,500(税込) 3)MACKIE MACKIE CONTROL UNIVERSAL PRO:買取価格¥30,000(通常より20%UPで買取!!) →Avid S1 購入お支払金額:¥138,300(税込) お手元の機材を有効に活用して、新世代のコントロールサーフェスへステップアップできるトレードプランをぜひご活用ください!詳細はROCK ON PRO 渋谷(03-3477-1776):佐々木・清水・森、ROCK ON PRO梅田(06-6131-3078):中川まで、お問い合わせお待ちしております! ◎Avid S1 / ROCK ON PROレビューはこちらから! (↓)
Event
2020/01/21

Avid Creative Summit Osaka 2020 詳細公開&参加募集開始!!

制作現場からのリアルが、そのクリエイティブを加速させる 常に一歩先の感覚と確かな情報が求められるプロフェッショナルの制作現場。関西圏の皆様にAvidの「いま」、そしてクリエイターの「未来」を明らかにするAvid Creative Summit Osakaでは、その現場で起こっているリアルを解き明かすセミナーでクリエイターの持つクリエイティブを加速させます。Avidソリューションが実際にどのような形でコンテンツを生み出しているのか、またそこで起こる3rd Partyプロダクトとの化学反応はどのようなものか。日々現場で生まれていく、いま向かい合うべき最新のノウハウとTIPSをお伝えします。また、NAMM2020でのプロダクト情報も最新最速でお届け、2020年の制作をリードするインフォメーションを満載したAvid Creative Summit Osakaへ、ぜひお越しください!! ◎セミナーのご案内 【1st session】 14:00~14:45 Pro Tools Mixing Seminar 【Pro Tools Mixing Seminar】 Pro Toolsとともに進化するSonnoxプラグインの今までとこれから。 〜最新3rd Partyプラグインが拡げるミックスの可能性〜   長年にわたり数々の名盤を生み出してきた、レコーディングエンジニアの吉田保氏をゲスト講師に迎え、Pro Toolsのミキシングにおける3rd Partyプラグインの拡がりを実感するセミナー。今回は吉田氏が愛用してきたSonnoxプラグインから特に使用頻度が高いものをピックアップして紹介するほか、Sonnoxプラグインで初めてマシーンラーニングを応用、音楽的なゲート処理を可能にする最新のSonnox Drum Gateの実力を検証します。新旧のプラグインでミックスをどう整理していくのか、これまでの豊富なノウハウや経験に裏付けられたミキシングの秘訣をお話しいただきます。   講師: 株式会社ミキサーズラボ エンジニア 日本レコーディングエンジニア協会(JAREC)理事長 吉田 保 氏   1968年東芝EMI入社。以降RVC、CBS/SONY 六本木スタジオを経て、1989年 (株)サウンド・マジック・コーポレーション設立。 1999年日本ミキサー協会設立当初より副理事長就任。 現在、特定非営利活動法人日本レコーディングエンジニア協会理事長。   <主な作品> 山下 達郎、竹内 まりや、稲垣 潤一、大瀧 詠一、吉田 美奈子、浜田 省吾、ティナ、スクエアー、松田 聖子、Kinki Kids、アトランティックスター、RAG FAIR、キンモクセイ等多数。近年では、ソニー・ミュージックダイレクトより「吉田保リマスタリングシリーズ」がリリースされ話題となった。 時間:14:00~14:45 定員:50名 【2nd session】 15:00~15:45 Avid Information 【Avid Information】 Pro Tools のいまを知る、NAMM2020から最新情報ハンズオン!! 〜最新最速!! NAMM2020リリース情報を大阪で体感!!〜   NAMM2020にて発表された新情報や新機能を大阪で体感!! 最新最速の情報をお届けいたします。2019年はS4/S1のラインナップがリリースされ、今回のNAMMショーではフラッグシップI/Oの2ndシリーズとなるMTRX Studioを発表、さらにTB3対応のシャーシやPro Tools次期バージョンのテクニカルプレビューなど、数多くのニュースが提供されました。音楽制作やポストプロダクションでの様々なニーズを網羅し進化し続けるPro Toolsソリューション最新情報の全貌をAvid Technology ダニエル ラヴェル 氏より解説いただきます、ぜひ会場にてご確認ください!   講師: Avid Technology ダニエル ラヴェル 氏       1979年6月16日 ニュージーランド、オークランド生まれ 1998年 Music and Audio Institute of New Zealand、Music Production and Audio Technology課程をMerit Passにて卒業 1999-2008年 Auckland AudioにAssistant-Engineerとして入社、その後Head Engineer and Technical Managerとなる。 2008年~ Freelance活動を開始、EngineeringとStudio Integrationを行う。 2009年~ Fairlight Japanに入社、Fairlight Japan Technical Support, Application Development and Testingとして活躍。 2012年~ Avid Technologyに入社、Avid Japan Application Specialistとして活躍の傍らFreelance Engineer and Sound Designerとしても活動を続けている。 時間:15:00~15:45 定員:50名 【3rd session】 16:00~16:45 Pro Tools Technical Seminar 【Pro Tools Technical Seminar】 Fraunhofer MPEG-H Audioとは 〜すでに活用されている事例からオーディオの未来を読み解く〜   すでに様々な形で活用が始まっている次世代オーディオフォーマット、Fraunhofer MPEG-H Audio。高音質、高圧縮であるというベーシックなスペックの向上とともに、イマーシブ・オーディオを含む様々なフォーマットへの対応、放送のインタラクティブ化など、今後のオーディオを考える上で知っておかなければならない必修項目となっています。実際に運用が始まっている放送の事例、音楽配信サービスなども含め、徹底解説いただきます。 講師: Fraunhofer IIS 日本代表 ナワビ ファヒム (Fahim Nawabi)氏           ドイツ・カールスルーエ大学で電子通信工学を専攻。1988年に卒業後、シーメンス株式会社に入社、ロボット制御や医療機器の開発に携る。1998年にドイツ国立情報処理研究所GMD日本代表、後にフラウンホーファー研究機構の日本代表を経て、現在フラウンホーファー集積回路研究所(IIS)及び通信技術研究所(HHI)日本代表・特別顧問を務める。主にオーディオ、マルチメディア、通信、センサー、フォトニックス、情報セキュリティ、非破壊検査等の分野で、日独産学官の間に多くの受託研究・共同研究・技術移転プロジェクトをサポート遂行する。現在日本国籍。 時間:16:00~16:45 定員:50名 【4th session】 17:00~17:45 Pro Tools Mixing Seminar 【Pro Tools Mixing seminar】 Awesome City Club新楽曲制作の舞台裏 〜最新メジャーアーティストの最新制作スタイル&ノウハウ〜   ゲストとしてAwesome City Clubのギタリスト・モリシー氏と、最新作のエンジニアを担当されたprime sound studio form 大西氏を迎え、新楽曲制作の舞台裏を特別公開。どのようにして楽曲に磨きをかけ、完成させていったのか?録音やデータのやり取り、そして仕上げのミキシングのテクニックまで制作のフローをご紹介します。avex/cutting edge移籍第一弾となる注目の作品がどのように作られたのかをアーティストの目線、エンジニアの目線、それぞれの立場からお話いただきます。貴重なメジャー作品制作の裏側を垣間見ることができる、Music Creator必見のスペシャル・セッション! 講師: Awesome City Club / モリシー 氏           Awesome City Clubの活動とともにアレンジャー、エンジニアとしても活躍中。2014年にはNACANOのアルバム『GASTRONOMY』のプロデュースとミックス、長棟航平監督の短編映画『みなと、かこ、げんざい』の劇中音楽を担当。2016年には東京女子流、LOVERSSOUL、西恵利香などのレコーディングに参加。近年は、DAOKO、須田景凪、Mega Shinnosukeなどのサポートミュージシャンとしても活躍中。 Awesome City Club         2013年東京にて結成。POPS/ロック/ソウル/R&B/ダンスミュージック等、メンバー自身の幅広いルーツをMIXした音楽性を持つ、男女ツインヴォーカルの混成男女4人組。2015年4月8日にファーストアルバム「Awesome City Tracks」をリリースし、iTunesロックチャートで1位を獲得するなど話題を呼び、デビューから“Awesome City Tracks”シリーズと題して、2年間で4枚のアルバムをリリース後、ベストアルバム〜EP〜フルアルバムをリリース。毎年コンスタントに全国ツアーも行いながら、国内外の大型フェスティバルにも多数出演。   Awesome City Club以外でのメンバー個々の活動も盛んで、数々の楽曲提供やLIVEツアーへの参加、またクリエイターやファッションブランドとの親和性も高くコラボレーション等も積極的に行っており、メンバー4人が様々なフィールドでバンド・個人共としてカルチャー的にもメインストリームでも注目を集める存在となっている。メジャーデビュー5周年となる2020年には更なる飛躍を目指し、レーベルを「avex/cutting edge」に移籍。年明けから3ヵ月連続配信シングル&アルバムをリリース予定。更に2020年は「Welcome to Awesome City」と銘打った一大カルチャーフェス開催を目標に掲げている。 講師: prime sound studio form / Recording Engineer 大西 慶明 氏         SONATA CLUB、equalize co., ltd. 、Tiny Voice, Productionを経て2013年 prime sound studio formへ。90年代後半から、Yukihiro Fukutomi、FPM、jazztronik、RIP SLYME等、ハウス、ヒップホップを中心に様々なプロジェクトに参加。近年はAwesome City Club、大塚愛、中島美嘉、Uru、たこやきレインボーなどを手掛ける。 進行: ROCK ON PRO Product Specialist 前田 洋介         レコーディングエンジニア、PAエンジニアの現場経験を活かしプロダクトスペシャリストとして様々な商品のデモンストレーションを行っている。映画音楽などの現場経験から、映像と音声を繋ぐワークフロー運用改善、現場で培った音の感性、実体験に基づく商品説明、技術解説、システム構築を行っている。 時間:17:00~17:45 定員:50名 【Meet the Future!! 懇親会】 18:00~19:00 充実のセミナーのあとは、その熱気のままにご来場のみなさまと懇親会で大いに語り合えればと考えております。関西地区の皆様のつながりを深める場として是非ともご参加ください!!事前登録不要でご自由にご参加いただけます!! ◎募集要項 日時 2020年2月5日(水) 13:30開場・14:00スタート 会場 クロス・ウェーブ梅田 大研修室 〒530-0026 大阪府大阪市北区神山町1-12 クロス・ウェーブ梅田HPはこちらから>> 定員: 各回50名様(先着お申し込み順、事前登録が必要です。) ◎1st Session 14:00~ 50名 ◎2nd Session 15:00~ 50名 ◎3nd Session 16:00~ 50名 ◎4th Session 17:00~ 50名 参加費用:無料 ◎ご注意事項 ※複数セッションへのお申し込みも可能です、お申し込みフォームにて参加ご希望のセッションをご選択下さい。 ※定員を超えた時点でのご応募の場合は立ち見でのご案内となる場合がございます。 ※当日ご参加者様向けの駐車場のご用意はございません、公共交通機関でのご来場もしくは周辺のコインパーキングをご利用下さい。 主催:(株)メディア・インテグレーション ROCK ON PRO事業部 お問い合わせ先:ROCK ON PRO Umeda 06-6131-3078
NEWS
2020/01/17

The 2020 NAMM SHOW 現地より最速ショウ・レポート!

アメリカのアナハイムコンベンションセンターにて開催中のNAMMショー2020。今年は1月16日から19日まで、130の国と地域から様々なメーカーが集まり、音楽、サウンド、エンターテインメントテクノロジーを紹介する世界最大規模の楽器展示会イベントです。 各楽器メーカーが新作を発表することが多く展示会イベントで試奏することもできます。また、多くのミュージシャンが来場することでも知られています。 The 2020 NAMM SHOW 現地最速レポートは、下記リンク先Rock oN Company WEBサイトにて続々と公開されています。音楽業界の一年を占う最新情報を、ぜひチェックしてください! NAMM 2020 Rock oNショーレポート
Event
2020/01/17

Avid Creative Summit Osaka 2020開催決定!! 近日参加申込開始です!!

制作現場からのリアルが、そのクリエイティブを加速させる 常に一歩先の感覚と確かな情報が求められるプロフェッショナルの制作現場。関西圏の皆様にAvidの「いま」、そしてクリエイターの「未来」を明らかにするAvid Creative Summit Osakaでは、その現場で起こっているリアルを解き明かすセミナーでクリエイターの持つクリエイティブを加速させます。Avidソリューションが実際にどのような形でコンテンツを生み出しているのか、またそこで起こる3rd Partyプロダクトとの化学反応はどのようなものか。日々現場で生まれていく、いま向かい合うべき最新のノウハウとTIPSをお伝えします。また、NAMM2020でのプロダクト情報も最新最速でお届け、2020年の制作をリードするインフォメーションを満載したAvid Creative Summit Osakaへ、ぜひお越しください!! *近日詳細情報公開&参加申込開始です!! →お申し込み開始しました!詳細こちらから 【日程、会場】 ・日程:2020年2月5日(水) ・会場:クロス・ウェーブ梅田 大研修室 〒530-0026 大阪府大阪市北区神山町1-12 ・開催時間:13:30開場、14:00〜18:00 *セミナー終了後、懇親会開催 ・参加費:無料 【ゲスト講師】 ・吉田 保 氏(株式会社ミキサーズラボ) ・モリシー 氏(Awesome City Club)、大西 慶明 氏(prime sound studio form) ・Fahim Nawabi 氏(Fraunhofer) ・Daniel Lovell 氏(Avid Technology)
Broadcast
2020/01/09

株式会社WOWOW様 / 現用の各3Dオーディオフォーマットに準拠した空間

2018年冬に完成したWOWOW様の試写室「オムニクロス」。当初よりDolby AtmosとAuro-3D®そして、DTS:Xの各フォーマットに完全対応した環境が構築されていたが、さらなる追加工事を行い22.2chサラウンド完全準拠のモニター環境を完成させた。当初からの構想にあった現在運用が行われている各3Dオーディオフォーマットに準拠したモニターシステムがついに完全な形として姿を現した。 最新のソリューションを携えた新たな空間 「新 4K8K 衛星放送」における4K放送開局に向け、同社辰巳放送センターのC館の建て替えが行われた。旧C館にあった試写室は、冒頭にも述べたように各種3D オーディオフォーマットへの対応、そして比較試聴が行える空間となり、4K完全対応の最新のソリューションを携えたまったく新しいものへと変革を遂げている。映画向けのフォーマットとして成長しているDolby AtmosとAuro-3D®の両方に対応した設備は、ハリウッドなどの映画制作向けダビングステージで見ることはできるが、ここではさらにDTS:Xそして22.2chの対応をしている設備へとリニューアルされている。 水平角度、仰角それぞれのスピーカ推奨位置に完全に準拠したモニター環境を備えたこの部屋は、世界でも非常に貴重な存在である。写真を見ていただければ分かる通り、天井のスピーカーに関しては移動させることが困難なため、それぞれのスピーカー推奨位置に合わせて固定されている。たとえば、Auro-3D® / 22.2chサラウンド用は、スイートスポットからの仰角30°、Dolby Atmos用は仰角45°に設置といった具合。水平方向に関してもしっかりと角度を測定し、理想的な位置へ設置が行われている。正三角形を理想とするステレオから、ITU-R BS.775-1準拠の5.1chサラウンド、それを拡張したDolby Atmos / Auro-3D®それぞれのスピーカー推奨位置にしっかりと準拠するように考えられたスピーカーの配置だ。最終的に設置されたスピーカは、サブウーファーも合わせるとなんと33本にもなる。水平位置には11本、天井に17本、ボトムにあたる床レベルに3本、サブウーファーは2本という配置となる。 そして、この部屋で制作作業も行えるようにAvid S6を中心とした音声のプロダクションシステムが導入されている。Dolby Atmos Renderer、Auro-3D® Authoring Tools、AURO-MATIC PRO、DTS:X Creater Suite、Flux Spat Revolutionをはじめとする現時点で最新のツールがインストールされているのもその特徴のひとつである。それらを駆使しての研究・制作の場として、また最高の環境での試写・視聴の場としても、様々な用途に対応できるように工夫が凝らされた。プロダクションレベルでの仕上がりの差異を確認できるというのは、作り手として制作ノウハウを獲得する上での重要なポイントだ。仕上がりの確認はもちろんではあるが、制作過程においてのワークフローも併せて学ぶことができる環境でもある。 ベストを見つける最高の比較環境 試写室「オムニクロス」・正面に設置されたスピーカー それでは、なぜこのような環境を構築する必要があったのだろうか。現在メジャーなフォーマットであるDolby AtmosとAuro-3D®。それぞれに特徴があり、それぞれを相互に変換したらどのように聞こえるのか?コンテンツの種類によってベストな3Dオーディオフォーマットは?単純に比較をするといっても、できるだけイコールな環境で比較をしなければならない。それらを総合的に実現するのが、この試写室ということになる。ハリウッドのダビングステージはあくまでも映画向けの制作環境であり、ホーム・オーディオ向けの環境とはやはり差異がある。サラウンドが、ウォール・サラウンドなのか、ディスクリート・サラウンドなのかという根本的な違いも大きい。ホーム・オーディオ向けの環境として、フルディスクリートのスピーカーシステムで、ここまでの設備を備えた環境は、世界的に見ても貴重な存在である。 また、有料放送事業者にとってベストクオリティのエンターテインメント・メディアを作るということは非常に重要視されている。WOWOWでは「新鮮な驚きと感動を提供し続ける」ことを命題に掲げており、これを技術という側面から見れば「最新のソリューションに挑戦し、その中からベストを見つける」ということが必須になるわけだ。Audioの技術として何がベストなのか?ひとつのものを見るだけではなく、複数の視点からベストなものを探る、そのためには最高の環境で比較ができなければならない。さらには互換性の担保が重要で、Atmosのスピーカ推奨位置で作ったコンテンツが、Auro-3D®のスピーカ推奨位置で聴いたときに印象が大きく異なることは避けなければならない。同一の空間で比較を行える、さらには切り替えながら制作するということは、比較試聴してベストな方法を検討したり、どのフォーマットで聴いても制作意図が伝わる互換性を検討したりとするために重要なポイントである。つまり、この考えを実現するために、この試写室「オムニクロス」は非常に重要な設備となる。 試写室「オムニクロス」 左上方に設置されたスピーカー その繊細な違いを、しっかりと確認するためにMaster ClockにはAntelope Audio Trinity、DAコンバーターにはAVID MTRX、SpeakerはMusik Electronic Gaithin(LCRはRL901K、それ以外はRL940、BotomとBCはRL906)と、高いクオリティーを持った製品がチョイスされている。192kHz、96kHzといったハイサンプリングレートにも対応し、各種3Dオーディオフォーマットを再生するためにMacProは12-Coreの最高スペックのモデルが導入された。Dolby Atmos Rendererや、Auro-3D® Encorder/Decorder、DTS:X Encorderなどを動作させても余裕をあるスペックとなっている。さらにインスタントに各種3Dオーディオフォーマットの変換を行うためにFlux Spat Revolutionも導入されている。フル・オブジェクトでのミキシングを実現するこのアプリケーション。Dolby Atmos 7.1.4chの出力をインスタントにAuro-3D® 13.1のスピーカー推奨位置で鳴らすということも実現可能である。もちろんその逆や、他の様々なオーディオフォーマットに対しての出力もできる。さらには、オーディオフォーマットの簡易的な変換ということだけではなく、このソフトウェアを使ってのミキシングを行うことで、各オーディオフォーマットでの視聴も行えるように設計されている。 今回のシステム構築にあたり、一番頭を悩ませたのが各オーディオフォーマットに対してのモニターコントローラーセクションの切り替えだ。この部分に関しては、AVID MTRXのモニターコントロール機能を活用してシステム構築を行っている。オープン当初に作成したモニターセクションは、ソース、スピーカーセット、FoldDown3個のボタンの組み合わせでそれらの切り替えを実現していた。今回の更新にあたっては、さらに操作をシンプルにできないか?というリクエストをいただき、Pro Toolsからの出力を整えるという前提に合わせて、いちから再設計を行った。やはり試写室という環境から、技術者が立ち会わずに作品を視聴するというケースもあるとのこと。この複雑なシステムをいかにシンプルにして営業系のスタッフが試写を行えるか?電源のON/OFFやシステムの自動的な切り替えはヒビノアークス様が担当し、AMXを活用してタブレットから用途に合わせたセッティングをGUIを使ったボタンより呼び出せるカスタマイズがなされた。その結果、できるだけ音声の切り替えも手数を減らしたシンプルな操作で間違いのないオペレーションが行えるようになっている。 導入された24FaderのAVID S6 株式会社WOWOW 技術ICT局技術企画部 シニアエキスパート 入交 英雄 氏 4K60Pを稼働させるプロダクトを AVID ProTools / Media Composer / NEXIS などが納まる映写室のラック 4K対応の試写室ということで、プロジェクターをはじめとする各機器は4K60P対応の製品がセレクトされている。Videoの再生装置としては、AVID Media Composerが導入されPro ToolsのシステムとはVideo Satelliteで接続が行われている。4K60Pの映像出力のため、AVID DNxIQが設置されプロジェクターとはHDMIにより接続が行われている。4K60Pの広帯域なデータ転送速度を必要とするデータストレージにはAVID NEXIS PROが選ばれている。帯域を確保するために、Pro Tools、Media Composerともに10GbEで接続され、400MB/sの速度が担保されている。これにより、非圧縮以外のほとんどの4K60Pのファイルコーデックへの対応を可能としている。 すべてAVIDのシステムを選択することで、安定した運用を目指しているのはもちろんだが、AVID NEXISの持つ帯域保証の機能もこのようなハイエンドの環境を支える助けとなっている。この帯域保証とは、クライアントに対して設定した帯域を保証するという機能。一般的なサーバーであれば、負荷が大きくなった際にはイーサネットのルールに従いベストエフォートでの帯域となるのが普通であるが、AVID NEXISは専用のクライアント・アプリケーションと通信を行わせることでその広帯域を保証するソリューションとなっている。 このMedia ComposerのインストールされたPCはFlux Spat Revolutionを使った作業時には、Flux Spat Revolutionの専用PCとしても動作できるようにシステムアップが行われている。Pro Toolsの接続されたMTRXから出力された2系統のMADI信号をRME MADIFace XTが受け取り、Flux Spat Revolutionが処理をして、再度MADIを経由してMTRXへと信号が戻り、そのモニターコントロールセクションによりコントロールが行われる。スピーカー数も多く、処理負荷も高くなることが予測されるFlux Spat Revolutionは、別PCでの信号処理を前提とした運用が可能なシステムとなる。もうひとつ、こちらのPCへはMAGIX SEQUOIAもインストールされている。ドイツ生まれのクラシック制作・録音ツールとして評価を受けるこちらのソフトウェア、ハイサンプルレート、各種3Dオーディオフォーマットにも対応しておりこちらもこだわりのひとつと言えるだろう。 各3Dオーディオフォーマット対応の核心、モニターセクション設計 それでは、このシステムを設計する上で核心となる、モニターセクションの設計に関して少し解説を行いたい。文字だけではどうしても伝え切れないので、各図版を御覧いただきながら読み進めていただきたいところだ。まずは、Pro Toolsからの出力を整理するところから話を始めよう。これは今回の更新までに入交氏がトライしてきた様々な制作のノウハウの結晶とも言えるものである。各3Dオーディオフォーマットの共通部分を抽出し、統一されたアウトプットフォーマットとして並べる。言葉ではたったの一言であるが、実際に制作を行ってきたからこその、実に理論整然としたチャンネルの並びである。 入力と対になるのが33本のスピーカーへの出力。さきほどのPro ToolsからMTRXへInputされたシグナルは、各オーディオフォーマットに合わせてルーティングが組まれ、MTRX出力から物理スピーカーへと接続される。こちらを行うためには、AVID MTRXにプリセットされているスピーカーセットでは対応することができず、Custom Groupと呼ばれるユーザー任意のスピーカーセットを使ってそのアサインを行った。 こちらの表でRoleとなっている列がCustom Groupである。Custom GroupはAVID MTRXの内部バスとして捉えていただければ理解が早いのではないだろうか。今回のセットアップでは、物理スピーカーアウトプットとCustom Groupのバスを1対1の関係として、固定をすることで設定をシンプルにすることに成功した。アウトプットを固定するのか?インプットを固定するのか?ここはどちらが良いのか両方のセットアップを作成してみたのだが、このあとの話に出るFoldDownの活用を考えると、アウトプットを固定するという方法を取らなければ設計が行えないということが分かり、このような設計となっている。 MTRXのモニターセクションは、インプットソースを選択する際に物理入力とCustom GroupのRoleの組み合わせを設定することができる。これにより、Custom Groupへ流れ込むチャンネルを同時に切り替えるが可能となる。この機能を利用して入力された信号を任意の出力へとルーティングの変更を行っているわけだ。 一般的にはダウンミックスを視聴するために活用されるFoldDownだが、AVID MTRXのこの機能はアップミックスを行うことも可能だ。それをフルに活用し、スイートスポットを広げるためにデフューズ接続を多用したPreviewモードを構築している。特にDolby Atmos時にスクリーン上下のスピーカーを均等に鳴らすことで、スクリーンバックのような効果を出すことに成功している。それ以外にも、Auro-3D®のプレビューモードでは頭上のVOGチャンネルをDolby Atmos配置の上空4本で均等に鳴らすことで、頭上からのサウンドのフォローエリアを広げている。このような自由なシグナルマトリクスを構成できるということは、AVID MTRXのモニターセクションの持つ美点。ほかにプロセッサーを用意せずにここまでのことが行えるのはやはり驚異的と言えるだろう。 このように、スピーカーを増やすことでさらに多様なオーディオフォーマットの確認ができるようにするとともに、操作性に関してはさらにシンプルにするという一見して相反する目的が達成された。追加更新前の状況でも世界的に見て稀有な視聴環境を有していたこの試写室が、さらに機能を向上させて当初の構想を完全な形として完成を見ている。ここでの成果は、WOWOWのコンテンツに間違いなくフィードバックされていくことであろう。さらに、昨今ICTへの取り組みも積極的な同社。様々な形、コンテンツで我々に「新鮮な驚きと感動」を届けてくれることであろう。 (中左)株式会社WOWOW 技術ICT局技術企画部 シニアエキスパート 入交 英雄 氏 / (中右)株式会社WOWOW 技術ICT局制作技術部 エンジニア 栗原 里実 氏 (右端)ROCK ON PRO 岡田 詞朗 / (左端)ROCK ON PRO 前田 洋介 *ProceedMagazine2019-2020号より転載
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2019/12/26

株式会社角川大映スタジオ様 / Dolby Atmos導入、いままでのジャンルを越えた制作へ

1933年に開所した日本映画多摩川撮影所から始まり、80年以上の歴史をもつ角川大映スタジオ。そのサウンドを担っているポスプロ棟の中にはDubbing Stage、MA/ADR、Foley、サウンド編集室というスペースが存在している。今回の改修ではMA/ADRのDolby Atmos化、サウンド編集室のサウンドクオリティの向上を図る改修工事のお手伝いをさせていただいた。製品版の導入としては国内初であるDolby Atmos Processer HT-RMU/J(MAC)や、Pro Tools | MTRXの機能を最大限に活かしたシステムアップなど機材面でも注目すべき改修工事となった。 映画、ドラマ、DVD、OTT作品など幅広い作業に対応したスタジオ 今回の改修のスタートだが、実はサウンド編集室の増設とサウンドクオリティ向上のための内装工事というものだった。当初はサウンド編集室をDolby Atmos対応の仕込みができるよう7.1.4chにスピーカーを増設しようというプランがあった。しかし、それだけではその後のマスタリングの工程が社内で行うことができずに、他のスタジオでの作業となってしまう。そして、サウンド編集室の天井高が十分ではないこともあり、理想に近い音環境の構築が困難であるということもあった。それならば、マスタリングまでできる環境としてMA/ADRを改修してしまうのはどうだろうか、と一気に話が進んだということだ。逆にサウンド編集室のDolby Atmos対応に関しては見送られ、MA/ADRで仕込みからマスタリングまでを行うというワークフローとなった。このような経緯でスタートした今回の導入計画その全貌をご紹介していきたい。 メインコンソールとなるAvid S6とその下部に納められたアウトボード類 今回の導入の話の前に、こちらのMA/ADRのスタジオがどのようなスタジオなのかというところを少しご説明させていただきたい。こちらのスタジオは映画、ドラマ、DVDミックス等やアフレコ、ナレーション収録からCMの歌録りなど幅広い作業に対応したスタジオとなっている。昨年メインコンソールをAvid D-ControlからAVID S6+MTRXの構成にアップデートした。Pro ToolsはMain、SE、EXと呼ばれる3台が用意され、映像出力用にWindows仕様のMediaComposerが1台用意されている。サラウンドスピーカーはGENELECで構築、LCRは8250A、サラウンドは8240Aとなっている。DME24とGLMネットワークによりキャリブレーションされ、AVID S6の導入と同じタイミングで5.1chから7.1chへと更新が行われた。今回の改修ではさらにスピーカーをDolby Atmos準拠の7.1.4chへ増設し、Dolby Atmos Processer HT-RMU/J(MAC)を導入。さらにはMTRXオプションカードを増設することによって、シンプルかつ円滑にAtmos制作ができる環境へとアップデートされた。 国内初導入となるDolby Atmos Processer HT-RMU/J(MAC) 今回行われた改修の大きなトピックとなるのが、国内としては初めての導入となるDolby Atmos Processer HT-RMU/J(MAC)の存在だろう。Dolby Atmos Processer HT-RMU/J(MAC)とは「Dolby Atmos Home」制作、マスタリングのためのターンキー・システムである。HT-RMUとは"HomeTheater-Rendering and Mastering Unit"の略で、Dolby Atmos Homeのマスタリングを行うマシンということである。2017年に取り扱いを始めた当初はWindows版しかなかったが、現在ではMac OSでのシステムアップも可能となっている。さらにSoftware Version 3.2からMac miniでの構築が可能となり、導入のしやすさは格段に上がった。コストはMac miniにすることにより抑えられ、Mac mini版のHT-RMUは税別100万円という価格になっている。Windows版、MacPro版は税別200万円であったので、半分のコストで導入することができるようになったわけだ。 HT-RMU/J(MAC)の場合はDanteでDAWと音のやり取りを行う。今回のケースではMTRXの”128Channel IP Audio Dante Card”と接続するだけでProToolsとの信号のやりとりはOKというシンプルな接続となっている。HT-RMU/J(MAC)のハードウェア構成としては、Mac Pro or Mac mini、 Sonnet /xMac Pro Server(III-D、III-Rでも可、Mac miniの場合はxMac mini Server)、Focusrite / RedNet PCIeR、Audinate / ADP-DAI-AU-2X0(タイムコード信号をDanteに変換しRMUに送る役割)、外部ストレージとなる。今回導入となった構成としてはMacPro、Echo Express III-Rという組み合わせとなった。3式のProTools のそれぞれがMac Proとなっており横並びで3台ラッキングされているのだが、その横に1台分の空きがあり、今回導入のHT-RMUのMacをそこへラッキングするためxMac Pro ServerではなくIII-Rの方が都合がよかったというわけだ。 HT-RMUのMacにインストールされたDolby Atmos Rendererアプリケーションにてレンダリング、マスタリングを行うのだが、同一ネットワーク内の別のMacからもそのRendererをコントロールできるRenderer Remoteというアプリケーションが用意されている。今回はHT-RMU含む4台のMacを新しくネットワーク構築している。3台あるProTools のMacすべてにRenderer Remoteがインストールされ、どのMacからもRendererをコントロールできる。また、オブジェクトのメタデータについても3台すべてのPro Toolsから送ることができるようになっている。 DigiLink I/Oカード、Danteカードの増設によりシンプルなシステムを可能にしたMTRX もう一点今回の改修で大きな鍵をにぎっているのはPro Tools | MTRXだ。新規に導入いただいたオプションカードは”128 Channel IP Audio Dante Card”1枚、 "DigiLink I/O Card"3枚の合計4枚となっている。”128 Channel IP Audio Dante Card”は今回のRMU導入の大きな手助けをしてくれた。128chの送受信を要求するHT-RMUとのやりとりがこのカードを入れるだけで済んでしまう。多チャンネルを扱う際にシンプルに多くのチャンネル数をハンドリングできるAoIP / Danteはかなり利便性に富む。 中央に見える4台並んだMacProの左3台がPro Toolsシステム、一番右のマシンとその上のシャーシの組み合わせにDolby Atmos Rendererをインストール。右ラックの最上段にはAvid MTRXの姿が確認できる。 また"DigiLink I/O Card"を3枚導入することにより、3つあるProTools間での音のやりとりがとてもシンプルでなおかつ多chとなった。導入前はHD I/O とMTRXがAESで信号のやりとりをしていたが、DigiLink I/O Cardの導入により各ProToolsが直接MTRXと接続される形となる。これまで、16chのやりとりであったものが、Main 160ch、SE 64ch、EX 32chと多チャンネルのやりとりができるようになった。SE、EXからMainにダビングするのはもちろんだが、HT-RMUからのRerenderer OUTを3つのProToolsどれでも録音できるようになっている。シグナルルーティングの組み替えはDADmanから操作でき、作業に合わせたプリセットを読み込むことで瞬時の切り替えも可能。このあたりのシグナルルーティングの柔軟性はMTRXならではといったところだろう。 今回の改修によりDanteカード1枚、DigiLinkカード3枚が追加され、ADカード1枚、DAカード2枚、AESカード1枚、と8スロットすべてを使用する形になっている。MTRXを核としたスタジオセットアップは、最近ではデフォルトになりつつあるが今回の構成はとても参考になる部分があるのではないだろうか。 サウンドクオリティ向上を図ったサウンド編集室 今回3部屋に増設となったサウンド編集室、ラックにはYAMAHA MMP1が格納される。後方に備えられたスピーカーの写真は7.1ch対応となっているサウンド編集室1だ。 サウンド編集室の更新も併せてご紹介したい。まず一番大きなポイントは2部屋だったものを3部屋に増設したということだ。もともとの2部屋は防音パネルを貼っていただけの部屋だったため外からの騒音が気になったとのこと。今回の工事では空調を天井隠蔽型に変更し、マシンスペースを分け二重扉を設置した。これにより気になっていた外部からの騒音もシャットアウトされた。また機材についても見直され、もともとはYAMAHA / DM1000が使用されていたが代わりにYAMAHA / MMP1が導入された。3部屋とも機材が統一され使用感に変化がないよう配慮されている。Pro Tools HDXのシステム(I/O はHD I/O 8x8x8)にモニターコントローラ兼モニタープロセッサーとしてYAMAHA / MMP1、スピーカーはGENELECという構成だ。ちなみに、YAMAHA / MMP1はiPadの専用アプリケーションにてコントロールを行なっている。サウンド編集室1は7.1chに対応し、2と3は5.1chなのだが7.1chに後から増設できるよう通線等はされ、将来における拡張性を確保している。 HT-RMUの導入から取材時点ではまだ1ヶ月も経っていないのだが、Atmos制作環境があることによっていままでになかったジャンルの仕事が増えたとのお話を伺えた。これから導入が進むことが予測されるDolby Atmosの制作環境だが、それをいち早く導入したことによるメリットはとても大きいようだ。今後は幅をさらに広げて、Atmos環境を活かしたさまざまな作品を手がけていきたいという。また、今回の導入で感じたことはHT-RMUの導入が身近になってきたということだ。実際、今回の改修では当初サウンド編集室の増設というお話だったが、最終的にはMA/ADRのAtmos化を実現、追加機材の少なさが鍵となったと言える。Dolby Atmos制作環境のご相談をいただく機会は格段に多くなっているが、リニューアルした角川大映スタジオのMA/ADRは、今後のDolby Atmos制作スタジオのケーススタディとして参考にすべき好例となるのではないだろうか。 (左)株式会社 角川大映スタジオ 営業部 ポストプロダクション技術課 課長 竹田 直樹 氏、(右)株式会社 角川大映スタジオ 営業部 ポストプロダクション技術課 サウンドエンジニア 小西 真之 氏 *ProceedMagazine2019-2020号より転載
Review
2019/12/25

Avid S1ついに発売開始!! 待望のコンパクトサーフェスが登場!!

Avidのブランニュープロダクト、Avid S1がついに発売となりました!ArtistMixが生産完了となり、その後継機種という位置付けの製品ではあるのですが、iPadとの組み合わせによりさらなる操作感の向上と、まるでS6のようなビジュアルフィードバックを得ることができます。残念ながらS1とArtist Mixを連携させて使用することはできないためArtistMixユーザーは『乗り換え』という形になりますが、最大4台まで可能なS1自体の連結やPro Tools|Dockとの連結で、上位機種となるS3/S4を凌ぐ(ような)システムを組み上げることも可能。大きな発展性を携えたAvid S1の魅力を見ていきます! コンパクトに詰められた機能性とさらに拡がる発展性 Avid S1 ¥168,300(本体価格:¥153,000) まず、Avid S1の概要をおさらいしておきます。8chフェーダーのコンパクトなコントロールサーフェスとなるS1は、Pro tools|Control改め「Avid Control」となったアプリをiPad等のタブレットにインストールしてワイヤレス接続。メーターからEQ、プラグインのパラメーターなどS6ライクなビジュアルで各種情報をコントロールし、8ch用意された100mmフェーダーで、コンパクトながらもプロユースにも耐えうるフィジカルなミックス環境を構築できます。ArtistMix後継機とも言えますが、それ以上にAvid ControlおよびDock等との連携による大きな発展性が魅力です。 それでは、基本的な仕様を見ていきましょう。サイズは幅312mm / 奥行377mm / 高さ97mm(iPad非装着時)と、Dockとの連結した使用を前提にしたデザイン・サイズ感です。Dockと連結することでトランスポート、ジョグホイール、フォーカスフェーダーといったDock側のマスターセクションとしての役割と連携しますので、統合コントロールサーフェスとしてシステムアップすることができます。S1自体も最大4台まで連結可能と、32chをカバーするS3/S4を上回る(ような)システムへの将来性も確保されています。なお、Dockとの連結についてはS1にパーツが同梱、S1同士の連結については筐体側面にマグネットが5ヶ所内蔵されており、S1同士を近づけると吸い付くようにフィットします。 従来モデルとなるArtistMixとのサイズ感はご覧の通りです。横幅はArtist Mixが427mmでしたので横方向は10cm以上もコンパクトになっています。ArtistMixの場合は、デザイン上連結して設置すると1台ごとのフェーダー部が離れてしまいミックスしづらい局面もありましたが、S1はもともと複数台の連結が想定された設計で、連結時にもフェーダー間隔に違和感のないミックスが可能になりそうです。 また、操作子のレイアウトもブラッシュアップされています。両者を見比べてみると、Solo/Muteボタンサイズが拡大され、これまでArtistMixではフェーダー横にあったAuto, ASSIGNボタンがフェーダー上部の位置に移動。フェーダー操作を邪魔せず、誤操作も防げるようになりました。フェーダーについてはS3、S4と同等のALPSフェーダー。タッチセンスの100mmモーターフェーダーで、キャップは違えどArtistMixと感触も変わらず、違和感なく移行できそうです。 ArtistMixではSoftKeyのアサインができませんでしたが、S1ではフェーダー下に並ぶ8個のボタンがSoftKeyに対応しているため、ユーザー任意の機能をアサインできるようになっています。こちらにトランスポート系をアサインしておけば、S1からのPro Toolsコントロール性もグッと幅が拡がります! Avid ControlでS6/S4ライクな制作環境へ iPad側には、先日リリースされたばかりの「Avid Control」をインストールして使用することになります。こちらは引き続き無償のアプリケーションで、Apple app Store、Google Playからダウンロード可能。Pro Toolsのホストマシンに別途Eucontrolをインストールが必要ですが、ワイヤレスで各ファンクションをコントロールできるのは大きな魅力です。また、Android OSにも対応を果たしましたのでタブレットの選択肢も柔軟になっています。いずれにせよ、ミキシングにS6/S4ライクなビジュアルフィードバックを追加できることは機能的にも制作環境を一段ステップアップさせてくれます! また、タブレットを2台用意すれば、写真のように1台のタブレットはS1のメーター表示として、もう1台はAvid Contorlアプリケーション、というような組み合わせでの使用も可能です。なお、写真でのiPadは12.9インチのiPad Pro。こちらを使用した場合はフェーダーとメーターの位置までピッタリ合っています!このとおりS1はiPad Proを使用する前提で設計されてはいますが、通常のiPadを使用しても機能は変わりませんのでご安心ください。 さらに言えばS1はタブレットがなくても動作します!タブレットを設置する受け台の取り外しができないのは少々残念ですが、例えば本体の上にPCディスプレイをアームで設置するなどすれば操作性にも連携した格好で制作が進められそうです。なお、タブレットがない状態でのS1はArtistMixと機能は同等です。 待望の登場となったAvid S1。マウスではできない複数チャンネルのフェーダーコントロール、100mmのフェーダーで繊細なオートメーションを記録する、大規模で複雑なセッションでの微細な各chコントロールなど、フィジカルにミックスできることには、まだまだ覆し難い優位性があります。このコンパクトで身近なプロダクトが登場することによって、そのメリットを新たにすることができるのではないでしょうか。RockoNでは渋谷店・梅田店にその実際をお試しいただける実機をご用意しています、いち早くPro Toolsとのシームレスな制作環境をご体験ください! ◎仕様詳細はこちらから / Avid S1 ホームページ
Support
2019/12/19

macOS Catalinaに暫定対応!! Pro Tools 2019.12 リリース!

