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2018/09/04

Avid NEXISから始まるポストプロダクションの働き方改革

昨今、働き方改革をめぐる議論は尽きないが、長時間労働をなくすことだけが働き方改革ではない。ポジティブな仕事、クリエイティブな仕事をして納得できる仕事をすることが、生産性を高めるのだとしたら、ネガティブなつまらない仕事を減らすことが、ポストプロダクションを取り囲む環境の働き方改革ではないだろうか?今回は制作プラットフォームの基礎ともなるAvid NEXISを中心にしたシステムを取り上げて、ポストプロダクションの効率的なワークについて考えてみたい。 トランスコード時間の短縮をどう行う? ビデオ編集の立場から見ると、収録した映像と音はそのままのファイルで編集することが当たり前で、DAWで音の編集を行うために、あらためて低解像度ビデオファイルを作成することに違和感を感じてしまう。なぜ、そのまま完パケのファイルを直接受け渡せないのだろうか。   DAW側のいろいろな事情はあるにせよ、現在のMA作業には低解像度のビデオファイルを用意する=ビデオのトランスコードという作業が必ず必要になる。今後、4K素材を扱うことが多くなるにつれて、さらに多くの時間をこのトランスコードに費やすことになるだろう。もちろん解像度とデータ量とは直接的には関係なく、小さなデータ量でも4K動画ファイルは作ることができるが、画質が悪くなる。そのため高画質のものを高解像度で見るために、高いビットレートでのエンコードが必要になり、それを再生するにもCPUにより多くの負荷がかかることになる。   それを解決する手法の一つがVideo Satelliteである。DAWの代表格であるPro Toolsでは、4Kビデオの再生にネットワーク越しにシステムをシンクロさせるVideo Satelliteを推奨している。Avid Media Composerがリアルタイム再生できるビデオファイルであれば、この機能を使ってトランスコードやファイルのインポートなど、新たにメディアを生成させることなくビデオと直接同期させることができる。言い換えてしまえば、MAのためのビデオメディアファイル作成の工程を全て無くすことができるということだ。また、別のPCでビデオを扱うためオーディオ編集における負荷も分散できる。 NEXISネットワークストレージでシームレスなフロー 4Kファイルなどで大きなコンテンツの複製を発生させないようにするのも、生産性のない時間の無駄を減らすことにつながるだろう。ワークフローの中心にネットワークストレージなどのサーバーがあれば、メディアの共有はもちろんビデオ編集からカラーグレーディングへ、そしてMAへとシームレスな連携ができるようになる。   さまざまなアプリケーションがインストールされているシステムが協調作業をするサーバー環境では、ストレージの帯域管理が重要なポイントになる。NEXISは接続されているものがどのようなものであっても、NEXISのソフトウェアにより帯域の管理を行うことができる。これは、サーバーと各クライアントの間に蛇口の栓があるようなもので、栓を開いたり閉めたり調節することで、蛇口から流れる出る水(データ)を制限をすることができる。   安価な共有NASのシステムでは、高速にデータを送り込むことができても、蛇口がなく1つのシステムにだけ水がどんどん流し出されているようなイメージで、そのため他のシステムは水を確保することができなくなり、再生中にフレームがドロップしてしまったり、遅延してしまったりするような問題が生じることも珍しくない。帯域に必要量の制限をかけることができるからこそ、Media Composerのようなビデオ編集システムで映像再生を行いながら、Pro Toolsでの多チャンネルオーディオの再生が可能になるのである。   さらにNEXIS独自のファイルシステムにはユニークなワークスペース機能(仮想ストレージ)があり、容量が足りなくなった時など必要に応じていつでも変更できる柔軟性がある。作業中にデータの整理などを強いられることなく、クリエイティブに集中することができる環境と言える。 また、保護モードに関しても物理単位でRAIDレベルを決めのではなく、ワークスペース単位で1ドライブ(RAID5相当)、2ドライブ(RAID6相当)、ミラーリング等、メディアの保護機能を実装しており、内容に合わせて選ぶことができる。例えば、一時的に利用する重要度の低いメディアであれば、保護機能をオフにしストレージ容量をセーブすることができる。ハードの面ではディスク障害があった場合でも通常のRAIDとは異なり、固定のリビルド時間を必要とせず使用しているブロックだけを修復するため、使用量が少なければ修復時間は短くなるというメリットもある。 NEXISに最適化されたPro Tools Pro Tools v12.8では、ネットワークストレージ上でのパフォーマンス向上のための機能が追加されている。「並列タスク最適化」は、ネットワークストレージに対する異なる処理を複数同時に行うときに設定する機能で、オーディオのインポートやディスクキャッシュといった取り込み作業と同時に、バックグラウンドでエフェクトのレンダリングやバウンス作業、クラウドコラボレーション時のファイルのアップロードやダウンロードをしても、先の取り込み作業に影響がないようにしてくれる。   また、「ローカル波形キャッシュバージョン」機能は、波形データがローカルに保存可能になったことで、作り直す必要がなくなるため、ネットワークストレージからセッションファイルを開く時間も大幅に短縮される。NEXISとの組み合わせでは、多チャンネルトラックのオーディオをストリーミイングで録音、再生することができるが、さらなるパフォーマンスが必要な場合には、ディスクキャッシュ機能を使うなど、ネットワーク環境に応じて使い分けすることも可能だ。 NEXISの価値 雑事を自動化して非クリエイティブな時間を可能な限り減らし、効率性を維持管理することこそが、Avidのメディアプラットフォームのメインコンセプトであり、そのシステムの一端を担うのがNEXISである。   NEXISは、Avidで動作保証をしている唯一のネットワークストレージであり、最大12台のPro Toolsを接続し、各システムを10GB Ethenetで接続することで、最大256トラックのオーディオをストリーミングで録音、再生することができる。システム構成は、NEXIS PROをエントリーポイントとし、NEXIS|E2、NEXIS|E4、NEXIS|E5、NEXIS|E2 SSDモデルとラインナップが揃い、20TBから最大4.8PBのストレージ容量で、20GB/sを超える帯域幅を提供する。   