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清水 修平

[ROCK ON PRO Sales Engineer]大手レコーディングスタジオでの現場経験から、ヴィンテージ機器の本物の音を知る男。寝ながらでもパンチイン・アウトを行うテクニック、その絶妙なクロスフェードでどんな波形も繋ぐその姿はさながら手術を行うドクターのよう。ソフトなキャラクターとは裏腹に、サウンドに対しての感性とPro Toolsのオペレートテクニックはメジャークラス。Sales Engineerとして『良い音』を目指す全ての方、現場の皆様の役に立つべく日々研鑽を積み重ねている。

Avid S1ついに発売開始!! 待望のコンパクトサーフェスが登場!!

Avidのブランニュープロダクト、Avid S1がついに発売となりました!ArtistMixが生産完了となり、その後継機種という位置付けの製品ではあるのですが、iPadとの組み合わせによりさらなる操作感の向上と、まるでS6のようなビジュアルフィードバックを得ることができます。残念ながらS1とArtist Mixを連携させて使用することはできないためArtistMixユーザーは『乗り換え』という形になりますが、最大4台まで可能なS1自体の連結やPro Tools|Dockとの連結で、上位機種となるS3/S4を凌ぐ(ような)システムを組み上げることも可能。大きな発展性を携えたAvid S1の魅力を見ていきます!

コンパクトに詰められた機能性とさらに拡がる発展性


Avid S1
¥168,300(本体価格:¥153,000)

まず、Avid S1の概要をおさらいしておきます。8chフェーダーのコンパクトなコントロールサーフェスとなるS1は、Pro tools|Control改め「Avid Control」となったアプリをiPad等のタブレットにインストールしてワイヤレス接続。メーターからEQ、プラグインのパラメーターなどS6ライクなビジュアルで各種情報をコントロールし、8ch用意された100mmフェーダーで、コンパクトながらもプロユースにも耐えうるフィジカルなミックス環境を構築できます。ArtistMix後継機とも言えますが、それ以上にAvid ControlおよびDock等との連携による大きな発展性が魅力です。

それでは、基本的な仕様を見ていきましょう。サイズは幅312mm / 奥行377mm / 高さ97mm(iPad非装着時)と、Dockとの連結した使用を前提にしたデザイン・サイズ感です。Dockと連結することでトランスポート、ジョグホイール、フォーカスフェーダーといったDock側のマスターセクションとしての役割と連携しますので、統合コントロールサーフェスとしてシステムアップすることができます。S1自体も最大4台まで連結可能と、32chをカバーするS3/S4を上回る(ような)システムへの将来性も確保されています。なお、Dockとの連結についてはS1にパーツが同梱、S1同士の連結については筐体側面にマグネットが5ヶ所内蔵されており、S1同士を近づけると吸い付くようにフィットします。

従来モデルとなるArtistMixとのサイズ感はご覧の通りです。横幅はArtist Mixが427mmでしたので横方向は10cm以上もコンパクトになっています。ArtistMixの場合は、デザイン上連結して設置すると1台ごとのフェーダー部が離れてしまいミックスしづらい局面もありましたが、S1はもともと複数台の連結が想定された設計で、連結時にもフェーダー間隔に違和感のないミックスが可能になりそうです。

また、操作子のレイアウトもブラッシュアップされています。両者を見比べてみると、Solo/Muteボタンサイズが拡大され、これまでArtistMixではフェーダー横にあったAuto, ASSIGNボタンがフェーダー上部の位置に移動。フェーダー操作を邪魔せず、誤操作も防げるようになりました。フェーダーについてはS3、S4と同等のALPSフェーダー。タッチセンスの100mmモーターフェーダーで、キャップは違えどArtistMixと感触も変わらず、違和感なく移行できそうです。

ArtistMixではSoftKeyのアサインができませんでしたが、S1ではフェーダー下に並ぶ8個のボタンがSoftKeyに対応しているため、ユーザー任意の機能をアサインできるようになっています。こちらにトランスポート系をアサインしておけば、S1からのPro Toolsコントロール性もグッと幅が拡がります!

Avid ControlでS6/S4ライクな制作環境へ

iPad側には、先日リリースされたばかりの「Avid Control」をインストールして使用することになります。こちらは引き続き無償のアプリケーションで、Apple app Store、Google Playからダウンロード可能。Pro Toolsのホストマシンに別途Eucontrolをインストールが必要ですが、ワイヤレスで各ファンクションをコントロールできるのは大きな魅力です。また、Android OSにも対応を果たしましたのでタブレットの選択肢も柔軟になっています。いずれにせよ、ミキシングにS6/S4ライクなビジュアルフィードバックを追加できることは機能的にも制作環境を一段ステップアップさせてくれます!

また、タブレットを2台用意すれば、写真のように1台のタブレットはS1のメーター表示として、もう1台はAvid Contorlアプリケーション、というような組み合わせでの使用も可能です。なお、写真でのiPadは12.9インチのiPad Pro。こちらを使用した場合はフェーダーとメーターの位置までピッタリ合っています!このとおりS1はiPad Proを使用する前提で設計されてはいますが、通常のiPadを使用しても機能は変わりませんのでご安心ください。

さらに言えばS1はタブレットがなくても動作します!タブレットを設置する受け台の取り外しができないのは少々残念ですが、例えば本体の上にPCディスプレイをアームで設置するなどすれば操作性にも連携した格好で制作が進められそうです。なお、タブレットがない状態でのS1はArtistMixと機能は同等です。


待望の登場となったAvid S1。マウスではできない複数チャンネルのフェーダーコントロール、100mmのフェーダーで繊細なオートメーションを記録する、大規模で複雑なセッションでの微細な各chコントロールなど、フィジカルにミックスできることには、まだまだ覆し難い優位性があります。このコンパクトで身近なプロダクトが登場することによって、そのメリットを新たにすることができるのではないでしょうか。RockoNでは渋谷店・梅田店にその実際をお試しいただける実機をご用意しています、いち早くPro Toolsとのシームレスな制作環境をご体験ください!

◎仕様詳細はこちらから / Avid S1 ホームページ



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*記事中に掲載されている情報は2019年12月25日時点のものです。