一部のビデオコーデックに未対応の「暫定対応」という形ながら、Pro Toolsがついに待望のmacOS 10.15 Catalina対応を果たしました!年間サポートプランが有効のお客様は、すでにMyAvidアカウントから最新のPro Tools 2019.12をダウンロード可能です。 *Pro Tools 2019.12から、macOS Sierraがサポート対象外となりました。最新版をご使用の際は、必ず事前にご自分の環境をご確認ください。 Avid Knowledge Base Pro Tools 2019.12 リリース情報 Quick Timeファイルには未対応 Avidは今回のアップデートでのCatalina対応を「暫定対応」と呼称していますが、その理由をAvidは「Quick Timeファイルを直接取り扱うことができない為」と説明しています。これは、Apple社はmacOS Catalinaで64-bitテクノロジーへの移行を完了しましたが、Pro Toolsは現状、QuickTime MOVファイルのような特定のファイル・タイプのインポート・エクスポート・再生において外部の32-bitコンポーネントに依存していることに起因しています。 この問題については、今後のアップデートで対応を予定していることも同時に説明されています。 この件に関する詳細と、現状での代替ワークフローについては下記Avid Knowlidge Baseで詳細をご覧いただけます。 Avid Knowledge Base - macOS Catalina上のPro Toolsでサポートされるファイル・タイプ 逆に言えば、制限はQuick Timeに起因するものだけとなりますので、それらを使用しないユーザー様(音楽制作など)は、これまで通りにPro Toolsをご利用いただけます。 Video Slave 4 Pro を使用して、Quick Time ファイルを同期再生! 上述の通り、Pro Tools 2019.12ではmacOS Catalina上でPro Toolsのビデオトラックを使用したQuick Timeファイルの再生を行うことができません。しかし、Video Slave 4 Proを使用することで、macOS Catalina + Pro Tools 2019.12という環境でもQuick Timeファイルを扱うことが可能となります。 最新のmacOS + 最新のPro Toolsという環境でQuick Timeファイルを使用したい、というユーザー様はぜひVideo Slave 4 Proをお試しください。 Video Slave 4 Proの詳細はこちらから *体験版ダウンロードはこちらから(メーカーサイト) ナレッジベースも順次日本語に対応 Pro Tools 2019.12にアップデートをご検討のお客様は、ぜひ下記Avid Knowledge Baseもご一読ください。macOS Catalinaリリースは各方面で波乱を呼んだだけに、今回はすでに多くの情報が日本語化されています。 Pro Tools | UltimateをMAで使用する際に必要な各種互換情報 サテライト機能やAvidビデオ製品とともに使用する際の互換性に関する情報へのリンクがまとめられています。MAでの導入をご検討のユーザー様はぜひご一読ください。 http://www.avidblogs.com/ja/pro-tools-ultimate-ma/ Pro Tools 2019.12 リリース情報 対応OS、各種ドキュメントへのリンクなどの情報がまとまっています。 http://avid.force.com/pkb/KB_Render_Download?id=kA25A00000035A8&lang=ja Pro Tools 2019.12 リリース・ノート Catalinaの注意点のみ日本語化されています。バグ修正リストは英語のままとなります。 https://avid.secure.force.com/pkb/KB_Render_ReadMe?id=kA55A000000LlNy&lang=ja Pro Tools 2018 / 2019 システム要件 Pro Toolsシステム構築に必要なハードウェアの最小要件、互換性の確認されたハードウェアなどを確認できます。リリースされたばかりの最新Mac Proは未掲載です(メーカー検証中)。 http://avid.force.com/pkb/KB_Render_Compatibility?id=kA15A0000003UsL&lang=ja macOS Catalina上のPro Toolsでサポートされるファイル・タイプ ページ中段で、サポートされるファイル・タイプが表の形で一覧できます。下段には現状で考えられる代替ワークフローが紹介されています。 http://avid.force.com/pkb/KB_Render_Compatibility?id=kA15A000000cRv1&lang=ja Mac ガイド - macOS 10.15 Catalina 最適化とトラブルシュート macOS 10.15 CatalinaでPro Toolsを使用する際に推奨されるOS側の設定を確認できます。 http://avid.force.com/pkb/KB_Render_Compatibility?id=kA15A000000cRwJ&lang=ja
Broadcast
2019/12/18

名古屋テレビ放送株式会社様 / ファイルベース、その波のすべてを受け入れられる懐の深いシステムを

局内のファイルベース化へ積極的な更新を行う名古屋テレビ。今年はMAシステムの更新にともない、これまで運用していたシステムの大幅な刷新が行われた。7年前の更新時にいち早く各部屋のシステム統一と作業の共有を実現するためにファイルサーバーを導入。それを活用してきた名古屋テレビの次のステップとなる今回の更新をご紹介したい。 7年間の変化の中にあっても陳腐化しなかった まずは、これまでどのようなワークフローでの作業を行っていたかをご紹介したい。システムの中心となるファイルサーバーにはGBLabsのSPACE 32TBを採用し、6室あるMA室と、3つの仕込み室の端末それぞれからダイレクトにアクセスを行い、ローカルにファイルコピーを行うことなく作業を行っていた。VTRで持ち込まれたMA素材は、Telestream Pipelineによりインジェストし、ファイルとしてサーバへ取り込みワークビデオとするシステム。編集からファイルで投げ込まれた素材は、こちらもTelestream Episodeで自動的にワーク用のVideoFileへとTranscodeされるシステムを活用し運用を行っていた。 今回の更新までの間でも、HDCAMでの運用からXDCAMとの並行運用となったほか、編集システムの更新にともなうファイルベースでのワークフローの加速と、様々な変化はあった。MAのシステムとしては、当初よりファイルの受け渡しを前提としてNASベースのシステムであるGBlabs SPACEを採用していた。NASベースであるため、編集のシステムから簡単にアクセスでき、ファイルのコピーなどもOSの機能で実現できるという柔軟性が、この7年間の変化の中にあってもシステムが陳腐化しなかったポイントだと言える。 各部屋のMAシステムは、Pro ToolsにYAMAHA DM1000を組み合わせたシステムを運用してきたが、今回の更新ではシステムのさらなるブラッシュアップを目指し、AVID MTRXをシステムの中心としたシステムを構築している。これにより長らく使用してきたDM1000はMAのシステムから外れて非常にシンプルなシステムとなった。モニターコントロールもDADmanを使い、MTRXの機能を活かしている。音質に関しても、定評のあるAVID MTRXのDAを用いて、引き続きの使用となるmusikelectoric Geithain のスピーカーへと接続される。ファイルベースでの作業がメインとなるということでPro ToolsとMTRXが中心となったこのようなシンプルなシステムが成立している。もちろん、すべてのMA室(サラウンド対応の1MAは除く)は、同一のシステムとなっている。 このようなシンプルなシステムとすることで最小限の機材量となり、ワイヤリング量も減らすことができイニシャルコストの削減にもつながった。 各メディアを用いた作業はファイルベース化移行に伴い減っているがいまだに残るHDCAMの作業、現状のメインであるXDCAMの作業となる。こちらに関しては、Vikinxのルーターを活用し、最低限の台数のVTRを各部屋で共有するシステムがこれまで通り活躍している。MA作業に回ってきたVTRはVikinxのルーターでTelestream Pipelineへと接続、インジェストされてファイルベースでの作業を実現する。戻しの際には、Pro Toolsから任意のVTRへとパッチが行えるように設計されている。この部分はメンテナンスを行ったものの、従来通りのシステムが残された。 完全ファイルベースでのXDCAMワークフロー 今回の更新では、サーバー経由でのファイルベースのやり取りに加え、XDCAM Discを前提としたファイルベース化の追加更新が行われた。2台のMac miniがXDCAM Discに対してのファイルベースワーク用に新規導入されている。このMac miniにはSONY PDW-U2が接続され、直接XDCAM Discの中のファイルをサーバーへとコピーできるようになっている。これまでは、Pipelineで実時間を使ってファイルへの起こしを行っていたが、このシステムでファイルコピーを行うことで1/3程度まで高速化が期待できる。このサーバーへのコピーには、SONY Catalyst Browseが活用されている。 このワークフローで問題となるのが、Timecode Characterがないということ。VTRからの出力であれば、TCキャラがついたOUTを選ぶことでTCキャラ付きのファイルを起こすことができた。今回のXDCAM Discからの直接の読み込みでは、TCキャラ付きの素材を得ることはできない。これを解決するために今回の更新ではVideo Slave 4 ProをすべてのPro Tools端末へインストールすることになった。 これまでにも本誌等で紹介しているVideo Slaveは、XDCAM MXFファイルのTImecode情報を読み、TC Overlayとして画面へ表示を行うことができる。さらに、Pro Toolsで読み込むことができないXDCAM MXFファイルのAudio Tracksをエクスポートすることもできる。具体的には、Video SlaveでXDCAM MXFファイルを読み込み、そこからAudio TracksをWAVファイルとして書き出し、それをPro Toolsへ読み込ませる。このようなワークフローとなる。XDCAM MXFを前提としたPro Toolsのワークフローで問題となる部分がこれにより解消されている。 そして、MA作業後のAudio Insertもファイルベースで行うべく、CineDeck社のCineXtoolsが導入された。このソフトウェアは、Video FileをあたかもVTRのように取り扱うことができるソフトウェア。ソフトウェアベースながら、あえて破壊編集を行うことでVTRライクな挙動をする。ファイル全体のAudio Insertも、IN/OUT点を設定しての部分差し替えも設定次第で自由に行うことができる高機能な製品だ。インサートする素材はWAVファイルとなるが、それ以外に任意のトラックを無音にしたり、1Kを挿入したりといったことも可能だ。 XDCAM Discから読み込んだファイルに対し、MA上がりのWAVファイルをInsert編集し、XDCAM DISCへとコピーする。名古屋テレビのシステムは基本的にすべてのデータをサーバー上に置いたままで、というのが前提である。サーバーに接続されたこちらの2台のMac miniはXDCAM Discからコピーしたファイルへも、MA終わりのWAVファイルへも、ダイレクトにアクセスができる状況にある。ファイルコピーを一切行わず、マウントされたサーバー内のデータを参照することですべての作業が行えるということだ。これが、今回の更新で追加された完全ファイルベースでのXDCAMワークフローとなる。ついに、一切ベースバンドを介さないXDCAM Discを使ったMAワークフローの登場である。 ファイルベース・インジェストとcineXtoolsがインストールされた2セットのMacminiシステム。 3段構えのサーバーシステムを構築 もう一つの更新点であるサーバー関連はどうだろう。これまでメリットの大きかったGBLabsのシステムはそのままに、その周りを固めるシステムが大幅に更新されている。今回はさらに一歩踏み込み、アーカイブまで考えたシステムの更新を実施している。中心となるGBLabs SPACE 32TBは、その後継に同社 FastNAS F16 Nitro 96TBへと容量をアップさせての更新となった。そして、長期保存を前提としたニアライン・サーバーとしてSynology社の12Bay + 12Bay拡張シャーシのシステムが導入された。こちらの各ベイには、14TB HDDが収まりトータルで336TBという容量を実現している。これにより、長期間に渡りMAデータをオンラインの状態のまま保管することができるようになる。毎日増分のバックアップがFastNASからSynologyへと行われ、FastNASでデータを消してもSynologyには残っているという状況が構築されている。 今回導入となったSynology、XenData、FastNASが収められたマシンルームのラック。 さらに、長期間のアーカイブ用途にSONY ODA(Optical Disc Archive)が導入されている。そしてこのデータ管理用にXenDataが新たに導入された。XenDataはODAに書き込んだデータのメタを保持し、検索をするということを可能にする。何も準備をせずにODAに書き込むと、どこに何が入っているのかすぐにわからなくなってしまう。このようなメタ管理を実現する製品を導入することでアーカイブを行ったが、いざ使おうと思った際に見つけるのに非常に苦労をするので、結局保存だけして使わなくなってしまった、などということはなくなるのではないだろうか。 さらに、ODAは書き込めるファイル数の上限がある。Pro Toolsのセッションデータのように膨大なファイル数を持つデータをアーカイブしようとすると、Disc自体の容量は空いているのに書き込めなくなるということが起こってしまう。XenDataはセッションデータをフォルダごとにZip圧縮してから書き込むことができるため、ODAの容量いっぱいまで使うことができるシステムとなっている。 また、以前はGBLabs SPACE 32TBから直接ODAにファイルの移動を行っていたため、サーバーの負荷が増しMA作業に影響を与えていた。ニアライン・サーバー構築したことでアーカイブがMA作業に影響を及ぼすこともなくなった。 このように、サーバーシステムは、実運用のための高速な製品=GBLabs FastNAS、速度はほどほどで大容量のニアライン=Synology、長期保存用のアーカイブ=XenData & SONY ODAと3段構えのシステムが構築できた。こちらのワークフローはまさにいま始まったばかり。どれくらい番組の過去素材が必要となるのか?まさに変革のときである放送のあり方、そして各種メディア戦略、そういった部分に密接に関わる部分である。大前提として、消してしまうより保管できるのであればそのほうが良いのは間違いのないことである。今後このシステムがどう運用され、どれくらい活用されていくのかは非常に興味深い部分である。さらにアーカイブのワークフローを自動化することにより作業時間の短縮にもつなげている。 今回の更新では、MTRXの導入というサウンドクオリティーにも直結するブラッシュアップで順当なシステム自体の年次更新を行い、システムの中核となるサーバーに関しても後継のモデルへ更新された。そして、ファイルベース・ワークフローを加速するPDW-U2 & CineXtoolsの端末の導入で、あらゆるパターンのファイルベース運用に対応できるシステムの構築。さらにはニアライン、アーカイブという次の時代を見据えた、制作された後のデータ管理にまで踏み込んだ更新となっている。 VTR運用からファイルべースへ、その過渡期としてのXDCAM Discを介したワークフロー。未来に見える完全ファイルベースでのシステムへと将来性を担保しつつ、いま考えられる最大限の準備が行われ、まさにこれからのMAシステムのあり方を提示するかのようなシステムが完成した。間違いなくファイルベースの流れはとどまること無く様々なシステムを飲み込み、変化を続けるであろう。今回更新のシステムは、その波のすべてを受け入れられる懐の深いシステムといえる。だからこそ、このシステムが周りの状況に合わせてどのように変化するのか、どのような運用がこのシステムから生まれるのか。これからファイルベースワークフローの最新形をここで見ることができるはずだ。 名古屋テレビ放送、東海サウンドスタッフの皆さん *ProceedMagazine2019-2020号より転載
NEWS
2019/12/18

ROCK ON PRO 年末年始休業期間のご案内

平素は格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。 大変恐縮ではございますが、下記期間を年末年始の休業期間とさせていただきます。 お客様にはご不便をおかけしますが、何卒ご了解のほどお願い申し上げます。 ◎ROCK ON PRO 渋谷・梅田事業所 年末年始休業期間 2019年12月28(土)〜2020年1月5日(日) なお、新年は1月6日(月)からの営業となります。 新年もより一層のお引き立てのほど、宜しくお願い申し上げます。
NEWS
2019/12/13

Avid Controlリリース!ついにAndroidにも対応、ワークに豊富なビジュアルフィードバックを追加!!

タッチモニターを使用してPro Toolsをより直感的にコントロールすることを可能にするPro Tools | Controlがアップデートされ、Avid Controlとしてリリースされました。このアップデートにより、待望のAndroid端末に対応も果たしています。単独での使用だけでなく、Pro Tools | S3、Pro Tools | Dock、および、リリース目前のPro Tools | S1とともに使用することで、ミキシングにS6/S4ライクなビジュアルフィードバックを追加することが可能となります。ミックスをよりすばやく直感的に。Apple app Store、Google Playから無償でダウンロード可能です!(Pro Toolsのホストマシンに別途 Eucontrolをインストールしてください。) コントロールサーフェスにビジュアルフィードバックを追加 Avidのフラッグシップコンソールである Pro Tools | S6 (およびS4)は、セッション内の情報を視覚的に表示するためのディスプレイモジュールを使用することができます。Avid Controlを使用すれば、Pro Tools | S3、Pro Tools | Dock、そして発売直前のPro Tools | S1に、S6/S4と同等のビジュアルフィードバックを追加することが可能となります。 IBC 2019 で展示されていた、S1 + Pro Tools|Dock + Avid Control 待望のAndroid OSに対応 従来のPro Tools | ControlはiOSのみの対応だったため、導入にはiPadが必須で、導入コストが障壁となる場合がありました。Android端末が使用可能となったことで、これまでよりも手軽にビジュアルフィードバックを導入する選択肢が増えたことになります。 InterBEE 2019 弊社ブースでS1とともに展示されたAvid Controlは、Android端末で動いていた。 よりS6ライクなビジュアルに GUIも刷新され、よりS6/S4に近いものになりました。セッション全体から目的のトラックに素早くアクセスできるグローバルコントロールの追加や、メーター、プラグイン表示/コントロールが刷新されています。 その他、機能概要・新機能はAvid WEBサイトをご覧ください フィジカルサーフェスとの使用だけではなく、単体でPro Toolsとともに使用するだけでもワークの効率を大きく改善することができるAvid Control。その他詳細、機能概要・新機能はこちらからAvid WEBサイトをご覧ください!
Tech
2019/12/12

RIEDEL / ARTIST and MediorNet 〜Fomula 1を支える、AoIP/VoIPがもたらす革新〜

インカムの世界的なトップメーカーであるRIEDEL。ユーザーの要望に応える形で多機能、そして高い信頼性を備えた製品を多数リリースしている。その成り立ちをひも解くと、最初は無線機のレンタルから事業をスタートしているという。ここでいう無線機とはトランシーバーを想像してもらえればいいだろう。トランシーバーは近距離であれば免許が必要なく利用できるが、距離が長くなると公共の電波を利用するための免許や許可が必要となる。これらを代行しつつ機器を貸し出すというサービスはひとつの事業として各国に存在している。 RIEDELがそのユーザーのニーズに応えながら様々なサービスを展開していく中で生まれたのが、ユーザーの要望する機能を実現するために作った様々な機器。この経緯を踏まえると、機能的には明確な現場目線のビジョンにより設計され、レンタルを前提とした高頻度の使用に耐えうる高い信頼性を持った製品を開発しているといえるだろう。今回は鈴鹿サーキットで開催されたF1日本グランプリへ足を運び、シビアな現場でのRIEDELの信頼性はもとより中継制作スタイルをも一新させたその革新性に迫る。 世界のビッグイベントを支える 前述のようにRIEDELはトランシーバーのレンタル業として1987年にドイツ東部ケルンの近郊、ウッパータールという街で創業している。トランシーバーに関しては1981年よりMotorolaの代理店であり、これは現在でも続いている事業のひとつである。それと同じ年にRIEDELにとって初のオリジナルプロダクトである無線機とインカムを接続するインターフェースユニット、RiFaceが登場している。当初より放送業界向けにレンタル事業を展開していたということもあり、その流れからオーストリアの放送局のリクエストを受けてオリジナルの製品の製造をスタートしたそうだ。いま存在しない機械は自分たちで作ってしまおうという積極的な姿勢は今でも変わらず、展示会などでも常にフレッシュな展開を行なっている。 その中で大きな転機となったのが、1993年のFomula 1への機材供給だ。現在どのように進化を遂げているかはこの後に詳しくご紹介するので割愛するが、20年以上前からコミュニケーションシステムの提供を行っている実績は世界的にも認められ、WRC=World Rally ChampionshipやDTM=ドイツ・ツーリングカー選手権など大きな大会へのコミュニケーションシステムのレンタルを展開している。 さらには1994年の国際スポーツ大会での採用である。ノルディック複合団体で阿部雅司・河野孝典・荻原健司選手が金メダルを獲得、スキージャンプ団体では原田雅彦選手が失速し惜しくも銀メダルになったシーンが印象的なあの大会だ。この大会をきっかけに、様々な国際的スポーツ大会においてもインカムシステムの構築を担うようになった。大規模な世界大会を成功させるためには、スタッフのコミュニケーションツールとしてインカムが重要なのは説明するまでもないだろう。 それまでのレンタルで蓄積された無線技術、そしてインカムのノウハウが活かされた結果、現在ではFIFA World Cup、UEFA Euro、Eurovision Song Contest、残念ながら今年限りで終了してしまったRed Bull Air Raceなどビッグイベントでの採用につながっている。また、EXPO 2000ハノーバーでは、会場全体の無線のシステム設計を行うまでになっている。この時にはなんと3000ch以上の無線をハンドリングし、各パビリオンのインカムから、セキュリティー、ステージイベントまですべての管理運営を行なっている。そして映像と音声の伝送には光ファイバーが用いられているが、ここが現在のRIEDELの製品の強みであり、他社の追従を許さない部分だ。 その信号すべてがMediorNetの1本の光ファイバーで そして、2009年にRIEDELのフラッグシッププロダクトであるMediorNetが誕生する。このMediorNetへ通じるストーリーは非常に明確だ。トランシーバーのレンタルから始まり、トランシーバーとインカムの相互接続を行う機器をリリース。その後、数多くの大規模なスポーツや各種イベントへの機材の提供から、理想のインカム、パーティーラインの構築ノウハウを獲得。そして、映像と音声の伝送。これらの集大成がこのMediorNetとなる。 インカム由来の製品とは思えない非常に多機能な製品である。例えばMN-Compact PROという製品では3G-SDI、Analog Audio、AES3、MADI、RS232/422、GPI、SyncRefarence、音声ネットワークのRockNet、MediorNet接続用の光ファイバーと、これだけの端子が搭載されている。そして、これらの信号すべてがMediorNetの1本の光ファイバーで伝送できるシステムである。 MN-Compact PRO 機能を挙げ出したらきりがないが、10年前から現在技術的な話題の中心となるAoIP / VoIPを束ね、さらには制御系の信号までも含んだネットワークを独自に作り上げていたのが、このRIEDELというメーカーなのである。現在は80Gbpsの帯域伝送ができ、この帯域幅であれば48本のHD-SDI信号の伝送が可能である。それ以外に1GbEの回線では、100以上の回線数を持つインカムネットワークの構築が可能、これらが一つのシステムで成立してしまうというのがMediorNetの持つ大きな魅力である。 会場すべての映像と音声を集約して伝送 ピットウォール、こちらでドライバーはもとより各スタッフとの通信も行なっている。 ここからは、今回取材したFomula 1 Suzuka Grand Prixの話題に移りたい。現在RIEDELはFomula 1のほぼすべてのチームのインカム回線と、オフィシャルの車載カメラ映像回線、そして会場内のレース・オフィサー(審判)向けのインカム、中継用カメラ回線、この大会運営に必要なすべてのコミュニケーション回線をハンドリングしている。これらのシステムは鈴鹿サーキットに常設されている設備ではなく、すべて仮設で設営し解体して次のサーキットへ持ち込むということを行っているそうだ。その実際を見る限りではそれが仮設であるとはとても思えないクオリティ、さすがは世界トップレベルのモータースポーツである。これらのシステムはすべてレンタルであり、広い会場中に光ファイバーの回線を引き回すところからRIEDELの仕事は始まっているという。F1サーカスという言葉があるが、RIEDELもそのサーカスの一員であるということだ。 ピットウォールを這うように続くケーブル、これを毎レースごとに敷設するそうだ ピットウォールに敷設された光ファイバー それではF1でRIEDELの機器がどのように使われているか見ていこう。まずはF1マシンからだが、ピットとドライバーを無線で結ぶインカム、その無線にはなんと車載カメラの映像が一緒に伝送されているそうだ。車載カメラとその送信機はRIEDELのカスタムの製品で、エンジンの回転数や燃料残量、アクセルペダル、ブレーキペダルの操作といった車体の各種データも同じ回線で行なっているということだ。MediorNetの技術を持つRIEDELならではのノウハウで、映像も音声もシリアルデータも伝送したいものはすべてひとつの機器で送れるシステムとなっている。 Bolero用のアンテナは全チームで共有して使用するが、マトリクスインカムのため混線はしない このアンテナで2000chをハンドリングしている このようにして無線で送られた信号は、広いコースの中の1箇所に設置されたアンテナで送受信を行っている。クレーンのブームの先に設置されたアンテナは全部で5本。デジタル送信が送受信各2本と、バックアップのためのアナログ送受信が1本という内訳。1.8GHzの帯域を利用し、キャパシティーとしては2000chのハンドリングが可能なシステムが構築されている。レースごとに利用チャンネル数は増減するということだが、今回の大会では約1400chが使われているということ。受信された信号は、クレーンの下のテントに送られ、そこからピットに設置されたセンターへと光ファイバーで送られてくる。センターへはコース各所の中継カメラ、固定カメラ映像、アナウンサーブースからの音声なども送られてくる。要するに、会場すべての映像と音声がここに集約されているということだ。ここから、審判席や各チームのピット、さらには国際中継回線、変わったところではチームの開発拠点へと必要な回線が配られている。文字にしてしまうとシンプルだが、実際にそのシステムを目の当たりにするとそのスケールの巨大さに衝撃を受ける。 インカムシステムのマネジメント ボタンごとにインカムの呼び出し先が割り振られている インカムのシステムは、各チーム6ch程度のパーティーライン回線を使用しているということだ。ドライバーごとに担当スタッフが分かれているので、各チームに大きく2つのグループラインが組まれており、受信機はスタッフ一人ごとに専用設定された端末を利用している。各ピットの入口付近には、大量の無線機がヘッドセットとともに整然と置かれている。無線機はまさにいま世代交代が行われているところということで、これまでメインで使われていたMotorola製のTetraがまだまだ多いが、徐々にRIEDELのオリジナル製品であるBoleroに入れ替えが進んでいるというとこだ。 Tetraは基本的に1台でひとつのチャンネルだが、Boleroであれば1台で6chのハンドリングが可能。チームリーダーなど2回線以上を必要とするスタッフは、Tetraの場合2台も3台も腰にぶら下げている姿を確認することができる。これがBoleroであれば1台で済むというのは、やはり世界中を飛び回るスタッフにとっては少しでも負担が減る嬉しいテクノロジーの更新といえるだろう。なお、2台のTetraを持つスタッフのヘッドセットには2つの送信ボタンがあり、どちらのチャンネルに送信をするのかをそのボタンで選択することができる。また、それぞれ個別のスタッフに携帯電話のように連絡を取りたい際には、Tetraで個別のレシーバーに振り分けられた番号をプッシュすることで通信が行える。通常は、パーティーラインで運用をしているが、一歩踏み込んだ使い方ももちろん可能となっている。 Bolero インカムのパーティーラインの設計はチームごとに異ったパターンがあるということだ。ドライバーの回線、ピットクルーの回線、監督などマネジメントスタッフの回線、それらをドライバーごとに別々の回線を用意しているチームもあれば、ある程度のスタッフ間で2名のドライバーの回線が共有されているチームなど様々だということ。もちろん、これらの回線にはレース・オフィシャルの回線が加えられている。このような回線のマネージメントを、すべてRIEDELが担当をしているということになる。 アンテナの紹介部分で触れたアナログ波は、セーフティーカーとレスキュー、レース・オフィシャルのみのバックアップとして設計されているということだ。やはりこれだけの膨大なチャンネル数をアナログ波でバックアップを組むことは難しく、必要最低限な部分だけをフォローする設計になっている。もちろん、特定のチームだけバックアップをつくるということは、不公平を生じる原因になるというのも要因ではないかと考えられる。 BBCのアナウンサー、腰下にはBoleroのベルトパックが見える これらのインカム回線でのやり取りは、TV中継などでもTEAM RADIOとして我々も耳にすることができる。その中継回線への信号の受け渡しも、やはりRIEDELのArtist Networkを介してということになる。もちろん、各チームの回線はすべてレース・オフィサーが聞くことができるようになっているのは言うまでもない。そして、すべての回線は録音・記録が行われ不正行為が行われていないかの証拠として保存される。 TV中継のワイヤレス・システムも音声・映像ともにRIEDELのサポートでフォローされている。会場で紹介をしてもらったBBC RadioのアナウンサーもBoleroを使っている。実際のスタジオスタッフはロンドンに待機しており、完全にリモートプロダクションでの制作がおこなわれているということ。会場には我々が見る限りでは3名(アナウンサー、カメラマン、ディレクター)のみ。Boleroに接続されたマイクでインタビューを行い、その音声はそのままロンドンのスタジオへと届けられることとなる。ラジオ放送であれば、それこそアナウンサー1人とBolero1台があれば完結する。なお、テレビ制作はFOMの下でドイツのRTL Televisionが行っており、ケルンのスタジオでリモートプロダクションでの制作が行われているとのことだ。Boleroはインカムの双方向回線の一部をオンエア用の回線とすることが可能なシステム。音質に自身のあるRIEDELのシステムならではの美点である。 レース会場を中心に世界中がひとつのシステムに ラックに組み込まれたMediorNetとArtist、F1サーカスの中枢だ 取材の最後に実際のArtist Network、Mediornet Networkが収納されるラックを見せてもらうことができた。通常は立ち入ることのできないセキュリティーゾーンにあり、専用の発電機から供給される電源によって稼働するレース運営のセンターコアにあたるシステムだ。多数のArtistが各チームのパーティーラインを確立し、MediorNetがリモートプロダクションを行う本国スタジオへと接続、とまさにシステムの中核部分。映像回線に関してはすべてをそのまま送るのは帯域の問題なども発生するため、一旦中継ブースを経由したものが送られてきているということ。そして、それらすべてを記録するサーバーが二重化され24時間体制で稼働をしている。このサーバーは審判記録にもなるということで、各ブースに設置されたカメラ画像も記録されている。F1はレギュレーションで車の整備を行うことができる時間が厳しく制限されている。こういった不正行為の監視にもRIEDELが一役買っているということになる。 このラックシステムから各回線は、RIEDELの子会社であるRIEDEL Networkが管理するInternet回線を通じてRIEDEL本社、中継を行っている放送局(ドイツ)、各チームの開発拠点などへ送られている。RIEDEL本社では、全チームのテレメトリーなどのデータのバックアップ記録がリアルタイムで行われている。まさに、レース会場を中心に世界中がひとつのシステムとして動いている。 このように、レース運営のバックボーンとなるシステムをほぼすべてに渡りフォローするRIEDEL。これは毎年すべてレンタルでシステムが構築されているということだ。RIEDELのF1担当スタッフは、シーズン中はほとんど家に帰ることもできずにF1チームとともにサーキットを移動する生活をしているということ。レースのある1週間前には、まず光ファイバーなどの回線の先行敷設を行い、チームトラックなどと一緒に届く機材を接続する。週を連続して開催されるレースでは、一旦次のレース会場に乗込みケーブルを敷設、週末は前レースの現場に戻りバラシから搬出までを行い、次のレース会場に機材とともに移動をする、というハードなスケジュールになる。ほとんどのスタッフはRIEDELの社員であり、みんなMotorSportsが好きなスタッフが集まっているという。全体を統括するスタッフ、各チームの専属としてフォローをするスタッフ、30名程度のチームが動いているということだ。2月の公式テストから11月末までの長いシーズンを乗切り、2ヶ月間のバケーションを取るという生活をしているそうだが、本当に好きでなければできない仕事ではないだろうか。 ●MediorNet RIEDELのフラッグシップ・ソリューションであるMediorNet。ユーザーの利用規模に応じて、筐体の選択が可能なNetworkベースのソリューション。そのNetworkの魅力はなんといっても様々な種類のデータの伝送が可能だということに尽きる。最新のソリューションでは80Gbpsの帯域伝送で、双方向に48本のHD-SDI、MADI、数え切れないインカム用のオーディオ、GigaBitEthernetなどの伝送が可能となる。Audio/Video/Dataの区別はなく、機器間での双方向通信を実現する。同社のインカムシステムArtist、Boleroの上位のシステムとして、それらの回線を含んでさらに様々な種類のデータの伝送を実現するソリューションである。Opticalベースのテクノロジーであり、遠距離の通信も得意とするところである。 ●Bolero 次世代を担う、RIEDELのワイヤレス・コミュニケーション・ソリューション。アンテナ自体がマネージメント機能を持ち、各種の設定が可能となっている。Boleroのベルトパックは6チャンネルのハンドリングができ、ヘッドセットなしでも利用できるようにマイクとスピーカーもビルトインされている。ベルトパックとアンテナのみで構築可能なStandaloneモードと、Artistシリーズのインカムシステムに組み込んでのIntegratedモードの2種類の利用方法により、ユーザーの規模に合わせた柔軟なインカムシステムとなる。最大ベルトパック50台、アンテナ100台までの拡張が可能。アンテナへの回線の接続は、AES67が使われておりPoEによる電源供給での動作もできる。 現場のニーズに合わせた製品の展開をバックボーンに、最先端のソリューションを提供し続けるRIEDEL。ビッグイベントを支えるその仕事は、インカムからスタートしたとは思えないほど会場の隅々まであらゆる形で存在している。ちなみに、F1の入場ゲートなどのセキュリティーシステムも数年前まではRIEDELの提供であったということだ。このような大規模なスポーツ大会をはじめ、昨今ではeSportやコンサートなど多岐にわたるサポートを行い、世界最高峰の現場から生まれるニーズにより製品が開発される。いま、最新技術として注目を集めるVoIP/AoIP規格SMPTE ST-2110だが"One of Them"と言えるのはこのメーカーくらいではないだろうか。ありとあらゆる種類の回線と信号を扱うことができるRIEDEL、彼らにとってはST-2110も"One of Them”なのである。 *ProceedMagazine2019-2020号より転載
Music
2019/12/06

Mac mini + Pro Tools / そうだ!Mac miniで行こう!

制作現場の業界標準として導入されているMac Pro。新Mac Proの登場も迫っていますが、もう一つ改めてその存在を取り上げたいのがMac miniです。旧Mac Pro(黒)が衝撃的なフォルムで登場したのは2013年のこと、すでに6年の時間が経過し、ブラッシュアップを重ねて新モデルに移行しようとしています。その一方でMac miniも着実な進化を遂げており、現行モデルでは旧Mac Pro(黒)のスペックを勝るとも劣らない構成が可能に。Pro ToolsほかアプリケーションのMac OSへの対応も考慮すると、安定した旧OSとの組み合わせでの稼働も可能となるMac miniという選択肢は一気に現実味を帯びてきます。安定した制作環境が求められる業務の現場に新たなセレクトを、Mac miniでのシステム構築を見ていきます。 ◎チェックすべき4つのポイント 1:安定した旧OSでの対応も可能な制作環境 Pro Toolsのシステム要件とされているのは、macOS 10.12.6, 10.13.6, あるいは 10.14.6 のOSを搭載したIntel® Mac。Mac miniでPro Toolsとも緊密な安定したOS環境を整えることにより万全の制作体制を構築することも可能です。 2:Avid Pro Tools 動作推奨モデル Avidの推奨動作環境として挙げられていることもMac miniでのシステムアップにとって安心材料です。Pro Toolsシステム要件ではサポートする拡張シャーシなど環境構築に必要な情報も記載していますので、詳細は下記よりご確認ください。 <参照>Avid Knowledge Base:Pro Tools 2018 / 2019 システム要件 3:旧MacProとも劣らない充実のスペック 多彩なオプション選択で、旧Mac Proに勝るとも劣らないほどのスペックを構築。特にCPU・メモリの世代交代はパフォーマンスに大きな影響をもたらしているほか、メモリのオプション設定も旧Mac Proで最大32GBであったのに対し、64GBまで増設可と大きな魅力に。充実のスペックで制作システムのコアとして機能します。 4:導入しやすいコストとサイズ、そして拡張デバイスでの可能性 最大スペックのオプション選択でも¥389,180税込と、導入コストの優位性は見逃せません。約20cm四方・厚さ3.6cmのスクエアな筐体は省スペース性にも優れ、TB3の広帯域に対応した拡張デバイスがシステムをスマートに、そして制作の可能性を広げます。 ベンチマークで見る、いまのMac miniのポジション ◎PassMark・ベンチマークスコア比較 Mac miniのCPUは第8世代Core Processer - Coffee Lakeです。業務導入での比較対象となる旧Mac Pro(黒)は第3世代Core Processer - Ivy Bridgeを採用しています。なんと世代で言えば5世代もの進化の過程があり、単純にクロックスピードだけで比較することはできなさそうです。そこで、ベンチマークテストの結果をまとめてみました。 まず、第3世代のCore i7との比較ですが、当時のフラッグシップとなるクアッドコアのCore i7-3770K(3.5-3.9GHz)のスコアは9487、対してMac miniでオプション選択できるは第8世代 6コア Core i7-8700(3.2-4.6GHz)は15156の数値。実に1.6倍ものスコアの開きがあり、同一クロックであれば約2倍のスペックを持つと考えても良いのではないでしょうか。また、旧Mac Pro(黒)のCPUとなるXeon E5-1650v2(3.5GHz)とも比較すると、第8世代を携えたMac miniのスコアが上回るという逆転現象に行き着きます。世代間でのスペック向上は非常に大きく見逃せない結果です。 メモリに関しても、旧Mac Pro(黒)はDDR3 1866MHz ECC、Mac miniはDDR4 2666MHzとメモリ自体の世代も異なってきます。DDR3とDDR4では理論値として同一クロックでのデータの転送速度は2倍に、さらに動作クロック自体も1.5倍となっていることを考えると、実際の制作作業におけるパフォーマンスは大きく変わってきそうです。 ◎Mac miniのプライスレンジを確認 Mac miniのラインナップは主に2つ、クアッドコアと6コアのCPUとなります。そのうちPro Toolsの推奨モデルとしてAvidホームページに掲載されているMac miniは「Late 2018 Mac mini 8,1 6-Core i7 'Coffee Lake' 3.2 GHz」および、「Late 2018 Mac mini 8,1 6-Core i5 'Coffee Lake' 3.0 GHz」の2機種ですが、Pro Tools|UltimateではIntel® Core i7 プロセッサーを推奨していますので、6コア 3.2GHz Core i7のCPUを選択することになります。 ここにメモリの要件「16GB RAM (32GB以上を推奨)」を考慮すると、メモリ容量違いの上記3パターンが基準となって、ストレージ、ネットワークのオプションを選択する流れです。単純比較はできませんが、旧Mac Pro(黒)の6コアベースモデルが3.5GHz、16GBメモリ、256SSDの仕様で¥328,680税込であったことを考えると、Mac miniが3.2GHz 6コア、64GBメモリ、1TB SSDでまったくの同価格という事実は見逃せないポイントです。 <参照>Avid Knowledge Base:Pro Tools 2018 / 2019 システム要件 ◎Mac mini + Pro Tools|Ultimate System ・PLAN A:旧MacProに勝るとも劣らないパワフルなフルスペックバージョンで安定の制作環境を。 Mac miniの持つポテンシャルをいかんなく発揮させるのが、このフルスペックバージョン。メモリは64GB、2TBのSSDを選択したうえにビデオ関連デバイスやサーバーストレージとのネットワークも考慮して10GbEのオプションもセレクト。可能な限りのすべてを詰め込んでもこの価格帯に収まります。拡張シャーシとしては3つのSonnet Technoplogy社製品をセレクト。eGFXはTB3対応を果たしながらも低コストで導入できる1 Slotのモデル。Sonnet/Echo Express III-DとラックマウントのIII-Rは3枚のシングル幅、フルサイズのPCIeカードをサポートし、すでに導入実績も多数でHDXカードを複数枚導入するには必須です。 ・PLAN B:Pro Tools | Ultimateシステム要件をクリアした、コストパフォーマンスに優れた仕様。 もう一つの選択肢は、Mac miniのコストパフォーマンスを最大限に享受してPro Tools | Ultimateシステム要件をクリアした16GBメモリの仕様。もちろんシャーシを加えたHDXシステムもあれば、HD Native TBを選択してコスト的にPro Tools | Ultimateへの最短距離を取ることもできます。また、業務用途のサブシステムとしても魅力的な価格ゾーンにあり、マシンの将来的な転用も念頭に置けば有効的なセレクトと言えそうです。ちなみに、32GBへの増設は+¥44,000(税別)、64GBへは¥88,000(税別)となっており、実際の制作内容と照らし合わせて選択の落としどころを見つけたいところ。 ・ADD ON:HDXシステムはもちろん、RAID構築から4Kを見据えた導入まで拡がる可能性。 Avid HDX/HD NativeでPro Tools | Ultimateシステムを導入することもさることながら、元々のMac miniの拡張性を活かしたRAIDの構築や、外付けのグラフィックアクセラレーターも視野に入ります。Thunderbolt3の一方をシャーシ経由でHDXに、もう一方をeGPU PROに、さらに10GbE経由でNEXISなどサーバーストレージになど、制作システムのコアとしての活用も見えてきます。 ◎その実力は、いままさに最適な選択に! コストやそのサイズ感だけではもうありません。Mac miniは長らくエントリーモデルとしての位置付けであったかもしれませんが、実は必要な機能だけを絞り込んで余計なものは排除した、業務的で実務を見据えたマシンというイメージに変容してきています。さらに最近のニュースでは、Mac OSに対応したDolby AtmosのHT-RMU(HomeTheateer-Rendering and Mastering Unit)もソフトウェアVer.3.2からMac miniでの構築が従来の半分のコストで可能となっており、その活用の幅も広がっています。また、拡張デバイスはさまざまな3rd Partyから提案されていて、その組み合わせも実に多彩。ブレーンにあたる部分をMac miniに請け負わせるシステム構築はスペックも見返すと理にかなっている内容といえそうです。Mac miniを用いた最適な選択で安定の制作環境を。ぜひともご準備ください!
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2019/12/02

Proceed Magazine 2019-2020 販売開始 ~特集:Tech Revolution!!

ProceedMagazine2019-20号がいよいよ発刊です!今回のテーマは「Tech Revolution」。Fomula1 日本グランプリの現場でどのようにAoIP/VoIPが使われているのか、またAIを駆使したiZotopeプロダクトの現在地を開発者にインタビューするなど、これまでの私たちの常識を覆し新しい概念へと入れ替えるような可能性を持ったプロダクトたちを特集します。そのほかにも導入の進む3D Audio対応のスタジオ導入事例や、音楽配信の今と未来、RockoNスタッフによる海外訪問記「SoundTrip」など、今回も充実の最新情報をお届けします! ◎Proceed Magazine最新号 販売開始!! ◎特集:Tech Revolution "Tech Revolution" この言葉は、現代を象徴する言葉だと感じてます。気付けば、この概念がもたらす様々な結果が私たちの日常生活を支え、未来へと動かし続ける力になっています。ユーザーが盲目的に疑いも無く使っていた従来の技術が、一瞬にして新しい概念へと入れ替わる。そんな瞬間を、何気ない日常の中で目にすることが増えました。 「この革命は私達の作品を幸せにするのか?」 これが最大のテーマです。その開発の現場を深く探索してみませんか? さらにあなたの好奇心を奮い立たせ、体現してみませんか? それはあなたの変化への不安や恐怖をあおるものでなく、その先には楽しい未来が待っている信じます。その未来は、人の感性をポジティブな方向に導いていくでしょう! Proceed Magazine 2019-2020 全160ページ 定価:500円(本体価格463円) 発行:株式会社メディア・インテグレーション   ◎SAMPLE ◎Contents ★People of Sound Pharien ★Sound oN Tech Revolution Fomula1 RIEDEL MediorNet and Artist / iZotope Alexey Lukin Audinate Dante / Dolby Atmos / Blackmagic Design Fairlight / ROLI LUMI ★Rock oN Sound Trip Focusrite / DOEPFER / U-he / Focal / FATAR Studiologic ★ROCK ON PRO 導入事例  株式会社WOWOW / 株式会社角川大映スタジオ / 名古屋テレビ放送株式会社 ★音楽配信の今と未来  Merlin Japan 野本晶 / Groovy groove / aione 山本 雅美 ★ROCK ON PRO Technology IBC2019 Report !! 株式会社イクシード 4KHDR カラーグレーディング ★Build Up Your Studio パーソナル・スタジオ設計の音響学 その20 特別編「音響設計実践劇場」〜第二回 続 吹き抜けのある空間〜 ★Power of Music Sonible / 三船雅也 音楽レコーディング冒険記 ★Product Inside YAMAHA CP88/73 ★BrandNew AUSTRIAN AUDIO / Artiphon / Roland / Universal Audio SONY / McDSP / Reason / TELEFUNKEN / Metric Halo DJI / ASM HYDRASYNTH / Steinberg / Hooke Audio / KEMPER ★FUN FUN FUN YAMAHA イノベーションロード / アメリカンミュージックの神髄 ↓Proceed Magazineバックナンバーも販売中↓ Proceed Magazine 2019 Proceed Magazine 2018-2019 Proceed Magazine 2018 Spring Proceed Magazine 2016-2017 Proceed Magazine 2016 Summer
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2019/11/30

ラストチャンス!! Pro Tools 年間プラン再加入が年内で販売終了 ~ 最終プロモーション開始!