ユーザーのニーズと規模にスケーラブルに対応でき、最小構成で導入してからでもいつでもストレージを追加し、必要に応じてスケールアップしていくことができる。例えば、HD編集のワークフローでシステムを導入したとしても、そのシステムを捨てることなく4Kシステムへとスケールアップすることもできるため、単なるストレージ容量の増加ということではなく、システムが持つ機能面の向上にも対応させることができるのである。エントリーモデルのNEXIS PROは標準構成が40TBから、Avidの動作保証付きで¥1,650,000〜(税抜)と、働き方改革にもつながるワークフローの効率化を考えると長期的な視点における設備投資として魅力的なソリューションに映るのではないだろうか。 ファイルベースでの作業連携が進む中、実際のシステムで制作するにあたり新たな課題が出てきていることもある。Avidというメーカーが持つストロングポイントは映像編集からMAまで一貫したソリューションを提供できている点であり、動作におけるメーカー統一という担保がなされていることは未知の課題にも大きなアドバンテージとなるのではないだろうか。効率的なワークフローでクリエイティブに割く時間を確保する、という至上命題の解決にNEXISが光を当てるのかもしれない。     *ProceedMagazine2018Spring号より転載
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2018/09/04

ヤマハ ViReal(バイリアル) ~積み重ねた要素技術でその空間をキャプチャーする~

皆さんはViRealという技術をご存知だろうか?このViRealはヤマハが要素技術として開発を行う立体音響技術の総称。純国産の立体音響技術である。その全貌は、ヤマハのホームページなどを見ても概要、概念が中心となるため実際にどの様なことが行われているのかはっきりしない部分もある。その様な中、カプコンからその技術を採用したタイトル「モンスターハンター:ワールド」がリリースされた。まだ研究段階の技術と筆者も考えていたViRealだが、実際に製品採用されてすでにリリースもされている。その実際を確かめるべく、静岡県磐田市にあるヤマハ豊岡工場内の研究開発施設に向かい詳しくお話を伺った。 スペシャリストによる要素技術を結実 ViRealは「立体音響のトータルソリューション」とヤマハでは定義されている。そのプロジェクトのスタートは4年前にまで遡る。ご存知の通りヤマハではAVアンプを始め、サラウンドバーなど、高い技術力をベースとしたサラウンドの研究開発が行われている。そのサラウンド技術をベースとして立体音響、特にバイノーラル再生技術からその開発をスタートしたということだ。   このViRealの研究開発を行なっている部隊は要素技術開発のチーム。要素技術というのは直接的な製品開発ではなく、そのべースとなる技術を先行して開発し、実際にプロダクトのアイデアが出た際にそれを応用して使っていくという縁の下の力持ち的な側面を持つ。とはいっても、現実にならないような夢を追った研究で成果が出なければプロダクトに結びつかないし、研究を進めたもののプロダクトに落とし込めないような技術や、市場のニーズに合致しないようなものは進められない。先見の明という部分も必要とされる大切な分野であると言えるだろう。その要素技術開発の中でも空間音響グループと呼ばれる部署がこのViRealの研究を行なっている。その開発チームには様々なスペシャリストが在籍していて、ハード面、ソフト面ともに自社内で開発を進行できるだけのパワーを持っていることが取材で強く感じられた。   ViRealの研究は前述のようにバイノーラルからスタートしている。そこから空間音響、プロセッシング技術、収録技術と立体音響の入口から出口までのすべてのソリューションの開発に進化している。どこか一部分ではなく、既存の要素をヤマハ的に噛み砕き、どの様に活用を行うと効果的か、汎用的に使えるものになるのか、そのような研究が日々行われているということだ。前置きが長くなったが、それぞれの研究を個別に見ていきたい。 ◎ViReal とは ヤマハが開発中の立体音響総合技術 Virtual + Real = ViReal   1. ViReal Mic:360° 集音マイク 2. ViReal Tools:立体音響オーサリング環境 3. ViReal for Headphones:バイノーラルエンコーダ 4. ViReal for Speakers:マルチスピーカ向けエンコーダおよび出力ハードウェア ViReal Dome/10th order相当の122スピーカー まずは、ビジュアル的にもインパクトの大きいViReal Dome。巨大な鳥かごのようなフレームの内部になんと122本ものスピーカーがおよそ等間隔となるよう設置されている。床面は平らになるのだが、影を落とした位置にスピーカーを設置しディレイとゲインで補正をしているということだ。もちろん理想は完全球体の面に設置ということになるが、現実的な環境とのトレードオフによりこのような仕様になっている。122本という数は、等間隔に設置位置をプロットした際に現実的に機器の設置が行える最大数ということで決められた。現在は、HOA=Higher Order Ambisonicsの最先端実験環境として稼動している。122ということは、ツールなどの製品が存在し現実的な最大規模となる7th orderの64chよりも多くのスピーカーがあり、ほぼ10th order(121ch)と同数。これにより高い再現性を誇るシステムが構築されている。HOAの可能性、具体的にはソースの持つ再現性等の研究が行われているということだ。   このViReal Domeの再生システムは、再生専用のPCからDanteで出力された122chのオーディオがDante Network上で分岐され、8chごとにプロセッサー/アンプによって駆動されている。このプロセッサーの制御により、音量に追従してスピーカーに設置されたLEDの光り方が強弱を持ち変化する。これにより、音の到来方向を視覚的に確認することが出来るように工夫されているそうだ。このLEDは心理的な意味合いも持つため、LEDを用いた心理音響実験や、視覚と聴覚の両方を刺激するマルチモーダル視聴の研究に使用することができる。 さらに各スピーカーにはマイクも設置されている。