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Pro Tools 2020.5 リリース!クラウド・ストレージ・ワークフローを改善


日本時間の昨夜遅く、 Pro Tools 2020.5 & EUCON 20.5 がリリースされました。有効なサポートプランをお持ちのお客様のMyAvidアカウント上からダウンロード可能です。

Pro Tools 2020.5は、基本的にはPro Tools 2020.3の課題修正バージョンとなっていますが、リモートプロダクションに関するソリューションを求める声の高まりに応える改善が施されています。

Pro Tools 2020.5 概要

  • Avid Video Engine (AVE) 改善
  • クラウド・ストレージ・ワークフロー初期設定追加
  • バグ修正による堅牢性の向上
  •  

    その一つが、ファイル同期システムを伴ったクラウド・ストレージ・ワークフローの改善です。今回、初期設定の「コラボレーション」タブ内にある「クラウドストレージサービス」欄には、以下のように、Dropbox, Google Drive,Microsoft OneDriveといったクラウド・ストレージでセッションを共有する際の利便性を向上させる為の項目が追加されています。

    参考情報:
    Pro Tools リモート・ワークフロー概要
    Pro Tools Cloud Collaborationを使ってみよう!

    開いているセッションの他ユーザーによる上書きを防止


    この機能により、共有ロケーション上にある1つのセッションを複数のユーザーで利用する際、複数人が同時にそのセッションを開いて作業した際に生じる、他者による「上書き」を防止することができます。ここをオンにすると、先行するユーザーが、そのセッションを開いている間、作成されたテンポラリー・ファイルが有効となり、別のユーザーが、そのセッションで作業し保存しようとすると「警告」が発せられます(「警告」されたユーザーがその作業を保存したい場合は、「Save As(別名で保存)」を用いて、元のセッションとは別のファイルとして保存する必要があります)。
    セッションが開かれているテンポラリー・ファイルは、該当者がセッションを閉じると削除されますので、他のユーザーは、そのセッションを開き作業を開始することが可能となります。

    テンポラリー・ファイルのエクステンションには、.tmp と.ptmpの2種類があります。通常はどちらのエクステンションでも機能は有効になると考えられますが、以下のケースにご注意ください。

  • Microsoft OneDriveを用いる場合は、.tmpを認識しない為、.ptmpを使用する必要があります。
  • 専用NAS (Network Attached Storage)サーバーで、従来までのPro Toolsシステム(Pro Tools 10から2020.3まで)も共存しながら共有を行う場合は、.tmpをお使いください。
  • 専用NAS (Network Attached Storage)サーバーに全てのユーザーが共有状態である場合を除き、Pro Tools 2020.5未満のユーザーが、この機能を生かしてセッションを共有することはできません。クラウド共有サービスを用いて、「上書き防止処置」を取りながらセッション共有を行う場合は、全てのユーザーがPro Tools 2020.5以上をご利用いただく必要があります。
  • .tmpまたは.ptmpファイルが一時的に作成されるのは、「開いているセッションの他ユーザーによる上書きを防止」を有効にしている方のみですが、万一、ここを有効にしていない他の方が、有効にしている方のSessionファイルを上書きしようとしても、それはできないようになっています。
  • お使いのクラウド共有サービスがAvidで確認したDropbox, Google DriveまたはMicrosoft OneDrive(.ptmpのみ対応)以外のものである場合は、本格運用の前に両方の設定をお試しいただき、正しく機能する方をご選択ください。
  •  

    セッションを閉じる際に未使用フォルダーを保持

    Pro Toolsは初期状態では、セッション・フォルダー内で使用していないフォルダーを削除します(例えば、Clip GropsやVideo)。この項目を有効にすることで、セッションを閉じる際も、これらの未使用フォルダーを維持することが可能となり、ファイル同期サービスを提供するクラウド・ストレージを使用した際の不要なファイル同期オペレーションを軽減することができます。

    ローカル波形のキャッシュ・バージョン

    初期設定ウインドウの操作タブ内「その他」の項目にある「ローカル波形のキャッシュ・バージョン」ですが、「開いているセッションの他ユーザーによる上書きを防止」を有効にしておくと、共有ドライブ上のセッションに対しても機能するようになりました。
    これにより波形情報再計算で生じる同期オペレーションを軽減化可能です。この値を「0」以上にすると、波形キャッシュが作成され、作業終了時、セッション・フォルダー内にその波形キャッシュがコピーされます。


    その他の課題修正等については以下のリリースノートをご参照ください。
    https://avid.secure.force.com/pkb/articles/readme/Pro-Tools-2020-5-Release-Notes(英文)

    ご不明点、システムのご相談等は下記”contact”バナーよりROCK ON PRO までお気軽にお問い合わせください。

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    *記事中に掲載されている情報は2020年05月22日時点のものです。