Pro Tools および Pro Tools | Ultimate 年間UPG/サポートプラン(以下、「Pro Tools 年間プラン」)再加入版の販売が、年内いっぱいで終了することがAvidよりアナウンスされました。2020年1月1日より、年間プランの有効期限が切れてしまったPro Tools および Pro Tools | Ultimateライセンスをお持ちの場合、改めて年間プランへの再加入ライセンスを購入することができなくなり、Pro Toolsの最新バージョンを使用したい場合は、永続ライセンスもしくはサブスクリプション版を新たに購入する必要が出てきます。 そこで!!最後にして絶好の機会となる期間限定12/31までの特別価格プロモーションもアナウンスされました!1/1以降は在庫完売次第で販売終了、入手も叶わなくなります。有効期限切れのライセンスをお持ちの方は、今後も最新のPro Toolsを使い続けるために、この特別価格プロモーションでお早めにご準備ください! こんなユーザー様は要チェック!! Pro Tools 年間プランが切れている 必要になったら Pro Tools をバージョンアップしようと考えていた 特典プラグインをよく使う 年間プランってなんだっけ?! プロモーション概要 期間:2019年11月30日〜12月31日 対象製品: Pro Tools 1-Year Software Updates + Support Plan NEW (Pro Tools 年間プラン再加入) 通常価格:¥36,520 33%OFF!! 期間限定特価:¥24,310(本体価格:¥22,100) Pro Tools | Ultimate 1-Year Software Updates + Support Plan NEW (Pro Tools | Ultimate 年間プラン再加入) 通常価格:¥122,100 40%OFF!! 期間限定特価:¥73,150(本体価格:¥66,500) 販売終了日:2019年12月31日 ※上記日程をもって、上記2製品のAvidからの出荷は終了します。 ※Avidからの出荷終了後となる1/1以降は弊社在庫完売次第で販売終了となります。 年間プランってなんだっけ?! 過去記事で概要をチェック! 2015年に導入された Pro Tools年間プランは、有効期間内であれば「更新プランの購入」、有効期間が切れてしまった場合は「再加入プランの購入」という形でUPG/サポート有効期間の延長が可能でした。「更新プラン」は販売継続されますが、今回販売終了がアナウンスされたのは「再加入プラン」のライセンスです。 Pro Tools年間プランについて詳しくは、下記バナーよりROCK ON PRO WEBサイトの解説記事をご参照ください。一部表記等が現状と異なりますが、年間プランの概要とメリット、「更新」と「再加入」の違いなどは参考になるのではないでしょうか。 ↓下記バナーよりPro Tools 年間プラン概要をご覧ください 一度でも有効期限が切れたら、そのライセンスでのアップデートはできません! これまでは、一度年間プランの有効期限が切れてしまっても再加入ライセンスを購入すれば再び年間プランに加入することが可能でした。しかし、再加入ライセンスの販売が終了してしまうと、年間プランの有効期限が切れてしまったPro Toolsで年間プランを再開することはできなくなります。これが意味するもっとも重大な事態は、一度でも年間プランが切れてしまったPro Toolsはそのライセンスでは二度とアップデートできなくなってしまう、最新バージョンが使用できなくなるということです。 もちろん、そのままのバージョンで使用しつづけることは可能ですが、アップデートだけでなく、特典プラグインも使用できなくなります。今後新たに特典が追加された場合でもそれを使用することはできません。特典プラグインを使用する機会のあるユーザー様にっとては、要注意点といえます。 それでは、年間プランの有効期限は切れてしまったが最新バージョンのPro Toolsを使用したい場合、2020年からはどうすればよいのでしょうか?答えは新たにPro Tools(永続ライセンスまたはサブスクリプション)を改めて購入する、ということ以外にありません。 ※年間プラン有効中のユーザー様への特典については、こちら(Avid Web サイト)をご覧ください。 最終セール開始!年間プラン再加入のラストチャンス!! 冒頭でお伝えした通り、年間プラン再加入販売終了と同時に期間限定プロモーションもアナウンスされました。ふとした機会に年間プランが切れてしまいそのままにしていたユーザー様、重要なアップデートがあった時に再加入しようとしていたユーザー様などにとっては、Pro Tools 年間プランに再び加入しアップデートする権利を継続する最後にして最大のチャンスです!!この機会にぜひ年間プラン再加入で最新バージョンのPro Toolsへご準備ください! その他、ご不明点等は下記"contact"よりお気軽にROCK ON PROまでお問い合わせください。
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2019/11/08

【延長!】期間限定20% OFF!Pro Tools | Ultimate Annual Subscription プロモーション、終了時期未定で延長が決定!!

2019.11.8追記:Avidより、本プロモーションが終了時期未定で延長される旨のアナウンスがございました。 Avidより、7/1〜8/31までの期間限定でPro Tools | Ultimate 年間サブスクリプションを20% OFFで手に入れられるプロモーションがアナウンスされました。1年間、新たにリリースされるすべてのアップデートと特典プラグインなどの権利を得ることが可能なサブスクリプションライセンスを導入する絶好の機会です。 プロモーション概要 対象製品:Pro Tools | Ultimate 1-Year Subscription, Paid Up Front 販売価格:¥127,440 → ¥103,950(本体価格:¥94,500) 期間:2019年7月1日〜8月31日→終了時期未定 対象製品はPro Tools | Ultimate 年間サブスクリション “新規ご加入分”のみとなります。 年間サブスクリプションの“更新”はプロモーション対象外です。 従いまして、プロモーション価格が適用となるのはサブスクリプションの最初の1年間のみとなります。   全世界のプロフェッショナルスタジオのスタンダード、“Ultimate”で得られる機能 Pro Toolsハードウェア及びコントロールサーフェスが使用可能となり、ワークフローの幅が広がります。 最大384ボイス/オーディオトラック数でプロフェッショナル同様の大きなセッションが可能となります。 Clipエフェクトやアドバンスオートメーション等のミキシング機能を使用することができます。 最大64のビデオトラックによりDolby AtmosやVR等の最先端のオーディオミキシングを可能としています。   関連情報 Pro Tools 2019.10 リリース! Avid Pro Limiter – Netflix対応プリセットの入手方法
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2019/11/08

【情報更新】Pro Tools 2019.10 リリース!←解説動画に日本語字幕が付きました

本日(アメリカ時間2019/10/31)、Pro Tools の最新バージョンとなるPro Tools 2019.10 がリリースされました。Pro Tools アプリケーションの4K対応、NetflixをはじめとしたOTTデリバリーのワークを大幅に改善する機能など、ポストプロダクション・ユーザーには注目度の高い内容となっております。 主な新機能のほか、各種ナレッジベースへのリンクを下記にご案内致します。 ※Pro Tools 2019.10はMacOS 10.15(Catalina)には未対応です。Avidから正式サポートのお知らせが出るまで、Mac OSのアップデートはお控えください。 ※年間プランが有効期間中のお客様はすでにAvid Master Accoutの製品ダウンロードページから Pro Tools 2019.10 をダウンロードしてご使用いただくことが可能です。 年間プラン詳細については、本ページ最下部のバナーをクリックして ROCK ON PRO WEB サイトの記事をご参照ください。ご不明点等は下記Contactバナーよりお気軽にお問い合わせください。 Avid ビデオ・エンジンの強化 今回のアップグレードでは、Pro Tools 並びにPro Tools | Ultimate のビデオ・エンジンの強化が図られ4K/UHDビデオ並びにハイ・フレームレートに対応、映像に対するより精緻なオーディオ編集作業が可能となりました。また、解像度とフレームレートを、個別に設定できるようになったことにより、業界で使用される様々なビデオ・ファイル・タイプに適切に対応可能となります。これにより、既に高解像度対応となっているMedia Composerからのビデオ・ファイルのほとんどを、トランスコード等のステップを経ずに、そのまま読み込める事も大きな進歩です。加えて、H.264ビデオの再生パフォーマンスも大きく向上しています。 https://www.youtube.com/watch?v=HuyeNexVkwc Pro Tools自体は4K/UHDビデオ並びにハイ・フレームレートに対応しましたが、これらのファイルをスムーズに再生するためのハードウェア要件はまだ公表されていません。安定した再生が必要なユーザー様は、今しばらく続報をお待ちください。 Dolby Atmos Production Suite向けCoreAudio対応強化(Pro Tools | Ultimateのみ) このリリースでは、Pro Tools | Ultimate内でDolby Atmosミックスを完結させるプロセスを簡素化する為、Core Audio経由でのDolby Audio Bridge完全対応を実現しています。これにより、最大130チャンネル(これまでは最大32ch)のデータをPro Tools | UltimateからDolby Atmos Rendererへ送信することが可能となり、これまでのDolby Send / Returnプラグインを使用していた際と比較し、複雑なセッション構成やルーティング設定、さらには遅延補正の煩わしさから解放され、トラック管理が大幅に簡便化されます。つまり、Mastering SuiteやCinema Rendererを使う際と同様のセットアップでDolby Atmos内部ミックスがスムースに実行可能となるのです。 HDXユーザーにとっての朗報は、このアップグレードにより、HDXもDolby Audio Bridge対応となり、プレイバック・エンジンで選択するだけで、その環境下でのミックスが可能となります。 https://www.youtube.com/watch?v=YfwXQ3-sBbI マルチ・ミックス WAV バウンス機能(Pro Tools | Ultimateのみ) Pro Tools | Ultimate のみに加えられた、もう一つの新しい機能が、複数ステムを1つのWAVファイルにインターリーブ出力可能となったことです。これはオーディオ・ポスト・エンジニアにとって、今まで苦労していた納品時のファイル統合作業から解放され時間を大幅に節約することができる重要な新機能となるでしょう。 例えば、5.1チャンネルとステレオ・ミックスの2つを、インターリーブされた1つのファイルとして書き出し可能となるのです。これにより、異なったフォーマットの複数ミックスや複数言語でローカライズしたミックスを1つのファイルにまとめてデリバリーし、アセットとして管理するファイル数を大幅に削減することができるようになります。 また、この機能はNetflixを始めとするOTTベンダーへの納品を簡便化するだけでなく、別のPro Tools | Ultimateユーザーに、より確実にミックスを受け渡したい場合等にも有効です。 https://www.youtube.com/watch?v=p7cDFCzV_bk Netflix Post Technology Alliance ニューヨークで開催されたAES 2019で発表され、US時間の10月31日にリリースされたPro Tools | Ultimate 2019.10が、Netflix Post Technology Allianceへ参加することなりました。これにより、Pro Tools | Ultimateは、Netflixが要求する高いレベルの品質基準に確実に対応することが可能となります。 Netflix Post Technology Allianceは、Netflix向けコンテンツの制作過程全般に向けたソリューション基準を、ポスト・プロダクション各社に提示する為にデザインされました。 Netflix Post Technology Allianceに参加することで、AvidはNetflixの掲げる技術並びにワークフロー要件を継続的にサポートすることをコミットすることとなり、プロダクションやポスト・プロダクションは、現在そして将来に渡って使用可能な制作環境を安心して構築することが可能となります。 Netflixの技術/ワークフロー要件に対応する為、幾つかのキーとなる機能が追加/改良されています。上記新機能のうち「Dolby Atmos Production Suite向けCoreAudio対応強化」と「マルチ・ミックス WAV バウンス機能」、そして、Avid Pro Limiterプラグインへの特別なプリセットの追加が、そのキー・フィーチュアとなります。 Netflix向け新プリセットが含まれたPro Limiter最新バージョンの入手方法は>>こちらから!! ナレッジベース Pro Tools 2019.10 新機能紹介(Avidブログ日本語版) Pro Tools | Ultimate 2019、Netflix Post Technology Allianceに参入!(Avidブログ日本語版) 今回のアップデートで修正されたバグ(Pro Tools Expert WEBサイト / 英語) Pro Tools 2019.10 Read Me (既知のバグ / 英語) 下記は英語による情報ですが、順次日本語での情報も公開される予定です。 Pro Tools 2019.10 リリースノート (new) Pro Tools 2019.10 リリース情報 (new) Pro Tools 2019.10 以降でサポートされる ビデオ・レート、ラスター および コーデック (new) Pro Tools ドキュメント(英語版) Pro Tools システム要件 Pro Tools 2019.10 ショートカット.pdf What's New in Pro Tools 2019.10.pdf ↓Pro Tools 年間プラン更新についての詳細はこちらをご覧ください(表記が最新でない部分がございますが、概要は現在も同様です)。↓
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2019/11/07

Avid Pro Limiter – Netflix対応プリセットの入手方法

先日、ROCK ON PRO でもこちらのページで紹介したPro Tools 2019.10。そのキーフィーチュアのひとつである「Nerflix向けプリセット」が追加されたAvid Pro Limiterプラグイン最新バージョンの入手方法を解説致します。 >>Pro Tools 2019.10 リリース!(ROCK ON PRO WEB サイト) >>Pro Tools | Ultimate 2019、Netflix Post Technology Allianceに参入!(Avid Blog 日本語版) Pro Limiter 最新バージョンはAvid製品ページからダウンロード可能! Netflix向けプリセットが追加されたPro Limiterプラグイン最新バージョンは、Pro Tools 2019.10のインストーラーには含まれておりません。また、本記事執筆中にはAvid Linkからのダウンロードもできない状況です。 そのため、新たに追加されたNerflix向けのプリセットを使用されたいユーザー様は、下記の手順にてPro Limiterの最新インストーラーをダウンロードしてください。 Pro Limiter 最新バージョン ダウンロード方法   こちらのリンクよりAvid WEB サイトの製品ページを訪問 ページ最下部「DOWNLOADS」のプルダウンで「Pro Limiter 19.9 Mac」または「Pro Limiter 19.9 Win」を選択(画像参照) プルダウン下の「Download」をクリックしてインストーラーをダウンロード クリックで拡大   Pro Tools 年間プランが有効期間中のお客様はすでにPro Tools 2019.10 をご使用いただくことが可能です。 ↓Pro Tools 年間プラン更新についての詳細はこちらをご覧ください(表記が最新でない部分がございますが、概要は現在も同様です)。↓
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2019/11/06

Inter BEE 2019 出展情報!特設イマーシブステージで怒涛の23セミナー!!過去最大級の体験型展示!!今年も幕張でみなさまをお待ちしております!

歴史と実績に裏付けされた日本随一の音と映像と通信のプロフェッショナル展として、最新のイノベーションが一堂に会し、ビジネストレードおよび情報交流の場として活用されているInter BEE。ROCK ON PRO は今年もこのInter BEEに参加致します。Inter BEE 2019にお越しの際は、ぜひROCK ON PROをお訪ねください。みなさまと会場でお会いできることを楽しみにしております。 Hall2 2211 Media Integration ブース 過去最大級の体験型展示+23本の豪華セミナーで最新ワーク / ソリューションを体験 創・活・編・響・伝!5大テーマに基づいた体験型ソリューション展示により、過去最大級のMI Exprienceをお約束するInterBEE 2019。総勢20社オーバーに及ぶブランド展示に加え、RockoNPartnerブースではiZotope、Avid、Antelopeといった業界をリードするパートナーブランドブースも展開いたします! さらに、18.2ch三層スピーカーシステム+Spat Revolutionによりイマーシブ再生に完全対応した特設ステージでは、3日間でのべ23本に及ぶ豪華ゲストセミナーイベントがあなたの感性を連日刺激!! 来場特典をご用意してみなさまのお越しをお待ちしております! >>展示・セミナーの詳細はこちらよりご覧ください セミナー・タイムテーブル     過去最大規模で連日行われるセミナーは、ご予約なしでもご覧いただけます。しかし!イマーシブ環境を100%体験するためにはスピーカーアレイの内側で聴くことが必須!そこで、今回のInterBEE 2019セミナーでは事前にお席のリザーブを承ります!!   お席のご予約をご希望の方は、下記「セミナーを予約する」ボタンよりご予約専用フォームに必要事項をご記入の上、フォーム最下部「送信」ボタンをクリックしてください!  
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2019/10/11

ヨーロッパ最大の放送機器展 IBC2019 ダイジェストレポート

去る9/13〜17の会期でオランダ・アムステルダムで開催されたヨーロッパ最大の放送機器展 IBC2019。公式サイトによると1700社の出展があり、期間中の来場者も57000人オーバー、世界170カ国からの参加とまさしくワールドワイドな規模で執り行われています。今年はROCK ON PRO 沢口が現地へ向かい、最新情報をレポート、随時アップデートしていました。そのレポートがRock oN Company WEBサイトにまとめられておりますので、ぜひチェックしてみてください。 Rock oN Company WEBサイト IBC2019 レポート特設ページ https://www.miroc.co.jp/category/report/ibc2019/
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2019/10/11

Avid最新コンソール Pro Tools | S4 がRock oN店頭に登場!!

AvidコンソールソリューションのフラッグシップであるPro Tools | S6の機能を、よりコンパクトかつ低予算で実現するミドルサイズサーフェスであるPro Tools | S4。Avidからの最新機種となるこのS4がRock oN店頭リファレンスルーム(ROCK ON PRO ショウルーム)に登場。 ギャラリー 今回導入されたS4は、16フェーダー仕様にパンナーとノブモジュールをオプションで追加した4セクション構成。気になる仕様やフェーダータッチなどを、実機にてチェックしていただくことが可能です。 S6と比べると若干コンパクトになっているのがお分かりいただけますでしょうか。 S4のモジュールはフェーダー+ノブが一体となっており、モジュールの奥が立ち上がっています。 マスターモジュール、オートメーションモジュール、ディスプレイモジュールはS6と同一です。 パンナーモジュールは筐体の外へ出しての運用も可能です。 特徴 Pro Tools | S6のワークフローとDAWコントロール機能を、汎用的でコンパクトな規模で実現 Pro Toolsだけでなく、EUCON対応の3rdパーティー製DAWとの深い統合 Pro Tools | Ultimateと使用することにより、Dolby Atmosミキシングをかつてないほど効率的に 新開発となる統合型のチャンネルストリップ・モジュールとアッセンブル済の専用フレームによる、合理的な構成とセットアップを実現 ハイエンド機であるS6 M40のディスプレイモジュールに対応し、かつてないビジュアルフィードバックを提供 ジョイスティック/ポスト/アテンションノブ・モジュールを追加することで、どんなワークにも対応できるカスタマイズが可能
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2019/09/13

これは必見!! Rock oN渋谷店頭にFairlight Console 登場!!

カラーコレクション用アプリケーションとして長い歴史を持つDavinci Resoleve。その後さまざまな機能を追加し、バージョン15の時点で待望のオーディオ編集機能であるFairlight 機能が追加されました。そのパワフルな機能を120%引き出すことを可能とするBlackmagic Fairlight Console が Rock oN渋谷店頭に登場!いまや伝説的DAWとも言えるFairlightのコンセプトを受け継ぐ、オーディオポストプロダクションに最適化されたそのワークフローをぜひ体験してください!! Davinci Resolve と Fairlight 機能 もともとはカラーコレクションのためのアプリケーションであったDavinci Resolveですが、その後、多くの機能を追加することで映像に関わるワークをひとつのアプリケーションに統合してきました。そして、前バージョンとなるDavinci Resolve 15でついにオーディオ編集機能が追加。この機能は伝説的なDAWであるFairlightの技術を継承したものであることから、Davinci Resolve Fairlight 機能と名付けられました。 Fairlight 機能の統合により、Davinci Resolveはリニア編集(Cut)、ノンリニア編集(Edit)、合成/VFX(Fusion)、カラーコレクション(Color)、オーディオ編集(Fairlight)という、映像制作のポストプロダクションに関わるあらゆる業務をひとつのアプリケーションで完結させるということを実現しています。 ◎コラボレーション機能 Davinci Resolveの持つ強みを最大化するのが、有償版のDavinci Resolve Studioで使用することができるコラボレーション機能です。シェアストレージに保管されたひとつのプロジェクトをに複数のクライアントから同時にアクセスすることができる機能で、MAの立場から見れば、エディターが他のシーンを編集している間に、編集を終えたシーンのミキシングを開始することができるということになります。 Davinci Resolve Fairlight 機能の利点 ◎ストレスフリーなビデオ再生 Davinci Resolve でMAワークが行えるということは、端的に言えば映像編集ソフトでオーディオ編集をすることが可能になったということです。このことがもたらす大きな利点として、編集が1本化したタイムラインの映像をそのまま再生できることが挙げられます。つまり、ほかの多くのDAWを使用する場合と異なり、ビデオコーデックの問題を気にする必要がないということです。トランスコードのために、作業の開始が遅れたりクライアントを待たせるといったストレスから(その可能性に対する不安も含めて)解放されるということは、クリエイティブな業務を遂行する上で非常に大きな利点と言えるでしょう。 ◎ポストプロダクションに最適な機能を多数搭載 ソフトウェアの基本的な設計思想をFairlight から完全に受け継いでいるDavinci Resolve Fairlight ページは、オーディオポストに求められる多くの機能をあらかじめ備えています。波形編集機能はもちろん、ADR、純正/VST/AUの各種プラグインへの対応だけなく、iZotope RXとの統合、内部に備えたラウドネスメーター、クリップゲイン/クリップエフェクト、サウンドデザイン向けの豊富な機能など、放送/シネマを問わず現代のMA業務に必要とされる多くの機能を網羅しています。 ◎イマーシブオーディオに完全対応 最新となるDavinci Resolve 16 では、Fairlight ページがイマーシブオーディオに完全対応しました。それも、Dolby Atmos、Auro 3D、MPEG-H、22.2chのすべてに対応するという徹底ぶり。Dolby社未公認ではあるものの、Dolby Atmos Mastering Suite、Dolby RMU の動作も確認されています。3Dパンナーも内部に備え、来るべきオーディオポストプロダクションへの準備も完全に整っていると言えるでしょう。 Blackmagic Fairlight Console そして、Rock oN 渋谷店頭に登場したFairlight Consoleは、Davinci Resolveに備わったオーディオ編集機能を120%活用することを可能にする専用ハードウェアです。Davinci Resolve Fairlightのほとんどの機能にマウスレスでアクセスすることが可能。コンソールの心臓部であり単体で導入することもできるFairlight Console Editorの各ボタンにはショートカットがアサインされ、波形編集のスピードを格段にアップしてくれます。 コンフィギュレーションはセンターセクション+12フェーダーとなる2ベイ構成から、さらに12フェーダー追加の3ベイ、48フェーダー構成の5ベイの3種類から選択が可能。今回 Rock oN で展示を開始するのは2ベイ構成のものとなります。 ポストプロダクション・ワークフローを大きく変革する可能性を秘めたDavinci Resolve、そのオーディオ部分を担うFairlight 機能のパワフルなワークフローを、ぜひ体験してください!!
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2019/09/06

【期間限定20%オフ】Pro Tools Ultimate再加入プラン特別プロモがスタート

Pro Tools | Ultimate の年間プラン有効期限が切れてしまっているユーザー様を対象に、9月30日までの期間限定で年間プラン再加入費用が20%OFFとなるプロモーションが開始されました。Avid Complete Plug-in Bundle、最新バージョンのダウンロードなど、特典・メリットの多い年間プラン。うっかり期限が切れてしまった方、そろそろアップデートを検討している方などはこの機会にぜひ年間プラン再加入をご検討ください。 *10月からの消費増税に鑑み、本記事に掲載される価格はすべて税別表記とさせていただいております。 プロモーション概要 対象者:現在、Pro Tools | Ultimate永続ライセンス版の年間サポート/アップグレードプランにご加入いただいていないPro Tools |HD v9以上及びPro Tools |Ultimateユーザー様 対象期間:2019/9/30受注分まで 価格:通常価格¥111,000円(税別) → プロモ価格¥88,700(税別) Pro Tools 年間プランについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
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2019/09/06

Avid Complete Plugin Bundle とHEAT が、Pro Toolsサブスクリプション版に無償バンドル!

Avidは、全Pro Toolsサブスクリプション版にAvid Complete Plugin Bundle と HEAT を無償でバンドルすることを発表、Pro Toolsサブスクリプション版全種に追加費用無しでAvid Complete Plugin BundleとHEATが含まれることになりました。これまで、Pro Tools | Ultimateには付属していた権利ですが、サブスクリプションユーザーではスタンダード版のPro Toolsでもこの権利を得られることになります。 全てのAvidオーディオ・プラグインにアクセス Pro Toolsサブスクリプション版でのクリエイティビティーが最大化されます。全てのPro Tools年間サブスクリプション版に、Avid Complete Plugin Bundle とHEAT が無償でバンドルされ、追加投資無しに、サウンドに様々なエフェクトが追加可能となりました。 入手方法 有効なPro Toolsサブスクリプションをお持ちのユーザーは、は、MyAvidアカウント内にあるAvid Complete Plugin Bundleをインストールすることが可能です。インストーラーは、「製品詳細とダウンロード・リンク」内で入手いただけます。 有効なPro Toolsサブスクリプションをお持ちの場合、HEATは、Pro Tools上でアクセス可能となり自動でアクティベイトされます。 Pro Tools 永続ライセンス及びその年間アップデイト/サポート・プランは対象外ですので、ご注意ください。
Sales
2019/09/06

AVID DNxID + Media Composer + BMD MicroConverter HDMI to SDI バンドルプロモーション

幅広いラインナップでプロフェッショナルな現場の要求に応えるAvid Artistシリーズ ビデオI/O。入出力をHDMIに特化することでシリーズ中もっともコンパクトでお求め安い価格を実現するDNxIDに、Blackmagic Dsign社 MicroConverter HDMI to SDIが付属するプロモーションが開始されました。これにより、コンパクトで導入しやすいDNxIDを追加費用なしでSDI環境でも使用することが可能となります。この2製品に加え、Media Composerサブスクリプション2年分の権利もセットにしたバンドルもラインナップ。2019年12月13日までの期間限定プロモーションをお見逃しなく。 *10月からの消費税増税に鑑み、本記事内に記載の価格はすべて税別価格表記とさせていただいております。 プロモーション概要 Media Composerのオプションハードウェア「Artist IOシリーズ」のエントリーモデルであるArtist DNxIDに、Blackmagic Design社製の HDMI to SDIマイクロコンバーターを無償バンドルする12月までの期間限定キャンペーンです。Artist DNxIDは入出力をHDMIのIN/OUTに特化した低価格のポータブルIOデバイスとして個人ユーザーまで幅広くご利用いただける製品ですが、さらにSDI環境にもご利用範囲を広げていただくことが可能になります。 Artist DNxIDにコンバーターをバンドルする製品以外に、Media Composerソフトウェアもセットでバンドルする製品もラインナップしました。さらにアカデミック版も用意しています。また、このキャンペーンは12月13日までのロングスパンで展開されます。 期間:2019年12月13日受注分まで ラインナップ Artist | DNxID with Blackmagic Design HDMI to SDI Micro-Converter 本体価格:¥118,000(税別) Artist | DNxID with Media Composer 2-Year Subscription NEW & Blackmagic Design HDMI to SDI Micro-Converter 本体価格:¥148,000(税別) Artist | DNxID with Media Composer | Ultimate 2-Year Subscription NEW & Blackmagic Design HDMI to SDI Micro-Converter 本体価格:¥201,000(税別) Artist | DNxID with Blackmagic Design HDMI to SDI Micro-Converter (Education Pricing) アカデミック版 本体価格:¥94,400(税別)
NEWS
2019/08/30

期間限定!保守期限切れのMedia Composerを最新版へUPGするチャンス!!

保守期限が切れてから30日間を経過してしまうと、新規購入する以外には最新版へアップグレードすることが不可能となってしまうAVID Media Composer。この保守期限切れのMedia Composerをお得に最新版へアップグレードすることが可能となる再加入プランが、期間限定で販売されることになりました。詳細は下記をご覧ください。 【期間限定】Media Composer アップグレード&サポートプランの再加入ができます! Media Composer永続ライセンスのアップグレード&サポートプラン(保守契約)の更新を忘れた、または古いバージョンのままで使用されているユーザー様のために、最新バージョンへ復活させるチャンスとして下記のとおり期間限定で再加入できるプランが発表されました。最新のMedia Composer 2019へバージョンアップをご希望のお客様は、この機会に是非この再加入プランをご検討ください。 (永続ライセンスは、本来アップグレード&サポートプランの期限がきたら30日以内にその更新手続きが必要です。30日を越えた場合はそのままご使用いただけますが、アップグレード&サポートプランへの加入ができなくなり、バージョンアップができなくなります。) Media Composer Perpetual 1-Year Update + Support plan REINSTATEMENT 販売価格:¥71,820(本体価格:¥66,500) 期限:2019年9月27日受注分まで Ver 5以降のユーザーが対象 ドングル版も対象 保守再開期日は受注日が基準 翌年以降は通常価格で更新可 Media Composer最新版のメリット 最新のMedia Composer 2019では、直観的な新しいGUIデザイン、編集、オーディオ、VFX、および使いやすいワークスペース、新しい32ビットのタイムラインおよびカラーパイプライン、高度な仕上げおよびOTT向け配信ツール、そして次世代の強力なAvid Media Engine などなど、 Media Composerのすべてが再考されました。 詳細な追加機能や新しいGUIについては、下記AVID WEBサイトをご覧ください。 https://www.avid.com/media-composer/whats-new ご不明点等はROCK ON PROまでお気軽にお問い合わせください。
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2019/08/22

ISIS シリーズ・他社製ストレージサーバーからAVID NEXISへのトレードアップ プロモーションが開始

ISISからNEXIS へのお得なトレードアッププロモーションがAVIDより発表されました。9月13日までの非常に短期間のプロモーションとなっておりますが、すでにサポート期間が終了しているISIS 5000や他社製のストレージサーバーがトレードアップ対象に含まれており、金額的にも非常にメリットの大きい内容となっております。ストレージサーバーの更新をご検討のユーザー様は、ぜひこの機会をご利用ください。 プロモーション概要 NEXIS トレードアップ 2019Q3プロモーション Avid ISIS | 5500(64TB / 32TB / 16TB)→ Avid NEXIS | E2, E4, E5(60TB以上) または NEXIS E2 SSD(全サイズ):¥650,180(税抜)お値引き!! Avid ISIS | 5000(32TB / 16TB)→ Avid NEXIS | E2, E4, E5(60TB以上) または NEXIS E2 SSD(全サイズ):¥591,080(税抜)お値引き!! 他社製ストレージソリューション(20TBかつ16ドライブ以上)→ Avid NEXIS | E2, E4, E5(60TB以上) または NEXIS E2 SSD(全サイズ):¥591,080(税抜)お値引き!!   期限:2019年9月13日受注分まで プロモ適用条件 ISISからNEXISへのトレードアップ後はISISのSystem ID登録を抹消して保守対象外とします。 ISISストレージ本体のご返却は不要です。 対象他社製品は、EditShare, Facilis, ProMAX, Quantum, GB Labなどの各社製品 他社製品は16ドライブ/20TB以上の製品が対象 他社製品からのトレードアップは発注時に製品のSNの申告と、1ヶ月以内に廃棄証明の提出が必要です。 9月30日までにAvidからの出荷が条件となります。 NEXIS PRO、NEXIS E2-20TBはプロモ対象外です。 ご不明点等はROCK ON PROまでお気軽にお問い合わせください。
Review
2019/08/09