これは設置したばかりということで具体的に使い始めてはいないということだが、スイートスポットで楽器などを鳴らした際にどのような向きに音が放射されているかを、122点という高い精度で測定することが出来るシステムになっているということだ。こちらも今後のデータを是非とも見てみたいと思わせる実験設備。エンジニアが自分の耳で経験として判断を行なっていたマイキングが科学的に解明されメソッド化されたり、ということが現実化されるのではないかと妄想を膨らませてしまう。   再生のPCは、基本的にはHOAのソースを122chのスピーカーに合わせてプロセッシングを行なっている。具体的にはデコード後に各スピーカーへのシグナルアサインを行っており、このプロセッシングを変化させることでの結果を観察したりということが行われている。まさに、HOAを理想的な環境で再現したらどうなるのか?興味はあったとしても現実ではヘッドフォンでのバイノーラル再生になってしまうのが普通だが、ここではそれをスピーカーで体験することが出来る稀有な環境だ。   このViReal DomeはHOA再生ということでスイートスポットが非常に狭い、というよりも中心の一点しかない。これは技術の原理として致し方のないことだが、今後はこれだけのスピーカー数があるのでスイートスポット拡大のための研究も行なってみたいという話を聞くことが出来た。実際のプロダクトにおけるスイートスポットの広さというのは大切な要素。このような最大規模の研究環境からダウンサイズして、どこまで少ないスピーカー数でどこまでの再現性が確保できるのか?そのような開発へとつながっていくのであろう。 ViReal Mic:64個のマイクが並ぶモンスター 次にお話を伺ったのがViReal Micについて。これは小さな球面上に64個ものマイクが設置された6th order Ambisonics収録が行えるモンスタースペックの実験器具。もちろんそのままプロダクトとして登場したら非常に面白い存在となるのだが、逆の期待も込めてあえて実験器具と呼ばせてもらう。このマイクは、下部のボックス内でラインレベルにゲインを稼いでDanteとして出力される。ここでもDanteの持つ多チャンネルのスペックが活きている。マイクヘッドのサイズは、波長がマイクの間隔内に収まってしまうと意味がなくなってしまうため、計算上からその間隔、球体のサイズが決まっているということだ。理想のAmbisonicsマイクを考えると高域の精度を上げるためにはマイク間隔を小さくしたい、しかし低域の精度を確保するためには球体のサイズを大きくしたい。それらのバランスを取ってたどり着いたのがこのサイズ、ということになる。   個々のマイクヘッドの性能を聞いてみたが、これだけの個数の素子が設置された機器となると素子の特性よりも、設置間隔のほうが大きく影響を及ぼすため、この器具ではその部分にはあまりこだわらずに作っているということだ。とはいえ耐圧などの実験も行い、収録を想定しているフィールドなどでの利用にも耐えうる最低限のスペックは保っている。筆者はレスポンスなども実際の聴覚上の再現性には大きく影響があるのではと考えてしまうが、64個ものダイヤフラムが並んでいることを考えると1つの部品が10,000円高くなれば64万円のコスト上昇となる。ちょっと部品を交換して、ということも気軽に行える判断ではないということは想像できる。   もちろん製品化してヤマハとしてのプロダクトをリリースしたいという思いはあるということだ。その際にいくつのヘッドを搭載するのか、サイズは、コストは、と課題は相当に多いということだ。是非ともViRealとしての研究成果を詰め込んだ、市場が驚くような製品を作ってもらいたい。 ◎ViReal Mic 64CHワンポイントマイクロフォン   ● フィボナッチ螺旋状配置 - マイク素子数の制約なし ● デジタルオーディオネットワーク技術「Dante」採用   - LANケーブルでノートPCと接続 ● Higher Order Ambisonics (HoA) - 6次まで対応可能 ViReal for Headphones/独自のHRTFが作り出す精度 Unityプラグインを試す筆者。ゲームエンジンに実際に搭載されたViRealにより出力されたステレオ・バイノーラル音声を聞いている。コントローラーで3D空間内を動き回り、音源の相対位置を感じることが出来るかチェックを行なっている。 このViReal for Headphonesは当初より研究開発が続けられてきた技術の一つ。HRTF(頭部伝達関数)のチューニングを進めており、既存のHRTFで問題となる個人差を最低限とした汎用性の高いHRTFを作れないか?という研究開発を行なっている。ヤマハとしても3D音響はまずHeadphoneで聴くバイノーラル技術が一番普及をするという着眼点を持っている。しかしそこで一般的に利用されているHRTFは汎用性が低く、個人差が大きいものがほとんど。その理由は、人間が一人ずつに固有の耳の形状、頭蓋骨の形状、首の長さ、肩幅などを持っており、これらの影響を受けて音は鼓膜に到達し、音を認識しているからである。これを一般化してその個体差を縮めようと古くから各所でHRTFに関する研究が行われているが、最適とされるものは未だに誕生していない。現状で具体的に一般化された例としてはダミーヘッドマイクの形状が挙げられる。   これらの研究はすでに行われている分野ではあるが、ヤマハではあえて正攻法をとって数百に及ぶ顔の形状や耳の形状のサンプリングを3Dスキャンで行いそれらを平均化していった。技術の進歩により3Dでキャプチャーすることが容易になったのも追い風となっているようだ。その平均化されたデータをもとにして独自のHRTFを導き高性能かつ汎用性を持ったバイノーラライザーを作り出している。   現在も発展途上ということで、バイノーラルエンコードの部分に対し変更を行いその精度がどの様に変化をしていくかを日々研究しているということだ。人それぞれに感じ方が異なるHRTFを用いたバイノーラル技術、それを磨き上げることは非常に困難な作業と感じられる。実際に体験させてもらったViReal for Headphonesは、あくまでもバイノーラル体験なので個人的な感覚となってしまうことは予め断っておくが、上下の感覚、そして音源との距離感を感じる非常に精度の高さを感じさせる仕上がりとなっていた。 (左上)バイノーラル再生:HRTF (Head Related Transfer Function)を用いたヘッドホン再生。