Technics / DJカルチャーの起点をダイレクト・ドライブ誕生に見る考察

今年2019年はターンテーブルSL-1200MK6が発売されてから11年。遂に新たなモデルSL-1200MK7が登場します。これはDJにとってだけでなく、クラブミュージックが大きな影響力を持つ現在のミュージックシーンにとっても大きな意味を持つニュース。Technicsブランドの小休止を経ながらもSL-1200シリーズは初代以降、MK2、MK3、MK5、MK6、そしてMK7へと進化して来ました。今回のインタビューでは、Technicsブランドが重ねてきた歴史がいかにSL-1200MK7への誕生へと集約されているのかを軸に、技術、カルチャーの両側面からTechnicsブランドという存在の重要性に迫ります。 (左)パナソニック株式会社 コンシューマーマーケティング ジャパン本部 スマートライフネットワーク商品部 テクニクス推進係 主幹 上松 泰直 氏、(右)パナソニック株式会社 アプライアンス社 テクニクス事業推進室 CTO/チーフエンジニア 井谷 哲也 氏 1. Technicsブランドにおけるターンテーブル製品の歴史 世界初のダイレクト・ドライブ方式誕生 Rock oN : 現在では、Technics=DJというイメージが大きい訳ですが、もともとはハイファイオーディオとしてのブランドで、当然ですがクラブカルチャーが生まれる前からの存在ですよね? Technics上松:はい、そうです。1965年にホーンツイーター5HH17を組み込んだTechnics1というブックシェルフスピーカーを発売し、Technicsシリーズという形でスタートしたのが最初です。1966年にはパワーアンプのTechnics 20Aを発売。以降、製品を継続して発売していきます。そして1970年にハイファイオーディオ用のプレイヤーSP-10を発売しましたが、やはり、ダイレクト・ドライブを世界初で採用した製品を登場させたことは大きな誇りです。SP-10はトーンアームを別売りとしており、キャビネット、アーム等の各パーツを組み合わせて「D.Dプレーヤーシステム」として発売しました。以降続くSPシリーズは高級タイプの製品で、ターンテーブルのラインナップにおいて技術の試金石的な存在でした。1971年には、SPシリーズのモーターをそのまま使い価格を安くしたSL-1100を、1972年にはダイレクト・ドライブ方式のターンテーブルをより普及させるためのモデルとしてSL-1200を発売しました。Technicsのレコードプレイヤーの型番は1000番から始まり、番号が大きくなるにつれて少しずつ安くなって行った経緯があります。SL-1200は3世代目になりますが、この後に1300、1400、1500と続きます。 Rock oN : ダイレクト・ドライブ方式を開発するにあたって、きっかけはあったんでしょうか? Technics上松:誕生の背景として、ベルト・ドライブの短所を補う技術であると言えます。かつて弊社の中に無線研究所という組織があり、低速かつ高精度で回るモーターを開発していました。モーターは普通、毎秒60回転程度ですが大きな振動が発生します。ピックアップがその振動を拾うのでS/Nの問題に直結し、それが問題点でした。また、モーターの減速にはいくつか方法がありますが、一番簡単なのはベルト・ドライブ方式による減速でした。でもベルトの場合だと伸縮の問題があり回転精度に影響するという問題がありますし、また、接触構造による減速では磨耗が生じますのでメンテナンスが必要になります。放送局ではそういったメンテナンス作業の手間を避けるために、ダイレクト・ドライブ方式の方が重宝されたんです。また、ダイレクト・ドライブ方式が生まれたからこそDJが出来た訳で、もしベルト・ドライブ方式だけだったら今のようなDJ文化は生まれてなかったかもしれません。ベルトが切れてしまいますからね。 Rock oN : その後、ベルト・ドライブの製品はなくなったんですか? Technics井谷:いいえ。製造コストとの兼ね合いになりますが、下の価格帯にベルト・ドライブ方式のモデルが残ってました。確か70年代後半くらいでしたが、ベルト・ドライブだけれどサーボをかけるといった「FGサーボ」というシリーズもありました。わかりやすく分類すると、高級機はダイレクト・ドライブ、普及機はベルト・ドライブ、という時期が長く続きました。 Rock oN : クオーツロックの搭載はいつからになりますか? Technics上松:クオーツロックを世界初で採用したのはSP-10MK2です。水晶発振により回転精度を高める技術なのですが、SP-10MK2はBBCをはじめとする放送局に多く採用されました。当時、クオーツロックを採用した主要メーカーはTechnicsとDenonがありましたが、それぞれモーターの形式が違い、TechnicsがDCモーター、DenonがACモーターでした。それぞれ一長一短があって、TechnicsのDCモーターはトルクが大きく立ち上がりが早いという長所がありました。DenonのACモーターは原理的に鉄心がないため、コギング(軸がガタガタ回る状況)がない代わりにトルクが弱いんです。DCモーターのハイトルク技術を応用し、1981年に発売したのがSP-10MK3です。それと同じ頃にSL-10を発売しますが、これは31.5cm x 31.5cmのLPジャケットサイズで、蓋を閉めると再生出来る構造です。蓋の裏にリニアトラッキングのアームが付いていて、そこにカートリッジが付いているんですよ。普通ですとレコードの円弧に対する接線とアームの方向が違うので角度エラーが出るんですが、リニア・トラッキングトーンアームを採用することで縦置きにしても演奏できる製品でした。 Rock oN : はい、覚えています。ファッション性も兼ね備えて人気が出ましたよね? Technics上松:トーンアームの根元に光学センサーが付いていてモーターを駆動するんです。根元のシャフトに溝が切ってあり、それをモーターで回すという構造なんですが、トーンアームの針圧はスプリングで引っ張られているので、ひっくり返しても引っ張り上げられ再生出来るんです。当時、他社も同じような製品を出していましたがこのサイズに出来なかったんですよ。普通に設計すると大体34cmくらいが限界なんですが、弊社では、上から「レコードジャケットと同じ大きさにしろ!」という厳命が下り、なんとか製品化したんです。 Rock oN : それはどんな方法で乗り切ったんですか? Technics上松:問題はカートリッジのサイズでした。それで専用にカートリッジ規格を作ったんです。普通のRCA型カートリッジよりも幅を狭めて、T4P(テクニクス4Pカートリッジ)という規格を作りました。これにより、31.5cmを実現することができました。このSL-10以降、SL-7、SL-5、SL-3と値段を下げながら継続して発売していきますが、T4Pに関しては特許を公開したので、ortofonやAudio Technicaといったカートリッジメーカーも参入し製品を作っていました。今でも、T4Pのカートリッジを探している人がいらっしゃいます。 Rock oN : 1982年にCDが登場しますが、それ以降のレコードプレイヤーの開発状況に変化はありましたか? Technics井谷:1982年の時点ではまだ状況に変化はなく、多くのレコードプレイヤーを発売していましたよ。薄型でスタイリッシュなこともあり、通常のコンポサイズに合わせて43cm幅の製品もありました。レコードとCDのシフトが逆転し出すのは1986年頃ですね。 THE HISTORY OF TURNTABLE ダイレクトドライブ方式ターンテーブルの技術の進化とその歩み 歴史を大転換させたDJとの接点 Rock oN : その頃からSL-1200がハイファイオーディオファンとは違った、DJの人たちに使われて行く訳ですね。 Technics上松:そうですね。8割以上がDJからの需要で、残り2割くらいがハイファイオーディオファン、みたいな逆転現象が起こりました。 Technics井谷:DJという人たちが登場したのは70年代中頃に遡ります。SL-1100やSL-1200を使い始めたんです。以降、Technicsの製品がDJ文化の形成に大きな役割を担ってきたのはご存知の通りです。ある時、北米の営業メンバーから連絡があり「変わった使い方をしている奴がいるから見に来てくれ!」といわれ、その当時の技術責任者が見に行ってビックリ。レコードを手で触るなんて当時はご法度な時代でしたからね。「なんちゅう連中やねん!」という感じだったそうです。彼らに色々要望をヒアリングをして、「じゃあ俺が作ったるわ!」と作ったのがSL-1200MK2なんです。スライダー式のピッチコントローラーは瞬く間に受け入れられました。その後も北米のメンバーが改良のためのヒアリングに彼らの元を訪れたのですが、「もうこのまま何も変えなくていいから!」と言われて帰って来たそうです(笑)。 Rock oN : 当時、SL-1100やSL-1300といったモデルもありましたが、なぜ、DJはその後、SL-1200を選び続けたのでしょうか? Technics上松:多分、レイアウトの使いやすさが大きな要素としてあったのかも知れません。SL-1200はその後、MK2、MK3、MK5、MK6、そして今回のMK7と世代を経て来ましたが、基本的なレイアウトはMK2以降、ほとんど変わっていません。DJにとっては楽器なので、レイアウトを変えてしまうと使いにくくなるとうことがあります。 Rock oN : モーターの部分も変わってないんですか? Technics井谷:はい。操作感に影響するので、MK2以降、モーターも電気回路も変えていません。   Technics上松:ターンテーブルを進化させるためにやることは完全にアナログ領域の話なんです。やはり「楽器である」という側面があるからです。ただ、回転数を検出して一定のスピードを保つ制御系は、現在の製品においてはデジタル領域に移行しています。速度検出用のコイルで回転スピードを検出し、それを制御量としてサーボをかけモーター制御を行い最適な回転状態を実現します。でも速度検出コイル間の距離に個体差が生じ1台1台バラつくんです。また、3層からなるローター磁石、コアレスステーター(固定子)、ローター磁石のコイル特性もバラつきが生じます。そうなると、例えば3層あるうちの1層だけ磁力が強く出たりする現象が起こり、それが回転数の誤差につながります。昔はその誤差の補正ができなかったんですが、現在は誤差を予めマイコンに覚えさせるんです。 Rock oN : 工場の製造ライン、たとえばロット毎に検査して行うんですか? Technics上松:いや、1台1台やるんですよ。工場で1台ずつ高速で回転させ測定装置にかけ、どういう風にバラついているかをチェックするんです。そしてその個体差の挙動を内部のマイコンに覚えさせるんです。 Rock oN : 自分の特性を製品自体が記憶してるんですね。すごい技術ですね! Technics上松:現在はデジタルで誤差を全部解消できるので非常に高い精度を実現しています。以前のモデルでは、ワウフラッター値を目標値に近づけるため、本当に大変な調整作業を行なっていましたが、最近はデジタルで行えるので余裕です(笑)。 Rock oN : 昔はストロボスコープで回転速度を合わせていましたよね? プラッター側部にストロボライトを当てて、縞模様が止まって見えればOKという。 Technics上松:クオーツ技術がまだ無かった頃のものですね。ドリフトと言うんですが、長い間回転していると、ジワーっと回転数が変わってくるんです。そのドリフトを修正するためにプラッター側部の柄とストロボスコープが付いていました。今では回転差を合わせるというよりは、ピッチコントロールの一環として直接プラッター側部に触れてブレーキをかけたりとDJプレイで使いますね。  Rock oN : 本来ピッチコントローラーは曲と曲のピッチを合わせるためじゃなくて、製品自体の微調整のためについていた機能ということなんですね? Technics上松:そうですね。まだ、DJ文化が生まれる前のものですし。ストロボスコープの機構は元々カッティングマシンに付いていたものなんですよ。それをある意味、別の用途として使い始めたのが70年代中頃のディスコDJ達。最初の頃は、ターンテーブルを2台置いて単にピッチ合わせをし、切り替えてやってたみたいです。 Rock oN : 最近のフェスだと、DJが夜通しノンストップで回しっぱなしにすることもあります。ダイレクト・ドライブ方式が開発された当初、構造の耐久性については考慮されていたんでしょうか? Technics上松:していなかったと思います。でも、当時のモーターの作りを見ると相当立派に作ってあるんですよ。SP-10のモーターの極数は60あり、すごく大きな数です。60極だと1周を60に分解する訳ですから、それだけ精度を高く出来ます。当時にしてはかなりオーバースペックだったと思うんですけどね。今はSL-1200MK2が12極でSL-1200MK7が9極ですね。技術の進歩で、少ない極数でも問題ないんです。 2.Technicsブランド休止〜復活 ブランド復活の軸はやはりSL-1200 Rock oN : 2010年に世界中のDJに惜しまれながらTechnicsブランドが休止しますが、その経緯をお伺いできますか? Technics上松:時代の流れとして、ハイファイオーディオマーケットが小さくなっていったということが大きかったです。70年代、80年代には、給料を何ヶ月分も貯めてステレオを買うみたいなことがステータスだった時代がありましたが、現在はオーディオを持ち歩いて聞くスタイルに変わっていますよね。 Rock oN : 現在のパナソニックの事業のなかで、Technicsブランドが占める割合はどれくらいなんですか? Technics上松:小さいですよ。でも、我々Technicsのミッションは、新しい技術の展開やカルチャーの発信といった販売以外の部分もあります。 Technics井谷:”Tuned by Technics”といった形で、テレビやレコーダーへのブランド展開の動きもあります。単にオーディオだけではなく「音」という大きなくくりの中で、例えば車や住宅など、社内に貢献出来るような事がまだあると思っています。 Rock oN : 現在のTechnicsのスタッフの構成はどんな感じですか? 若い年代の方々もいらっしゃるんですか? Technics上松:構成的にはベテランが多いんですが、2014年にTechnicsが復活した時くらいから「Technicsをやりたい」という新人が多くなりました。我々としては非常に嬉しい話で、後継者を育てることが大きなミッションです。今困っているのは、真ん中の世代が居ないという事なんですよね(笑)。 Rock oN : 休止以降、世界中のDJからもTechnics復活を願う声が多くあったと思いますが、、、 Technics上松:はい、クラブシーンからはもちろんのこと、ハイファイオーディオリスナーからも復活を願う声をたくさん頂いてたんです。特にドイツではTechnicsブランドが強く、パナソニックのテレビを始めとする映像機器が強くなればなるほど、「パナソニックのオーディオはどうなっている?」、「お前たちTechnicsがあるじゃないか!」みたいな声が届いてたんです。 Technics井谷:ですので、Technicsの復活宣言を2014年の秋にベルリンでやったんですけど、ドイツのマスコミやライターが「よくぞドイツでやってくれた!」と書いてくれました。彼らと話をしていると「俺たちがTechnicsを育てた」という自負があるんですよ。面白いですね(笑)。 SL-1200GAE Rock oN : 2016年にSL-1200Gを発売されましたが、Technicsブランドとしてターンテーブルを復刻するにあたっては、やはりSL-1200シリーズだったんですね? Technics上松:はい、2016年にまず世界で1200台限定モデルのSL-1200GAEを、次いでレギュラーモデルのSL-1200Gを、その翌年2017年にSL-1200GをコストダウンしたSL-1200GRを発売しました。SL-1200というTechnicsのDNAを受け継ぐために、単なるSL-1200のレプリカを作るのではなく、現代の技術・価値観を持って蘇えらせようとした製品です。SL-1200GAEを開発するにあたって、SL-1200を手がけたOBから随分と手ほどきを受けたんですが、やはり、人があまり残っていないんですよ。基本設計に関してはSL-1200MK3くらいの段階で製品が完成しており、その後担当したスタッフはデジタル領域のエンジニアばかりなんです。特に難しいのはトーンアームですが、なぜかというとメカニカルな部分の問題になるからなんです。そのあたりの設計がノウハウとしてあまり残っていないんです。CADが無かった時代ですからね。私の大先輩なんですが、当時の工場長がまだご健在で、ご自身の会社をやられてまして、そこにかつてのOBが集っていらっしゃったんですよ。 Technics井谷:随分と手ほどきを受けまして、一時期ですがトーンアームの製造までやって頂きました。そこに最先端のデジタル制御技術などを融合させ、製品化へとまとめ上げる事が出来たんです。  Rock oN : そのデジタル制御技術は、社内で蓄積されていたものをターンテーブルに応用したんですか? Technics井谷:はい、ダイレクト・ドライブの技術はまずターンテーブルに用いられた訳ですが、その後、CDの時代になり回転数が変化し、求められる精度が上がります。そしてDVD、Blu-rayと時代が進み、回転制御の精度はターンテーブルの時代に比べると物凄く上がっています。我々がそこで培ったデジタル制御技術を、新しいレコードプレイヤーに応用するというのは自然な流れなんです。 Rock oN : 新旧の技術資産がSL-1200の復活に組み込まれているんですね!  ところで2018年にSL-1000Rを発売されましたが、なんと160万円! こちらの売れ行きはいかがですか? Technics上松 :結構売れてるんです。日本が一番売れていてトータルマーケットの3分の1以上を占めています。購入者は50代以上の方が多いですね。レコードのフォーマット自体は今後変化がない世界なので、これを買っておけば一生物ですしね。 Rock oN : DJもSL-1200をなかなか買い換えないんですよ。なぜなら壊れないから(笑)。クラブの現場では結構タフな使い方をしてるんですがそれでも壊れない(笑)。そこもSL-1200の優れた点でしょうね。ところで、ここ数年、アナログレコードブームが若い年代にも起こってますが、どうみてらっしゃいますか? Technics上松 :嬉しいですね。SL-1200MK7はDJ用という形で初めて世に出して行くので、アナログでプレイしてくれるDJが増えてくれたら、レコード文化が一過性でなく、ちゃんと広がって行くと思います。また、SL-1200シリーズは累計で350万台という数を出荷していますので、過去に愛用して頂いているお客様がたくさん居るはずですから、そういう方々に新しいモデルを試して頂きたいと思っています。TシャツをはじめファッションにおいてもSL-1200が使われたりと、カルチャーの世界での展開も新しい動きが出て来たら面白いなと思います。そういえば、映画「ボヘミアン・ラプソディ」の中にSL-1200MK2以降のデザインの商品が出て来たのを知っています? Rock oN : 見ましたが、わからないです。どのシーンだろう? Technics上松 : 「ボヘミアン・ラプソディ」を最初にラジオ局でかけるシーンで2台出てくるんですよ。時系列的に見ると少しおかしいんですけどね(笑)。 SL-1200G SL-1200GR 3. 新製品SL-1200MK7について 初めてDJターンテーブルと謳われたSL-1200MK7 Rock oN : では新登場のSL-1200MK7についてお伺いしていきます。意外ですが、これまでのSL-1200シリーズで初めて「DJターンテーブル」と謳っていますが、やはり、DJのニーズに答えるといった方向性が大きいんですか? Technics上松 : DJプレイヤーというくくりは初めてなんです。DJユーザーがほとんどなので、おのずとそういう風になったというのはありますね。従来の品番を見てお分りの通り、MK2、MK3、MK5と少しずつですが改善を加えてきました。イベントをやってると「こういう所を改善して欲しい」といったことが会話の中によく出てくるんです。その声を技術担当者に伝え、少しずつ改善を加えてきた訳です。開発にあたり、これだけDJにヒアリングしたという事は無かったんですよ。 Rock oN : まず、ルックスですがオールブラックのカラーリングで渋いですね!! Technics上松:ボタンやトーンアームのパーツにブラック色を採用しています。ボディ部分はマット質感のブラックですね。あちこちのDJに意見を聞いて、「ブラックアウトするから見えにくいかも」といった意見もありましたが、、、 Technics井谷:でも、DJの皆さんは、ターンテーブルを自分の手足のような感覚で操作するので関係ありませんでした。心配して損した、みたいな感じです(笑)。 Rock oN : 先ほどお伺いしましたが回転制御はデジタルですが、トーンアーム部分の制御は完全にアナログ領域の話なんですよね? Technics井谷:はい、トーンアームは本当にプリミティブなメカニカル構造なので、ここに何かを加えてしまったら、多分、DJの繊細なプレイの精度について行けないでしょうね。トーンアーム軸受け部の中にボールベアリングの玉が5つ入ってるんですよ。このことで、5mg以下という高い初動感度を実現しています。材質はマグネシウムです。 Technics上松:モーターはシングルローター型コアレス・ダイレクトドライブ・モーターで、SL-1200GRのものをベースにチューニングしました。ダイレクトドライブ方式の音質的な弱点であったコギングを解消し、モーターの安定した回転で、より高音質にレコードを再生します。また、78回転も出来ます。78回転といえばSP盤ですが、DJプレイの幅を広げることも可能かもしれませんね。 Technics井谷 :SL-1200MK7は一言で言うと楽器です。我々もDJプレイヤーとあえて呼んでいますので、音作りに関しても、試聴室で音を決めるというよりはクラブに持って行き、しっかり低音が出るのか、グルーヴが出るのか、といった観点から作りましたので、通常のプレーヤーとアプローチが全然違うんです。 Rock oN : ここから新たなTechnicsの時代が幕を開けるわけですね、本日はありがとうございました! 音楽が歩んできた歴史の中、「機材が生んだ音楽スタイル」がいくつかあります。その代表格が、ターンテーブルから生まれたDJというスタイル。そこからハウス、テクノ、ヒップホップといったジャンルが発展を遂げ、現在ではクラブシーンという枠を飛び越えて一般的なポップソングの領域へと浸透しているのは周知の事実。   その稀有な歴史をさかのぼっていくと、とあるジャパニーズブランドのターンテーブルの存在に出会います。それがTechnics「SL-1200シリーズ」でした。世界初 「ダイレクト・ドライブ」を搭載したTechnicsプロダクトとDJの偶然な出会い。それを必然的な出会いに変えたのはTechnicsの技術力と歴史の厚さ、そして開発者の情熱でしょう。   この 「ダイレクト・ドライブ」の誕生を、現在のポップミュージックの発火点の1つとして数えるのはいささか大胆でしょうか?Technicsターンテーブルの集大成であるSL-1200MK7が、これからの音楽の歴史においても重要な存在であり続けるのは間違い無いでしょう。 写真左から、Rock oN 恒吉隆治、パナソニック株式会社 井谷氏、上松氏、Rock oN 渋谷隆了 SL-1200MK7 Technicsの高音質技術を惜しみなく投入したDJターンテーブルの新たな世界標準 メーカー希望小売価格 97,200円(税込) ダイレクトドライブモーターやプラッター、シャーシなど、すべてを新開発しながら、トーンアームや各種操作スイッチなどの配置はSL-1200MKシリーズのレイアウトと操作感を踏襲し、これまでと変わらない使い勝手を実現。一新されたコアレス・ダイレクトドライブ・モーターも、専用に開発したアルミダイカストとラバーを貼り合わせた2層構造のプラッターと合わせてチューニングを行い、SL-1200MK6と同じ慣性質量としています。モーターのトルク制御もすべて見直し、起動トルクやブレーキスピードまで、歴代の1200MKシリーズと同じ操作感を追求しました。最新の技術を盛り込みながらも操作性やフィーリングは従来のまま。操るほどに、SL-1200MK7の進化を実感できます。 *ProceedMagazine2019号より転載
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2019/08/09

株式会社NHKテクノロジーズ 様 / Avid S6 x API 1608-II、次世代を見据えたハイブリッドシステム

1984年の設立以来、放送技術および情報システム・IT分野の専門家として、公共放送NHKの一翼を担ってきたNHKテクノロジーズ。その多様な業務の中で、音声ポストプロダクションの中核を担うスタジオであるMA-601が3世代目となる更新を行なった。長年使用されたSSL Avantのサポート終了にともなうスタジオ更新で、MAとトラックダウンを両立させるためにAvid S6とAPI 1608-IIの次世代を見据えたハイブリッドシステムへと進化を遂げている。その導入された機器の多くが日本初導入のもの。今回採用されたシステムの全容をご紹介していきたい。 1:フィジカルコンソール部とレイアウト 今回の更新で最大の特徴となるのはAvid S6と両側に配置された国内初導入となるAPI 1608-II、デジタルとアナログのハイブリットシステムである。中央のS6はPCディスプレイを正面に置けるようにProducer Deskが配置されたが、手前部分はブランクではなく16ch Faderが据えられた。3式あるPro ToolsのうちMain、Subの両システムはS6から制御されトータルリコールシステムを形成しており、情報系番組ではS6を中心としてMA作業を行う。従来よりPro Toolsを使用されていることもあり、24ch Faderのうち右サイド8ch分のみ5Knob構成のチャンネルストリップが用意された。ディスプレイモジュールには、Pro Toolsのトラックを表示するほか、DEMUX回線を表示させる用途にも使用している。一方、音楽のような、アナログコンソールならではの音質を求められる番組の際には1608-IIを中心としてトラックダウンが行える設計となっている。API 1608-IIへはほぼ全てのIN・OUTがこのスタジオの核であるMTRXシステムへと立ち上げられ、Pro Toolsと信号のやりとりが行われるため、APIが持つ音色を損なうことなく、収録・トラックダウン作業を可能とした。 また、スタジオ内の各コンピューター端末はIHSE Draco Tera Compact 480でKVMマトリクスシステムを構成しており、ミキサー席やどの席でも離席せずに各PC端末を操作できる仕組み。このDracoシリーズのKVMシステムは更新前のスタジオでも使用しておりS6が対応している製品でもある。今回のスタジオ更新に併せてKVMシステムがS6に連動するよう設計しなおされた格好だ。例えばワークステーションの切り替えでミキサー席のモニターディスプレイが連動、といったように作業効率はより向上するだろう。このKVM連動は、ミキサー席のモニターディスプレイだけではなくメインTVも連動させている。通常MAやトラックダウンのほか、スタジオを利用した講習会なども視野に入れているそうだ。 2:MTRX4台を駆使したシグナルルーター 今回のシステムの最大の要でコアとなるのがMTRX4台で構築されたシグナルルーティングである。それぞれがAD、DA、モニターコントロール、MADIルーター、と役割を担っており、すべてのソースが各々のMTRXで内部ルーティングされている。その総チャンネル数はIN/OUT合わせて1500を優に超える。そのスタジオのコアとなる4台のMTRXを制御しているDADmanアプリケーションは、システム管理用として用意されたWindows PCへインストールされており、Pro Toolsシステムと切り離されているのも特徴である。 Pro Toolsシステムへの負荷を減らすことも理由として上げられるが、一番のポイントはS6がMTRXをインターフェイスとした「デジタルコンソール」として扱われることであるという。そのため、管理用Windows PCは、BIOS設定で電源通電時に自動で起動できるHPのELITEDESKシリーズを採用した。S6単体ではコントローラーとして扱われがちだが、MTRXに加えてそれ専用のPCを一緒にシステムアップすることでSystem 5のような「デジタルコンソール」と同等のシステムとして扱うことが可能となった。 チャンネル数は1500を超える規模だが、大まかな信号の流れは極力シンプルになるよう設計されている。AD/DAカードを増設した2台のMTRXがルーターMTRXへMADIで128chをルーティング、ルーターMTRXからモニターMTRXへルーティング、といった形だ。もちろん、メーター類やSDIのMUX/DEMUXなどもあるが、回線の半数はMADIが占めている。そのMADI回線の半数が既存流用されている128ch IN/OUTのPro Tools 2式である。なお、96kHz/24bitのハイレゾにも対応できるようにMADIは32chでのルーティングとした。MTRXの特徴でもあるDigiLinkポートに関しては今回のシステムではMTRX4台のうち、新設されたプリプロ用のPro Tools1台のみの使用にとどめている。 NHKテクノロジーズでは現在、MA-601のほかに2部屋のMA室が稼働しており、どちらも1部屋につきHD MADI をインターフェイスとしたPro Toolsシステムがで2システム稼働している。そのため、MA-601では既存のI/Fの活用とともに、ほかのスタジオのIOとの互換性も考えられ、Main Pro ToolsとSub Pro ToolsはHD MADIでの運用となっている、なお、今回のシステム更新にともない両システムともHD MADI 2台の128ch入出力システムへ整備された。そして、今回プリプロとして新設されたPro Toolsは、文字通り整音作業や編集作業ができるように整備され、従来から使用しているKVMマトリクスで、どの席からでも操作ができるように設計されている。 MAスタジオと隣接するオンライン編集室と共用となるマシンルーム。奥手黒いラック部分がオンライン編集分となり、手前のベージュのラックがオーディオ側となる。一番右手にMainDAW/SubDAWのPro Tooolsが収まっている。その隣にはMA室用の映像機器を集約、HDコンテンツはもちろん4Kにも対応した機器が収められている。 「立ち」でのアニメ台詞収録にも対応できる録音ブースでは、その広さを活かしてコントロールルームとは別の作業が可能なスペースを配置した。KVMシステムによりPC端末の操作系統、そしてスピーカーおよびヘッドホンでモニターできる環境が整備された。整音などのプリプロ作業はコントロールルーム内でヘッドホンをしながら編集をするスタイルがよく見られるが、その際にもう一方のDAWで別ソースをスピーカーから試聴しているケースが大半。ヘッドホンをしての作業とはいえ、細かなリップノイズなどの編集作業時にストレスがかかっていた。これを、部屋を分離して、スピーカーで音を鳴らせる設計に変えることで、編集時のストレスを大幅に軽減できるシステムとした。もちろん音声はMTRXからアサインされており、プリプロシステムだけではなく、Main、SubそれぞれのPro Toolsシステムのステレオ音声が、手元でソース選択できるように設計できたのも、MTRXでシステムを構築しているからこその利点である。 3:音質を最大限に生かしたモニターシステム モニター系統を集約させたMTRXでは、その音質を最大限に活かすため常に96kHzで稼働させている。ハイレゾ対応のために48kHzと96kHzのプロジェクトをどちらも扱えるように、ルーターMTRXとモニターMTRXの間にRME MADI Bridgeを経由したDirectout Technologies MADI.9648が用意されており、プロジェクト次第でMADI.9648を使用するか否かをRME MADI Bridgeで切り替える仕組みとしているのだが、DADmanの設定自体はプリセットファイルが1つのみで管理されている。これは48kHzと96kHzの切り替え作業を最小限にするため、MTRX本体の48kHz/96kHzの周波数設定のみですぐに使用できるようにするためだ。 そのため、前述にもあるようMADIルーティングは全て32chごとにスプリットされたパッチとなっており、96kHzに対応できるように設計されている。通常、Pro ToolsとHD MADIを使用したシステムで、96kHzと48kHzを切り替えるケースではMADI スプリットの設定を戻し忘れるなどのオペレーションミスを起こしやすい。また、DADmanのプリセットを96kHzと48kHzでそれぞれ用意するとなると、ルーティングの変更点やチャンネル数の違いなどそれぞれの相違点を覚える必要も出てくる。チャンネル数は犠牲になるが、MTRXでデジタルルーティングしているチャンネル数は膨大であり目に見えない分だけ煩雑になりやすいため、よりシンプルなワークフローにすることで、ミキサーはMA作業に集中できる環境が得られたわけだ。 写真左がDADmanのコントロール画面、4台のMTRXは赤・緑・青・黄にマトリクスを塗り分けられて管理され、こちらの画面から一括した制御が行えるようになっている。 写真右の中央に見える数字が並んだ機材がDirectoutのMADI Bridge。これを切り替えることでその下に収められたMADI 9648を使用するか否かを選択するようになっている。 4:こだわったスピーカーと96KHz駆動のモニターMTRX GENELEC 8351Aは昇降式のスタンドに設置され、OceanWayとの重なりを回避することができる仕様。その調整もリモコン式となっているほか、リスニングポイントよりも上がらないよう高さもプリセットが組まれている。 API 1608-IIと同じく国内初導入となったOceanWay Audio HR 3.5。 スタジオのこだわりはモニター部分の随所にも見られる。メインスピーカーとして選択されたのはOceanWay Audio HR3.5。各チャンネルごとにそれぞれチューニングされた専用アンプへデジタルで96kHz接続されている。こちらは国内初導入となるスピーカーで、特許出願中という独自のTri-Amped デュアルハイブリッドウェーブガイドシステムを搭載しており、水平方向へ100度、垂直方向に40度という非常に広い指向性を持っているため、スタジオ内のスイートスポットを広く設けることができる。「レコーディング時のプレイバックでバンドメンバー全員がいい音でリスニングをしたい」という思想のもと設計されたこのスピーカーは、自社で音楽スタジオを持つOceanWay Studioならではの設計である。この広範囲に及ぶスイートスポットは左右方向だけではなく、スタジオ前後方向にかけても有効で、クライアントスペースの音質はミキサー席での音質と驚くほど遜色がない。また、HR3.5用にTrinnov MCプロセッサも用意されており、使用の有無が選択できる。 ステレオスピーカーのレイアウトも更新前のポジションから変更された。2世代目のスタジオを設計した当時はシアター向けのコンテンツ制作が多かったため、リスニングポイントからL/Rの開き角が45°のスピーカー配置だったが、現在は情報系番組や音楽番組などの幅広いコンテンツへの対応のため、この度の更新工事でリニングポイントからL/Rの開き角が60°のITU-R のレイアウトへ変更されている。また、メインモニターもプロジェクターから65型4K有機ELへ更新されたため、いままでスタジオ後方の天井に配置されていたプロジェクターのスペースが撤去された。その分だけ天井高を上げられ、結果として高音の伸びにつながり、ルームアコースティックが向上されている。壁面内部の吸音材とコンソール両脇の壁に設置された拡散壁とが絶妙なバランスで調整されたことと、明るい色が採用されたガラスクロスとともにコントロールルームの居住性も格段と上げられている。 旧来設置されていたプロジェクターを撤去して、音響的にも有利にスペースが広げられた。 サラウンドスピーカーにはGenelec 8351と7360が採用され、こちらもデジタル接続されている。こちらのシリーズは音場補正機能に優れたGLMに対応しておりトータルコントロールがされている。その5.1chスピーカーの配置にも検討が重ねられており、フロント3ch分はラージスピーカーやテレビモニタに被らないように、スタンドを電動昇降式にする工夫がなされている。そのほか、2系統のスモールスピーカーはYamaha NS-10M StudioとGenelec 1031のパッシブとパワードが用意されている。これらのスピーカーは既存のものだが、スピーカーの持ち込みにも対応するためにパッシブとパワードが用意されているとのこと。些細なことだが細やかな配慮がされているのもポイントだ。 前述の通り、モニター回線すべてを司るMTRXユニットが96kHzで駆動しているのも特長であるが、モニターMTRXにはSPQカードがインストールされ、Genelec以外の各モニターアウトは音響調整で測定した各スピーカーの特性に合わせたEQ処理と、全モニターアウトに対してのディレイ調整も行われている。これらのモニター制御は全てMTRXで行なっており、かつS6上で行えるようにS6ソフトキーへアサインされているのも特徴である。ソースセレクトは3台のPro Toolsをはじめとするソース26パターン、スピーカーセレクトはメインスピーカーをはじめとするが6パターンが設定されている。それらのセレクトは全てS6のソフトキーへアサインされ、ホームポジションを移動することなく選択可能だ。 スピーカーおよびソースのセレクトはS6のソフトキーにアサインされ手元で切替が可能となっている。 また、MTRXシステムにはDADのMOMもPoEで接続されており、ディレクター席など、ミキサー席以外のポジションでもボリュームコントロールとスピーカーセレクトを可能にしている。MOMはあくまでも予備的な発想であるが、どのデスクでも音質の変化が極めて少ない設計だからこそ、どのポジションでも活用が見込まれる。 5:Video Hubでコントロールされた映像システムと4Kシステム スタジオの全景、後方のクライアント席には吸音にも配慮された特注のソファが用意されるほか、詳細が確認しやすいよう大型の液晶モニターも備えられた。 特筆すべき点は、音声だけではない。今回の更新で、映像機器も4Kに対応したシステムに統一された。同フロアにあるオンライン編集室のストレージに接続することで、別フロアのPD編集室から編集・MAまでのワンストップサービスに対応すべく、65型メインモニターディスプレイはもちろんのこと、ディレクター席やブースに設けられたモニターディスプレイすべてが4Kに対応したディスプレイに更新された。65型メインモニターは有機ELのディスプレイとなっているが、クライアント席横の49型モニターは液晶ディスプレイのものを採用しており、液晶と有機ELの違いも同じスタジオ内で見比べることができるのも注目すべき点だ。 また、個々のモニターにはそれぞれ外部タイムコードカウンターが用意されている。通常、テロップが画面下部に入れられたコンテンツの場合、タイムコード表示は画面上部に配置されることになるが、これはナレーション録音の際にナレーターの視線が、原稿とタイムコード表示の間で視線移動が大きくなりストレスとなってしまう。このため、ブースではディスプレイとは別にタイムコードカウンターを画面下部に設け、視線移動のストレスを解消している。また、メインディスプレイ上部に設置されたタイムコードカウンターは、試写時には消灯できるようにスイッチが設けられているのもポイントである。 ディレクター席には手元で映像が確認できるよう、モニターが埋め込まれている。特徴的なのはその上部に赤く光るタイムコード表示。こちらがスタジオ正面のモニター、ナレブースのモニター下部にも設けられた。 ディレクター席のテーブルに埋め込まれた4Kディスプレイにも理由がある。ディレクター席にディスプレイを配置する際はデスク上にスタンドに立てて配置されることが多いが、こちらのスタジオではタイムコードカウンターとともにテーブルに埋め込まれている。これは、モニターディスプレイを不用意に動かされてしまうことを回避するためである。不用意にディスプレイを動かすと、場合によってはミキサー席へ不要な音の反射が発生してしまう。それを避けるために、モニターディスプレイをテーブルに埋め込む方法が採用された。既存のVideo Satellite用AVID Media Composer は2018.11へバージョンアップ、ローカルストレージのSSD化、ビデオインターフェイスの4K対応がなされ、こちらも4K対応されている。同フロアのオンライン編集室とは、10G接続されたDELL EMC Isilonを介して4Kデータの受け渡しが行われる。 いたる箇所で語りつくせないほどの工夫が凝らされたハイブリッドシステム。数あるデジタルコンソールのなかで、S6が選ばれた理由の一つにコスト面もあったという。限られた予算枠のなか、コンソールにかかるコストを下げることで国内初導入となるAPI 1608-IIやOceanWay Audio HR3.5など音に関わる機材により予算を配分することができている。この隅々まで考え抜かれたスタジオで今後どのようなコンテンツが制作されるのか、次世代ハイブリッドシステムが生み出していく作品の登場を楽しみに待ちたい。 写真左よりROCK ON PRO君塚、株式会社NHKテクノロジーズ 番組技術センター 音声部 副部長 青山真之 氏、音声部 専任エンジニア 山口 朗史 氏、ビジネス開発部 副部長 黒沼 和正 氏、ROCK ON PRO赤尾 *ProceedMagazine2019号より転載
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2019/08/01

株式会社テクノマックス様 / 統合された環境が生み出すMAワークフロー

テレビ東京グループの株式会社テクノマックスは、ポストプロダクション部門を担当するビデオセンターのすべての施設を旧テレビ東京近く(東京・神谷町)に移転した。その新たなMA施設にはAvid S6、MTRX、NEXISといった最先端のソリューションが導入され、システムは大きく刷新された。ワークフローに大きく変化を与えたこの導入事例を紹介させていただきたい。 今回更新されたMA3室。黄色のラインが壁面にあるMA-Cは5.1ch対応、赤色ラインのMA-Aおよび青色ラインのMA-Bとも共通した機材仕様となり、各部屋で同じクオリティのワークを可能とする意図が伺える。 1:柔軟なルーティングを受け止めるAvid MTRX オーディオ関連機器のマシンルーム、3室共通の機材が整然とラックマウントされている。 今回の移転工事ではMA-A、B、Cの全3室と2式のProToolsシステムを設備したAudio Work室、そしてMA専用サーバーの導入工事をROCK ON PROで担当した。旧ビデオセンターで課題となっていた設置機材の違いによるMA室間の音響差をすべて解消できるよう、基本設計は3室とも統一されたものとなっている。部屋の基本レイアウト、設置機材を統一することでドラマ、バラエティ、番宣、スポーツと番組ジャンルに縛られず、各部屋で同じクオリティのワークを可能にする、というかねてからの目的を実現し、また効率的な制作リソース確保も可能とした。 MA室にはProTools HDXシステムが、Main DAWと音効用のSub DAWとして2台設けられており、今回のシステムの心臓部であるAvid MTRX1台に対してDigiLinkケーブルでそれぞれが接続されている。MTRXがMain/Sub両方のメインのI/Oを兼ねており、Main DAW側からもSub DAWの入出力ルーティングの設定が可能であるため、音効やアシスタントエンジニアをつけた2人体制のMA作業にも難なく対応することができる。MTRXのコンフィギュレーションは、AD/DAが各8ch、ベースユニットにオプションでAESカードを増設し合計32chのAES/EBU、そして映像の入出力が可能なSDIカードを拡張し、SDI 2IN/2OUT (各Audio 16ch)の構成となっている。 アナブースマイクやスピーカーなどのアナログ系統、メーター機器などデジタル入出力への対応をこのMTRX1台でまかなっている。また従来システムからの大きなアップデート項目としてVTRデッキとはSDI回線での入出力に対応した。更に MTRX ルーティングに内蔵された音声エンベデット / デエンベデットを使用することで、VTRデッキへの入出力数の制限から解放され、機器構成がシンプルになった。更新後は最大16chのオーディオ伝送が可能となりSDI規格の最大値を利用できるようになった。あらゆる入力ソースはMTRXに集約され、Main DAW上のDADmanアプリケーションによって柔軟なルーティング設定が可能となっている。コントロールルーム内のSPだけでなく、バックアップレコーダー、メーター類、さらにブース内に設けられたカフボックスに対しても後述するAvid S6との連携により、イージーな操作でルーティング設定やモニターセレクトなどが可能となっている。 2:3室すべてにAvid S6 M40を導入し環境を統一 今回の更新ではMA室3室すべてにAvid S6を導入し環境を統一した。モジュール構成は24フェーダー5ノブとした。旧ビデオセンターではYAMAHA DM2000をProToolsコントロ ーラーとして使用していたが、移転に際し新たなコントローラーとして、ProToolsと完全互換の取れるS6を選定、コントロール解像度、転送速度が向上した。また、実機を前にして使用感や利便性などの実フローを想定した検討を行い、S6をはじめメーター類、キューランプなどの設置場所にこだわった日本音響エンジニアリングの特注卓が導入された。エンジニアがコンソール前の席に着いた際のフェーダーやノブへのアクセスのしやすさ、ディスプレイやメーター類の視認性など、MA室にS6を設置したあとも細部に至るまで調整を繰り返し、非常に作業性の高いシステムが出来上がった。 Mac上ではDADmanアプリケーションとの連携によりモニターソースやアウトプット先の設定はS6のマスターモジュール上のスイッチやタッチパネルからワンタッチで操作可能になっているほか、ディスプレイモジュールにはレベルメーターとProToolsのオーディオトラックの波形を同時に表示することが可能。Protoolsの音声のみならず、VTRデッキなどMTRXの各インプットソースも表示可能となる。S6とMTRXを組み合わせて導入したことで信号の一括管理だけでなく操作性の向上が実現できた。また、短期間での移転工期でスムーズにDM2000からS6へ移行できたのはProToolsと完全互換が成せるS6だからこそであった。 今回の更新コンセプトを意識しラージスピーカーはPSI Audio A-25M、そしてスモールには同社のA-14Mが3室に共通して導入された。数日間に渡る音響調整により、各部屋の鳴りも同一となるように調整している。そして3室のうち「MA-C」は5.1ch対応となった。このMA-CにはGenelec 8340を5台、サブウーハーに7360APMを導入し5.1chサラウンド環境を構築している。Genelec GLMシステムによるアライメントにも対応しているため、音響設定も柔軟に調整が可能。またLCRのスピーカーはバッフル面に埋め込みジャージクロスで覆っているため、他の部屋と見た目の違いが少なく圧迫感のないスマートなデザインとなっている。もちろん、この5.1ch環境も通常の使用と同様にAvid MTRXやS6システム内にルーティングが組み込まれており、自由なモニタリング設定が行える。ラージSP、スモールSP、5.1chSPのモニターセレクトさらにはダウンミックス、モノラル化が容易に可能となっている。サラウンドパンナーはあえてS6のシャーシ内には組み込まず利便性を向上させた。 ラージ・PSI Audio A-25Mおよびスモール・A-14M。写真からは見てとれないのだが、ラージ上のジャージクロス裏にはサラウンド用途にGenelec 8340が埋め込まれている。 また、MA-CではアナブースもMA-A / Bの2室と比べて大きく設計されており、同時に4名の収録が可能。実況・解説・ゲストといった多人数での収録が必要なスポーツ番組などにも対応している。MTRXによる自由度の高いルーテイング機能とS6による容易な操作性があったからこそ実現した柔軟なシステムといえるだろう。 3:Avid NEXIS E4サーバーによる映像と音声のリアルタイム共有 映像編集およびオーディオ編集用のNEXIS E4がラックされている。 今回の移転工事においてもう一つの核となったのがAvid NEXIS E4サーバーの導入である。ワークスペースの全体容量は40TB(2TバイトHDDx20台+2台の予備HDD)となっており日々大容量のデータを扱う環境にも十分対応している(OSシステムはSSD200Gバイトx2台のリダンダント環境)。各MA室のMain DAW、Sub DAWからAvid NEXIS E4サーバーへは10Gbit Ethernetの高速回線によってアクセスが可能となっている。そのため単純なデータコピーだけではなく、VTRデッキからの映像起こし作業やMA作業についてもサーバーへのダイレクトリード/ライトが可能となったため、サーバー上のデータをローカルストレージへ移すことなくそのまま作業が行える環境となった。 従来の設備ではローカルドライブで作業を行い共有サーバーでデータを保管していたため、作業の前と後で数ギガバイトあるプロジェクトデータの「読み出し」「書き戻し」作業に機材とスタッフが拘束されていた。スピードが求められる現場での容量の大きいデータコピー作業はそれだけで時間のロスになってしまいスムーズなワークフローの妨げとなってしまう。今回のAvid NEXIS E4導入によりその手間は緩和されワークフローも大きく変化することになった。サーバー上ではミキサー別、番組別といったワークスペースを組むことができ、各PCのマネージャーソフトからダブルクリックでマウント、アンマウントが可能。更新コンセプトである3室の仕様統一もそうだが、この点も部屋を選ばずにワークを進められることに大きく貢献している。 また、サーバールームとは離れたAudio Work室に設置した管理用PCからは、SafariやChromeなどのインターネットブラウザによってNEXISマネージメントコンソールにアクセスしてシステム全体の設定を行うことができる。管理画面のGUIは非常にシンプルで視認性が良いため、専門性の高いネットワークの知識がなくともアクセス帯域やワークグループの容量、そのほか必要な管理項目が設定可能、またシステムエラーが発生した際にも一目でわかるようになっている。そのため、日々膨大なデータを扱う中で専門のスタッフがいなくてもフレキシブルな設定変更に対応できることとなった。サーバーの運用にはネットワークの専門性を求められるというイメージを持つかもしれないが、このNEXISサーバーにおいてはその様な印象は完全に払拭されたといえる。 4:クオリティを高めるための要素 そのほかにも今回の移転工事では様々なこだわりを持って機材の導入が行われた。MA室へ入って真っ先に目に入るのはモニターディスプレイの多さではないだろうか。ミキサー用のPro Tools画面からアシスタント、音効、ディレクター、クライアント、ブース内、正面のメインモニターTVまで1室に最大15台が導入されているのだが、エンジニア、クライアント席からの視認性が得られるよう配慮して設置されている。ディスプレイの多さは音響的に気になるところだが、各部屋の音響調整の時に考慮して調整が施されている。 すべてのモニターの映像入力はBlackmagicDesign社のSmartVideoHub20x20で自由に切り替えが可能。入力ソースは編集設備のSDI RouterでアサインされるVTRデッキやMAマシンルームの各機器の映像を作業に合わせて選択する。また、同社のリモートコントローラーVideohub Smart Controlのマクロ機能で、すべてのモニターを用途に合わせて一斉に切り替えることも可能なため設定に手間取ることが無い。SDIでの信号切り替え、モニター直前でのHDMI変換、モニターの機種選択で映像の遅延量にも気を遣った。 メインのビデオI/OはBlackmagicDesign UltraStudio 4K Extremeをセレクト。Non lethal application社のVideoSlaveを導入することでProTools単体では不可能だったタイムコードオーバーレイが可能となった。各種メーター機器も豊富でVUメーターにはYAMAKI製のAES / EBU 8ch仕様を導入。ラウドネスメーターにはASTRODESIGN AM-3805/3807-Aを導入し、別途用意したMac Mini上のリモートソフトと連動することでPCモニター上にもメーターが表示できる設計となっている。さらにMA設備の主幹電源部には電研精機研究所のノイズカットトランスNCT-F5を導入し安定化を実現、スピーカーの機器ノイズをカットしている。実際のフローでは見えにくい部分にもこだわりクオリティの高いワークを目指していることが伺いとれる部分だ。 写真左からYAMAKIのVUメーターとASTRODESIGN AM-3805。中央が同じくASTRODESIGNの AM-3807-A。そして右の写真が主幹電源部に導入された電研精機研究所のノイズカットトランスとなる。 5:MAワークに近い環境を実現したAudioWork 今回、映像の起こし、整音、データ整理などを行うAudio Work室のAudioWork-Aはシステム構成を一新。MTRXを導入することでシステムの中枢を各MA室と統一している。あくまでMAの本ワーク前の準備を担う設備であるため、S6こそないもののメーター類やプラグインもほぼ同等のものを設置し、MA室と近いワークフローで作業することができる。モニターコントローラーにはMA室のDADmanアプリケーションと完全互換のとれるDigitalAudioDenmark MOMを導入して手元でのモニターセレクトを実現した。VTRデッキとの回線も通っているため、MTRXやBlackmagic Design UltraStudio4Kを駆使して、起こし・戻しの作業までできる環境となった。もちろんこのAudioWork-AおよびBもNEXISサーバーへアクセスができ、MA室と互換の取れるプラグインが設備されており、本MAへスムーズな移行が可能となっている。 今回の移転では、通常の業務を極力止めずに新ビデオセンターへ業務移行できるよう、スケジュールについても綿密に打ち合わせをした。限られた時間の中で滞りなく業務移行ができたのは、Avid S6やNEXISがシームレスな連携を前提に設計されたプロダクトであり、かつユーザーにとって扱いやすい製品である証だと言えるだろう。効率的なワークフローと新たなクオリティを実現したスタジオは、統合されたMAワーク環境の最先端を示していると言えるのではないだろうか。 株式会社テクノマックス ビデオセンター 〒105-0001 東京都港区虎ノ門4丁目3−9 住友新虎ノ門ビル 4階 TEL 03-3432-1200(代表)FAX 03-3432-1275 (写真前列左手より)株式会社テクノマックス 営業本部 副本部長 小島 壯介氏、放送技術本部 編集技術部 主事 大矢 研二 氏、放送技術本部 編集技術部 専任部長 伊東 謙二 氏、放送技術本部 編集技術部 主事 武田 明賢 氏、放送技術本部 編集技術部 高橋 知世 氏、放送技術本部 編集技術部 主事 大前 智浩 氏 (写真後列右手より)ROCK ON PRO 君塚隆志、丹治信子、赤尾真由美、草野博行 *ProceedMagazine2019号より転載
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2019/07/19

Avidが新コントロールサーフェス S1 と S4 を発表!

日本時間7/19(金)未明、AVIDより待望の新製品が発表されました。AVIDのコントロールサーフェスのカタログに、Artist MixのリプレイスとなるコンパクトコントローラーであるS1と、S6の機能をよりコンパクトかつ低予算で実現するミドルサイズサーフェスのS4が加わります。 ハイエンドコンソールによって培われたテクノロジーを、より多くのユーザーが自身の制作環境に適した規模で導入することを可能とする今回のリリース。S6を頂点として、S1、S3、S4 と、同じ操作性/ビジュアルフィードバックを保つことができるコントロール・サーフェス・ラインナップが揃うことで、スタジオの規模やコンテンツ制作内容に応じた使い分けが可能となります。 Avid S1 〜あらゆる場所でビッグなミックスを〜 Avidハイエンドコンソールの比類なきスピード、豊富なビジュアルフィードバック、ソフトウェアとの統合力を小さな筐体に備え、どんな場所、どんな予算にも容易にフィットします。Avid S1は、お気に入りのオーディオ/ビデオソフトウェアとの深い統合と手軽なコントロールをもたらします。無償のPro Tools | Control appとともに使用すれば、人間工学に基づいた大きな効率、タッチ操作によるワークフロー、S6のようなメータリングとプロセッシングのビューが手に入ります。大規模なセッションでのナビゲート、より直観的なミックス、よりよいサウンドミックスへの素早い到達が可能となります。 特徴 モーターフェーダー、タッチノブ、タッチスクリーン、ソフトキーにより、複雑なワークをワンアクションで実現 EUCONプロトコルにより、Avidだけでなく3rdパーティーのオーディオ/ビデオアプリケーションとも深く統合 小さな機体に、ハイエンドコンソールが持つ統合的なビジュアルフィードバックを実現 複数のS1、Pro Tools | Dockと接続し、より大きな規模のミキシングにも対応   Avid製品ページ https://www.avid.com/products/avid-s1 Avid S1 日本円価格:近日公開予定 発売開始時期:2019年末予定   Avid S4 〜小規模スタジオにワールドクラスのコンソールを〜 Avid S4 基本仕様 Avid S4 拡張仕様   予算に厳しいプロフェッショナルとより小規模なポストプロダクション/音楽スタジオのために、業界標準のPro Tools | S6のミキシングパワーをよりコンパクトなコントロールサーフェスで実現します。インテリジェントなDAWコントロールを提供するより合理的でセミモジュール式のサーフェスに、アワードを受賞したS6と同じタッチワークフローを備えたAvid S4が、ミキシングの効率を加速します。音楽制作、サウンドデザイン、イマージブオーディオのミキシング、オーディオプロダクションの授業など、S4はどんなワークにも完璧にフィットします。 特徴 Pro Tools | S6のワークフローとDAWコントロール機能を、汎用的でコンパクトな規模で実現 Pro Toolsだけでなく、EUCON対応の3rdパーティー製DAWとの深い統合 Pro Tools | Ultimateと使用することにより、Dolby Atmosミキシングをかつてないほど効率的に 新開発となる統合型のチャンネルストリップ・モジュールとアッセンブル済の専用フレームによる、合理的な構成とセットアップを実現 ハイエンド機であるS6 M40のディスプレイモジュールに対応し、かつてないビジュアルフィードバックを提供 ジョイスティック/ポスト/アテンションノブ・モジュールを追加することで、どんなワークにも対応できるカスタマイズが可能   Avid製品ページ https://www.avid.com/products/avid-s4 Avid S4 日本円価格:近日公開予定 発売開始時期:2019年秋予定  
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2019/07/18

九州放送機器展2019に出展します

九州放送機器展2019(QBE)出展概要 公式WEBサイト: http://www.q-kikiten.com/http://www.q-kikiten.com/ 期間:2019年7月31日(水)~8月1日(木) 場所:福岡国際センター(〒812-0021 福岡市博多区築港本町2-2) 入場料:無料 ☆ROCK ON PROブース番号:プロオーディオ機器ゾーン G-67 展示概要:Pro Tools | Ultimate、Pro Tools | MTRXなど、AVID製品を中心としたシステムを実機展示するほか、Danteを活用したMA/ポストプロダクションに関わるソリューションを展示いたします。常駐するROCK ON PROスタッフが、Immersive Sound、AoIP(Dante)、システム構築のご相談なども随時受け付けております。 会場案内
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2019/06/27

Pro Tools 2019.6 リリース~バグ修正、新機能追加

AVIDより、急遽本日Pro Tools 2019.6がリリースされたとのアナウンスがありました。バグフィックスが中心のアップデートですが、2つほど新しい機能が加わっています。 Pro Toolsスタンダード版のHeat対応:これまでUltiamteのみが対応だったHeatがスタンダード版でも動作可能となりました。 MTRX DigiLink Optionカード対応:今週末US発売予定のMTRX用DigiLink Optionカードに対応しました。DigiLink Optionを使用する場合は、こちらのバージョン(以上)をご利用ください。   また、Avidlinkを使用しているユーザー様の場合、Avidlinkに保存したプロジェクトが削除されてしまうというバグが見つかっています。こちらについても2019.6にて修正が施されているとのことですので、Avidlinkをご使用のユーザー様は、この最新版へのアップデートをおすすめ致します。 詳細につきましては、 >>こちら(Avid リリースノート 日本語)をご参照ください。Pro Tools 2019.6はすでにAvid マスターアカウントからダウンロード可能になっていることを確認しております。
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2019/06/26

Proceed Magazine 2019 販売開始 ~特集:POP!!

今号の特集は「POP!!」Awesome City Club モリシー氏とROTH BART BARON 三船雅也氏を迎えてクリエイティブを刺激するPOP!!なプロダクトたちを大特集!! アーティスト目線からの制作機材の活かし方をクロストークします。People of Soundは小袋成彬をゲストにその音楽の成り立ちといまをインタビュー。そのほかDanteの仕組みを解き明かすノウハウや、最新の導入事例、注目プロダクトの紹介など充実の内容でお届けします!! ◎Proceed Magazine最新号 販売開始!! ◎特集:POP! 2019年、高揚感の時代へ。 もしかしたら自分以外はバブル?って思う渋谷勤務の毎日です。その中にいると多様性をもとめた個性が一気に昇華されるんじゃないか、そんな機運感じずにはいられません。ただ、それってカオスでも無く楽しい時代ですよね。音楽の多様性もさることながら、楽器や演奏の多様性もここがキーワード!! そこで今回のテーマは「POP!」 はじけてて良いですよね!! ピコピコ プッぷぅ!! POPは喜び。POPは楽しみ。そしてPOPはシンプル。ぜひProceedMagazineのPOP!な世界を堪能ください。あなたのクリエイティビティを開放します!! Proceed Magazine 2019 全144ページ 定価:500円(本体価格463円) 発行:株式会社メディア・インテグレーション ◎SAMPLE ◎Contents ★ People of Sound 小袋成彬   ★ 特集 POP!! モリシー(Awesome City Club) / 三船雅也(ROTH BART BARON) Dato DUO / Endorphin.es Shuttle System / Elektron model:samples Ehrlund EHR-M / SSL SiX / ROLI Seaboard RISE / Artiphon INSTRUMENT 1 VECLOS MSA-380S / PHONON MUSICLIFE ML-2 / Amphion One18 reProducer Audio Epic 5 / GENELEC 8341A   ★ Rock oN Sound Trip SYNTHPLEX 2019 / NABSHOW 2019   ★ Histry of Technology Technics   ★ ROCK ON PRO 導入事例 株式会社NHKテクノロジーズ / 株式会社テクノマックス   ★ Dante World!! Danteの基礎と仕組みを解き明かす   ★ ROCK ON PRO Technology クラウド活用最先端!! on NAB2019 / AVID NEXIS | Cloudspaces Pro Tools 2019 / Video Slave Pro 4   ★ Build Up Your Studio パーソナル・スタジオ設計の音響学 その19 特別編「音響設計実践劇場」〜第一回 吹き抜けのある空間〜   ★ Power of Music Leapwing Audio   ★ Product Inside Focal Trio11 Be / Metzger Xavier   ★ BrandNew GRACE Design / Steinberg / reProducer / Exponential Audio / SSL Arturia / Earthworks / Antelope Audio / Prominy / flock audio Andante Largo / Slate Digital / Sound Devices   ★ FUN FUN FUN カシオトーン FREAK!! / アメリカンミュージックの神髄 ↓Proceed Magazineバックナンバーも販売中↓ Proceed Magazine 2018-2019 Proceed Magazine 2018 Spring Proceed Magazine 2016-2017 Proceed Magazine 2016 Summer
NEWS
2019/06/25

Avid / DSpatialイマーシブオーティオ・プロダクション・セミナー @ Avid Space Tokyo

様々な形で急速な広がりを見せるイマーシブサウンド。MA/ポストプロダクションの現場でも、この市場の動きに対応するための新たな試みが急務となっています。来たる6/28(金)にAvid Space Tokyoにおいて、Avid主催によるイマーシブサウンドに関するセミナーが開催されます。詳細は下記をご参照いただき、Avidブログよりぜひご参加をお申し込みください。 以下、Avidブログより転載 イマーシブ・オーディオ・ニーズの拡大に伴い、ポスト・プロダクションでも、市場ニーズに対応する為の様々な新しい試みが必要になってきています。 本セミナーでは、Dolby Atmosプロダクション向け機能を搭載したPro Tools | Ultimate 2019.5の紹介を中心に、MTRX拡張オプションや、それを使ったAvid最新イマーシブ・オーディオ・ミキシング・ワークフローを紹介します。 また、今回は特別ゲストとしてスペインのDSpatial社からCEO ラファエル・デュヨス氏を迎え、22.2ch、Dolby Atmos、Auro-3Dといった標準的なイマーシブ・オーディオ・フォーマットへの対応のみならず、プラネタリウムやアミューズメント施設で必要となる最大48スピーカーまでのカスタマイズされたマルチ出力環境での制作にも対応可能なAAXプラグイン「DSpatial Reality」を使ったイマーシブ・オーディオ・プロダクション環境とその具体的な活用方法についてセミナー致します。 開催概要 日時:2019年6月28日(金) 14:30~17:00 (受付開始14:00) 場所:Avid Space Tokyo 東京都港区赤坂2-11-7 ATT新館 4F アビッドテクロジー(株)内 参加費:無料 定員:50名 お申し込みはこちらから>> 第一部:Pro Tools Ultimate with Dolby ATMOS プロダクション・セミナー 講師 ダニエル・ラヴェル (アビッドテクノロジー株式会社 APAC オーディオ・プリセールス・マネージャー) Auckland Audio Head Engineer and Technical Managerを経て2008年よりフリーランス活動を開始。その後、Fairlight Japanに入社、2012年よりAvid Technology。フリーランスのエンジニア/サウンドデザイナーとしても活動中。 第二部:DSpatial イマーシブ・オーディオ・プロダクション・セミナー DSpatial(ディー・スペーシャル)会社概要 DSpatial社はバルセロナを拠点に、現実感の高い音声制作のツールに取り組んでいます。フラッグシップ製品「Reality」の中心部は独自技術の物理モデリング・エンジンであり、作り出される2D・3D音響空間は、音源の位置や動作、空間のサイズや形状、壁の位置や素材などの物理パラメータによって調整されます。同社製品は映画、テレビ、音楽、イベント、テーマパーク、バイノーラル音声や360度VRコンテンツなど、広範囲に渡って利用されており、いずれの分野においても高いレベルのイマーシブ・オーディオを実現します。 講師 ラファエル・デュヨス(DSpatial CEO) DSpatial社創設メンバーでCEO。80年代はバルセロナのSONY PROCOMでオーディオ・エンジニアを務め、アナログからデジタルへの移行を推進。ハード/ソフトウェア設計も行い、97年には24ch・3D音声システムの特許を申請。作曲家及びプロデューサーとしては、数百もの映画・テレビCMの音楽を担当。8度のロンドン・シンフォニー・オーケストラとの収録のうえ、91年には同楽団とコーラスによる、ロンドンとバルセロナでの初の2地点同録を成功。10年もの技術開発を踏まえた、自身の現在進行事業がDSpatialです。 ※セミナー内容は、事情により変更となる場合もございます。 お申し込みはこちらから>>
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2019/06/20

第4回関西放送機器展に出展します

関西の放送・映像・通信・コンテンツ制作関連に携わる方々を対象とした、プロフェッショナル・業務用機器・関連サービスなどの総合展示会である関西放送機器展(KBEE)に出展いたします。今年もメイン会場にブースを構え、オーディオポストプロダクションに関わる最新ソリューションを展示します。ご質問・ご相談だけでもお気軽にお越しください、今年も関西のみなさまにお会いできることを楽しみにしております! 第4回 関西放送機器展(KBEE) 出展概要 公式WEBサイト:http://www.tv-osaka.co.jp/kbe/ 期間:2019年7月10日(水)10:00~18:00 および 11日(木)10:00~17:00 場所:大阪南港 ATCホール(大阪市住之江区南港北2-1-10) 入場料:無料 ☆ROCK ON PROブース番号:A79 展示概要:昨年末にバージョンアップを果たし、待望の簡易編集機能を実装したAudio Postにおけるビデオ再生ソリューションの新定番"Video Slave 4 Pro"を、Dolby Atmos制作システムとともにPro Toolsシステムベースで展開。常駐するROCK ON PROスタッフが、Immersive Sound、AoIP(Dante)、システム構築のご相談なども随時受け付けております。 主な展示機器:AVID Pro Tools | Ultimate、AVID Pro Tools | MTRX、AVID Pro Tools S6 M10、Non-Lethal-Applications Video Slave 4 Pro、ほか ROCK ON PRO 参加スタッフ 森本・廣井・中川・洋介・桜井 会場案内
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2019/06/17

【追加情報!】Pro Tools、Media Composer が価格改定、7/1より主要製品値上げ

Avidより Pro Tools | Ultimate 永続ライセンス、および、Media Composer の価格が改定されるとのアナウンスがありました。Pro Tools | Ultimate が約4%、Media Composer は製品が約15%、年間サポート費が約30%の大幅値上げとなります。価格改定の対象は主に永続ライセンスとなりますが、一部サブスクリプションも対象となっています。システムの更新、新規導入をご検討のユーザー様はご注意ください。 2019年6月17日追記:Avidより追加情報がありました。当初、Pro Tools製品の価格改定対象は"Pro Tools | Ultimate 永続ライセンス"のみとアナウンスされましたが、これに加え"Pro Tools(無印)年間プラン更新"が約2倍の価格に改定されるとのことです。具体的な新価格は下記記事をご参照の上、お早めにお買い求めください。 現行価格受注期限:2019年 6月27日AMまで 価格改定実施時期:2019年 7月 1日 対象製品、変更後の価格についての詳細は下記をご参照ください。 Pro Tools Pro Toolsファミリーで価格改定がアナウンスされているのは、本項執筆時点では Pro Tools | Ultimate Perpetual License(永続ライセンス)のみとなります。Pro Tools | Ultimate Perpetual License(永続ライセンス)および、Pro Tools 1-Year Software Updates + Support Plan RENEWAL(年間プラン更新)です(2019年6月17日追記)。また、同時に永続ライセンスから年間サブスクリプションへのクロスグレードが発表されています。 価格改定 対象製品 Pro Tools | Ultimate Perpetual License NEW 現行価格:¥318,600(本体価格:¥295,000) 新価格:¥331,560(本体価格:¥307,000) Pro Tools 1-Year Software Updates + Support Plan RENEWAL,for Perpetual Licenses before your active plan ends 現行価格:¥11,880(本体価格:¥11,000) 新価格:¥23,868(本体価格:¥22,100) 新登場、永続ライセンス→年間サブスクリプション クロスグレード Pro Tools | Ultimate Perpetual Crossgrade to Annual Subscription Paid Up Front 販売価格:¥76,464(本体価格:¥70,800) Pro Tools Perpetual Crossgrade to Annual Subscription Paid Up Front 販売価格:¥25,272(本体価格:¥23,400) Media Composer Media Composerについては、製品が約15%、年間サポートが約30%と、大幅な値上げがアナウンスされました。年間サポートは永続ライセンスのアップデート権を保持するために必須であるため、実質的に永続ライセンスの導入・運用コストがかなり上昇することになります。値上げの対象は各種Media Composer永続ライセンス、Media Composer年間サブスクリプションとなりますが、現在、既にMedia Composer年間サブスクリプションをご使用のユーザー様に対しては、新たに割安な更新プランが用意されます。 年間サブスクリプションであるMedia Composer | Ultimateと、永続ライセンスから年間サブスクリプションへのクロスグレードについては値上げはありません。Media Composer | Ultimate は、Media Composer Perpetualのすべての機能に加えSymphony、PhraseFind、ScriptSyncのオプション機能まで含まれているため、年間サブスクリプション導入のメリットは従来よりもさらに大きくなると言えそうです。 価格改定 対象製品 Media Composer Perpetual 1-Year Software Updates + Support RENEWAL(年間サポート) 現行価格:¥35,856(本体価格:¥33,200) 新価格:¥47,844(本体価格:¥44,300) Media Composer Standard & Extended Hardware Bundle Renewal(MC+NitrisDX/MojoDX保守) 現行価格:¥35,856(本体価格:¥33,200) 新価格:¥59,832(本体価格:¥55,400) Media Composer Perpetual License NEW 現行価格:¥166,320(本体価格:¥154,000) 新価格:¥191,160(本体価格:¥177,000) Media Composer Perpetual License NEW (Dongle) 現行価格:¥230,040(本体価格:¥213,000) 新価格:¥254,880(本体価格:¥236,000) Media Composer Perpetual Floating License NEW (5 Seat) 現行価格:¥1,144,800(本体価格:¥1,060,000) 新価格:¥1,274,400(本体価格:¥1,180,000) Media Composer Perpetual Floating License NEW (20 Seat) 現行価格:¥4,590,000(本体価格:¥4,250,000) 新価格:¥5,108,400(本体価格:¥4,730,000) Media Composer Perpetual Floating License NEW (50 Seat) 現行価格:¥11,480,400(本体価格:¥10,630,000) 新価格:¥12,765,600(本体価格:¥11,820,000) Media Composer 1-Year Subscription NEW 現行価格:¥25,488(本体価格:¥23,600) 新価格:¥29,268(本体価格:¥27,100) Media Composer 1-Year Subscription RENEWAL 現行価格:¥25,488(本体価格:¥23,600) 新価格:¥29,268(本体価格:¥27,100) 新登場、サブスクリプション既存ユーザー向け更新プラン Pro Tools | Ultimate Perpetual Crossgrade to Annual Subscription Paid Up Front 販売価格:¥25,380(本体価格:¥23,500) 永続ライセンス→年間サブスクリプション クロスグレード、および、 Media Composer | Ultimate 年間サブスクリプションは価格据え置き Media Composer | Ultimate 1-Year Subscription NEW 販売価格:¥63,828(本体価格:¥59,100) Media Composer | Ultimate 1-Year Subscription RENEWAL 販売価格:¥63,828(本体価格:¥59,100) Media Composer | Ultimate 2-Year Subscription NEW 販売価格:¥120,960(本体価格:¥112,000) Media Composer | Ultimate 2-Year Subscription RENEWAL 販売価格:¥120,960(本体価格:¥112,000) Media Composer | Ultimate 3-Year Subscription NEW 販売価格:¥172,800(本体価格:¥160,000) Media Composer | Ultimate 3-Year Subscription RENEWAL 販売価格:¥172,800(本体価格:¥160,000) Media Composer Perpetual CROSSGRADE to Media Composer | Ultimate 1-Year Subscription 販売価格:¥51,084(本体価格:¥47,300) サブスクリプションへの移行促進、明白に テクノロジー業界全体が永続ライセンスからサブスクリプションに重点を置いた新しいビジネスモデルへと大きく移行しつつある中、Avidとしてもこの方向転換はユーザーにとって前向きな変革であると考えているようです。サブスクリプションプランでは、ユーザーが必要とする機能やサービスに絞ったより柔軟なプラン選択が可能となり、結果的により手頃な費用でのシステム運用を実現します。今回の価格改定を機にサブスクリプションへの転換を促すことで、ユーザーの費用的な負担増加を可能な限り避けようというAvidの考えが見て取れます。 新規導入やシステムの更新をご検討中のみなさまは、ぜひ価格改定前のご注文をご検討ください。同時に、価格改定製品やライセンス形態などについてご不安・ご不明点等ございましたら、ROCK ON PROまでお気軽にお問い合わせください。
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2019/05/28

ROCK ON PRO Presents ~ AVID CREATIVE SUMMIT 2019 開催情報 & 申込開始

サウンド制作のためのリアルノウハウイベント これまでもAvidを中心としたリアルな制作環境の「いま」、そしてクリエイターの「未来」を示すことで好評をいただいているAVID CREATIVE SUMMITが、今年も開催されます。それぞれ 「Music」、「Post」 と題した二日間にわたる本イベントでは、Pro Toolsを中心としたAvidの最新システムに加え、制作に不可欠なプラグイン各社からの新製品情報やワークフロー提案、活躍中のアーティストによるセミナー、MA現場で増加の一途をたどる映像再生に関するソリューションの提示、そして、それ自体がまったく新しいコンセプトを持ったArtware hubの紹介など、単なるハウツーに留まらないリアルな情報を提供します。 セミナーご参加者様特典 ROCK ON PRO オリジナル!ワイヤレス充電器をプレゼント!! ACSU 2019にご来場のみなさまに、スマートフォンの充電に便利なROCK ON PROオリジナルデザインのワイヤレス充電器をプレゼント! ◎タイムスケジュールのご案内 Music Seminar 1 - タックシステム株式会社(iZotope) 13:30〜14:10   iZotopeプラグインを利用した最短距離でファイナルミックスに到達するワークフロー ミキシング、マスタリングというのはクリエイティブなプロセスですが、もしマルチトラックのキャラクターや音量がバラバラであればそこに至るまでに少なからず面倒な時間が存在します。iZotopeのプラグインはそういった人間がやらなくていい部分を肩代わりし、より人間がクリエイティブな部分に集中するための手助けをします。 本セミナーではNeutron、OzoneなどiZotopeのプラグインを使用し楽曲のミキシング~マスタリングの一連の流れを実践する中で、これらがいかにエンジニア、ミュージシャンを補助してくれるかをご紹介します。   講師:青木 征洋 氏 (株式会社ViViX代表取締役/東京大学工学部卒/プロデューサー/作編曲家/ギタリスト) 2008年に株式会社カプコンに入社し、「戦国BASARA」シリーズや「ロックマンXover」の音楽制作を担当。2014年に同社を退社した後は「ストリートファイターV」の作曲を担当する等ゲームコンポーザーとしてグローバルに存在をアピール。WWise-201技能検定に合格し、インタラクティブミュージック制作にも精通。2015年アーケード音楽ゲーム「CHUNITHM」への楽曲での参加を皮切りに「GITADORA」「太鼓の達人」等にも楽曲を提供し、音楽ゲームの世界においてもテクニカルギタリストとしての立ち位置を確立する。また、TVアニメ「メイドインアビス」のOP主題歌の作曲を一部担当する等ゲーム以外のフィールドでの活動も広がりをみせる。 プロデューサーとして株式会社ViViXの前身となったギタリスト専門レーベルViViXを2004年に設立。2005年にギターインストの流布を目的とした「G5 Project」を開始。4thアルバム「G5 2013」ではオリコンCDアルバムデイリーチャート8位にランクイン。また、世界中の若手ギターヒーローを集結させたプロジェクト「G.O.D.」のプロデューサーも務める。   Music Seminar 2 - Native Instruments Japan 株式会社 14:30〜15:10 BEHIND THE SCENES OF ROCKMAN X - 直感的なゲームオーディオデザイン ロックマンX アニバーサリー コレクション 1+2」のサウンド制作の秘訣に迫る!バイオハザード、モンスターハンターシリーズをはじめとした、世界中で愛されている数多くのゲームタイトルのサウンドを手がける、株式会社カプコンのサウンドディレクター 辻野 泰之(つじの・やすゆき)氏をお迎えし、限られた制作期間で制作スピードと質の両立を実現する為に、Native Instrumentsのパフォーマンス&トラック制作システム「MASCHINE」や音源&エフェクトバンドル「KOMPLETE」とProToolsを組み合わせた、直感的なサウンド制作手法を披露して頂きます。   講師:辻野 泰之 氏 (株式会社カプコン サウンドディレクター) 2003年 株式会社カプコン入社。カプコンサウンドデザイナーとして数々の自社ゲームタイトルに関わり現在はオーディオディレクターを兼務し日々奮闘中。温故知新。「移植」のタイトルに新しいコンテンツを入れ込み「昔遊びまくったあのタイトルに自ら手を入れ」世に送り出すことに現在喜びを感じ、誇りに思っている。好きなロックマンは「エックス」。 サウンド制作に関わったゲームタイトルは Rockman X / Devil May Cryシリーズ / BIOHAZARDシリーズ / Monster Hunter シリーズ / Lost planet シリーズ / Street Figherシリーズ など。 カプコンサウンドチーム公式WEB 「CAP'STONE」 http://www.capcom.co.jp/sound/   Music Seminar 3 - クリプトン・フューチャー・メディア株式会社 15:30〜16:10   最強ドラム音源『SUPERIOR DRUMMER 3』と『SDX』で紐解く、最先端の音楽制作 ドラムはバンド音楽の心臓部でありサンプリングが長く行われてきた楽器でもありますが、求められる音やプレイスタイルはジャンルによって千差万別です。TOONTRACKは世界中のプロデューサーと協力し特定のジャンル/スタジオに特化した拡張ライブラリをリリースすることでこの問題と向き合ってきました。 本セミナーでは、現在のTOONTRACKの拡張ライブラリSDXがどのような進化を遂げたのか、またその進化を加速させたSUPERIOR DRUMMER 3の高機能なエンジン部分をご紹介します。 講師:青木 征洋 氏 (株式会社ViViX代表取締役/東京大学工学部卒/プロデューサー/作編曲家/ギタリスト) 2008年に株式会社カプコンに入社し、「戦国BASARA」シリーズや「ロックマンXover」の音楽制作を担当。2014年に同社を退社した後は「ストリートファイターV」の作曲を担当する等ゲームコンポーザーとしてグローバルに存在をアピール。WWise-201技能検定に合格し、インタラクティブミュージック制作にも精通。2015年アーケード音楽ゲーム「CHUNITHM」への楽曲での参加を皮切りに「GITADORA」「太鼓の達人」等にも楽曲を提供し、音楽ゲームの世界においてもテクニカルギタリストとしての立ち位置を確立する。また、TVアニメ「メイドインアビス」のOP主題歌の作曲を一部担当する等ゲーム以外のフィールドでの活動も広がりをみせる。 プロデューサーとして株式会社ViViXの前身となったギタリスト専門レーベルViViXを2004年に設立。2005年にギターインストの流布を目的とした「G5 Project」を開始。4thアルバム「G5 2013」ではオリコンCDアルバムデイリーチャート8位にランクイン。また、世界中の若手ギターヒーローを集結させたプロジェクト「G.O.D.」のプロデューサーも務める。   Music Seminar 4 - アビッドテクノロジー株式会社 / 株式会社 メディア・インテグレーション ROCK ON PRO 事業部 16:30〜17:30 16:30〜16:50 Pro Tools 2019.5 for Music NAB2019で発表されたPro Tools 2019の新機能を中心に、新たに加わった音楽制作向け機能やワークフローを紹介します。   講師:ダニエル ラヴェル 氏 (アビッドテクノロジー株式会社 APAC オーディオ・プリセールス・マネージャー) 1979年6月16日 ニュージーランド、オークランド生まれ。Music and Audio Institute of New Zealand、Music Production and Audio Technology課程をMerit Passにて卒業。Auckland Audio Head Engineer and Technical Managerを経て2008年よりフリーランス活動を開始。その後、Fairlight Japanに入社、2012年よりAvid Technology。フリーランスのエンジニア/サウンドデザイナーとしても活動中。 16:50〜17:30 イマーシブサウンド表現力がもつ表現の可能性 〜アーティスト目線からのイマーシブサウンドの持つ魅力〜 Awesome City Clubのリリースされた音源をイマーシブ空間に展開。自信のサウンドが、どのように空間内で表現を変えるのか、その表現と可能性をお伝えする。Stereo空間から開放された3D空間に解き放たれたサウンドが、どのように変化をするのか、どのような表現を引き出すのか、様々な可能性を持つイマーシブ空間での表現というものを共有します。   photo by tetsuya yamakawa 講師:モリシー 氏 (Awesome City Club) 男女混成5人組、Awesome City Clubのメンバーとして2015年にメジャーデビュー。ブラックミュージックを基調としながらもそれだけでは収まらないポップさと多幸感を兼ね備えた音楽性で多くのファンを魅了。デビューアルバムがiTunesロックチャートで1位を獲得するなど話題を呼び、国内外の大型ロックフェスにも多数出演している。 活動範囲は音楽シーンだけに留まらず各メディアとのタイアップや、様々なファッションメディアに多数出演し業界内外からも注目が集まっている。 また個人としても幅広いジャンルのアーティストへの楽曲提供や、レコーディング/Liveなどのサポートも勢力的に行っている。 Awesome City Club 2013年春、それぞれ別のバンドで活動していたatagi、モリシー、マツザカタクミ、ユキエにより結成。2014年4月、サポートメンバーだったPORINが正式加入して現在のメンバーとなる。メンバーそれぞれの多種多様な音楽的ルーツをMIXした、男女ツインヴォーカルの男女混成5人組。 2015年、ビクターエンタテインメント内に設立された新レーベル「CONNECTONE(コネクトーン)」より、第一弾新人として デビュー。2015年4月8日にファーストアルバム「Awesome City Tracks」をリリースし、iTunesロックチャートで1位を獲得する など話題を呼んだ。デビューから“Awesome City Tracks”シリーズとしてコンスタントに2年間で4枚のアルバムをリリース、 2017年にはベストアルバムを発表。2018年3月にバンドの新章幕開けとなるEP「TORSO」をリリース、その後立て続けに 配信シングル3作を発表し、いよいよ満を持して12月19日に1stフルアルバム「Catch The One」をリリースする! 様々なジャンルでクリエイターやファッションブランド等とのコラボレーションも積極的に行い、PORINは自身がブランドディレクターを務める「yaden」を立ち上げる等、バンド・個人共にカルチャーとしても注目を集める存在となっており、2020年にはACC主催のカルチャーフェスの開催を目標に掲げている。 http://www.awesomecityclub.com/   Music Seminar 5 17:50〜18:30 最新技術により実現!イマーシブサウンドの持つ魅力 〜Artware hubの持つ36.8chサラウンドのポテンシャルを体感する〜 会場となるArtware hubの36.8chイマーシブサラウンドシステムの実力を体験、コンセプトからシステムに至るまで、このシステムの魅力を知り尽くした伊藤圭一氏によるスペシャルセッションです。この特別な環境を実現するために採用されたAvidソリューションやテクニカル面はもちろん、36.8chで何ができるのか?皆さまにその魅力をお伝えします。   講師:伊藤 圭一 氏 (サウンド・プロデューサー&レコーディング・エンジニア) 変幻自在なサウンド作りゆえ『音の魔術師』の異名を持つ、日本では稀なエンジニア出身のプロデューサー。音響心理学や音響工学をベースに、論理的なアプローチから生み出されるアーティスティックなサウンドは、独創的で唯一無二な世界観を作り出す。「Number OneではなくOnly One」の発想の元、音と音楽を追求する理想郷を求め、20代半ばで南青山に Kim Studio と(株)ケイ・アイ・エムを設立し、プロジェクト・スタジオの先駆けとなる。内外の音響楽器メーカーの技術顧問を歴任し、MIDI規格、シーケンサー、DAWなどの礎を築くと共に、数々のオリジナル機材や名機を開発するなど、今日の音楽のスタイルを構築した功績は大きい。 「アーティストをスターに例えるなら、私はその星を輝かせるための夜空になります」との言葉通り、自分自身はほとんどその存在を表さないプロデュース・スタイルで、映画、テレビ、アニメ、ゲーム、イベント、スポーツ、CM、企業イメージなどあらゆるジャンルで、個性付けにより印象的で長く残る作品を数多く世に送り出し、サウンド・プロデュースした映画の海外音楽賞受賞、TV番組の視聴率で歴代No.1獲得、フィギュア・スケーターの金メダル獲得なども実現している。 一方で、専門誌などへの執筆やセミナー依頼も多数。 “Japan Expo”(仏)、“Hyper Japan”(英)、日本初 “東京コミコン” 統括プロデュースなど、音楽分野にとどまらずワールドワイドに活躍。 株式会社ケイ・アイ・エム:代表取締役 Kim Studio:チーフエンジニア 公益財団法人かけはし芸術文化振興財団:理事 洗足学園音楽大学/大学院:教授 書籍( 2019年4月19日 発売) 『歌は録音でキマる! 音の魔術師が明かすボーカル・レコーディングの秘密』 公式ホームページ www.k-i-m.co.jp, www.k-i-m.co.jp/itohkeiichi.html   Post Seminar 1 13:30〜14:10 Artware hubが実現する、映像とイマーシブサウンドの融合 〜映像表現を新たな次元へとプッシュする共有型環境の実力〜 Artware hubの36.8chシステムが実現した新たなイマーシブ体験、そこで何が表現できるのか?映像との共有をすることの意味とは?さまざまなサラウンドフォーマットを再現するFlux Spat Revolutionがもたらすマルチフォーマット環境や、このシステムを支えるAvidソリューションなど、どのようにしてこの空間を実現しているのかを実際に体験、その実力に触れていただきます。   講師:伊藤 圭一 氏 (サウンド・プロデューサー&レコーディング・エンジニア) 変幻自在なサウンド作りゆえ『音の魔術師』の異名を持つ、日本では稀なエンジニア出身のプロデューサー。音響心理学や音響工学をベースに、論理的なアプローチから生み出されるアーティスティックなサウンドは、独創的で唯一無二な世界観を作り出す。「Number OneではなくOnly One」の発想の元、音と音楽を追求する理想郷を求め、20代半ばで南青山に Kim Studio と(株)ケイ・アイ・エムを設立し、プロジェクト・スタジオの先駆けとなる。内外の音響楽器メーカーの技術顧問を歴任し、MIDI規格、シーケンサー、DAWなどの礎を築くと共に、数々のオリジナル機材や名機を開発するなど、今日の音楽のスタイルを構築した功績は大きい。 「アーティストをスターに例えるなら、私はその星を輝かせるための夜空になります」との言葉通り、自分自身はほとんどその存在を表さないプロデュース・スタイルで、映画、テレビ、アニメ、ゲーム、イベント、スポーツ、CM、企業イメージなどあらゆるジャンルで、個性付けにより印象的で長く残る作品を数多く世に送り出し、サウンド・プロデュースした映画の海外音楽賞受賞、TV番組の視聴率で歴代No.1獲得、フィギュア・スケーターの金メダル獲得なども実現している。 一方で、専門誌などへの執筆やセミナー依頼も多数。 “Japan Expo”(仏)、“Hyper Japan”(英)、日本初 “東京コミコン” 統括プロデュースなど、音楽分野にとどまらずワールドワイドに活躍。 株式会社ケイ・アイ・エム:代表取締役 Kim Studio:チーフエンジニア 公益財団法人かけはし芸術文化振興財団:理事 洗足学園音楽大学/大学院:教授 書籍( 2019年4月19日 発売) 『歌は録音でキマる! 音の魔術師が明かすボーカル・レコーディングの秘密』 公式ホームページ www.k-i-m.co.jp, www.k-i-m.co.jp/itohkeiichi.html   Post Seminar 2 - 株式会社メディア・インテグレーション MI事業部 14:30〜15:10 Flux:: Spat Revolutionがもたらす、3Dオーディオの新しい表現手法 Flux Spat Revolutionは、IRCAMの音響と空間認識の研究成果と、Flux::のプロフェッショナル向けオーディオ製品開発における長年の経験をベースに開発された、最も多機能で先進的な、リアルタイムで動作するイマーシブ3Dオーディオ編集用のスタンドアローン・アプリケーションです。今回のACSUの会場であるArtware Hubにも入力ソースを会場の36.8chのスピーカーシステムで入力ソースを定位させるための重要な役割を担っています。 このセミナーでは、実際にSpat Revolutionを使ってミックスされたマルチトラック音源を使用して、Spat Revolutionの様々な機能が、音楽表現においてどのような役割を担っているのかを解説します。単なる3Dオーディオ制作のルーティン解説ではなく、あらゆる3Dオーディオ再生方式に共通して使える音表現の新しいアプローチを提案します。   講師:山口 哲 氏 (株式会社メディア・インテグレーション MI事業部)   Post Seminar 3 - 株式会社フォーミュラ・オーディオ 15:30〜16:10   3層スピーカー空間での「DSpatial Reality」デモンストレーション バルセロナを拠点にハイパー・リアリスティックな音響に取り組む、DSpatial(ディー・スペーシャル)社。独自の物理モデリング技術によるソフトウェア製品は、3D音声コンテンツ制作に最適で、国内でも利用が始まっています。イマーシブ・オーディオの為の『Reality リアリティ』は、AAXプラグインという形式ながら、22.2ch、ドルビーアトモス、Auro-3D等の出力も対応。3層スピーカーが設置された施設でのデモは、今後も滅多に無い機会となります。   講師:株式会社フォーミュラ・オーディオ 小倉 氏   Post Seminar 4 - 株式会社メディア・インテグレーション ROCK ON PRO事業部 16:30〜17:10   NABで感じた世界的な動向から導かれる次世代ソリューション ~ワークスペースのあり方の変化からAvidのストレージソリューションを読み解く~ IT技術の発展とともに劇的な進化を遂げるストレージ周りの環境。NABで感じたCloud vs On Premisの動向、そこから見えてくるストレージの未来像。日々進化を続ける環境の中から最適解を導くための視線を考えます。国内でのストレージサーバーの活用事例などと合わせて、トータルにこれからの環境を考えます。   講師:前田 洋介 (ROCK ON PRO)   Post Seminar 5 - アビッドテクノロジー株式会社 17:30〜18:30 NAB2019で発表されたMedia Composer 2019及びPro Tools 2019を使ったOTTコンテンツ制作向けワークフローを紹介! 今日のプロダクション企業にとって最も関心の高いOTT向けコンテンツ制作。そこでは、多様なフォーマット、ビット深度や解像度、そして納品の際に求められる様々な基準に適合した、より効率の良いワークフローが求められます。多くのビットレイトに対応したDNxUncompressedコーデック、ACES互換のカラーワークフロー、そしてフィニッシングの為のIMFエクスポート等の新機能が加わったMedia Composer 2019、そして既にDolby Atmosフローに対応しているPro Tools Ultimateも、OTTコンテンツプロダクション時のクリエイティブ・ポストやミックス・ステージでのワークフロー改善に向けた新たな機能が予定されています。 本セミナーでは、それらの機能を個別に紹介するだけではなく、ビデオ編集からオーディオ・ポストへのファイル受け渡し方法やフィニッシングの為のワークフローも含めたOTTプロダクション統合環境をご紹介します!   講師:西岡 崇行 氏 (アビッドテクノロジー株式会社 アプリケーション・エンジニア) ソリューションズ・アーキテクト、および、ソリューションデザイン・アンド・コンサルティング業務に従事 講師:ダニエル ラヴェル 氏 (アビッドテクノロジー株式会社 APAC オーディオ・プリセールス・マネージャー) 1979年6月16日 ニュージーランド、オークランド生まれ。Music and Audio Institute of New Zealand、Music Production and Audio Technology課程をMerit Passにて卒業。Auckland Audio Head Engineer and Technical Managerを経て2008年よりフリーランス活動を開始。その後、Fairlight Japanに入社、2012年よりAvid Technology。フリーランスのエンジニア/サウンドデザイナーとしても活動中。     募集要項 ■Avid Creative Summit 2019 開催日時:2019年 6月13日(木) 及び 6月14日(金) 13:00開場・13:30開始〜19:00 終了 会場:Artware hub KAKEHASHI MEMORIAL  〒169-0051 東京都新宿区西早稲田3-14-3 参加費用:無料 セミナー定員:各回先着お申し込み順(各回80名) 【ご注意事項】 ※複数セミナーへのお申し込みも可能です、お申し込みフォームにて参加ご希望のセミナーをご選択下さい。 ※定員を超えた時点でのご応募の場合はキャンセル待ちでのご案内となる場合がございます。 ※ご来場の順序によっては立ち見でのご案内となる場合がございます。 ※セミナーの内容は予告なく変更となる場合がございます。 ※当日は、ご来場者様向けの駐車場の用意はございません。公共交通機関でのご来場、もしくは周辺のコインパーキングをご利用下さい。 アクセス
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2019/05/23

約47%OFF!Pro Tools | Ultimate へトレードアップ期間限定プロモーション開始

Pro Tools → Pro Tools | Ultimate 制作環境アップグレードのチャンス! 本日5/23〜6/30までの期間限定で通常版Pro ToolsからPro Tools | Ultimateへのトレードアッププロモーションが実施されます。Pro Tools 永続ライセンスをお持ちのユーザー様は、Pro Tools | Ultimateへのトレードアップをおよそ47%オフにて手に入れることができます。 Pro Tools | Ultimateのメリット Pro Toolsハードウェア及びコントロールサーフェスが使用可能となり、ワークフローの幅が広がります。 プロフェッショナルスタンダードの34 ものエフェクト、インストゥルメントプラグインを追加で手に入れることができます。(合計114) 通常版の3倍のボイス/オーディオトラック数でプロフェッション同様の大きなセッションが可能となります。(最大384ボイス) VCA,やClip エフェクト等のミキシング機能を使用することができます。 64のビデオトラックとネイティブインテグレーションによりDolby AtmosやVR等の最先端のオーディオミキシングを可能としています。   Pro Tools | Ultimateの最新機能についてはこちら>>   プロモーション概要 Pro Tools | Ultimate Perpetual License TRADE-UP from Pro Tools 期間限定プロモーション 特別価格:¥127,440(税込)(通常価格:¥241,920) Rock oN eStoreでのご購入はこちらから>> 期間:2019年5月23日〜6月30日 対象ユーザー:Pro Tools Perpetual License(Pro Tools 永続版)をお持ちのユーザー様 ※年間プランの有効期限が切れているユーザー様も対象となります。 ※サブスクリプションライセンスは対象となりませんのでご注意ください。 ※本製品はEメールによるシリアルナンバーの納品となります。パッケージはございませんのご注意ください。 プロフェッショナルスタジオの世界的スタンダードであるPro Tools | Ultimateへのトレードアップにより、ユーザー自身の制作がよりスピードアップするだけでなく、様々なスタジオでの作業や他のクリエイター/エンジニアとのコラボレーションの際のストレスも激減するでしょう。現在、Pro Tools 永続ライセンスをご使用のユーザー様はこの機会にぜひPro Tools | Ultimateへのトレードアップをご検討ください。
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2019/05/17

Focusrite Redシリーズ3機種に、ヘッドフォン/ライン出力ユニットRedNet AM2プレゼント!