(右上)Shape-based Average HRTF (下)HRTFの特徴となる帯域の特性補正による音質改善・定位強調 ● 定位と音質のトレードオフ ● 使用するコンテンツ・シーンに応じて最適チューニング 開発メンバーも個人ごとにHRTFを自分の3Dスキャンから簡単に生成できるようになれば、それこそが究極のバイノーラルとなるという概念は理解をしているが、あくまでもヘッドフォンでの再生を前提とすると、ヘッドフォン自体の装着具合によってもその音像は大きく異なったものになってしまうという事実にも直面している。皆さんも体験したことがあるかもしれないが、ヘッドフォンを掛けるたびに起こるちょっとした緩みや軸のずれなどで、その周波数バランスやステレオ感は大きく変化してしまう。これがバイノーラル再生でも同じように生じるということだ。完璧と思われるプライベートHRTFを用いたとしてもヘッドフォンの特性や、装着の具合によりその効果が全く発揮できないことになるかもしれない、その部分についてもViRealは汎用性に注力し独自のHRTFにチューニングを重ねているということだ。   そして現状のViReal関連技術で唯一の製品化が行われているのがこのViReal for Headphonesである。その高性能なバイノーラル技術に目を付けたカプコンが「モンスターハンター:ワールド」で実装、ヘッドフォン出力に対してViReal for Headphonesの技術を用いているということだ。その実装に際して、エフェクトとしてのリアリティーを重視した独自のチューニングが行われている。この様に単純に物理特性を追い求めるだけではなく、エンターテイメントとしての要素にも応えることの出来る余地を残した技術であるということだ。これが別の内容のゲームタイトルであれば、また違ったアプローチがあったのではないかという言葉も印象的であった。 ViReal Tools/HOAだけではない広い汎用性を このViReal Toolsというカテゴリはソフトウェア群を指しているということだ。HOA用のエンコーダ、デコーダから、制作向けのプラグインまで様々な製品への活用が想定され開発が進められている。ViReal for Headphonesの技術を搭載したVSTプラグインや、ゲームへの実装のためのWwiseプラグインなどがその代表として挙げられる。これらは具体的に開発がかなり進んでいるということだ。   これらのツールはHOAをベースとした技術に特化したものではなく、広い汎用性を持ったアプリケーションとして開発が進んでいる。オブジェクトベースやチャンネルベースの音源は、一旦HOAに変換してからバイノーラルプロセスを踏むのではなく、直接バイノーラルプロセスへと送られ、オブジェクト、チャンネルといったフォーマットにとらわれることなく、すべてをバイノーラル音声として出力するようになっているということだ。そのためにオブジェクトベース、チャンネルベースそれぞれにバスを持たせ、制作手法に対して柔軟な使い勝手を持ったバイノーラルプロセッサーとしている。現時点ではViRealとしてのオブジェクトベースのツールも研究したいという考えもあるということだ、純国産のオールマイティーな3Dサウンドツールの誕生を楽しみに待ちたい。   最終目標は上記のようにどのようなフォーマットの音源が入力されてもという目標はあるが、ViReal for Headphones(VSTプラグイン)はチャンネルベースの入力を持ったものが先行して登場するのではないかということだ。そして制作ツールとしてXYZ軸のパンニングだけではなく、距離、3D空間内でのローテーションなど様々なツールを作っていくという想定もある。最終的な出力段にバイノーラライザーが入るバイノーラル再生環境、HOAエンコーダー、デコーダーとツールが共通の要素技術から作られ、さらにはヤマハやそれ以外のAVアンプ、音楽プレーヤー等のAppへとまさに制作環境で聴いているものがダイレクトに届けられる。ViRealの研究がそのようなビジョンを描ける一連の研究開発であるとあらためて感じた。取材冒頭でもあったのだが、入口から出口までの技術を一気通貫で作れるだけのパワーがヤマハにはあるという言葉があらためて思い返される。 トータルの立体音響技術であるViReal。現在進められている技術が具体的にどのポジションでの活用が考えられてものなのか、それらをワークフローに当てはめたのがこの図となる。入口から出口、そして制作用のツールと、まさにトータルにViReal技術がフォローしていることが分かる。 最後に、ViReal開発チームの皆さんに自分たちの作っているこのViRealがどのような形で活用されたら良いですか?という質問を投げかけると様々な視点の回答を得ることが出来た。一つは究極の高音質=高再現性を持ったサウンドを後世に残したいという意見。例えばオリンピックなどの世界的なイベントを8K等の高解像度の映像で残すという試みは行われているが、まさに空気感ともなるそのサウンドを残そうという取り組みはほとんど行われていない。サウンドの捉えられる空間というものをしっかりとアピールしてアーカイブする、ある種の使命感をも感じる未来像だ。   一方で挙げられたのはコンテンツ制作に活かしていって欲しいというコメント。ViRealはプラットフォームに偏らない高い再現性を持つバイノーラル技術である。制作ツールを充実させることで、現場とエンドユーザーの差異をなくすことの出来る技術でもあるということをこれからドンドンアピールしたい、そんな力強いメッセージも飛び出した。様々な機会でこのヤマハ ViRealという文字を目にすることも多くなるのではないだろうか、その際にはこの空間をキャプチャーする要素技術の結実を是非とも体験していただきたい。 *ViReal(バイリアル)は、ヤマハ株式会社の登録商標です。 *Danteは、Audinate Pty Ltdの商標です。 *Wwiseは、Audiokinetic Inc.の商標です。 *その他の文中の商品名、社名等はヤマハ株式会社や各社の  商標または登録商標です。     *ProceedMagazine 2018Spring号より転載
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2018/09/04

VoIPはSMPTE ST-2110へ、そしてCloudワークフローはSaaSへ。 ~NAB 2018から近未来のトレンドを知る~