在庫限り! Rock oN 店頭オリジナル 数量限定キャンペーン! Focusrite REDシリーズ RED 8Pre、RED 4Pre、RED 16 Lineのいずれかを購入すると、 Danteネットワーク、PoE駆動対応のコンパクトモニター・インターフェイス、RedNet AM2を1台無償でお付け致します!コンパクトな筐体のAM2はモニター・コントローラーとしてもキューボックスとしてもお使いいただけるだけでなく、Danteの簡単なシステムチェックにもご活用いただけます。 Rock oNだけの限定キャンペーン、貴重な機会をぜひご利用ください! 3機種の大きな違いはアナログI/O部とThunberboltバージョン Red 16Line (マイクプリ2+アナログ14IN-18OUT) 又は (アナログ16IN-18OUT) 切替式 Thunberbolt 3(Thunderbolt 2、1もアダプター経由でサポート) Red 8Pre (マイクプリ8+アナログ8IN-18OUT) 又は (アナログ16IN-18OUT) 切替式 Thunberbolt 2 Red 4Pre (マイクプリ4+アナログ4IN-10OUT) 又は (アナログ8IN-10OUT) 切替式 Thunberbolt 2   Focusrite製品群の頂点に君臨するインターフェイス・REDシリーズのここがすごい Thunderbolt端子 / DigiLink端子 Thunderboltおよび2つのmini-DigiLinkを搭載し、CoreAudioおよびPro Tools HD環境に最高のワークフローをもたらします。Host ModeではThunderbolt端子を、Pro Tools HD Mode接続にはMini DigiLink端子を使用して、接続されたDAWの切り替えが簡単に行えます。Thunderbolt+Dante、またはDigiLink+Danteを組み合わせることで、モジュールの拡張性を確保できます。   ワークフローを革新する、超低レイテンシー仕様 モニタリングにおけるレイテンシーは演奏者にとって常に敵となります。優れた演奏を収録できなければ、素晴らしいミックスも得ることもできません。最も低レイテンシーなコンバータと並外れたパフォーマンスを誇るCoreAudioドライバを用いることで、アナログのラウンド・トリップで1.67msという驚異的なレイテンシーを達成しました。   Red Evolutionマイクプリ 数十年にわたる卓越した技術の蓄積と、世界中のスタジオ、ブロードキャスト、ライブで人気を呼ぶRedNetマイクプリから多くの要素を引き継いでいます。デジタル・コントロールによるマイクプリは、清廉かつ極めて低ノイズのサウンドを備え、非常に静かな収録素材でも十分なゲインを得られます。独自の”Air”エフェクトを搭載し、ISAおよびオリジナルのRedシリーズといったトランス・ベースのマイクプリの質感・サウンドを再現します。”Air”を有効にすることでマイクのインピーダンスが下がり、わずかにサウンドの中高域がブーストされます。この処理はすべてアナログ領域で行われます。   さらに磨かれた、デジタル・コンバージョン Focusriteは20年に渡り、デジタルコンバータの設計・開発に携わってきました。あらゆるコンバータの設計は同じ目標をかかげスタートします: 低レイテンシー、高ダイナミックレンジ、フラットかつワイドな周波数特性。限りなく速いパフォーマンス、118dB AD/121dB DAのダイナミックレンジ、そして35kHzまでフラットな特性。”パラレルパス・サミング”の仕組みを用いたことで、かつてない耐ノイズ性能も実現しています。   Danteネットワーク端子 2つのRJ45 Ethernet端子により、Danteネットワークに接続可能です。Focusrite Redシリーズでは2ポートのスイッチ機能によりチェーン接続も行えます。Red 8Preでは32チャンネル入出力のDanteネットワーク接続がサポートされます。Cat5e以上のケーブル、Gigabit対応のネットワーク環境に対応します。   デジタル入出力 / WordClock端子 ADAT入出力端子x2系統(Ch1-8, Ch9-10)、S/PIDIFを1系統を装備。柔軟な入出力、拡張性を備えています。ADAT入出力は44.1kHz/48kHzにて、最大16チャンネルまで使用可能です(SMUX対応)。WordClock端子は通常の入出力端子と、Pro ToolsシステムのI/Oチェーンに対応したLOOP SYNCの2系統を装備。Nativeでのご利用、Danteでの接続、Pro Tools HDシステムへの組み込みなど、お使いいただく環境に合わせて最適なシステム構築が可能です。   楽器入力 本体前面にハイインピーダンス入力に対応した楽器用INST端子を2つ装備。楽器の録音が必要な時、素早いアクセス、セッティングが可能です。入力はLINE INPUTS 1-2、MIC INPUTS 1-2との切り替え式です。設定は本体コントロールパネル、またはFocusrite Controlから行えます。   2系統のヘッドフォン出力 Focusrite Redシリーズでは本体前面に個別のボリュームを備えたヘッドホン端子を2つ標準装備。複数のヘッドホンモニタリングが必要な際に高い利便性を誇ります。またFocusrite Control上にて、ヘッドホン1, 2に個別のアウトプットチャンネルを振り分けることが可能。ボーカルのモニタリング、コントロールルーム用のミックスなど、フレキシブルにお使いいただけます。   今なら上記3機種にRedNet AM2が1台付いてくるキャンペーン中 Focusrite RedNetのオーディオ・オーバーIPインターフェイス・システムの重要な追加要素、それがDanteネットワークのどこからでもステレオ・モニタリングが可能なヘッドフォン/ライン出力ユニット、RedNet AM2です。 1/4インチTRSヘッドフォン・ジャックがフロントパネルに設けられ、リアパネルにはXLRバランス・ライン出力を搭載、パワード・スピーカーに直接接続することも可能です。 インピーダンスの高低に関わらず、あらゆるヘッドフォンに十分なレベルを供給するため、十分以上のレベルがオーディオ出力に送出されます。 強固なアルミ筐体に収められたコンパクトなユニットには、すべり止めのゴム足が取り付けられており、平面にしっかりと設置することができます。 また、マイクスタンドに直接取り付けできるよう、底面には対応のネジ穴も設けられています。 RedNet AM2は、最新の2チャンネルDante受信コンポーネントを搭載し、高品質なD/Aコンバーターによる96KHz変換、ヘッドフォンやスピーカで正確なモニタリングが可能です。 2つのボリューム・コントロール・ノブで、ヘッドフォン、ライン出力のレベルを調整することができ、ライン出力にはLED付きのミュート・ボタンも設けられています。 電源やネットワーク状況も同様にLEDで確認することが可能です。 2つのetherCONコネクタによる確実なケーブルのネットワーク接続、さらにデジーチェインによる追加デバイスの接続も可能です。 RedNet AM2はPower over Ethernet(PoE)の駆動に対応し、さらにリアパネルのコネクタから付属のDC電源アダプタにより電源を供給することもできます。 RedNet AM2接続例:1 モニター・コントローラ使用 AM2とRedシリーズをEthernetケーブルで接続することで、フィジカル入力、DAWからの出力を自由にモニター/ヘッドフォン出力へとアサイン可能。Redユニットはラック内に、AM2は手元に設置してモニター・レベルを調節することができます。 RedNet AM2接続例:2 簡易キューボックス使用 AM2とRedシリーズをEthernetケーブルで接続、ボーカルブースでの簡易キューボックスとして利用することができます。Redユニットはコントロールルームに、AM2はブース内に設置してヘッドフォンのモニター・レベルを調節することができます。 Danteソリューションに必須のデバイスをお得にゲットしよう! モニターコントロール/キューボックスは、Danteシステム構築において意外と盲点となりがちな重要なポイント。この部分がDanteに対応しないと、せっかくI/OがDanteを備えていてもその利点をフル活用することができません。本キャンペーンをご利用いただけば、マイク/スピーカー以外の部分を一気にDanteシステムに入れ替えることが可能です! もちろん、本記事で紹介した通り、Dante I/OとしてだけではないRedシリーズの魅力ももりだくさん!Focusrite Red シリーズ I/Oに少しでもご関心をお寄せいただけましたら、まずは下記「Contact」ボタンまたはお電話にてお問い合わせください!!
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2019/05/15

After NAB Tokyo 2019 出展情報

5/22(水)と5/23(木)の二日間、東京・秋葉原UDXで開催されるAfter NAB 2019に「株式会社メディア・インテグレーション ROCK ON PRO」として出展いたします。 Filebaseへと一気に作業環境が刷新されている昨今、Audio Post Production作業にとってVideoの再生エンジンは円滑なワークフローの実現のためにまさに必須と言える重要なポイントです。AVID Pro ToolsをコアとしたシステムをインテグレーションするROCK ON PROでは、Audio Post Production Workflowを加速するアプリケーション「Video Slave 4 Pro」を中心に、いま制作現場が抱えるフラストレーションを解決するソリューションをご提案します。 Pro Toolsシステム、共有サーバーを使ったワークフロー、課題解決やシステム構築についても、ぜひ現地スタッフにご相談ください。また、NAB Show 2019へ向かったスタッフから、今年のトレンドなど情報共有もさせていただきます。ぜひ、ROCK ON PROブースにお立ち寄りください。 ■After NAB Tokyo開催概要 期日:2019年5月22日(水)・23日(木) 10:00-18:00 場所:東京・秋葉原「UDX」 展示フロア:2階「AKIBA_SQUARE」 プレゼンテーション:4階「UDX THEATER」 主催:NAB日本代表事務所(映像新聞社)、一般社団法人日本エレクトロニクスショー協会 後援:National Association of Broadcasters (全米放送事業者協会) 入場:無料(登録制)   ■申込先・お問い合わせ 一般社団法人日本エレクトロニクスショー協会 〒100-0004 東京都千代田区大手町1-1-3 大手センタービル TEL: 03-6212-5231 FAX:03-6212-5225 >>事前登録はこちらから 
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2019/05/13

iMac Pro/MacBook ProでもPro Toolsが使用可能に

先日リリースが開始されたPro Tools 2019.5にて、Pro Toolsが待望のMac OS 10.14 Mojave対応、及び最新のApple製マシン各種に正式に対応致しました。これにより、Mac Proだけでなく、iMac Pro、MacBook Pro、Mac miniなどの最新機種でもPro Toolsを使用することが可能となりました。 プラットフォームの選択肢が大幅に拡張、最適なシステム構築が可能に Appleが近年発表したハードウェア製品の中には、出荷時にインストールされたOSからバージョンダウンをすることができないものがありました。そのため、実質的にPro Toolsユーザーにとってはホストコンピューターの選択肢がMac Pro以外にない、という状況が続いていました。 Pro Tools 2019.5がMojaveに対応したということで、コンピューターの更新を検討中のPro ToolsユーザーやPro Toolsの新規導入を検討中の方々が、ご自分の制作環境にマッチしたスペックのコンピューターを選択することが可能になりました。また、今回のアップデートでMac miniとMacBook Proの最新モデルも正式にサポート。サブシステムやモバイル用のシステムでも、最新のパワフルなプラットフォームでPro Toolsを使用することができます(現時点でMac mini 8,1がサポートするのは"Pro Tools 2019.5"のみですので、ご注意ください)。 コンピューターの選択肢が少ないことからPro Toolsの更新/導入を控えていたユーザー様にとっては、更新/導入の絶好の機会と言えるのではないでしょうか。 新たにPro Toolsを使用できるようになったコンピューター iMac Pro 1,1(Pro Tools 2018.1〜2019.5) Mac mini 8,1(Pro Tools 2019.5 のみ) MacBook Pro 15,x(Pro Tools 2018.1〜2019.5) HDXカードのための拡張シャーシ導入時の注意点 Avidが現時点で正式にサポートしているThunderbolt 3対応のマルチドック・シャーシは、Sonnet Thunderbolt 2 Upgrade Cardをインストールした同社の "Echo Express III-D Thunderbolt 3 Edition" または "Echo Express III-R Thunderbolt 3 Edition" のみとなります。さらに、Thunderbolt 3 (USB-C) ポートのみを備えたiMac Proや最新のMac mini / MacBook Proをご使用の場合は Apple Thunderbolt 3 (USB-C) to Thunderbolt 2 Adapterも同時に必要となります。 また、Thunderbolt 3 (USB-C) のみのホストコンピューターに従来のSonnet Echo Express III-D / III-R (Thunderbolt 2 接続) を接続してHDXカード用拡張シャーシとして使用する場合は Sonnet Thunderbolt 2 Upgrade Card または Apple Thunderbolt 3 (USB-C) to Thunderbolt 2 Adapter のどちらかが必要になります。 システム構成にご不安のある方は、お気軽にROCK ON PROまでご相談ください。 Pro Tools | MTRXをご使用のお客様への注意点 今回のアップグレードによりPro ToolsはMojaveに対応しましたが、Pro Tools | MTRXのソフトウェアである"DADman software for Pro Tools | MTRX"はMojaveに対応していません。I/OとしてPro Tools | MTRXをご使用のお客様はくれぐれもご注意ください。この点について、詳しくはこちらをご確認ください。 また、サードパーティ製プラグインの対応については、メーカー各社WEBサイトなどでご確認ください。 Pro Toolsのシステム要件について、全容は下記Avidナレッジベース システム要件をご確認ください。日本語版は近日中に更新予定とのことです。 ページ中段「Supported Apple Computers」でアイコンをクリックすると、モデルごとに対応するPro Toolsバージョンや拡張シャーシをご覧いただけます。 >>Avid Knowledge Base システム要件(英語) 2019.5.21追記 Avid Knowledge Base システム要件の日本語ページが更新され、最新の情報が掲載されました。 >>Avid Knowledge Base システム要件(日本語)
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2019/05/10

Pro Tools 2019.5 リリース〜Mac OS Mojave対応・ボイス数増加ほか、多数の新機能を追加〜

本日2019年5月10日、AvidよりPro Tools最新バージョンとなるPro Tools 2019.5がリリースされました。このリリースによりPro Tools | Ultimateでのボイス数の増加、MacOS Mojaveへの対応のほか、迅速で流れるようなワークフローを実現する新機能が追加されます。 主な新機能は下記となります。 制作とミックスで使用できるボイス数が増加(Pro Tools | Ultimate のみ) Pro Tools | Ultimateでは、ソフトウェアだけで最大384のボイス/オーディオトラックを同時に処理できるようになりました(以前は最大256ボイス)。 つまり、ボイス数の上限が50%以上も増加したということです! ボイス数の制限に縛られることなく、大規模な音楽やサウンドトラックを自由に制作したりミックスすることができます。また、複数のポスト・ルームで大規模なミックス作業を行う際も、メインで使用するPro Tools | HDXとのセッション相互運用性を失うことなく、レビューや再生が可能となります。 さらにボイス数が必要な場合は新発売となる Native Voice Pack を追加購入していただくことで、最大768ボイスまで増加することができます。   Pro Tools | Ultimate および Pro Tools | HD Nativeの場合 : 追加ボイスパックを1〜6ライセンス購入いただくことで、最大768ボイス/オーディオ・トラックを使用できるようになります(1パックにつき128ボイス追加)。   128 Voice Pack - 永続ライセンス 販売価格:¥57,348(本体価格:¥53,100)   256 Voice Pack -永続ライセンス (2 pack) 販売価格:¥102,060(本体価格:¥94,500)   384 Voice Pack -永続ライセンス (3 pack) 販売価格:¥140,400(本体価格:¥130,000)   768 Voice Pack – 永続ライセンス (6 pack) 日本円価格未定(後日発表予定)   1280 Voice Pack - 永続ライセンス (10 pack) 販売価格:¥383,400(本体価格:¥355,000)   128 Voice Pack - 年間サブスクリプション 販売価格:¥19,008(本体価格:¥17,600)   *1台のPro Tools Ultimateシステムでサポートしている最大ボイス数は「768」ですが、iLokキーは128ボイス毎に提供されます。従って、複数Pro Tools | Ultimateをお持ちで、それぞれのシステムのボイス数を増やしたいという場合は、「1280 Voice Perpetual Voice Pack」を購入し、各システム毎のボイスアップを図るといったプランもご検討可能です。   重要!:Pro Tools | HDXはPro Tools | Ultimateボイスパックをサポートしていません。HDXシステムでボイス数を増やしたい場合は、HDXカードを増設してください。   重要!:ボイスパック 1ライセンスにごとに増加するオーディオトラック数の例を、 それぞれ 48/96/192 kHz の場合として下記に示します(トラックフォーマットは一例です)。 モノトラック:128/64/32 ステレオトラック:64/32/16 クアッドトラック:32/16/8 5.1 サラウンドトラック:21/10/5 7.1 サラウンドトラック:16/8/4   Pro Tools | HDX システムの場合:HDXはこれまで通り、最大三枚までのHDXカードをインストール可能、カード毎に256ボイス追加が可能となり、最大768ボイス/オーディオ・トラックまでの対応が可能です。 MIDIトラック数が倍増(Pro Tools & Pro Tools | Ultimate) 今回のバージョンアップによりPro Toolsは 1,024のMIDIトラックをサポートします(以前は最大512)。これにより、巨大で豊かにオーケストレーションされた曲を自由に制作することができます。 自由に使えるインストゥルメントやアーティキュレーションの選択肢が増え、セットアップを工夫したり、特定のアーティキュレーションを諦めるといったストレスが減ることで、より多くの時間をクリエイティブな作業に使うことができるようになります。これは、映画のスコアリングやサンプルライブラリーのヘビーユーザーにとって理想的です。なぜなら、こうした作業ではMIDIトラックはすぐに数百に達してしまうからです。 再生中の編集/ミックス作業がよりスムースに Pro Toolsの最新バージョンを使用すると、再生を中断することなくトラックやタイムラインを更新することができます。トラックを再生しながらクリエイティブなグルーブに身を任せ、さまざまなエフェクト、プリセット、ループポイントなどを自由に試してください。 トラックの作成・削除 トラックの有効化・無効化 トラックへのプリセットの追加 プラグインのインサート・移動・削除 センドのインサート・移動・削除 I/O 設定の変更 レコードアームの有効化・無効化 ループ及びタイムラインの開始点/終点の調整 ループ範囲及びタイムライン選択範囲全体の移動   トラックの名前をすばやく設定(すべてのPro Toolsシリーズ) [新規トラック]ダイアログに新しい[名前]フィールドが追加され、新規トラックの作成時にトラックに名前を付けることができるようになりました。これにより、複数の新規トラックに一度の操作ですばやく簡単に名前を付けることができます。新しいトラックの作成時に名前を指定しない場合は、Pro Toolsがトラック・タイプに応じてデフォルトの名前を自動的に作成します。このため、名前を付け忘れてもトラックを簡単に識別できます。 最新のAppleプロダクトで制作 macOS Mojave(10.14)のサポートにより、Appleの最新OSを実行しているすべてのMacでPro Toolsを使用して、制作のパフォーマンスを向上させることができます。 Mojaveサポートの詳細はシステム要件ナレッジベース記事に掲載されています。 重要!:DADman software for Pro Tools | MTRX はMojaveをサポートしていません。 詳しくはこちらをご確認ください。 *上記リンク先「Avid Knowledge Base」は英文ですが、近日中に日本語でも読めるようになるとのことです。 2019.5.21追記 *上記リンク先「Avid Knowledge Base」の日本語版が公開されました。最新のシステム要件・対応ハードウェアについての詳細は上記リンク先よりご確認ください。 マルチシートライセンスが登場(Pro Tools & Pro Tools | Ultimate) ポスト・プロダクション・スタジオや放送局、メディア教育機関でPro Toolsを使用する場合は、Pro ToolsまたはPro Tools | Ultimateのマルチシート・ライセンスをご購入いただけます。これには、Avid Complete Plugin Bundle、HEAT、Pro Tools | MachineControl、Pro Tools | DigiLink I/O Licenseと、すべてのPro Tools | Ultimateシートが含まれます。このサーバーベースのPACEフローティング・ライセンスでは、ライセンシングをより手早く簡単に管理できるだけでなく、複雑なライセンシング作業の負担が軽減され、施設全体でiLokを使う必要もなくなります。 プロジェクト数が無制限に(Pro Tools|First新規対応、他の2つは既に対応済み) たくさんの曲のアイデアが頭に浮かんだら、プロジェクトをいくつでも必要なだけ作成し、コンピューターのローカルに保存できるようになりました。これにより、制限なく自由に創作に取り組めます。また、最大3つのプロジェクトをクラウドに同期して、いつでもどこからでもアクセスできます。同期する3つのプロジェクトは、必要に応じて自由に選び直すことができます。セッションの同期をオンまたはオフにするには、[Synchronized to Cloud](クラウドに同期)チェックボックスを選択するだけです。 年間プランが有効なユーザー様はすでにアップデートが可能です! 年間プランまたはサブスクリプションが有効期間内のユーザー様は、上記の新機能が追加されたPro Tools 2019.5に無償でアップデートが可能です。ROCK ON PROの調査で、すでにAvid Master Accoutから最新版をダウンロード出来ることを確認しております。 新規ご購入のご相談はもちろん、年間プラン更新・再加入も下の"Contact"ボタンをクリックしてお気軽にお問い合わせください。年間プラン更新・再加入についての詳細はこちらをご覧ください。
NEWS
2019/04/25

NAB 2019速報~AVID Video関連NEWS

アメリカはラスベガスで開催される、世界最大規模の放送機器展 NAB Show。ROCK ON PROスタッフも現地に赴き精力的なレポートを届けてくれておりますが、このNAB Showで発表された内容に関するAvid日本語ブログが公開されました。いずれも今回の発表に関する充実した内容となっていますので、下記リンク先よりご覧ください。   Media Composer 2019 発売時期は未定ですが、Media Composer 2019の事前情報が公開されています。全面的に刷新されたGUI、対応コーデックの拡張を含むエンジンの更新、そして、Media Composer | Enterpriseという新しいライセンスの登場、と話題性豊富な内容となっております。 >>Media Composer 2019 新機能   NEXIS Cloudspaces Avid NEXIS Management Consoleから管理可能な外部クラウドストレージ・サービスが開始されます。完成後の番組ファイルや作業がストップしているファイルなどを安全に外部クラウドに保管することで、実行中のプロジェクトのためにオンプレミスのストレージ容量を確保することが可能となります。 >>安全にプロジェクトをクラウドに置いてバックアップする超シンプルな方法 – Avid NEXIS| Cloudspaces 登場   MediaCentral Editorial Management AVIDが提供する最新のアセット管理ツールであるMediaCentral Editorial Management。2人から25人までの小規模なクリエイティブチームに対応し、VPNさえつながっていれば場所を選ばずアクセス可能。Media ComposerからNEXISストレージ全体を参照する機能などを提供します。   >>MediaCentral | Editorial Management が広範なポストプロダクション・チームのデュープ作業を楽に   ROCK ON PRO POST NAB セミナーもお見逃しなく! NAB Show 2019の模様を徹底レポート!溢れる最新情報の中から、いま注目すべき内容をリアルに、かつ濃密に、いち早くお伝え致します!!お申し込みは下記リンク先ROCK ON PRO WEBサイトから! POST NAB2019!! 最新最速レポートセミナー!!>>  
NEWS
2019/04/19

さらになめらかに天候を操るAudioWind V2.5 リリース!

効果音専用プラグインシンセサイザーという新しい発想で、サウンドデザインのワークフローに革命を起こしたLe Sound。このブランドの嚆矢とも言えるAudioWindがマイナーアップデートされ、さらに使いやすくなりました。 AudioWindは風の音をその構成要素に分け、それぞれを調整することでダイナミックに天候を操ることを可能にするプラグインシンセサイザーです。豊富なプリセットにより、涼風から砂漠に吹き荒れる嵐の音まで、シーンを彩る様々なサウンドデザインを手軽に行うことが出来ます。 "Morph"機能の追加で、シーンの移り変わりもなめらかに演出 今回のアップデートではマスターボリュームの上部に「Morph」ボタンが設置されました。オートメーションのリード時にMorphをONにしておくと、「Shape」パラメーターに掛けたオートメーションの値を自動で補完し、音像の変化をなめらかにすることができます。 例えば、カットの移り変わりに合わせて複数のプリセットを切り替えて行きたい時などに便利に使えそうです。 最新バージョンは、AudioWindのライセンスをお持ちの方であればLe Sound製品ダウンロードページより無償でダウンロードが可能です。 下記リンク先よりインストーラをダウンロードし、ぜひ最新のAudioWindをお試しください。 >>AudioWind V2.5.0 ダウンロードページ (Le Sound Bundle Installers最下段) >>AudioWindについて、詳しくはこちら
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2019/04/18

ワークフローを加速する新機能が満載!Nuendo 10 待望の詳細情報解禁!!

プロフェッショナル用DAWとしてポストプロダクションやサウンドデザインの分野で高い評価を得るSteinberg Nuendo。最新バージョンとなるNuendo 10について、詳細情報や発売日、気になる価格情報が発表です。Nuendo 10はCubaseの完全な上位版という立ち位置となり、Cubase Pro 10の全機能に加え、主にポストプロダクションワークに有用なNuendo 10独自の機能を備えます。数々の新機能が搭載されたNuendo 10ですが、その中から特にプロフェッショナルなワークに有効と思われる機能をピックアップしてご紹介します。 Nuendo 10/R -通常盤- 価格:¥108,000(税込) Nuendo 10/E -教員用EDUライセンス- 価格:¥64,800(税込) Nuendo 10/S -学生用EDUライセンス- 価格:¥54,000(税込) Nuendo 10/UD8 -Nuendo 8 からのアップデート- 価格:¥27,000(税込) 発売日:2019年4月25日(木) GUIが大幅に刷新〜より直感的に、よりスピーディに各機能にアクセス 今回のバージョンアップでは、NuendoをCubaseの完全な上位互換として位置付ける、というコンセプトが打ち出されているように感じられます。バージョン名称が"9"を飛ばしてNuendo "10" となっていることもそのひとつですが、GUIもCubaseに合わせて大幅な刷新がなされています。アイコンを多用したデザインにより、より直感的に、よりスピーディに各機能にアクセスすることが可能となりました。 アイコンを多用し直感的にわかりやすくというコンセプトが感じられます。従来の強力な検索機能とともに使うことで、ダイレクトに狙った機能にアクセスできるように工夫がされています。 プラグインはこのようにサムネイル表示されるようになっています。他のことを考えながらの操作が多いプラグインのインサートなどのタイミングで耳ではなく、視覚を使って操作が行えるのが嬉しいですね。 オーディオエンジンを改良、さらに高品質なフォーマットにも対応 Nuendo 10ではワークフローを向上させる様々な新機能が搭載されますが、それらに先立ってお伝えしたいのが、オーディオエンジンの改良です。今回のアップデートにより、プロジェクトのフォーマットに「32bit整数」「64bit浮動小数点」が追加されています。   同じく32bit整数処理機能を備えたSteinberg のフラッグシップ I/OであるAXR4とともに使用することで、量子化ノイズの原因となるコンバートを避けながら、録りから書き出しまでを高品質で行うことが可能となります。また、Nuendo 8 で刷新されたビデオエンジンも、ユーザーからのフィードバックをもとに改良が加えらえているとのことです。 ポスプロ/MA/サウンドデザイン…プロフェッショナルのワークを加速する充実の機能 Nuendo 10は、作曲用DAWとして不動の地位にあるCubase Pro 10のすべての機能に加え、ポストプロダクションやサウンドデザインでのワークを意識した独自の機能を備えています。以前からポスプロにとって有効な機能を多く備えていたNuendoですが、今回のアップデートでも、従来の作業時間を劇的に改善する機能が追加されています。その中から、いくつかの機能を紹介致します。 ◎ビデオカットディテクション 1本化されたビデオファイル上の、カットの変わり目を自動で検出する機能です。すでに紹介したフィールドレコーダーインポートとともに、MAワークの作業効率を劇的に改善できる可能性を持った機能と言えるでしょう。検出されたカットの変わり目には自動でマーカーが打たれるため、アフレコなどでも重宝しそうです。 当然、自動検知は実際のカット割りを検知するわけではない。画面の移り変わりを検知しているようで、感度を上げすぎると急なカメラパンなどにも反応してしまう様子。自動検知の感度は設定パネルで変更が可能です。 ◎オーディオアライメント機能/VariAudioの改善 選択したクリップを、リファレンスとした選択したクリップと合致するよう、タイミングを合わせてくれる機能であるオーディオアライメント機能。複数のテイクを重ねるようなワークで非常に強力なツールですが、従来はほぼ強制的にタイムストレッチが掛かってしまっていました。この部分を始め、今回のアップデートではさらに細かな調整が可能になっており、ますます使いやすい機能となっています。 Cubase Pro 10にも搭載されている"VariAudio 3"には、フォルマントコントロールが追加されています。「いまのテイクよかったけど、ちょっと声質が変わっちゃったね」というような場合に、便利に使える機能ではないでしょうか。 オーディオアライメントの実際の画面。上のクリップがリファレンス、下のクリップがアライメントを掛けたクリップ。点線の部分が修正が施された部分。 ◎フィールドレコーダーインポート タイムライン上のクリップと合致するメタデータを持つファイルを検出し、レーントラックにインサートまたはオーディオプールに保存する機能です。編集から上がってきたAAFのメタデータをもとに検索をかければ、1本化されたビデオに合致するオーディオ素材が一瞬でタイムラインに並びます。   Sound Devices 6 シリーズ製品 + Timecode System :pulseなどの組み合わせで、ビデオとオーディオの収録素材に共通のメタデータを持たせていれば、これまで何日もかかっていたオーディオ素材の検索作業を劇的に効率化できる強力な機能と言えるでしょう。 こちらが実際のフィールドレコーダーインポート・ウィンドウ。タイムライン上で選択されたクリップが左下に表示されている。中段の検索条件を選択すると最上段に表示されているデータベースを検索し、左下リスト内のファイルと合致するメタデータを持つファイルが右下にリストアップされる。最下段のボタンでレーントラックに読み出すか、オーディオプールに保存するかを選択可能。 ◎ADMファイルのインポート すでにDolby Atmos Production Suitに対応し、Dolby Atmosミックスの制作環境を整えていたNuendoですが、バージョン10ではDolby ADM BWAVファイルのインポート機能が追加されました。これにより、一度書き出した.atmosファイルや外部で制作されたAtmosミックスをNuendoのプロジェクトに読み込むことが可能となり、完全なDolby Atmosワークフローが実現されます。 オブジェクトトラックのパンニング情報が読み込まれているのがわかる。ADMファイルからのオーディオ情報は、すべてモノラルファイルに分割されて抽出されます。 ・MixConsole スナップショット 異なるバージョンのミックスを、A/B比較したいような時に活躍する機能です。新規トラックを作成して、solo/muteを切り替えて…という煩雑な作業を行うことなく、複数のテイクを瞬時に切り替えて比較することができます。EQやトラック設定だけをスナップショットに保存することもできます。   ・ラウドネスノーマライズ機能 ダイレクトオフラインプロセッシング・パネルのノーマライズ機能では、従来のピーク・ノーマライズに加えラウドネス基準でのノーマライズ機能が追加されました。   ・サイドチェーンの改善 ナレーションが入ってくるタイミングでBGMをダッキングするなど、サイドチェーンはMAワークの中でも多用されるテクニックです。Nuendo 10ではサイドチェーンへのアクセス、コントロールをより容易にする改善が施されています。   新しいプラグインの追加・改善 上記のように様々な機能が追加されたNuendo 10ですが、プラグイン関連も追加・改善が施されています。また、プラグイン選択画面もアイコン表示となり、視認性が向上しています。 ・Doppler その名の通りドップラー効果を出すためのプラグインです。プラグイン上でドップラーの開始点・リスナー位置・終了点をTCで指定することができるため、オートメーションを掛ける必要がなく、オフラインでエフェクトを確認できる便利なプラグインとなっています。ただし、距離減衰を表現することはできないため、その場合は同じくNuendo標準搭載のAnymixを併用するなどが必要となります。   ・VoiceDesigner 素材となる声を加工して、ロボット風の声や妖精の声などを作成できるプラグイン。わりとがっつりエフェクトを掛ける仕様になっています。リアルタイム・モーフィング機能を備え、ランダマイズやハーモナイズを使用して原音とはまったく違った効果音的なサウンドを作ることも可能です。   ・dearVR Spatial Connectのサポート 標準搭載プラグインではありませんが、VRコントローラーを使用して、VR空間内でミックスを行うことができるDearReality社のdearVR Spatial Connectをサポートしています。   製品概要 Nuendo 10/R -通常盤- 販売価格:¥108,000(本体価格:¥100,000) 発売日:2019年4月25日(木) Nuendo 10/E -教員用EDUライセンス- 販売価格:¥64,800(本体価格:¥60,000) 発売日:2019年4月25日(木) Nuendo 10/S -学生用EDUライセンス- 販売価格:¥54,000(本体価格:¥50,000) 発売日:2019年4月25日(木) Nuendo 10/UD8 -Nuendo 8 からのアップデート- 販売価格:¥27,000(本体価格:¥25,000) 発売日:2019年4月25日(木) ◎グレースピリオドについて 2019年3月13日以降に以前のバージョンのNuendoをアクティベートされたお客様は、無償でNuendo 10にバージョンアップが可能です。バージョンアップの手続きについて詳しくは下記リンク先 Steinberg WEBサイトをご覧ください。 >> 無償バージョンアップ(グレースピリオド)について -Steinberg WEB サイト- マイナーアップデートも充実の予定 Nuendo 10では、今回のアップデートでは上で紹介した機能以外にもいくつもの機能改善がなされています。さらに、「キューシートの書き出し」、「ARA対応」、「ビデオレンダリング」といった待望の新機能が現在すでに開発中。バージョン10のマイナーアップデートの中で実装されていく予定となっています。   プロフェッショナル用DAWと呼ぶにふさわしい機能とユーザビリティを備えたNuendo 10。販売価格も大幅に下がり、既存ユーザー様のアップデート検討はもちろん新規導入をご検討のユーザー様も、まずはぜひROCK ON PROまでお問い合わせください。
NEWS
2019/04/12

NAB 2019速報~Pro Tools関連NEWS

アメリカはラスベガスで開催される、世界最大規模の放送機器展 NAB Show。ROCK ON PROスタッフも現地に赴き精力的なレポートを届けてくれておりますが、このNAB Showで発表された内容に関するAvid日本語ブログが公開されました。いずれも今回の発表に関する充実した内容となっていますので、下記リンク先よりご覧ください。   Pro Tools 2019 プレビュー リリース時期は未定のままですが、今回のNAB Showでは最新のアップデートとなるPro Tools 2019で追加される機能についての紹介が公式に行われました。   Avidが特に力を入れているのが、イマーシブ制作環境に対応するべく実装する「ボイス数の増加」。下記リンク先のブログでは「ボイス数とは何か」「なぜボイス数増加に価値があるのか」といった"今さら聞けない"的な内容も解説されており、イマーシブ・オーディオの普及により今後さらにトラック数の増加が予想される制作現場のみなさまはご一読いただいて損はないブログとなっています。   Pro Tools 2019に実装される予定のその他の機能については、Avidメーカーページ「What's New」ページにてすでに日本語で公開されています。 >>Pro Tools 2019 プレビュー(主にボイス数に関する内容) >>Pro Tools 2019実装予定のその他の機能   開発中のPro Toolsビデオ・エンジンをプレビュー こちらも実装・リリースのタイミングは未定ですが、開発中の新しいビデオエンジンについての紹介が行われています。この新しいビデオエンジンに関しては、H.264ファイルの安定した再生が主な目的となっているようです。イマーシブ・サラウンドとともにポストプロダクションで大きなトピックとなりつつある、4K/8K制作を見据えた戦略的なアップデートと言えるでしょう。 >>開発中のPro Toolsビデオ・エンジンをプレビュー   イマーシブ・オーディオ・プロダクションへの新たな提案   NAB Showで発表された新たなオプションカード「Pro Tools | MTRX DigiLink I/O Card」、昨年末にリリースされた「128-Channel IP Audio Dante Card 」「SPQ Speaker Processing Card」などを活用することでPro Tools | MTRXをイマーシブ制作環境を構築する具体的な例などが示されています。   Pro Tools 2019で実装予定の「ボイス数の増加」と合わせて、イマーシブ制作を強力にサポートするオプションの紹介となっています。 >>イマーシブ・オーディオ・プロダクションへの新たな提案   ROCK ON PRO POST NAB セミナーもお見逃しなく! NAB Show 2019の模様を徹底レポート!溢れる最新情報の中から、いま注目すべき内容をリアルに、かつ濃密に、いち早くお伝え致します!!お申し込みは下記リンク先ROCK ON PRO WEBサイトから! POST NAB2019!! 最新最速レポートセミナー!!>>  
NEWS
2019/04/12

ROCK ON PRO GW休業のお知らせ

平素は格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。 大変恐縮ではございますが、下記期間をGWの休業期間とさせていただきます。 お客様にはご不便をおかけしますが、何卒ご了解のほどお願い申し上げます。 ◎ROCK ON PRO 渋谷・梅田事業所 GW休業期間 2019年4月27(土)〜2019年5月6日(月) 令和元年5月7日(火)からは通常営業となります。 より一層のお引き立てのほど、宜しくお願い申し上げます。
NEWS
2019/04/05

究極のオールラウンダー・リファレンスの魅力を味わう!Focal Trio 11 リスニング・イベント開催!