最新の技術、製品が集結するNAB 2018。会場における今年のキーワードはIPとCloudに集約される。SMPTE ST-2110がリリースされて初のNABとなる今回、その互換性を謳う多数のメーカーがIP SHOWCASEに集結し過去最大規模の展示が行われた。そして、制作系メーカーの集うSouth HallはCloudを活用したサービスが目白押し。国内ではまだまだ目にすることが少ないCloudを活用したワークフローだが、現地での展示はすでに2周目とも言える状況に突入していると感じさせる。注目の新製品、そしてキーワードとなるIP、CloudからRock oN独自のニッチな視点でピックアップした注目プロダクトを取り上げる。 世界中の放送関係者が注目するNAB アメリカ・ラスベガスで毎年4月に開催されるNAB SHOW。NAB = National Association of Broadcastということからも分かるように放送業界の一大イベント。次世代の放送規格、ファシリティー、最新技術などが展示会場だけで18万平方メートルという広大な会場に展開されている。これがどれくらいの広さかというと、幕張メッセが北の8~11ホールまで全部入れても7.2万平方メートルとなるため、ほぼその2.5倍の面積。なんと東京ドーム約4個分という広さ。その巨大な展示場に1700以上の出展者が集い、毎年4日間の会期に訪れる来場者数は10万人以上。個別のセッションも200以上が行われ活発な情報交換が行われる。   OTTが台頭してきている昨今、Broadcastのあり方自体が変質を始めているいま。その空気をいち早く、そして強く感じることができるのがNAB SHOWだ。世界の動向から何が求められているのか?どのようなワークフロー、そしてビジネスが展開されているのか?Network上の配信となるOTTは国境を超えて世界中に向けたコンテンツ発信をしており、制作のあり方もドメスティックなものから確実に変質を進めている。まさしくフロンティアを切り拓くための様々なヒントを機器、制作ワークフローから見ていきたい。 Full Line up発表に。多様性を得たAvid S6L VENUE時代よりライブサウンドの現場で活躍を続け、S6Lへと進化したあとも揺るぎない評価を得ていたAvid S6Lシリーズ。S6Lへと世代交代をしたことで大規模システム向けの製品のみとなり、従来のVENUEに用意されていたSC24グレードの中規模システムが熱望されていた。実際のところS3LとS6Lの間を埋める製品は存在していなかったのだが、NABの直前に連続して開催されているAVID Connect 2018で発表となったS6Lのコンパクトなラインナップは、まさにユーザーが待ち焦がれていた製品。コストを押さえ小規模なシステムにも対応可能なE6Lのミニマムモデル、各モジュールのディスプレイを廃止しコンパクトかつ低コストに設計されたS6L-16SC、S6L-24SC。コンパクトなStage Rackとして利用可能なStage 32とLocal I/Oとして活躍の場が考えられるLocal 8。すでにS6Lを所有しているユーザーであれば、コンソール、エンジン、I/Oと買い足すことで、現場に合わせて組合せは自由。 組合せが自由ということはプリセットデータの互換性も確保されているということ。I/Oのパッチを打ち直すだけで、規模感に合わせて柔軟な運用ができるということになる。そして、コストをおさえたシステムにおいてもS6Lの持てるパワーを十分に活用することができるのが今回のポイント。Pro Toolsと互換性のあるプラグインの活用、柔軟なシグナルルーティング、二重化された安定性の高いシステム、世界中の大規模コンサート、ツアー、フェスで鍛え上げられたS6Lが幅広い運用の可能性、多様性を持って生まれ変わる。 Cloudの活用は、制作の効率化に直結 Amazon Web Serviceのブース。Cloud Serviceのコアとなるサービスを展開する同社、パートナー企業がスタンドブースで様々なソリューションを提案していた。 Coludの活用と聞いて、どのようなワークフローを想像するだろうか?Dropboxに代表されるようなファイルの共有だろうか?もちろんこれもCLoud Storageという一つの技術である。しかし、世界はSaaS = Software as a Serviceへと大きく向かっている。ソフトウェア自体をCloud上で動かしてしまおう、そのようなシステム開発が最先端技術として次々と誕生しているわけだ。制作の分野においてもこれに違わず、例えばSaaSによりCloudへUploadされたデータは、編集用にTranscodeされたりProxyが生成されたりする。On Premiseのソフトウェアが行なっていた作業と同じことをCloud上で行なってしまおうということだ。   それらのServiceを管理運用するためのツールとしてAvidはAVID|On Demandの開発を進め、すでに稼働しているものとしてはtelestream社のVantageなど、様々なSoftwareが存在する。そしてサービスを提供するアプリケーションメーカーもCloud上で動作するということを積極的にアピールしているのが非常に印象的。そして、AWS = Amazon Web Service、Microsoft Azureと言ったCloud Computingを支える企業も大きなブースを出展している。これは、昨年のInterBEEでも見られた現象で、今後AvidのようにMicrosoftとの強いパートナーシップをアピールしている企業はもちろんPaaS(Platform as a Service)への展開も考えているのではないだろうか。そのMicrosoftの推し進めるAzureは、まさに次世代のWindowsとして開発が進められているサービスであると言えよう。PlatformメーカーであるMicrosoftにとってPaaSへと変貌を遂げた世界でもその中心にいるということは、まさに死活問題であると言えるからだ。MAM、PAMのソフトウェアを開発しているメーカーも同じだ。これまでのOn Premiseでのサービスが、SaaSに移行することでユーザーが再度サービスの選択の機会を得ることとなる。そこでより優れたサービスを提供できなければユーザーが離れてしまうということに直結する。 SONYもWorkflowの紹介としてOn PremiseとCloudのインテグレーションで実現できるソリューションを展開。 SaaSの最大のメリットはOn Premiseで問題となるハードウェア・メンテナンスから解放されること。そして、サービス自体をCloud上で複数のユーザーが共有するのであれば、ソフトウェアメンテナンスは提供するメーカー側が一手に引き受けることとなる。分かりやすく言えば、Cloud Serviceの動いているサーバー上のソフトウェアを更新すれば、そのサービスを受けるすべてのユーザーのソフトウェア・サービスがアップデートされるということだ。各クライアントマシンに一つづつアップデートパッチを当てて回る必要は無くなる。この様なSaaSはいま映像編集分野で目覚ましい進化を遂げている。すでにクライアント側でMAMサービスによりブラウズした素材を共有、コメントの添付、レーティングの付与、そして、簡易編集までがサービスとして存在している。On Premiseで実現できていたサービスは、基本的にはI/Oの変更でSaaS対応のソフトウェアへと変貌できる可能性を持っている。   Cloudによる効率化は、すでに皆さんが使用しているスマホ向けサービスで実感済みではないだろうか。意識せずともCloud経由で何かしらのデータをPCや他のスマホと共有したりしているはずである。同様にSaaSにより提供されるサービスもすでに身近に存在してる。例えば、メールの迷惑メールフィルターやGoogleなどにより提供される各種サービス、さらに言えば検索エンジン等はデータベースはCloud上にあるということを考えれば立派なSaaSである。例えば、日々の制作作業におけるツールが、これらの便利に日常で使っているツールのように形を変えたらどのような未来を皆さんは描くだろう?   Cloud上で簡易編集をしたものはもちろん共有可能。編集を行う方もどこにいても作業可能。クライアントへの確認作業もネットワークに接続できる環境さえあれば、どこからでも確認することが出来るようになる。しかも、特別なアプリケーションを使うのではなくブラウザからパスワードを入力して、そのサービスへどこからでもアクセスできるようにするのが現在のトレンドである。ポストプロダクションの本当の働き方改革はこの様なサービスが実現して初めて本来の姿が見えるようになるのではないだろうか。このように編集したデータはEDL、XMLなど汎用性を持ったデータでポストプロダクションのシステムへ展開が可能。現在のサービスでは最終的な編集作業をポストプロで行うという部分はSaaSへ移行できていない。しかし、各社この部分もCloud化しようという動きを積極的に進めている。フル機能のNLEがCloud上で動作する日はそう遠くないのかもしれない。 需要の高いAMAZON S3サービス100%互換を謳うWASABI。低コストで同等のサービスが得られるという提案を行う新しい会社。 従来よりCloudへと舵を切っているAVIDは、AVID On Demandという新しいトータルソリューションのネーミングを発表。これまでのCloudソリューションの拡充に力を入れている。 ユーザー同士をつなぎ合わせる様々なサービスを提供するsohonet。FTP,VPNなど既存のサービスをセキュアにコラボレーターに提供する。ミニマムなCloudサービスの提案。 On Premiseの作業はなくならない? 制作作業において、セキュリティーの問題は非常にプライオリティーの高いもの。そのため、Cloudが主流だといってもセキュリティー上で有利なOn Premiseにこだわる、ということは当たり前のように行われている。その一方でOn PremiseでのサービスとCloud上でのサービスを統合するような技術の開発も積極的に進められている、ユーザーはデータが自社内のサーバーにあるのか、クラウド上にあるのかを意識することなく作業が行える環境を提供しようということだ。ストレージにおいては、速度=Bandwithに応じてTeirを区別しデータを管理するツール、そしてそのような機能を統合したサーバー製品が登場し始めている。他にもアクセス頻度などによ り、自動的にCloudとOn Premiseのデータを管理する事ができるシステムも登場している。やはり、ネットワークが高速になっているとはいえ4Kや8kと言った巨大なデータをハンドリングすることは難しいのだが、頻度の低いデータがCloudに格納されるということは、バックアップも基本的には必要ないということになり、このような仕組みはこれからも発展していくものと思われる。そして、Cloudデータを取扱うデータセンターは、何重にも渡るセキュリティーとデータセキュアの対策が行われている。これは、On Premiseでは到底真似することの出来ないものであると言えるだろう。 VoIP規格SMPTE ST-2110は次世代のスタンダードとなるべく着実に進化 開発の年表。中央の赤いラインがNAB 2018時点。ST-2110はまさに生まれたての規格だが、すでに次のST-2110 nn+と呼ばれる圧縮コーデックを実装する準備が進んでいることがわかる。 2017年9月に策定されたSMPTE ST-2110は業界にとって非常に大きなニュースとなっている。IBC 2017直後というタイミングではST-2110 Readyだった各メーカーが、このNAB2018ではIP SHOWCASEで実機をお互いに接続して展示、早くも規格への対応を果たし動作をしっかりと実証していたのが印象的であった。これまでのベースバンドであったST-2022から一歩踏み込み、オーディオ部分がAES67コンパチブルとなったST-2110。次のステップは圧縮映像の伝送ということで、非常に現実感を持った、従来のHD-SDIを置き換えるソリューションとして注目度も高く展開されていた。   ST-2110の導入により得られるメリットは多い。信号の分配器は必要なくなり、システム自体の二重化、1本のケーブルでの双方向通信、コントロール信号のやり取り、メタとして埋め込まれるカメラ情報など、映像と音声を同時に送れるということだけにとどまらない革新的なテクノロジーが詰まっている。映像、音声といった垣根を超えたシステムアップ、距離延長も光変換によりkmオーダーまで柔軟に対応と、まさに隙のない次世代の回線規格として練り込まれた格好だ。NAB 2018の会場では、ST-2110対応の各ブースにPOPが立ち、VoIP対応のアピールを行なっていた。感覚的にはハードウェア系メーカーの半分以上がこの規格へ対応を表明していたのではないだろうか。Junger、LAWOといったメーカーからはシグナルのステータスを確認できるモニタリングシステムが提案されたりと、すでに運用フェーズへ入っていることを感じさせる機器展示も見受けられる。2018年後半〜来年には、国内でもST-2110で組まれたシステムが登場するのではないだろうか。 AES67とST-2110両方に対応するメーカーは、この用意一覧として展示が行われていた。オーディオのメーカーだけではなく、映像のメーカーも散見されるのが特徴的。 ST-2110の音声部分であるAES67との相互関係。AES67のベーシック部分に、オプションとして記述されている部分を加えた部分をST-2110は包括している。 信号の安全性に関しても、積極的なアピールが展開。