妥協なきサウンドのために数々の独自技術を研究開発し、緻密で自然なモニタリング環境を提供すると高評のFocal Professional。同ブランドのモニタースピーカーを一挙に体験できるイベントが開催されます。 今春発売予定の新たなフラッグシップ "Trio11 Be" を始め、SMシリーズ/SHAPEシリーズのすべてのモデルが展示されるオープン・リスニング・ブースが設けられるほか、本国フランスより来日するXavier Metzger 氏によるデモンストレーション、さらに、鈴木 Daichi 秀行 氏、飛澤 正人 氏を招いてのトークセッションが行われます。 詳細・お申し込みはこちらから(イベント公式サイト)>>   SMシリーズの新たなフラッグシップ Trio11 Be を発売前に体験 NAMM 2019で発表され、Focal Professional SMシリーズ中過去最大のウーファー口径を備えた新たなリファレンス・スピーカーとしてこの春登場予定のTrio11 Be。全くのゼロから研究開発をスタートし、限りなく自然かつ精密な音声信号の再生を目指すこのTrio11 Beのサウンドを、発売前に国内で初めて体感することができます。 Focal Professional モニタースピーカーを一挙に体験 また、Focal Professional製品ラインナップから、SMシリーズおよびSHAPEシリーズの全機種をスタジオにセットアップ。プレゼンテーションと試聴コーナーを合わせたリスニング・イベントとなっています。ぜひ、制作環境で感じることのできる Focal Professionalのサウンドをお楽しみください。 リスニング・ブースは事前にお申し込みいただければご希望の時間に入退場が可能なオープン・スタジオ形式となります。お時間の許す限り、Focal Professionalが誇る豊富なラインナップを聴き比べることができます。奮ってご参加ください! 卓越した技術・サウンドに触れる〜本国スタッフによるTrio11 Be徹底解説 新たなモデルを発表する度に新たな独自技術を搭載するほど、研究・開発に熱心なメーカーとして知られるFocal。本イベントのために来日する Focal-JMlab社 Xavier Metzger 氏が、新フラッグシップとなる Trio11 Be に搭載された新技術、卓越した音質、パフォーマンス、コンセプトを徹底解説いたします。 さらに、自身のスタジオでFocal Professionalモニタースピーカーを愛用する、鈴木 Daichi 秀行 氏、飛澤 正人 氏をゲストに迎え、モニタースピーカーを選定する際のチェックポイント、選定基準などの貴重なお話しが聞けるセッションを実施します。 Xavier Metzger 氏 鈴木 Daichi 秀行 氏 飛澤 正人 氏   開催概要 日程:2019年 4月 11日(木) 時刻:14:00 〜15:30、16:00 〜17:30(2回開催) 定員:各回20名 会場:サウンドインスタジオ 〒102-0081 東京都千代田区四番町5−6 日テレ四番町ビル1号館6F (最寄り駅:JR総武線 市ヶ谷駅) ご参加方法:事前登録制(無料) 主催:株式会社 メディア・インテグレーション MI事業部 協賛:株式会社 サウンドインスタジオ イベント公式サイト: https://www.minet.jp/contents/event/focal-trio11-event-2019/   詳細・お申し込みはこちらから(イベント公式サイト)>>
Event
2019/04/04

POST NAB2019!! 最新最速レポートセミナー!!〜HDR、IP伝送技術、5G…未来の実現とその先の未来〜

今週末から始まる、世界最大規模の放送機器展 NABSHOW2019。現地でその空気を感じてきたROCK ON PROスタッフが、帰国後にその模様を徹底レポートするセミナーを開催します。すでに弊社WEBレポート記事にあるものから記事には書き切れなかったものまで、NAB2019の内容をたっぷりとご案内させていただきます!! ◎こんな方にオススメ ・業務用機器についての情報をアップデートしたい方 ・最新の技術情報についての知識を深めたい方 ・使用している機器の更新をご検討の方 ・業界のトレンドや今後の方向性について知りたい方 ・世界最大規模の放送機器展の様子を感じたい方 ◎セミナー概要 今週末から始まる世界最大規模の放送機器展 NABSHOW2019を現地視察したROCK ON PROスタッフによる、NAB SHOW 2019徹底レポート・セミナー。   昨年12月についにスタートした4K/8K放送、HDR、IP伝送技術、5Gなど、急速に現実のものとなりつつある様々なテクノロジー。未来として語られてきたこれらのテクノロジーを実現するためのプロダクトが、各メーカーからどのような形で提案されるのか。そして、未来が実現された先の次の「未来の姿」がまた示されたのか…? 例年通りFuture Parkに陣取るNHKは8K/22.2chが実運用になって初の出展、IP伝送関連はCONNECTED MEDIA IPという新しいゾーンに集結。そして、動態展示を行っているIP SHOWCASEも、ST-2110が策定され1年近くがたった今、どのような形になっていたのでしょうか?   最先端のコンセプトが集結するNAB Showから、今年もカッティングエッヂな情報をお届け致します。   ◎リポーター紹介 前田 洋介(ROCK ON PRO)   ROCK ON PRO Product Specialist。レコーディングエンジニア、PAエンジニアの現場経験を活かし、プロダクトスペシャリストとして様々な商品のデモンストレーションを行っている。映画音楽などの現場経験から、映像と音声を繋ぐワークフロー運用改善、現場で培った音の感性、実体験に基づく商品説明、技術解説、システム構築を行っている。   ◎開催要項 場所:Rock oN Shibuya 店頭    東京都渋谷区神南1-8-18 クオリア神南フラッツ1F 日時:4/26(金)17:00-19:00(開場 16:30) 定員:40名 参加費:無料 主催:(株)メディア・インテグレーション ROCK ON PRO事業部 リポーター:前田 洋介(ROCK ON PRO) ◎合わせてチェック!NAB Show 2019現地レポート公開中!! Rock oN Companyウェブサイトでは、ROCK ON PRO 洋介&丹治による現地レポートを随時アップ中です。レポートにお越しの前に、今年のトピックをチェック!気になるポイントは、ぜひセミナー当日にROCK ON PRO 洋介までぶつけてください!! >>NAB2019現地からのリアルタイム・レポート記事はこちらから
Music
2019/03/26

既存Pro Tools | HDX システムを96kHzライブRec.システムにリーズナブルにグレードアップ〜DiGiGrid MGB/MGO + DLI

プラグインメーカー最大手のひとつであるWAVES社とデジタルコンソールの雄DiGiCo社によって開発されたDiGiGrid製品を活用することで、近年主流となりつつある96kHzでのライブコンサートをマルチチャンネルでPro Tools | HDX システムに接続することが可能になります。 コンパクトな筐体に2系統のMADI入出力ポートを備えたMGB/MGO、2系統のDigiLinkポートを備えたわずか1UのDLIを導入するだけで、既にお持ちのHDXカード1枚につき64ch(48kHz/96kHz)のMADI信号をPro Toolsとの間でやり取りすることが可能です。また、既存のDigiLink対応MADIインターフェイスと比較して、導入費用の面でも大きな魅力を備えています。 ◎主な特徴 ・ 既存のPro Tools | HDX システムはそのままに、MADI I/O 機能を追加可能   ・ HDXカード1枚に対して64ch のMADI信号をPro Toolsとやり取り可能   ・ 96kHz時にも64ch分のMADI伝送が可能   ・ 1Gbpsネットワークスイッチを導入することで、手軽にバックアップRec機能を追加   ・ ネットワークオーディオの利点である柔軟な拡張性と冗長性 ◎システム構成例1 システムはMADIとSoundGridのインターフェイスであるMGB/MGO + DigiLinkとSoundGridのインターフェイスであるDLIから成っています。MGB/MGOは単独でPCのネットワーク端子に接続して入出力させることも可能です。また、MGB/MGOは2ポートのMADI端子を搭載しているため、2つのMADIポートを使用して96kHz時でもPro Tools | HDXシステムとの間で最大64Chの入出力が行えます。ライブレコーディングだけでなく、バーチャルリハーサルにも活用可能なシステムを構築可能です。 ◎システム構成例2 ネットワークオーディオ・デバイスであるDiGiGrid導入の最大の利点は、1Gbpsネットワークスイッチと併用することで柔軟性の高い拡張性とリダンダシーを手軽に追加することが可能な点です。画像の例では既存PCを流用することでバックアップ用のDAWを追加しています。無償でダウンロードできるWaves社のTracksLiveを使用すれば、ネイティブ環境で合計128chまでのレコーディングとバーチャル・リハーサルのためのプレイバックが可能なシステムを手軽に構築可能です。 ネットワークを活用してさらなる拡張性と機能性を追加可能 また、このようにDLIを導入したシステムでは、様々なSoundGrid対応インターフェイスをPro Tools HDXシステムに追加することが可能です。モニタリング用のインターフェイスを追加して、収録時の検聴やインプットの追加、ADATやAES/EBU機器へのデジタル入出力、Ethernetケーブルを使用するネットワーク接続を生かし、長距離でも自由なI/Oの構築がフレキシブルに行えます。 また、SoundGrid 対応Serverを追加することで、対応プラグインを外部プロセッサーで動作させることができます。レコーディング時にWavesやSonnoxなどのプラグインのかけ録りを行う、低レイテンシーでプラグインをかけて送出するなど、コンピューターのCPUに負担をかけずにプラグインをかけられるDiGiGridシステムは失敗の許されないライブコンサートの現場に相応しいソリューションと言えるのではないでしょうか。
Tech
2019/03/14

Avid Media Central | Editorial Management ~ますます拡大するデータをどう扱う!? 4K時代のアセット管理法~

効率化のキーはメタデータに眠っている デジタルメディアと呼ばれる画像や映像、音声ファイルには、メタデータと総称される様々なデータが格納されている。そのように設計されたデジタルファイルは検索を効率化し、その後の様々な作業も効率を良くしてくれる。 しかし、私達が日常使用しているパソコンにあるファイルで視認できるメタデータの要素はファイル名だけである。パソコンで開きた いファイルを探し出したいときは、ファイル名を覚えておいて検索するか、もしくは保存場所を記憶しておいたり、作成した日時を控えておいたりと自分の記憶頼りだ。 映像や音声ファイルを格納しているデジタルメディアには、ファイル名の他に、収録時のタイムコードやカメラロール、トラック名、 カラースペース、シーン、テイク等々、それに関連する様々なメタデータが含まれている。しかしこれらのデータは先に触れたように、サーバーやハードディスクに保存されている状態では、ディスクの中にあるただのデータでしかなくなってしまっている。そのため目的のファイルを見つけ出すためには、ファイル名で探すしか方法がないのだ。では収録された大量のデータを誰でも使いやすいように管理するにはどうすればいいのだろうか。 アセット管理でメタデータが本領発揮 Media Composer の操作画面。管理されているメディアのメタデータが表示されている。   ここで持ち上がるのが、アセットマネージメント(管理)である。 一言でいうと、音声や映像などのコンテンツやメタデータの管理を行うということ。管理をするというのは、コンテンツを検索することができ、再利用とプレビューが容易にできることである。そして検索をするときに条件項目としてメタデータを使用することになる。 Media Composer などの映像編集アプリケーションでは、映像・音声ファイルをアプリケーションのプロジェクト内にインポートすると、そのメディアが持つメタデータを細かく表示するビン表示機能がある。Pro Tools のワークスペースの考え方も同様で、ファイルが持つ波形を表示したり、チャンネル数を表示したりとオーディオファイルのメタデータを詳細に表示してくれる。つまり、デジタルメディアのメタデータを活用するには、そういったソフトウェアを介す必要があるとも言える。 撮影がテープやフィルムからディスクでの収録に時代が移り、デジタル時代の副産物として撮影量が増加したという話もよく耳にする。 携帯電話などのデバイスや以前に比べると安価なデジタルカメラで手軽に高画質な写真や動画を撮れることからも、容易に想像ができるのではないだろうか。さらに、4K や RAW での撮影ともなると、それは撮影された素材の長さの問題だけではなく、データ量も HD の何倍にもなってしまう。そうなると編集をする側は大きなディスクやサーバーを用意し、膨大なオリジナルの素材と編集用の素材、完パケフォーマットの素材など、元が同じ素材からできた複数のフォーマットを管理することも必要になってくるだろう。 こういったことからも、番組や映画を制作する上で、何十時間、何百時間と収録された素材を整理し、必要なものをすぐに検索し、編集をするといった工程を構築することこそが、作業の効率化を飛躍的に向上させるものだということが分かってくる。 さらに、編集後の作品の保存(アーカイブ)までを含めて考えると、アセット管理の必要性をもっと身近に考える必要があるだろう。 Editorial Management でここまでできる 映像・音声編集のアセットマネージメントシステムとして、Avid には Media Central(Interplay より名称変更)システムがある。このシステムは 2006 年にリリースされて以来、世界で 1000 サイト以上で使われている。優れた検索機能だけではなく、前述した素材クリップを一元化するための「ダイナミックリンク」機能や「バージョン コントロール」機能なども搭載し、Media Composer でのビデオ編集から Pro Tools へのデータの受け渡しもシーケンスデータからセッションデータへと自動変換するとともに、バージョン管理も自動で行ってくれるのである。 今年の NAB では、「Avid Media Central | Editorial Management」という新しいアセットマネージメントシステムを発表し、今年 6 月に製品として出荷を開始した。これは Media Central を小規模プロダクション向けに改良したもので、サーバーにある素材を一覧することで、チームとしての協調作業をスマートにできるようにするためのツールだ。 このシステムに接続された編集アプリケーション、Avid Media Composer にはサーバーの中のメディアをブラウズするためのメニューが追加され、アプリケーション内から別のアプリケーションを立ち上げることなくサーバーにアクセスでき、表示されたウィンドウにはサーバーにあるメディアが表示され、ウィンドウからドラッグ&ドロップするだけで、すぐに編集を開始することができる。また、作業しているプロジェクト以外のアセットも、サーバー内にある膨大な素材からすばやく素材を探し出すことができ、データを他のエディタと共有しながら作業するのにも適している。 さらにこのブラウザでは、「PhrazeFind」や「ScriptSync」のテクニックも利用でき、さらに音声検索(Phonetic Search)機能も追加されている。「PhrazeFind」や「ScriptSync」は、Media Composer | Ultimate に付属する機能だが、サブスクリプションの Media Composer にオプションでは別で購入もできる。「PhrazeFind」機能とはプロジェクト内のすべてのクリップを自動的に分析し、ダイアログについて音声のインデックスを作成してくれる。「ScriptSync」 は台本(スクリプト)を Media Composer 内にインポートし、プロジェクト内にあるそのテキストと音声ダイアログで自動的に音声インデックスを作成し、クリップを台本のセリフに同期する機能であ る。これらは実際の音声データからもデータを抽出し、アプリケーション内でインデックス用のメタデータを作成してくれる。 また、「Avid Media Central | Editorial Management」にはアシスタントやディレクターが編集前にプレビューをしたり、テイクに関してのコメントやマークを追加することができるツールがバンドルされており、するべき人が責任をもって共同作業を行うことができるように webプラウザベースでこの機能を提供している。 さらにアビッド以外の編集アプリケーションでもこの素材表示ができるように設計することができ、今現在は「Media Central | Panel for Adobe Premiere Pro CC」というオプションがリリースされており、Adobe Premiere Pro のアプリケーション内に素材管理のウィンドウを表示することができるため、Premiere ユーザーともクリップの共有も簡単に行える。このオプションは、SDK が用意されているため、Adobe 以外の他のノンリニア製品とのコラボレーションも大いに期待したい。 アセットマネージメントシステムの構築は、規模が大きすぎて設計の落とし込みが難しい印象を受けるかもしれないが、「Avid Media Central | Editorial Management」は編集作業に焦点を当て、プ ロジェクトに関わる人々がスムーズに素材共有をすることができるシステムである。NEXIS のストレージサーバーとアセット管理のサーバーだけでシンプルに構成されており、その先のワークフローへの足がかりになるシステムと言えるだろう。 *ProceedMagazine2018-2019号より転載
Event
2019/02/26

3/8セミナー開催!!『高品位インテグレート・システムの現在と未来』〜伊藤圭一氏と語る、Avid史上最高MTRX×AoIP/Danteの融合、そしてイマーシブの発展〜

Avid MTRXから始まるAoIP ~ Danteの切り拓く新しいシステム・インテグレーション、そこから生まれる唯一無二の恩恵とは何か。国内外の事例や実演を交えながら、未来の可能性に迫るスペシャルセミナー開催決定! 前半ではAvid史上最高の呼び声高いAvid MTRX最新情報として新しく追加されたオプションにより拡がる世界をお馴染みダニエル・ラヴェル氏と前田洋介によるコンビでお届け。後半の2セクションではKim Studio伊藤圭一 氏、そしてAudinate Japan川北敏樹 氏をお迎えし、インテグレーション・システムの現在地だけでなく、イマーシブオーディオを含めた今後の発展や進化を語ります。大きなサイズのシステムに組み込むためのDante Domain Maneger、そして多彩なDante機器をリリースするFocusriteのご紹介などと合わせ、より深くAoIPが切り拓くソリューションを体感ください。 ◎こんな方にオススメ ・システムソリューション構築へ新たな提案が欲しい方 ・今後のAoIPの発展、イマーシブオーディオの未来を知りたい方 ・AoIP~Danteの最新情報を知りたい方 ・最新のシステムソリューションを知りたい方 ◎伊藤 圭一 氏(Kim Studio) 私たちコンテンツ制作者にとって、制作環境は極めて重要です。合理的かつ高品質な環境がもたらす恩恵には、いかなる努力や才能でもカバーできない、絶大な価値があります。いわば、職人にとっての道具と同じです。そこで重要なことは、信頼性。そして互換性と再現性です。また、VRと共に、イマーシブ・オーディオ全盛期を迎え、マルチ・トラック納品が当たり前となった今、制作過程において、これまで以上の多チャンネル化は、避けられません。そこで私が選択したものは、『Dante』でした。 ◎セミナー概要 17:00-17:30 Avid MTRX最新情報 〜新しく追加されたオプションにより拡がる世界〜 IBC 2018で発表となり、Speaker Processerとして既に出荷が開始されているEQ/Delay機能をモニターセクションに追加するSEQ Option。そして、AoIPへの世界を切り開く128ch IP-Audio Dante Option。SEQ Optionを実際の導入事例をもとにご案内し、さらにはDante Optionが切り拓くMTRXの新しい可能性をご紹介します。 ダニエル・ラヴェル 氏(アビッドテクノロジー株式会社)             前田 洋介(ROCK ON PRO) 17:30-18:15 Danteネットワークオーディオにおける優位性とDomain Managerにいたる進化 Audinate Japan 川北敏樹 氏より、AoIPおよびDanteの基本概念、主要なソフトウェア/ハードウェアについて、そして数あるネットワークオーディオのフォーマットにおけるDante の優位性を解説いただきます。そして 完全なネットワーク管理を実現し、大規模ポスト・プロダクション・システムへの導入も可能にする先進のDante Domain Managerまでを解説します。 川北 敏樹 氏(Audinate Japan) 18:15-19:00 Focusrite RedNetシリーズとDanteネットワークの実例 ここではDanteネットワークと多様なオーディオ・フォーマットを繋ぐFocusrite RedNetシリーズと、国内外での導入事例をご紹介します。さらに2018年に誕生したイマーシブな音響施設Artware hub、その音響コンセプトからプロジェクトを手がけられ、長くFocusrite製品を愛用されている伊藤圭一氏(Kim Studio)と、システム設計に携わった前田洋介(ROCK ON PRO)に、同施設でDanteがネットワークの中核として採用された経緯と運用等について伺います。 伊藤 圭一 氏(Kim Studio)             前田 洋介(ROCK ON PRO)             岡田 裕一(Media Integration) ◎Artware hub 早稲田大学を始め教育機関が集中する東京西早稲田、ここにArtware hubと名付けられた新しいサウンド、音楽の拠点となる施設が誕生した。この施設は、Roland株式会社の創業者であり、グラミー賞テクニカルアワード受賞者、ハリウッドロックウォークの殿堂入りも果たしている故 梯郁太郎氏(公益財団法人 かけはし芸術文化振興財団 名誉顧問)の生涯の夢の一つを現実のものとする「音楽の実験室、様々な音環境、音響を実践できる空間」というコンセプトのもと作られている。   この空間の名称であるArtware hubという名称は梯郁太郎氏の生んだ造語「Artware」がその根本にある。ハードウェア・ソフトウェアだけではなく、人間の感性に根ざしたアート感覚を持った映像、音響機器、そして電子楽器を指す「Artware」、それがつなぐ芸術家の輪、絆、共感を生み出す空間としての「hub」、これが掛け合わされているわけだ。そして、もう一つのキーワードである「共感」を生み出すために、多くの方が集える環境、そのパフォーマンスを共有できる環境として設計が行われた。まさにこの空間は、今までにない音響設備を備え、そのコンセプトに沿った設計によりシステムが構築されている。   関連記事:Artware hub KAKEHASHI MEMORIAL 様 / レジェンドの描いた夢が実現する、全方位型36.8chイマーシブステージ ◎講師紹介 サウンド・プロデューサー&レコーディング・エンジニア 伊藤 圭一 氏(Kim Studio)   変幻自在なサウンド作りゆえ『音の魔術師』の異名を持つ、日本では稀なエンジニア出身のプロデューサー。音響心理学や音響工学をベースに、論理的なアプローチから生み出されるアーティスティックなサウンドは、独創的で唯一無二な世界観を作り出す。   「Number OneではなくOnly One」の発想の元、音と音楽を追求する理想郷を求め、20代半ばで南青山に Kim Studio と(株)ケイ・アイ・エムを設立し、プロジェクト・スタジオの先駆けとなる。内外の音響楽器メーカーの技術顧問を歴任し、MIDI規格、シーケンサー、DAWなどの礎を築くと共に、数々のオリジナル機材や名機を開発するなど、今日の音楽のスタイルを構築した功績は大きい。「アーティストをスターに例えるなら、私はその星を輝かせるための夜空になります」との言葉通り、自分自身はほとんどその存在を表さないプロデュース・スタイルで、映画、テレビ、アニメ、ゲーム、イベント、スポーツ、CM、企業イメージなどあらゆるジャンルで、個性付けにより印象的で長く残る作品を数多く世に送り出し、サウンド・プロデュースした映画の海外音楽賞受賞、TV番組の視聴率で歴代No.1獲得、フィギュア・スケーターの金メダル獲得なども実現している。   一方で、専門誌などへの執筆やセミナー依頼も多数。 “Japan Expo”(仏)、“Hyper Japan”(英)、日本初 “東京コミコン” 統括プロデュースなど、音楽分野にとどまらずワールドワイドに活躍。   株式会社ケイ・アイ・エム:代表取締役 Kim Studio:チーフエンジニア 公益財団法人かけはし芸術文化振興財団:理事 洗足学園音楽大学/大学院:教授   公式ホームページ www.k-i-m.co.jp www.k-i-m.co.jp/itohkeiichi.html 川北 敏樹 氏 (Audinate Japan リージョナル・セールス・マネージャー) 2018年よりオーストラリア Audinate日本支社、開設スタッフとして各メーカー、業界団体とともにDante によるソリューションの普及活動を展開。永年に渡るプロオーディオ業界での業務を通じDante以外のネットワーク・オーディオにも精通。ネットワーク・オーディオのエキスパートとしてDante ネットワークによるフロー改善を提案。 ダニエル・ラヴェル 氏(アビッドテクノロジー株式会社)   1979年6月16日 ニュージーランド、オークランド生まれ 1998年 Music and Audio Institute of New Zealand、Music Production and Audio Technology課程をMerit Passにて卒業 1999-2008年 Auckland AudioにAssistant-Engineerとして入社、その後Head Engineer and Technical Managerとなる。 2008年~ Freelance活動を開始、EngineeringとStudio Integrationを行う。 2009年~ Fairlight Japanに入社、Fairlight Japan Technical Support, Application Development and Testingとして活躍。 2012年~ Avid Technologyに入社、Avid Japan Application Specialistとして活躍の傍らFreelance Engineer and Sound Designerとしても活動を続けている。 前田 洋介(ROCK ON PRO / Product Specialist)   レコーディングエンジニア、PAエンジニアの現場経験を活かしプロダクトスペシャリストとして様々な商品のデモンストレーションを行っている。映画音楽などの現場経験から、映像と音声を繋ぐワークフロー運用改善、現場で培った音の感性、実体験に基づく商品説明、技術解説、システム構築を行っている。 岡田 裕一(Media Integration) 10年近くに渡るニューヨーク滞在を通じ、複数のスタジオでのアシスタントやプロダクションの経験を持つ。数十を超えるメディア・インテグレーション取り扱いブランドすべての問い合わせに日々対応中。 ◎開催概要 日時:2019年3月8日(金)17:00-19:00 定員:50名 参加費用:無料 会場:Avid Space Tokyo 会場住所:東京都港区赤坂2-11-7 ATT新館ビル4F ◎ご注意事項 定員を超えた時点でのご応募の場合は立ち見でのご案内となる場合がございます。 当日ご参加者様向けの駐車場のご用意はございません、公共交通機関でのご来場もしくは周辺のコインパーキングをご利用下さい。
Review
2019/02/20

ビデオ再生の最新ソリューション Video Slave 4 Pro へアップグレード

DAWと同一のマシンで動作し、独自プレイバックエンジンによる安定した動作でDAWと同期したビデオ再生ソリューションを提供するNon-Lethal AppricationのVideo Slave Pro。前バージョンとなるVideo Slave 3 Proは、その機能性と導入障壁の低さで国内でも多くの業務スタジオに導入されて来ました。 昨年末には待望の簡易ビデオ編集機能が追加されたVideo Slave Pro 4がリリースされ、現場でのさらなる活躍が期待されます。新規導入をご検討の方はもちろん、現在Video Slave 3 Proをご使用の方もぜひ最新バージョンへのアップグレードをご検討ください。 Video Slave 3からの変更点 タイムライン Video Slave 3 Pro(以下、VS3)からVideo Slave 4 Pro(以下、VS4)へのアップデートによる変更点の中でもっとも大きなものと言えるのが、プレイリスト方式からタイムライン方式への再生方式の変更です。 プレイリスト方式を採用していたVS3では、ユーザーがインポートしたムービーファイルは自動的にプレイリストに並び、ファイルのオリジナルTC(またはユーザーが設定したスタートTC)に従ってDAWのプレイバックに同期していました。このシンプルな動作方式はユーザーのニーズに十分に応えるものでしたが、増大するビデオエディットへの要望に応えるために、メーカーはVS4でのタイムライン方式採用に踏み切りました。 これによりアプリケーションの見た目や操作性が大きく変更されましたが、却ってDAWやNLEなどその他の制作用アプリケーションと近くなったため、分かりづらさを感じないものとなっています。ムービーの再生タイミングを変更したい場合、VS3ではウィンドウを開いてTC値を入力しなければなりませんでしたが、VS4ではタイムラインにリージョンをドラッグすることでより直感的に再生タイミングを設定することが可能になりました。 さらに、VS4はひとつのプロジェクトの中に複数のタイムラインを持つことができるため、作業内容に応じて別々のタイムラインを使い分けるといった柔軟性も合わせ持っています。 ビデオエディット VS4がタイムライン方式を採用した理由がこのビデオ編集機能の追加です。今回のメジャーアップデートに際して、機能的な面での最大の変更点と言えるでしょう。VFXや色調補正などの高度な編集機能までは備えていませんが、リージョンのカット/トリム/ムーブといった基本的な編集ができるようになったことで、MA作業中に発生したクリップの差し替えなどにもスピーディに対応することが可能になりました。急な変更によってワークフローが停止する時間を、最小限に抑えることができる、まさに待望の追加機能と言えるでしょう。 iLokライセンス対応 また、VS4からはランセンス方式がiLokに変更され、これにより、ライセンスの管理・移行がより便利になりました。特に、様々なスタジオで作業を行う機会の多い個人ユーザーの方々には朗報でしょう。 VS3も使用可能 今回のバージョンアップによって大きな仕様変更を果たしたVS4ですが、DAWのTCと同期したプレイバック/スクラブというメインの機能に変わりはありません。また、使用方法もより直感的になっています。とはいえ、これまでVS3を使用されていたユーザーにとっては使い勝手に多少なりとも違いを感じることは否めません。 しかし、この面からVS4へのアップグレードを躊躇されているユーザーのみなさまもご安心ください。VS4へのアップグレード後も、引き続きVS3を使用することが可能です。VS4ライセンスを所有するユーザーは本国メーカーWEBサイト”My Account”下部から”Video Slave 3.4.455 (reads VS 4 licenses)”をダウンロードすることで、VS4ライセンスで起動するVS3を手に入れることができます。VS4の使用法や設定方法が分からずにワークが止まってしまうような事態を避けるために、バックアップとしてマシンにインストールしておくことが可能です。 その他の特徴 VS4についてのさらに詳細な情報は、下記リンク先からVideo Slave 4 Pro製品ページ(日本語)をご覧ください。 https://pro.miroc.co.jp/brand/non-lethal-applications-video-slave-4-pro/ アップグレードの方法 現在、VS3をご使用中のお客様はアップグレード用ライセンスをご購入いただくことでVS4へのアップグレードが可能です。また、2018年10月16日以降にアクティベーションされたライセンスについては無償アップグレード対象となっている可能性がございますので、まずはROCK ON PROまでご相談ください。 Non-Lethal-Applications Video Slave 4 Pro ◎新規ご購入 販売価格:¥75,384(本体価格:¥69,800) *本製品はダウンロード製品のためパッケージはありません。 *画像はイメージです。 Non-Lethal-Applications Upgrade to Video Slave 4 Pro ◎アップグレード版 販売価格:¥26,784(本体価格:¥24,800) *本製品はダウンロード製品のためパッケージはありません。 *画像はイメージです。
NEWS
2019/02/18

3/8から新価格!! Avid ProTools HDX / MTRXほか要チェック!!

Avidより新価格の情報が飛び込んでまいりました!! 対象となるのは下記にまとめたPro Tools HDX関連、MTRXベースユニット、S6、S6L、そしてVideo関連の製品。3/8(金)より新価格となりますので3/7(木)AM中までにROCK ON PROへいただいたご発注を値上前価格にてご手配となります!! ◎Avid / Audio 新価格情報 ・Pro Tools HDX Core 現行価格:¥401,760(本体価格¥372,000)->新価格:¥471,960(本体価格¥437,000) *お手元の製品と交換するExchangeプランは現状据え置きとなります。 ・Pro Tools HDX Core with Pro Tools | Ultimate Perpetual License NEW 現行価格:¥670,680(本体価格¥621,000)->新価格:¥740,880(本体価格¥686,000) *お手元の製品と交換するExchangeプランは現状価格を据え置きとなります。 ・Pro Tools | MTRX Base unit with MADI and Pro|Mon 現行価格:¥574,560(本体価格¥532,000)->新価格:¥638,280(本体価格¥591,000) *MTRXについてカードほかのオプション類は現状価格を据え置きとなります。 ・S6 / 4~10%上昇 >>>詳細確認はお見積もりにてご依頼ください。<<< ・VENUE | S6L / 6~22%上昇 >>>詳細確認はお見積もりにてご依頼ください。<<< *上記は3/8(金)より適用となります。 *3/7(木)AM中までに弊社までいただいたオーダーを現行価格にてご手配いたします。 *上記以外の製品について現時点で新価格の情報はございません。 *上記は2/18(月)時点での情報となります。 ◎Avid / Video 新価格情報 ◎主な内容を記載:下記の表記は全て税抜となります。 ・NEXIS E2 60TB :¥3,750,000->新価格¥3,830,000 ・NEXIS E2 100TB:¥4,380,000->新価格¥4,470,000 ・NEXIS E4 120TB:¥6,830,000->新価格¥7,030,000 ・NEXIS E4 200TB:¥8,580,000->新価格¥8,840,000 ・NEXIS PRO:¥1,570,000->新価格¥1,650,000(初年度保守付き) ・Artist DNxIQ :¥461,000->新価格¥508,000 ・Artist DNxIQ+MCソフトバンドル:¥579,000->新価格¥638,000 ・Artist DNxIQ+MCソフト(ドングル)バンドル:¥638,000->新価格¥703,000 *その他製品の詳細確認はお問い合わせください。 *上記は3/8(金)より適用となります。 *3/7(木)AM中までに弊社までいただいたオーダーを現行価格にてご手配いたします。 *上記は2/18(月)時点での情報となります。 Audio新価格についてHDXへのExchangeは価格据え置きとなりますが、特に新規導入のHDX Coreは概ね17%ほどの価格アップとその変更幅も大きなものとなっています。先日のテクニカルプレビューでもあったように次バージョンのPro Tools|UltimateではVoice数の拡大など機能更新を予定、まだまだHDXが活躍してくれるシーンは続きそうです。3月まで残りわずかです!ご検討中のお客様はお早めにお問い合わせください!
Media
2019/02/07

Artware hub KAKEHASHI MEMORIAL 様 / レジェンドの描いた夢が実現する、全方位型36.8chイマーシブステージ

早稲田大学を始め教育機関が集中する東京西早稲田、ここにArtware hubと名付けられた新しいサウンド、音楽の拠点となる施設が誕生した。この施設は、Roland株式会社の創業者であり、グラミー賞テクニカルアワード受賞者、ハリウッドロックウォークの殿堂入りも果たしている故 梯郁太郎氏(公益財団法人 かけはし芸術文化振興財団 名誉顧問)の生涯の夢の一つを現実のものとする「音楽の実験室、様々な音環境、音響を実践できる空間」というコンセプトのもと作られている。 この空間の名称であるArtware hubという名称は梯郁太郎氏の生んだ造語「Artware」がその根本にある。ハードウェア・ソフトウェアだけではなく、人間の感性に根ざしたアート感覚を持った映像、音響機器、そして電子楽器を指す「Artware」、それがつなぐ芸術家の輪、絆、共感を生み出す空間としての「hub」、これが掛け合わされているわけだ。そして、もう一つのキーワードである「共感」を生み出すために、多くの方が集える環境、そのパフォーマンスを共有できる環境として設計が行われた。まさにこの空間は、今までにない音響設備を備え、そのコンセプトに沿った設計によりシステムが構築されている。 1:すべて個別に駆動する36.8chのスピーカーシステム まずは、その環境を実現するためにインストールされた36.8chというスピーカーシステムから見ていきたい。壁面に数多く設置されたスピーカーはTANNOY社のAMS-6DCが採用されている。これだけの多チャンネルシステムであると、スピーカーの構造は物理的に同軸構造であることが望ましい。Stereoであれば気にならないツイーターとウーファーの位相差の問題が、スピーカーの本数分の問題となりサウンドチューニングの妨げとなるからである。このスピーカーの選定には10種類以上の機種の聴き比べを行い、自然なサウンドが得られる製品がセレクトされている。音の飛び出し方、サウンドのキャラクターが単品として優れている製品もあったが、個性の強すぎない、あくまでもナチュラルなニュアンスを持った製品ということでセレクトは進められている。 これらのスピーカーを駆動するアンプはTANNOY社と同じグループ企業であるLab.Gruppen D10:4Lが9台採用された。合わせてサブウーファーには同社VSX 10BPを2本抱き合わせて4箇所に合計8本、こちらのアンプにはLab.Gruppen D20:4Lを2台採用。PA関係を仕事とされている方にはすでに当たり前になっているかもしれないが、SR用のスピーカーのほとんどが専用アンプとのマッチングを前提に設計されており、その組み合わせにより本来のサウンドを生み出すからである。このアンプは1Uのスペースで4chのモデルであるためこのような多チャンネルの個別駆動にはベストなセレクトとなっている。 前後の壁面のスピーカー。正面は「田」の字に9本配置されているのがわかる。 そして、皆さんの興味はこのスピーカー配置に集まるのではないだろうか?壁面にはセンターから30度間隔で12本のスピーカーが2レイヤー配置されている。一般に開放する施設ということで、入場者の邪魔にならない位置、具体的には2.5mの高さに下層のスピーカーは取り付けられている。上層は5mの位置となる。さらに写真ではわかりにくいが、天井に設置されたグリッド上のパイプに9本のスピーカーが取り付けられている。この9本は「田」の字の各交点に設置されているとイメージしていただきたい。さらに仮設として正面床面に直置きでのスピーカーも3本あり、正面の壁面に関しても「田」の字の各交点に9本の配置がなされている。 これらの合計36本のスピーカーはすべて個別に駆動するようなシステムとなっている。さらにサブウーファーを天井グリッド内に4箇所設置、設置位置は前後左右の十字に配置し、それぞれ個別駆動が可能となっている。つまり合計36本のスピーカーと8本のサブウーファーがすべて個別に駆動、全体のシステムとしては36.8chのスピーカーシステムである。 天井のスピーカー。空調ダクト等を避けて写真の位置に9本のスピーカーと8本のサブウーファーが設置された。 2:ロスなく長距離伝送するDanteを採用 スピーカー側より順番に機材を見ていきたいが、アンプの直前にはDante-AnalogのコンバーターとしてFocusrite REDNET A16Rが設置されている。これは1Fに設置されている調整室から3Fにあるアンプルームまでの伝送を、最高のクオリティーを保ったまま行うという目的。そして、これだけの数のスピーカーのマネージメントを行うために導入されたYAMAHA MMP-1をベストなコンディションで動作させるためにDanteが採用されている。1Fの調整室から送られた信号は、Danteにより長距離をロスなく伝送されてくる。それをDante-Analogのコンバーターとして最適なクオリティーを提供するFocusrite社の製品によりAnalogでアンプへと接続が行われているということになる。 このDanteの回線に組み込まれたYAMAHA MMP-1は最新のスピーカー・マネージメント・プロセッサーである。1台で32chのスピーカーマネージメントが行える優れた機器で、システムアップに応じて自在に入力信号を各スピーカーに振り分けたりといったことが可能となっているが、Artware hubの36.8chのスピーカーをプロセスするためには2台が必要となった。サブウーファーのチャンネルに関しては、FIRフィルターによるLPFが使えるというのは特筆に値する機能である。この36.8chのスピーカーの調整には1週間の時間を要した。個別のチャンネルのイコライザーによる周波数特性の調整、ディレイによる位相合わせ、音圧の調整、さすがに36.8chともなるとなかなか終わらない。それぞれ隣合うスピーカーとのファンタム音像に関しても聴感でのピーク・ギャップが無いか、サウンドキャラクターが変化しないか、といったチェックを行っている。この調整作業は株式会社SONAの中原氏に依頼を行い実施した。スタジオのようにリスニングポイントに対してガチガチに調整を行うのではなく、リスニングエリアを広めにとれるように調整は行われている。 Dante Networkの入り口にはFocusrite REDNET D64Rが2台用意され、調整室内の基本回線となるMADIからDanteへのコンバートが行われている。ここでMADIは64chあるので1台で済むのでは?と考えられるかもしれないが、Artware hubのシステムはすべて96kHzで動作するように設計されている。そのため、MADI回線は32chの取り扱いとなり、この部分には2台のREDNET D64Rが導入されることとなった。 3:ハイクオリティを誰もが扱える、スペースとしての命題解決 そして、Artware hubのシステムの中核となるAVID MTRX。Pro ToolsともAVID S6Lとも接続されていない「MADI Matrix Router」としてこの製品がインストールされている。このAVID MTRXには5枚のMADI option moduleがインストールされ13系統のMADI IN/OUTが用意されている。システムのシグナルルーティングを行うだけではなく、システムのボリュームコントロールもこのMTRXが行っている。36.8chものチャンネルのボリュームコントロールが行える機器はなかなか存在しない。しかも、最終の出力は96kHzということもあり2系統のMADIにまたがっている。専任のオペレーターがいる利用時は良いが、講演会やVideoの視聴といった簡易的な利用の場合、誰でも手軽に操作ができるハードウェアコントローラーが必須となる。そこでArtware hubのシステムではAVID MTRXに組み合わせてTAC SYSTEM VMC-102をスピーカーコントローラーとして採用している。 TAC SYSTEM VMC-102はそれ自体にMADIを入力し、モニターソースのセレクトを行い、AVID MTRX/NTP/DADもしくはDirectOut ANDIAMOをコントロールし出力制御を行うという製品。しかし、Artware hubではVMC-102にMADIは接続されていない、AVID MTRXコントロール用にEthernetだけが接続されている。通常でのVMC-102は、入力されたMADI信号をモニターソースとしてそれぞれ選択、選択したものがVMC-102内部のモニターバスを経由してMADIの特定のチャンネルから出力される、という仕様になっている。そして、その出力されたMADIが、接続されるMTRX/NTP/DADもしくはDirectOutの内部のパッチの制御とボリュームの制御を行い、スピーカーセレクトとボリューム調整の機能を提供している。 今回は、このパッチの制御とボリュームコントロールの機能だけを抽出したセットアップを行っている。通常であればVMC-102の出力バスをスピーカーアウトのソースとして設定するのだが、ダイレクトにAVID MTRXの物理インプットを選択している。この直接選択では、物理的な入力ポートをまたいだ設定は出来ないため2つのスピーカーアウトを連動する設定を行い、今回の96kHz/36.8chのシステムに対応している。そして、VMC-102のタッチパネルには、ソースセレクトが表示されているように見えるが、実はこのパネルはスピーカーセレクトである。説明がややこしくなってしまったが、このパネルを選択することにより、AVID MTRXの入力を選択しつつ、出力を選択=内部パッチの打ち換え、を行い、その出力のボリュームコントロールを行っているということになる。YAMAHA MMP-1も同じような機能はあるが、2台を連携させてワンアクションでの操作が行えないためVMC-102を使ったシステムアップとなった。 具体的にどのような設定が行われているかというと、マルチチャンネルスピーカーのディスクリート駆動用に40ch入力、40ch出力というモードが一つ。コンソールからのStereo Outを受けるモードが一つ。Video SwitcherからのStereo Outを受けるモード、そして、袖に用意された簡易ミキサーであるYAMAHA TF-Rackからの入力を受けるモード、この4パターンが用意されている。ちなみにVMC-102は6系統のスピーカーセットの設定が可能である。今後入出力のパターンが増えたとしても、36.8chで2パターン分を同時に使っているので、あと1つであればVMC-102のスピーカーセットは残っているため追加設定可能だ。 システム設計を行う立場として、やはり特注の機器を使わずにこのような特殊フォーマットのスピーカー制御が行えるということは特筆に値する機能であると言える。VMC-102はスピーカーセット一つに対して最大64chのアサインが可能だ。極端なことを言えば48kHzドメインで6系統すべてを同期させれば、384chまでのディスクリート環境の制御が可能ということになる。これがAVID MTRXもしくはNTP/DAD社製品との組み合わせにより200万円足らずで実現してしまうVMC-102。新しい魅力を発見といったところである。AVID MTRXには、Utility IN/OUTとしてDirectOut ANDIAMOが接続されている。この入出力はVideo Systemとのやり取り、パッチ盤といったところへの回線の送受信に活用されている。ここも内部での回線の入れ替えが可能なため、柔軟なシステムアップを行うのに一役買っている部分である。 4:36.8chシステムの中核、FLUX:: SPAT Revolution そして、本システムのコアとなるFLUX:: SPAT Revolution。このソフトウェアの利用を前提としてこの36.8chのスピーカーシステムは構築されている。SPAT Revolutionは、空間に自由にスピーカーを配置したRoomと呼ばれる空間の中に入力信号を自由自在に配置し、ルームシュミレートを行うという製品。Artware hubのような、特定のサラウンドフォーマットに縛られないスピーカー配置の空間にとって、なくてはならないミキシングツールである。SPAT Revolutionは、単独のPCとしてこれを外部プロセッサーとして専有するシステム構成となっている。 入出力用にはRME HDSPe-MADI FXを採用した。これにより、64ch@96kHzの入出力を確保している。入力は64ch、それを36.8chのスピーカに振り分ける。SPAT Revolutionにはサブウーファーセンドが無いため、この調整は規定値としてYAMAHA MMP-1で行うか、AVID S6Lからのダイレクトセンドということになる。といっても36chのディスクリートチャンネルへのソースの配置、そして信号の振り分けを行ってくれるSPAT RevolutionはArtware hubにとっての心臓とも言えるプロセッサーだ。執筆時点ではベータバージョンではあるが、将来的にはS6Lからのコントロールも可能となる予定である。数多くのバスセンドを持ち、96kHz動作による音質、音楽制作を行っている制作者が慣れ親しんだプラグインの活用、AVID S6LのセレクトもSPAT Revolutionとともに強いシナジーを持ちArtware hubのシステムの中核を担っている。 FLUX:: SPAT Revolutionに関しての深いご紹介は、ROCK ON PRO Webサイトを参照していただきたい。非常に柔軟性に富んだソフトウェアであり、このような特殊なフォーマットも制約なくこなす優れた製品だ。Artware hubでは、既存のDolby AtmosやAUROといったフォーマットの再生も念頭においている。もちろん、完全な互換というわけにはいかないが、これだけの本数のスピーカーがあればかなり近い状態でのモニタリングも可能である。その場合にもSPAT Revolutionは、スピーカーへのシグナルアサインで活躍することとなる。現状では、既存のImmersive Surroundの再生環境は構築されてないが、これは次のステップとして検討課題に挙がっている事案である。 ◎FLUX:: 関連記事 FLUX:: / ユーザーから受けた刺激が、 開発意欲をエクスパンドする Immersive Audioのキー・プロダクト Flux:: / Spat Revolution 〜ROCK ON PRO REVIEW 5:可動式のS6Lでマルチチャンネルミックス ミキシングコンソールとして導入されたAVID S6Lは、大規模なツアーなどで活躍するフラッグシップコンソールの一つ。コンパクトながら高機能なMixing Engineを備え、96kHzで192chのハンドリング、80chのAux Busを持つ大規模な構成。SPAT Revolutionでのミキシングを考えた際に、Aux Busの数=ソース数となるため非常に重要なポイント。音質とバス数という視点、そして何より前述のSPAT Revolutionをコンソール上からコントロール可能という連携により選択が行われている。そしてこれだけのマルチチャンネル環境である、調整室の中からでは全くミキシングが行えない。そこでS6Lはあえてラックケースに収められ、会場センターのスイートスポットまで移動してのミキシングが可能なように可動式としている。 S6Lには、録音、再生用としてAVID Pro Toolsが接続されている。これは、AVID S6Lの持つ優れた機能の一つであるVirtual Rehearsal機能を活用して行っている。S6Lに入力された信号は、自動的に頭わけでPro Toolsに収録が可能、同様にPro ToolsのPlaybackとInputの切替は、ボタン一つでチャンネル単位で行えるようになっている。マルチトラックで持ち込んだセッションをArtware hubの環境に合わせてミキシングを行ったり、ライブ演奏をSPATを利用してImmersive Soundにしたりとどのようなことも行えるシステムアップとしている。これらのシステムが今後どの様に活用されどのようなArtが生み出されていくのか?それこそが、まさにArtware hubとしての真骨頂である。 AVID S6L はこのように部屋の中央(スピーカー群のセンター位置)まで移動させることが可能。イマーシブミキシング時は音を確認しながら作業が行える。 Artware hubには、音響だけではなく、映像、照明に関しても最新の設備が導入されている。映像の収録は、リモート制御可能な4台の4Kカメラが用意され、個別に4Kでの収録が可能なシステムアップが行われた。4K対応機器を中心にシステムアップが行われ、将来への拡張性を担保したシステムとなっている。音響システムとは、同期の取れる様にLTC/MTCの接続も行われている。照明は、MIDIでの制御に対応し、PCでの事前仕込みの可能な最新の照明卓が導入された。LED照明を中心に少人数でのオペレートで十分な演出が行えるよう配慮されたシステムとなっている。 さまざまなArtistがこのシステムでどのようなサウンドを生み出すのか?実験的な施設でもあるが、観客を入れて多くの人々が同時に新しい音空間を共有できる環境であり、すべてにおいて新しい取り組みとなっている。Roland時代の梯郁太郎氏は早くも1991年にRSS=Roland Sound Spaceという3D Audio Processorを開発リリースしている。その次代を先取りした感性が、今このArtware hubで現実の環境として結実していると思うと感慨深いものがある。 本誌では、これからもArtware hubで生み出されるArtを積極的に取り上げていきたい。また、今回ご紹介したシステム以外にも照明映像関連などで最新の設備が導入されている、これらも順次ご紹介をしたい。最後にはなるがこの設備のコンセプトの中心となった、かけはし芸術文化振興財団専務理事で梯郁太郎氏のご子息である梯郁夫氏、そして同じく理事であるKim Studio伊藤圭一氏の情熱により、この空間、設備が完成したことをお伝えしまとめとしたい。 *ProceedMagazine2018-2019号より転載
Education
2019/01/31