実際にケーブルを抜いても信号が途切れないという実機展示が行われていた。 音声、映像の同時送信ということで、そのアライメントに関してもシステムとして自動的に適正に補正する機能が備わっている。 音声同士に関しても同様にPTPを元に自動的に補正を加えるというテクノロジーが搭載されているためアライメントは問題にならない。 Cloud、SMPTE ST-2110とIT系の技術が制作系のソリューションの花形。まさに第4次産業革命が花開いていると言えるNAB 2018。アプリケーションが多いために、ハードウェアの展示が少なくなり、時代の移り変わりを強く感じる展示会であった。全てのシステムがNetworkで接続され、ベースバンドの伝送方法が、次の世代へと変わることを感じた。ワークフローも、効率化を求めるとCLoudを活用したソリューションへと向かう。On Premise、Cloud共に、派手な革新的な製品というよりはこれまでのソリューションをどの様に置き換えていくのか、着実に進化を遂げていることを感じる。今行なっている作業が共有できるとしたらどれほどの利便性、効率性を獲得できるのだろうか。ワークフローは未来へと着実に進んでいる。     *ProceedMagazine2018Spring号より転載
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2018/09/04

Fraunhofer / MPEG-H~4K放送時代を担う、次世代オーディオコーデック~

昨年春、韓国ではATSC 3.0を採用した4K地上波でMPEG-H採用の音声がオンエア開始された。対応テレビも発売され、オリンピックという節目と歩調を合わすように4K放送時代の新しいフェーズが始まった格好だ。最大16trackのオーディオデータをパッケージするMPEG-H LC profile Level 3だが、世界各国で始まろうとしているその活用はどのような状況にあるのだろうか。本記事ではパーソナライズ、イマーシブというキーワードを携えてコンテンツに多様な柔軟性を与えるであろうMPEG-Hのいまを取り上げる。 ヨーロッパ最大の応用研究機関Fraunhofer 本記事のメインテーマとなるMPEG-Hを取り上げるにあたり、まずはその開発元であるFraunhoferについてを紹介していきたい。Fraunhoferはドイツに拠点を置くヨーロッパ最大の研究機関であり、ドイツ連邦政府からの資金を受けて社会に役立てるための実用的な応用研究開発を行っている。研究対象が実用技術の開発に特化しているため、民間企業から依頼される委託研究の比率が高く、一般的に考えられる研究所とは趣きが異なるようだ。Fraunhoferには、およそ25000名以上のスタッフが在籍していて、そのほとんどが研究者。その総研究開発費は23億ユーロにも及び、そのうち19億ユーロが先のように企業からの研究依頼費によってまかなわれている。この事実からもFraunhoferの技術開発がいかに民間企業を通じて実際の社会で活用されているか、端的に言えばビジネスとしても成立する応用技術を生み出しているか、ということがわかる。また、ドイツではFraunhoferとは別に要素技術の開発を専門とする機関も存在している。昨今盛んに産学連携ということが言われているが、Fraunhoferはその先鞭を付けた先駆者であり成功者でもある。   Fraunhoferはドイツ国内に72もの研究所を持つ。これらの研究所は基本的にはそれぞれが独自の研究を行なっている。研究分野は多岐にわたり、ライフサイエンスから、ナノテク、材料、防衛技術までほぼすべての分野を網羅していると言ってもよい内容だ。もともとの起こりは別々にあった研究所がFraunhoferの旗のもとに集まって現在72拠点という巨大研究機関に成長していった。そして今回ご紹介するMPEG-Hの研究を行なっているのがFraunhofer IIS(集積回路研究所)であり、そのAudio Businessグループがこの研究にあたっている。 パーソナライズとイマーシブ、MPEG-Hのキーワード このFraunhofer IISの成果として一番身近なものは、なんといってもmp3であろう。すでに配信用のオーディオコーデックとしては定番中の定番。使ったことのない方はいないのではないかというコーデックとなる。それ以外にAACもこの研究所発信の技術。そして次世代のオーディオコーデックとして登場したのがMPEG-Hとなる。すでにmp3、AACを搭載した機器は100億台以上が出荷されているということだ。この技術の系譜を持つMPEG-Hも高い汎用性を持ち、次世代を担うコーデックとして開発が行われている。プレゼン資料の冒頭にある「The New Standard for Parsonalized and Immerrsive Audio」という言葉が、MPEG-Hの全貌を表している。パーソナライズ、そしてイマーシブ。今後ユーザーの要望が高まると考えられる2つのキーワードをフォローした新しいコーデックであるからだ。   MPEG-Hはパーソナライズと、イマーシブという2つの特徴を併せ持つ。ここではそれぞれに対して個別に話を進めていく。この2つの要素は、密接な関係を持ちながら、ソース、ニーズなど様々な要素により柔軟に形を変えて運用が可能となるように考えられ作り上げられている。その2つの要素を実現するため、現状のMPEG-H LC profile Level 3では最大16trackのオーディオデータをパッケージとして準備する。そのうち1つのトラックはメタデータとなり、実使用可能なオーディオは15trackとなる。そこに入れることのできるデータは従来と同様のチャンネルベース・オーディオ(ステレオ、5.1ch等)、オブジェクト・オーディオ、シーンベース・オーディオ(HOA)を収めることができる。その組合せは自由であり今後チャンネル数の拡張も予定されている。これは、インフラに併せて変化することになるということだ。   チャンネル、オブジェクト、シーンすべてを取り扱えるということでインタラクティブな活用=パーソナライズも、イマーシブな活用(オブジェクト、HOA)も、さらにどの様なデバイスであっても、視聴環境に何本のスピーカーがあるかといった環境の違いにも柔軟に対応が可能なように作られている。やはりこれまで、市場の中心となるコーデックを開発してきたR&D能力の高さをここに感じずにはいられない。出来うる限り汎用性を高く確保し、どのようなケースにおいてもユーザーが楽しむことを前提にした技術。これこそがFraunhoferの真骨頂と言えるだろう。 