専門学校ESPエンタテインメント福岡 様 / AMS NEVE Genesysで実現する充実のカリキュラム

多くの人材を業界へ輩出するESPミュージックアカデミーが福岡に新たな校舎を新設、レコーディング課の実習室として素晴らしいスタジオが作られた。リズムセクション収録の可能な広いブースと、授業を前提に広く作られたコントロールルーム。そして、そこに導入されたAMS NEVEGenesys。細かい部分までこだわりを持って設計されたそのスタジオをレポートしたい。 1:AMS NEVE Genesysという合理的なセレクト まずは導入されたコンソールの話から始めるが、実は東京・大阪・福岡の各校舎ではそれぞれ異なった機材が導入されている。東京校は2 部屋の実習室があるが、それぞれSSL 4000G+ とSSL 9000が導入されており両方とも大型のアナログコンソールとなる。大阪校も2 部屋の実習室、こちらはSSL AWS948とAVID S6で、アナログコンソールとPro Toolsコントローラーという組み合わせになる。そして今回この福岡校に導入されたのはAMS NEVE Genesysである。ここから読み取れるのは、東京校では最初にアナログコンソールでシグナルフローなどの概念をしっかりと学び、次のステップへというカリキュラム。大阪校では1年目にSSL AWSでアナログコンソールでの実習、2年目はAVID S6で最新環境を体験するという2段構えの想定、福岡校は1 部屋で両方のコンセプトを兼ね備えた実習を行えるAMS NEVE Genesys、と各校とも実に合理的なセレクトが行われていることがわかる。 今回は新校舎ということもありプランニングには1年以上の時間がかけられているのだが、コンソールの選定には多くの候補が検討されたということだ。その中で最後まで残ったのが、今回導入されたAMS NEVE GenesysとAVID S6。学生には現場に出た際に学校で学んだ機材と同じもので作業を行ってほしいという意見もあり、今後のスタンダードとなりうるAVID S6は有力な候補であったが、やはり授業を行うことを前提に考えるとアナログコンソールであるということは外せないという判断にたどり着いたとのこと。ミキシングを教える際に非常に重要なシグナルフロー。デジタルだと柔軟性が高いがゆえにどうしても具体的になっていかないが、アナログコンソールであれば一つ一つのツマミを順に追いかけることで信号がどのような順番で処理が行われているのかがわかる。これは実習を行う上で非常に重要なポイントとして考えているということだ。 今回導入されたAMS NEVE Genesysはチャンネルストリップが16ch実装されたモデル。リズムセクションの収録を考えると16chというのは必須であり、NEVE 製のプリが16ch用意されているこの製品の魅力の一つでもある。残りのフェーダーはDAWコントロールとして働き、インラインコンソールのような使い方も可能。これもマルチトラックレコーディングのフローを教える際には非常に重要なポイントとなる。DAWへ信号を送り、それが戻ってくる(実際には、DAW内部で最終SUMはされるが)という感覚はこのクラスの製品でないと直感的に理解することは難しいのではないだろうか。 2:コントロールされた音響設計と200Vでの駆動 レコーダーとしてはAVID Pro Tools HDXが導入され、HD I/Oが2台接続、AD/DAは24ch が用意される。ここに関しては基本を知るという教育の現場であるためベーシックな構成が選択された。Pro Toolsのオペレート用のデスクは、Erogotronのカートが導入されている。このカートは医療現場用に設計されているために非常に作りもよく、耐久性も高い製品。授業の形態に応じてどこでも操作のできる環境が作り上げられている。ブースはリズムセクションが入れる十分な広さを持った空間で、アンプ類、ドラムセットなども用意された贅沢な空間となっている。楽器類もエントリークラスのものではなく、しっかりとした定番の機種が揃っているあたりにこだわりが感じられる。また、ブースとコントロールルームをつなぐ前室にもコネクターパネルが用意され、ボーカルブースや、アンプブースとしても使えるように工夫が行われている。 コントロールルーム、ブースなどは日本音響エンジニアリングによる音響設計で、しっかりとした遮音とコントロールされた響きにより充実した録音実習が行える空間となっている。ドラムが設置されている部分には、木のストライプやレンガ風塗り壁にしデッドになり過ぎず、自然な響きが得られるようになっていたり、コントロールルームとの間は大きな窓が開き、授業の際に十分な視界を確保することができる、といったように少し現場を見るだけでも考え抜かれた設計であることがわかる。さらに、ここでは音質にこだわり200Vでの駆動を行っているということだ。学校であるということを考えると必要十分以上な設計かもしれないが、本当に良い音を実習の段階から知ることができるのは、卒業して現場に出たときに必ず武器となるはずである。良い音を知らなければ、良い音は作れないのだから。 福岡の地に誕生した充実のスタジオ。ここから巣立つ学生の皆さんがどのような活躍をしていくのか非常に楽しみである。 右: 教務部 音楽アーティスト科 吉田雅史氏 中: サウンドクリエイターコース講師 大崎隼人氏 左: ROCK ON PRO 岡田詞郎 *ProceedMagazine2018-2019号より転載
Event
2019/01/23

Avid Creative Summit Osaka 2019 〜いま向かい合う、次世代ワークへのフェイズシフト。〜

いま向かい合う、次世代ワークへのフェイズシフト。 音響、映像、ネットワーク、さまざまなメディアを取り巻く環境が日進月歩で進化していくいま、その制作については常に一歩先の感覚と確かな情報が求められています。Avidの「いま」、そしてクリエイターの「未来」を明らかにする今回のAVID CREATIVE SUMMIT in Osakaでは、最新のゲームサウンドとストリーミング配信に対するアプローチ、身近な製品が多数登場し具体化されてきたイマーシブ制作、導入が進み新たなシステムのコアとして活躍するAvid MTRXの実際など、いまクリエイターが向かい合う次世代ワークの未来像を提起、そのフェイズシフトを描くための最新情報をお届けします。そのほかNAMM 2019での情報も最新最速でお届け、2019年の制作をリードするインフォメーションを満載したAVID CREATIVE SUMMIT in Osakaへ、ぜひお越しください!! ◎セミナーのご案内 【1st session】 14:00~14:45 ゲームクリエイターが紐解くマスタリングアプローチ ゲームクリエイターが紐解くマスタリングアプローチ 〜最新作Devil May Cry 5におけるサウンドメイク、そしてストリーム配信向けのマスタリングアプローチ〜 ゲームサウンドを中心に様々な分野で活躍される株式会社カプコン 瀧本氏を講師に迎え、発売を控えた最新作 Devil May Cry 5のサウンドを先取り!! 実際にLAでレコーディングされた楽曲についてのレコーディングノウハウやゲーム向けクアッドミックス作成アプローチ、そしてストリーム配信向けのマスタリングアプローチを解説。新しい切り口でPro Toolsの活用術を解説いたします。今ここでしか知ることのできない情報が満載です!! 講師: 株式会社カプコン サウンドプロダクション室 シニアサウンドエンジニア 瀧本 和也氏   1992 年、東京のポスプロスタジオ業務に就き、放送、映画等のミキシングを経験後、1997 年にカプコンに入社。入社後はバイオシリーズ、モンスターハンターシリーズ等、カプコンのほぼ総てのタイトルに関わり、カットシーンのミキシング、楽曲のレコーディング、ミキシング等を担当。また、ゲーム音響制作現場のシグナルリファレンス策定や、現場環境の整備、ゲームの発音に関するミキシングの視点からのアイデアを制作者と議論し、クオリティアップの下支えを行っている。近年は、「Biohazard7」でゲーム全体のインタラクティブミックスを担当し、1月25日に発売されたばかりの「Biohazard RE:2」ではカットシーンのオーディオディレクションを手がけるなど、サウンドエンジニアという仕事の幅を広げて、より深くゲーム制作に関わっている。   時間:14:00~14:45 定員:50名 【2nd session】 15:00~15:45 Pro Tools のいまを知る、NAMM2019から最新情報ハンズオン!! Pro Tools のいまを知る、NAMM2019から最新情報ハンズオン!! 〜最新最速!! NAMM2019リリース情報を大阪で体験!!〜 NAMM2019にて発表された新機能を大阪で体験!! 最新最速の情報をお届けいたします。2018年はPro Tools | Ultimateほか名称も新たにされバージョンネームも改訂、トラックプリセット/プレイリスト機能の強化、Plugsound Avid Editionの提供など、音楽制作やポストプロダクションでの様々なニーズを網羅し進化し続けるPro Tools。NAMM 2019ではいかなる情報がもたらされるのか、どの様な新機能が搭載されているのか、その全貌をAvid Technology ダニエル ラヴェル 氏より解説いただきます、ぜひ会場にてご確認ください。 講師: Avid Technology ダニエル ラヴェル 氏 時間:15:00~15:45 定員:50名 【3rd session】 16:00~17:00 Pro Toolsとプラグインで魅せる、イマーシブ・オーディオの世界 DSpatial / Reality Flux:: / SPAT Revolution Pro Toolsとプラグインで魅せる、イマーシブ・オーディオの世界 〜DSpatial Reality / Flux:: SPAT Revolution、Pro Toolsで織りなす現在進行形の立体音響表現〜 音響制作においてグローバルなトピックスとなっているイマーシブ・オーディオ。各ソフトウェアがプラグイン対応となり、その制作も身近な存在へとなっています。独自の物理モデリング技術による、イマーシブ・オーディオ制作をPro Tools上で容易に実現するDSpatial / RealityとIRCAMの音響と空間認識の研究成果と長年の経験をベースに開発されたFlux:: / SPAT Revolutionを通して、Pro Toolsで実現するイマーシブ・オーディオのいまを紐解いていきます。 ゲスト 株式会社アイネックス 制作技術部 制作技術課 セクションチーフ 和三 晃章 氏 解説: 株式会社フォーミュラ・オーディオ 小倉 孝司 氏 株式会社メディア・インテグレーション 山口 哲 氏 進行: ROCK ON PRO Product Specialist 前田 洋介 時間:16:00~17:00 定員:50名 【4th session】 17:15~18:00 ワークフローが進化する!! Avid MTRXが実現した制作現場を知る ワークフローが進化する!! Avid MTRXが実現した制作現場を知る 〜DanteネットワークからSPQカードの活用まで、拡大するAvid MTRXの最新事例〜 DAD時代から定評のある確かなサウンド、そしてDADmanによる1500マトリクスのルーティング、Danteネットワークの構築など、柔軟かつクオリティあるシステムアップを実現するために、新たな制作のコアとしてAvid MTRXの現場導入が進んでいます。弊社刊行のProceedMagazineでもご紹介している通り、36.8chのステージを擁するArtware hub様では約400ch@96kHzをハンドリングする中枢を担い、松竹映像センター様ではDual体制でのMTRXを導入してそのシステムを支えています。さらに最新のSPQ Speaker Processing CardではDolby Atmosなどの制作における適切な音場構築を可能にしMTRXの持つ可能性はますます拡大。ここではAvid MTRXで実現した最新のシステムアップを紐解いていきます。 講師: ROCK ON PRO Product Specialist 前田 洋介 時間:17:15~18:00 定員:50名 【Meet the Future!! 懇親会】 18:15~19:15 充実のセミナーのあとは、その熱気のままにご来場のみなさまと懇親会で大いに語り合えればと考えております。関西地区の皆様のつながりを深める場として是非ともご参加ください!!事前登録不要でご自由にご参加いただけます!! ◎募集要項 日時 2019年2月15日(金) 13:30開場・14:00スタート 会場 梅田センタービル 31F ホワイトホール 〒530-0015 大阪府大阪市北区中崎西2-4-12 梅田センタービルHPはこちらから>> 会場MAP PDF ucb_map_2018 定員: 各回50名様(先着お申し込み順) ◎1st Session 14:00~ 50名 ◎2nd Session 15:00~ 50名 ◎3nd Session 16:00~ 50名 ◎4th Session 17:15~ 50名 参加費用:無料 ◎ご注意事項 ※複数セッションへのお申し込みも可能です、お申し込みフォームにて参加ご希望のセッションをご選択下さい。 ※定員を超えた時点でのご応募の場合は立ち見でのご案内となる場合がございます。 ※当日ご参加者様向けの駐車場のご用意はございません、公共交通機関でのご来場もしくは周辺のコインパーキングをご利用下さい。 主催:(株)メディア・インテグレーション ROCK ON PRO事業部 お問い合わせ先:ROCK ON PRO Umeda 06-6131-3078
Broadcast
2019/01/16

株式会社毎日放送 様 / 入念な検討で実現した2日間でのコンソール更新

大阪駅北側に位置する茶屋町に社屋を構える株式会社毎日放送。その社屋の4階にあるMAコンソールの更新工事が行われた。長年に渡り活躍をしてきたAMS NEVE MMC から、次の時代を睨んだAVID S6 + MTRXという最新の機材へと更新が行われている。 1:AVID S6 の構成をどう考えたか なぜ、コンソールであるAMS NEVE MMCからコントローラーであるAVID S6へと舵を切ったのか?この点からレポートを始めるが、更新が行われた同社屋の7Fにあるもう一つのMAルームでAVID ICON D-Controlを使っていたということが一つの理由。すでにDAWとしてPro Toolsをメインに作業を行っているということで、AVID D-Controlの持つ専用コントローラーとしての完成度の高さはすでに実感済み。その作業効率の良さは十分に理解していた中で、もう一部屋の更新に際しては、Pro Toolsと親和性の高いAVID S6、もしくはS3という候補しか残らなかったということ。そのS3についてはもともとのコンソールが24フェーダーだったということもありスペック的に選択肢から外れ、必然的にAVID S6の構成をどうするかという一点に検討は集中することとなった。なかでも事前のデモンストレーションの段階から、AVID S6の武器であるVisual Feedbackの中心とも言えるDisplayモジュールに注目。Pro Toolsのトラック上を流れる波形データを表示できるという機能は、まさにAVID D-Controlから大きくブラッシュアップされている優れた点だと認識いただいた。まさに、設計者の意図とユーザーのニーズが噛み合った素晴らしいポイントと言える。 Displayモジュール導入、そしてフェーダー数はそれまでのAMS NEVE MMCと同等の24フェーダーということが決まり、次の懸案事項はノブの数。AVID D-Controlではフェーダー操作が中心で、あまりエンコーダーを触っての作業を行ってこなかったということもあり、ここは5-Knobという構成に決まった。この5-Knobに決まったもう一つの理由としては、5-knobの一番奥のエンコーダーはやはり座って操作することを考えると遠い、小柄な女性スタッフでも十分に全ての操作を座ったまま行えるべきだ、という判断もあったということだ。エルゴノミクス・デザインをキーワードのひとつとして設計されたコンパクトなAVID S6だが、すべてを手の届く範囲にと考えるとやはり5-Knobのほうに軍配が上がるということになる。 2:設置の当日まで悩んだレイアウト モジュールのレイアウトに関しては、設置の当日まで担当の田中氏を悩ませることとなる。Producer Deskと呼ばれるPC Display / Keyboardを設置するスペース、そしてセンターセクションをどこに配置をするのか?ミキシングの際にはフェーダーがセンターに欲しいが、一番時間のかかる編集時にはPC Keyboardがセンターがいい。これを両立することは物理的に難しいため試行錯誤の上、写真に見られるようなモジュールのレイアウトとなっている。 工期が短いということで驚かれた方もいるかもしれないが、AMS NEVE MMCの撤去からシステムのセットアップまで含め、実際に2日間で工事を行っている。もちろん、Pro ToolsのIO関連などの更新は最小限ではあるが、スタジオの中心機器とも言えるコンソールの更新がこの時間内で行えたのは、AVID S6がコントローラーであるということに尽きる。既存のケーブル類を撤去した後に配線をする分量が非常に少なく済むため、このような工事も行えるということだ。そして、配線関係がシンプルになった部分を補うAVID MTRX とS6によるモニターコントロールセクション。複雑な制御を行っているが、AVID MTRX単体でモニターの切替を柔軟に行っている。ソフトウェア上の設定で完結出来るため、効率の良い更新工事が行えたことにも直結している。 3:MTRX のモニターセクションと高い解像度 もう一つの更新ポイントであるAVID MTRXの導入。この部分に関してはAVID S6との連携により、従来のコンソールのマスターセクションを置き換えることができるEuConによるコントロール機能をフル活用いただいている。柔軟な構築が可能なMTRXのモニターセクション。従来このMAルームで行われていた5.1chのサラウンドから、写真にも見えているDOLBY ATMOSに対応した作業など、未来を見据えた実験的な作業を行えるように準備が進められている。もちろん、放送波にDOLBY ATMOSが乗るということは近い将来では考えられないが、これからの放送局のあり方として配信をベースにしたコンテンツの販売などを考えれば、電波だけを考えるのではなく、新しい技術にニーズがあるのであれば積極的にチャレンジしたいということ。それに対して機器の更新なしに対応のできるMTRXはまさにベストチョイスであったということだ。 そして、MTRX にAD/DAを更新したことで音質が向上したのがはっきりと分かるという。取材時点ではブースの更新前ということでADに関しては試されていない状況ではあったが、DAに関してはこれまで使用してきたAVID HD I/Oに比べて明らかな音質向上を実感しているということだ。音質の傾向はクリアで、解像度の高いサウンド。7階のスタジオにあるHD I/OとRL901のほうがスピーカーの性能を考えても上位であることは間違いないのだが、DAでこれまで音質が向上するのは驚きだということだ。特に解像度の高さは誰にでもわかるレベルで向上をしているというコメントをいただいている。 これから、DOLBY ATMOS をはじめとしたイマーシブ・サウンドにも挑戦したいという田中氏。今後、このスタジオからどのような作品が生み出されていくのだろうか、放送局という場から生み出されるイマーシブ・サウンドにもぜひ注目をしていきたい。 株式会社 毎日放送 制作技術局 制作技術部  音声担当 田中 聖二 氏 *ProceedMagazine2018-2019号より転載
Education
2019/01/09

京都造形芸術大学 様 / キャラクターの成立を学ぶMA 実習環境

京都市街の中でも屈指の観光地である東山の北、銀閣寺の近くにキャンパスを構える京都造形芸術大学。東山三十六峰の一つ、瓜生山の裾野に白川通りから斜面に校舎が立ち並んでいるのが特徴的。美術大学の中でも特徴的な学科が揃っており、マンガ学科、空間演出デザイン学科、文芸表現学科、こども芸術学科、歴史遺産学科など独自の学科が並ぶ。そのなかで今回AVID S6 を導入いただいたのはキャラクターデザイン学科である。どのようにAVID S6 そして、AVID Pro Tools が講義の中で活用されているのか、そのような視点も含めご紹介したい。 1:水平設置されたAVID S6 今回導入いただいたAVID S6 は24 フェーダーのモデル。それまで活躍していたAVID ICON D-Control 16 フェーダーモデルからのリプレイスとなる。そのリプレイスに伴い、AVID HD I/O からAVID MTRX への更新も同時に行われている。通常のICON からのリプレイスでは、それまで使用していたAVID X-MON(モニターコントロールユニット)はそのまま継続されるケースが多いのだが、今回は最新の設備へと積極的に更新を行っていただいた。 音質の向上、そしてモニターコントロール部分におけるAVID S6 との統合と、次世代の制作環境を見据えたシステムアップとなっている。同時に映像の再生をそれまでのVideo Satellite システムから、Video Slave へと変更をしている。このあとに活用されている実習などをご紹介するが、シンプルな作業ながら様々なファイルの受け入れが必要となっているため、より柔軟性の高いVideo Slave へと変更がなされている。 システムとしては、非常にシンプルにPro Tools HDX システムにAudio I/O としてAVID MTRX が用意された構成。そこにAVID S6 が組み合わされている。ただし、それを設置する机は特注のデスクが用意され、通常では奥に向かって高くなる傾斜のついたS6 の盤面が水平になるように工夫がなされている。AVID S6 のシャーシがきれいに収まるようにかなり工夫が行われたデスクである。これにより、非常にスッキリとした形状が実現できている。もともとサイズのコンパクトなAVID S6 があたかも机にビルトインされているように見えるなかなか特徴的な仕様となっている。 2:キャラクターに生命を宿すMA 実習 ブース等の内装に関しての更新は行われていないが、奥に広い4 名程度のアフレコが行える広さを持った空間が用意されているのが特徴となる。これは、このキャラクターデザイン学科の実習には無くてはならない広さであり、実習の内容と密接な関わりを持ったものである。キャラクターデザイン学科は、その名の通りアニメーションなどのキャラクターを生み出すことを学ぶ学科である。描き出されたキャラクターは、アイコンとしての存在は確立されるものだが、動画でキャラクターを活かすとなるとボイスが必須となる。声を吹き込むことで初めてキャラクターに生命が注ぎ込まれると言っても過言ではない。 そのため、キャラクターに対してボイスを吹き込む、動画(アニメーションが中心)に対して音声(ボイスだけではなく音楽、効果音なども含め)を加えるMA 作業を行うことになる。そのような実習を行うための空間としてこの教室が存在している。高学年時の選択制の授業のための実習室ということだが、音と映像のコラボレーションの重要性、そしてそれを体感することでの相乗効果など様々なメリットを得るための実践的な授業が行われている。もちろん、卒業制作などの制作物の仕上げとして音声を加えるなど、授業を選択していない学生の作品制作にも活用されているということだ。 ご承知のように、アニメーションは映像が出来上がった時点では、一切の音のない視覚だけの世界である。そこに生命を吹き込み、動きを生み出すのは音響の仕事となる。試しに初めて見るアニメを無音で見てみてほしい。過去に見たことがあるアニメだと、キャラクターの声を覚えてしまっているので向いていない、ドラえもんの映像を見てその声を思い出せない方はいないだろう。はじめてのキャラクターに出会ったときにどのような声でしゃべるのか?これは、キャラクターの設定として非常に重要な要素である。同じ絵柄であったとしても、声色一つで全く別のキャラクターになってしまうからだ。 つまり、絵を書くだけではなくどのようにキャラクターが成立していくのか?そういった部分にまで踏み込んで学ぶこと、それが大学のキャラクターデザイン学科としての教育であり、しかもそれが最新の機材を活用して行われている。ちなみに京都造形芸術大学には、この設備以外にも映画学科が持つ映画用の音声制作設備があるということだ。 アニメーション関係では、卒業生に幾原邦彦(セーラームーンR、少女革命ウテナなど)、山田尚子(けいおん!、聲の形)といった素晴らしい才能が揃う。これからも日本のアニメーションを牽引する逸材がこの現場から登場していくことになるだろう。 京都造形芸術大学 村上聡先生、田口雅敏先生 *ProceedMagazine2018-2019号より転載
Tech
2018/12/25

avexR studioが創り出す、新たなコンテンツのカタチ 〜Dolby Atmosでライブ配信されたa-nationの熱狂〜

2017年12月、東京・南青山にエイベックス新社屋がオープンされた。その中に、常に時代の最先端を求めるエイベックスならではのMAスタジオ「avexR studio」がある。今回はDolby Atmos対応スタジオとして設計されたこのavexR studioと、8月に味の素スタジアムで行われた「a-nation 2018 Supported by dTV & dTVチャンネル」東京公演でのDolby Atmosライブ配信という取り組みをご紹介したい。お話を伺ったのはエイベックス・エンタテインメント株式会社にて映像制作に関する統括、ならびにCEO直轄本部にて主にR&Dや新規開発案件を担当している岡田 康弘氏。スタジアムの熱気を空気感までそのままサラウンド配信するという、新たなコンテンツのあり方をどうマネジメントしたのか掘り起こしていきたい。 インハウスのXR制作ラボ 27年というキャリアの中で様々な業務に携わってきた岡田氏。その多岐にわたる「様々」ぶりを端的に感じさせるのが現在の肩書きで、なんと「映像プロデューサー兼デジタル・ディレクター兼MAエンジニア」と称しているそうだ。これもそのキャリアの成り立ちを伺うとよくわかる。1994年といえばようやくYahooが登場し、Windowsも95以前、Macで言えばPower Macintoshが発売された年だが、このITデジタルの黎明期に音楽ディレクターであるにもかかわらず、当時では珍しいデジタル担当(WEB制作)をしていたそうである。「当時の仲間からは「ハッカー岡田」というありがたいあだ名を頂戴しました(笑)。」とのことだが、この当時の世の中を思い返せばそれも頷ける。 また、初めてのマルチチャンネル(トラック)での業務は、THE STAR CLUBのアルバム「異邦人」(1994)だという。当時のMTRはもちろん、SONYのPCM3324や3348。当時の音楽スタジオの主流は3348に加え、SSL4000シリーズや9000シリーズのアナログコンソールという組み合わせだった。エンジニアのほかにもA&R、原盤制作、編曲、洋楽REPなどに携わるだけでなく、2011年には新たに立ち上がったデジタル部署においてネット配信やアプリ・WEB制作にも関わる。そして2015年からは従来の映像制作セクションと統合された現部署にて、デジタルと映像が融合されたコンテンツを制作、直近ではDolby Atmos シアターで本編上映前に流れるCMも制作している。と、ここまでくれば冒頭の多岐にわたる肩書きも納得となるのではないだろうか。その岡田氏が必要としたMAスタジオがavexR studioである、類を見ない特別なスペースになっていることは想像に難くない。 エイベックス・エンタテインメント株式会社 レーベル事業本部 企画開発グループ 映像制作ユニット マネージャー 岡田康弘 氏 まず、avexR studioの名称だが、これはコンセプトであるVR・AR等を総称したXRとエイベックスが掛け合わされたものだそうだ。dTVのVR専用アプリdTV VRでのコンテンツ配信が特に音楽分野での3DVRとして好評であったこと。またこれが「エイベックスの先進的な取り組みとして」社外にも評価されたほか、組立式の簡易VRゴーグルをCDとセットで販売した「スマプラVR」との関わりもあり、インハウスのXR制作ラボ的な施設を作ろうという流れが社内にできた。構想当初の段階では「5.1chは視聴ができるシステム」をイメージしており、マルチチャンネル編集は付加的要素だったそうだが、その後に「a-nation 2018 Supported by dTV & dTVチャンネル」でのDolby Atmos配信が決まり、スタジオ構想は7.2.4chのDolby Atmos対応スタジオへと拡大。そして完成したのがこのavexR studioである。 MTRXがハンドリングするモニターシステム avexR studioではコンテンツにあわせて、Stereo、5.1chや7.1chなどのサラウンド、5.1.4chや7.1.4chなどのマルチチャンネルの編集が行われるが、それを可能にしているのがGenelec 8350Aと8340A、7360Aで構成される7.2.4chのスピーカーシステムと、モニターコントロールとなるPro|Mon 2である。メインシステムであるPro Toolsのインターフェイスとして導入されているAvid|MTRXでは、マトリクスルーティングを司るDADmanと、さらにモニターコントロールとして機能するPro|Monを活用しているが、このスタジオはレコーディングスタジオではなくMAがメイン。かつ各種のマルチチャンネルのミックスを行うというスタジオの特性から、プロファイルを読み込むことで瞬時にフォーマット変更やパッチ変更が行われる仕様のDADmanおよびPro|Monは様々なコンテンツを制作するにあたり非常に重要な役割を担っている。こちらののように卓がないスタジオのモニター・セクションとしてはこの機能は秀逸であるという事に尽きる。 今回、MTRXには8ch Mic HAを搭載したMic/Line Prostine ADカードと、Line入力のみのLine Prostine ADカードがそれぞれ1枚づつ搭載されており、Head Ampとしても利用可能なセッティングにしている。ほかにもMic HAはPro|MonでのTB マイク回線HAとしても活用されている。さらに、Neve 1073DPA、XLogic  Alpha VHD PREとUniversal Audio 1176LN、TUBE-TECH CL1Bが手元に用意されており、アウトボードもパッチで自由に組み合わせることができる。 16ch分のDAカードは、Pro|Mon 2で設定したモニターアウトが各Genelecスピーカーへと接続されているほか、Boothへのモニター回線としても使用されている。Avid|MTRXを選択した理由の一つとして拡張性が高いことも挙げられており、近い将来はDanteモジュールを追加して、このMAスタジオに併設されている撮影スタジオと連携した多チャンネル収録の対応や、Dolby RMUへの対応も検討しているそうだ。 Nugen Audioの創意された活用 Pro Toolsとともに重宝されているのが、Nugen AudioのHalo Upmix & 3D Immersive Extensionだ。サラウンドミックスには欠かせないHalo Upmixに、さらに垂直方向への音の展開を可能にする3D Immersive Extensionを加えたプラグインは、Dolby Atmosのような立体音響では欠かせないツールとなっており、このスタジオでも欠かせないツールの一つとなっている。 実際の使用方法は、セッション上でステレオ音源をHalo Upmixにて展開し、各チャンネルのアウトプットをAUXトラックで受け、ミックス画面上で各チャンネルの微調整を行なっている。ここで注目したいのが、天井に設置された4つのスピーカーだ。Pro Toolsでは最大7.1.2chまでに対応しているが、垂直方向へは2chまでしか対応していない。そこで、Stsereo to 7.1.2 フォーマットで呼び出したHalo Upmixを画面上で5.1.4へ切り替え、そうすることでHalo Upmix上では5.1.4chフォーマットで展開されることになる。なお、Pro Toolsでは5.1.4chのフォーマットはないため、7.1.2chを単なる10chのバスとして扱い、スタジオで展開するセッションではそれぞれをわかりやすくするため、各チャンネルをモノラルAUXトラックで受けている。 GENELEC DSPで整えられた音場設計 スタジオを設計するにあたり、数多くのこだわりが散りばめられているが、スピーカー個々を含む音場設計に関してはさらに入念な設計がなされている。メインスピーカーとしてチョイスしたのはオレンジにカラーリングされたGENELECの8350Aシリーズ。そのオレンジ色にカラーリングされた8350Aをミッドレイヤーで7発設置。天井にはハイトスピーカーとして8340Aを配置、こちらは天井色に合わせてグレーがチョイスされた。極限までデッドな環境にルームチューニングされている点と、映画等のミックスを踏まえてサブウーファー7360AをLRで設置したこともこだわりの一つである。なお、これらGENELECスピーカーは全てGLM ソフトウェアでの補正、制御がかけられている。また、GENELECとは別にステレオスピーカーとしてFocal Solo6も別に用意されている。現在のミッドレイヤーは7chで構成されているが、さらにチャンネル数が増えたフォーマットも対応できるように設計されている。増設したスピーカーの位置を角度がわかるようにあえて天板で切換を設けて、スピーカーポジションがわかるようになっているため、今後チャンネル数が増えても対応できる仕組みだ。 このように工夫されたポイントは他にもある。スタジオ内で使用する電源ボックスは鋳物で作られているが、これは鋳物にすることで重量が増し、電源ボックスの振動を抑える狙いから。さらに電源ボックスまでのケーブルも床から浮かせるなど、細部にまで音質の追求がされている。そして、黒で統一されたナレーションブース。正面に設置されたテレビモニターは、Pro Toolsのビデオ出力が映る設計となっている。右手にはブース窓が設けられ、コントロールルームとのコンタクトがとれる設計だ。モニターシステムは2種類用意されており、カフシステムとキューボックスから選ぶことが可能。もちろん、モニターシステムへの音声アサインは前述の通り、DADmanのモニターコントロールを介して行われる。 また、MAスタジオとしては非常に珍しいクリアカムシステムも常設。こちらはナレーションブースとのコミュニケーション用途ではなく、MAスタジオの横に併設されている撮影スタジオとのコミュニケーションとして用意されている。現在ではトランクラインが数チャンネル用意されており、マイク数本ならMA室での収録も可能となっている。その他にもこのフロアにはオフライン編集室も併設されている。 MAブース 編集室 撮影スタジオ Dolby Atmos Mixのライブ配信という初モノ avexR studioの構想を拡げた今年のa-nationは大阪と東京で行われた4日間の公演がDolby Atmos Mixにてライブ配信された。「Dolbyのスタッフも、野外フェスでのDolby Atmos Mixは初めてと言っており、マイキングも含めて全てが初めての経験でした。」と岡田氏が語るように、今回のa-nationは「誰もやっていないなにか初モノを」というコンセプトのもと未だかつてない斬新な企画が行われていた。 「毎年、a-nationのキックオフ会議では「なにか誰もやってない初モノをやりたいね!」という話題が出ます。今では当たり前になった映像サブスクリプションサービスでの音楽ライブの生配信もdTVでのa-nation(2015年)が初めてでしたし、前にも記したdTV VR(2016年)も「ライブの生ステージの花道のポップアップからVRカメラが突然出てくる」なんて狂気の沙汰(笑)は、当社でなければ思いつきませんし実行しないと思います。」 岡田氏の言葉通りだが、実際、2015年から始まったリアルタイム配信は、翌年になるとVRへとフォーマットを展開し、さらに「何か誰もやっていない初モノ」となるDolby Atmos Mixのライブ配信へと発展していくひとつの導線だったように見える。 会場全体に配置されたアンビエントマイク それでは、Dolby Atmos Mixのライブ配信がどのように行われたかを見ていきたい。まず、会場にはアリーナ席を取り囲むように16本のアンビエントマイクが設置された。アンビエントマイクのミックスにおいて、Haloとのバランスが非常に重要だったそうだ。今回の会場でのポイントを伺った。 「アンビエントマイクの配置で苦労したのは、高さと反射です。高さに関してはDolby Atmosの肝でもあるので、効果的なマイクの高さと指向を見つけるのが大変でした。反射に関してはスタジアム背面の反射音はリバーヴの深度の可変で調整しやすいのですが、マルチチャンネルは立体的であるため、音の反射の戻りが一定でなく位相のズレが激しいのが難点でした。具体的には上手右側には大きい電光掲示板があるけど、下手左側は普通の観客席だったりと。」 特にDelayの調整はバンドごとに調整が必要だったそうで、そういった意味でもHalo Upmixを展開した5.1.4のマルチアウトは活用されていた。会場のアンビエンスは遅れて届くため、Halo Upmixでプロセスされたマルチアウトチャンネルの方でDelayをかけているのだが、チャンネルによってはDelayを多めにかけたり、少なめにするなどの微調整が必要だった。そのような中でも、リハ中にアンビエントマイクのグループ2MixにHaloを挿して「自分の位相感とHaloが導き出す位相感」のギャップを感覚的に測ってみるため、Pro Toolsセッション上に視聴のためのFaderを用意して比較視聴したそうだ。 二重化されたライブミックスと収録システム、転送システム 今回はPro Toolsを中心とした収録システムが組まれた。ミックスを行なっていたMix用Pro Toolsは本線と予備回線の2回線用意され、それぞれが別の収録用Pro Toolsやマルチチャンネルレコーダーへ送られる仕組みだ。DJ Mixのようなインスト2ch Mix中心のバンドはそのまま2chを、バンドセットの場合は別に用意された収録車にて各パートがSTEM MixされてDolby Atmos Mix車へ、アンビエント等のアナログ回線はDolby Atmos Mix車内にてスプリッタで分岐されて本線と予備回線に分岐。後述するが、車載された3式のPro ToolsのインターフェイスにはすべてAvid|MTRXが採用された。コントロールはPro Toolsが稼働している各Macではなく、制御用のMacBook Proが用意され、3台ともが1台のDADmanからコントロールされていた。特に、本線Macと本線用収録Pro ToolsとはDante接続されており、DADmanの他に、Dante Controlの制御を行う必要がある。今回はライブ配信とマルチチャンネル収録があるため、どのMacでも制御は一切に行わない仕様だ。 Dolby Atmos Mix車、収録車 DADmanで3台のMTRXをコントロール 本線システム 予備システム 本線収録用システム 本線と予備回線はそれぞれSDI Enbedderへ送られる。SDI EnbedderはDolby Atmos Mix車とは別の場所で設営され、そちらでは問題なくEnbeddedされているかどうかを確認するブースが用意されていた。 ちなみに、今回のライブ配信で実際に配信された音声がDolby Atmos Mixとして試聴できた端末はNTTドコモの最新スマートフォンでGalaxy S9、Galaxy S9+、AQUOS R2、HUAWEI P20 Proの4機種となった。これらの4機種ではハードウェアに内蔵されたDolby AtmosデコーダーによりヘッドホンのみだがDolby Atmos Mixが視聴することができる。 リアルタイムミキサーとして選択されたPro ToolsとHalo Upmix 数あるDAWの中からPro Toolsが選ばれたのは、Pro Tools 12.8からDolby Atmosミキシングにネイティブ対応し、Dolby Atmos Pannerプラグインを使用しなくなったのが大きいそうだ。デフォルトで3D Panningができるようになり、3Dオブジェクトのルーティングやパンニングが追加プラグインなしで活用できるようになったり、Pro Tools Ultimate 2018.4以降では各種プラグインも含めてマルチチャンネルの対応幅が広がったことは、ミックスをするにあたり結果にたどり着くまでのプロセスが少なく済む。ライブミックスの場合は、電力やスペースの都合からコンパクトかつ高性能、そして信頼性が大事となるだけに、Pro Toolsのシステムは安心感が持てるからだと岡田氏は語る。 実際にPro Toolsセッションを覗かせてもらうと、16本のアンビエントマイクは、各チャンネルとも7.1.2のバスへアサインされ、実際のマイクに合わせて高さを出すため、Pro Toolsの3Dパンナーを使って高さ方向への配置がされていた。実際にアンビエンスだけで聞かせていただいたが、高さ方向への空気感は会場そのものが再現されている。そして、今回のミックスで核となるのがNugen Audio Halo Upmixである。 「a-nationのようなフェスの場合、出演するアーティストの編成によりバランスが都度変わります。また、各アーティストのリハーサル時間も短いことから、今回は収録車のマルチオーディオ録音チームよりいただいた各種ステムミックスをPro Toolsセッション上で2chにMixした上で、内部バス経由でHaloにて5.1.4ch化を行い、会場のアンビエントとの位相合わせも含め大変活躍しました。」 ひとつのセッション上で各パートのSTEMトラックをミックスし、バックトラックSTEMを内部バスでHalo Upmixへ送ることで、各パートの微調整も容易になる。今回のように、多種多様なアーティストが出演するとなると、楽器構成などが幅広くなりミックスバランスも非常に難しくなるが、アンビエンスのほかにも苦労したポイントはLFEの取り扱いだという。特に今回の試みがdTVチャンネル、NTT docomoの施策ということで、スマホでの視聴でなおかつヘッドフォンでの視聴に限定される。そのため、とりわけLFEの分量には苦労したそうだ。 また、アーティストの出演順によって、バンドセットの後にDJセットが来るときなどは、バランスが大きく異なる、ここもフェスならではのポイントとなった。リハーサルの際にも実際にオペレートされているところを拝見させていただいたが、バンドが変わるごとにセッションの開き直しなどは行わず、グループごとでHalo Upmixでのプリセットのリコールや、各チャンネルのバランス・広がり度合い・アンビエントのボリューム・各チャンネルのでDelay値をバンドごとに修正されていた。 長蛇の列を作ったavexR studioミックスの体験ブース 会場ではスタジアム横に用意されたCommunity Stageやフードブースが並ぶスペースの中央に、オフィシャルパートナーであるdTV・dTV chのブースが用意された。ここでは、一般の方もDolby Atmosでミックスされたコンテンツを視聴できるブースとなっており、今回のために用意されたアーティストのライブ映像のDolby Atmos Mixが無料体験!! とあって常に長蛇の列となった。こちらのミックスも前述のavexR studioにてミックスが行われている。縦方向への音の広がりが、通常のライブビデオとも違う空気感を感じられたのだが、実際にミックスするにあたりステレオにはないミックス方法を実施したとのこと。 手法としては、ステレオ音源をベースにNugen Audio Halo Upmixで5.1.4へと広げるのだが、ここでセンター成分にあえて歪みを出すそうだ。確かにソロでCenterチャンネルだけを聞いてみると歪んでいるのだが、そこへLRチャンネルを足すと歪みは目立たなくなりセンター成分は存在感が保たれる。さらに他のチャンネルもバランスを見てミックスすることで、ライブ感を損なわずに空間を定位させることが可能になるそうだ。通常の音楽ミックスでは決して用いることのない手法だが、ライブMixかつマルチチャンネルミックスだからこその手法である。 昨今の音楽視聴環境がスピーカーからヘッドフォン・イヤホンで、CDから携帯端末内のデータによる視聴へと変化してきている中で、このように身近なスマートフォンという端末でここまでハイクオリティなコンテンツが視聴できるようになることは今後の音楽業界に少なからずの変化をもたらすであろう。スマートフォンのチップがパソコンに迫る処理速度になっていることからも、今後はDolby Atmosだけではなくマルチチャンネルフォーマットがスマートフォン向けのエンジン(アプリ)をリリースするきっかけになるのではと想像される。 「ライブをマルチチャンネルでミックスして配信、またアラカルト販売するにはまだまだコストが掛かり、すぐに沢山のコンテンツが定期的に出てくるとは正直思いません。しかし、Nugen Audio Halo Upmixの様なプラグインが出てきた事により、過去のライブ映像作品の2MIX+アンビエントで迫力あるマルチオ—ディオが低コストで作れるとなると、旧作品の掘り起こしになるのではないでしょうか」と岡田氏は直近の状況を見ている。確かに現在では最新スマホの4機種のみでの視聴であるが、スマートフォン向けのエンジンがアプリに内蔵されれば、iPhoneなど既存機種への対応も期待される。 このa-nation 2018 大阪公演・東京公演の計4日間の模様のダイジェストのうち、東京公演の2日間がavexR studioにてDolby Atmosフォーマットで制作され、11月18日からdTVチャンネルにてオンデマンド配信されている。前述のDolby Atmos対応4機種のユーザーは新たなコンテンツのあり方をすぐに手元で体験できる羨望の環境とも言える。今後の展望として、「avex+XR=avexR studioなのでAR、MR、VRなどの立体映像とオブジェクトオーディオを多用したVRオーディオの両方が制作できる唯一のクリエイティヴ・ハウスとして邁進できれば。」と岡田氏は語る。かつてiTunesにて音楽配信が開始された当初、直ちに国内レーベルとして最多曲数を発表したのもエイベックスだった。「なにか誰もやっていない初モノをやりたい」という精神は今も昔も変わらず業界を牽引している証ではないだろうか。 左からROCK ON PRO 清水 修平、株式会社楽器音響 日下部 紀臣 氏、エイベックス・エンタテインメント株式会社 岡田 康弘 氏、ROCK ON PRO 赤尾 真由美、メディア・インテグレーション株式会社 山口 哲 *ProceedMagazine2018-2019号より転載