パーソナライズされたMPEG-Hの活用法 それでは、実例に沿ってこのMPEG-Hの活用例を確認していきたい。パーソナライズという面では、すでに韓国でATSC 3.0を採用した4K地上波で運用が始まっている。放送におけるパーソナライズはどのようなものかというと、例えばスポーツ中継でアナウンサーの声を大きく聴く(Dialogue Enhancement)、消す、多言語で試聴をする、といったことを実現する。TVの視聴者が電波で送られてきたオーディオのバランスを調整できるということだ。   これを実現するのがオブジェクト・オーディオとなる。これまでにご紹介してきたオブジェクト・オーデイオは、位置情報を持ったオーディオでしたが、MPEG-Hではこれに加えて、例えば多言語放送であれば、オブジェクト・オーディオそれぞれに「何の言語か」という情報をメタとして持たせ、ユーザーがそれを選択できるようにしている。オブジェクト・オーディオへ位置情報を付加する代わりに、どの様なコンテンツが格納されているか?というメタデータを持たせるわけだ。ベースとなるチャンネルベースの音声に対しても、バランスの変更やチャンネルの排他選択、またデフォルトのバランスはどのようなものかをプリセットとして送出する。さらに例をあげれば、別プリセットとして言葉の聴こえやすいバランスをDialogue Enhancementとしてプリセット作成するなど、多様な活用方法が行えるようになっている。   これらの選択画面は、TV側でメタデータトラックから得た情報により表示を行なっている。そして拡張メニューで個別のオブジェクトトラックを自由にバランスすることも出来るような仕様になっている。一般のユーザーが普通に使う分にはプリセットを切り替えるだけの簡易な操作で、こだわっての音声を楽しみたいユーザーはオブジェクト・トラックごとのバランスを自由に取ることができる。まさにインタラクティブであり、パーソナライズされた次世代のTV音声技術であるということが分かる。 柔軟性を高く持たせたイマーシブ対応 そして、もう一つのキーワードとなるイマーシブ対応だが、MPEG-Hのオブジェクトトラックは位置情報を持ち、3D空間に自由に定位させることのできるオブジェクト・オーディオとして設定することも可能である。HOA=Higher Order Ambisonicsとの組合せも、チャンネルベースのベッド・トラックとの組合せも自由。現時点では16track(実質15track)というチャンネル制限はあるが、今後拡張されることで柔軟な運用、そして制作フォーマットにとらわれない汎用性の高いコーデックとなるだろう。スピーカー配置も多くのプリセットを持つということで、この部分に関しても柔軟性を高く持たせており汎用性の確保に苦心がみられる。   NAB2018ではFraunhoferブースにサウンドバーのリファレンスモデルが展示され、イマーシブ・オーディオ再生の最大の障壁となるスピーカー配置に対しての回答も用意されていた。テレビの手前にサウンドバーを設置することでイマーシブ・オーディオの再現が行えるシステムはこれまでにもあったが、さすがはFraunhoferと唸らせる非常にきれいな広がりを持つサラウンド空間が再現され、しかも視聴エリアの拡張に注力したというコメント通りスイートスポットを離れた際でも十分なサラウンド方向からのサウンドを体感することができた。Fraunhoferでは製品としてのサウンドバーを製造するつもりはなく、あくまでもリファレンス・デザインを提示してメーカーにその技術を利用した製品を設計製造をしてもらいたいということ。残念ながらサウンドを聴くことは出来なかったが、NAB2018の会場にはSENNHEISERが作ったサウンドバーのプロトタイプも持ち込まれていた。 各社でも製品化対応が進んでいる このようにMPEG-Hは非常に多岐にわたる次世代のコンテンツを網羅した技術である。それでは、そのMPEG-Hの制作方法はどのようになっているのだろうか?パーソナライズをターゲットとしたBroadcast Systemではリアルタイムにメタデータを生成する必要がある。すでにSDI Embeded Audio信号に対してリアルタイムにメタデータを付加する製品が数社から登場している。その代表がFraunhoferと同じドイツメーカーで、シグナルプロセッサーを多数製品化するJunger Audioの製品。ここでメタデータを付加したSDI信号は、送出段でMPEG-TSへと変換され電波として送り出される。そのメタデータはGUI上で分かりやすく設定が行なうことができ、すでに運用の始まっている規格であるということを感じさせるものだ。   もう一つのイマーシブ対応に関しては、プロダクションを前提としたシステムとなる。さすがにライブプロダクションでのイマーシブサウンドは固定したフォーマットであれば可能だが、作り込みを前提とすればプロダクションシステムということになる。すでにPro Tools上で動作するNEW AUDIO TECHNOLOGY社のSPATIAL AUDIO DESIGNER=SADというプラグインからMPEG-Hのメタデータが出力可能というデモンストレーションが行われている。現時点ではHP上にMPEG-H対応の文字が見られないためベータ版と思われるが、着実にプロダクションシステムも完成に近づいていることがわかる。SAD上にOffline Export Toolが用意されメタデータ込みのMulti-Channel WAV、もしくはメタデータのみの書き出しが可能となっている。このようにして書き出したWAVとVideo Fileをマージすることで完パケデータが作成できる。ファイルの動画コンテナとしては.mp4が使われ、送出段としてはMPEG-TSとなる。これらも、現状のシステムファシリティーを有効活用できるように変更を最低限とした結果と考えられる。 マルチリンガルコンテンツのMPEG-Hのメタデータ設定の一例、このようにオブジェクトを活用する。 ATSC 3.0そしてDVBという放送規格を策定する団体での採用も決まり、韓国では2017年5月31日よりMPEG-H採用の音声が地上波でオンエアされている。2018年Winter Olympic Gameでも韓国国内ではMPEG-Hでの放送が行われたということ。市販のTVもLG、SAMSUNGの2社からMPEG-H対応TVもすでにリリースされている。ATSC諸国(北米及び韓国)DVB諸国(ヨーロッパ、中東、アジア)の各国がMPEG-Hを採用していくのか今後の動向は注目となる。すでに実運用を開始した国があるということは、その普及に向けた大きなステップになっているはず、4K放送にまつわるニュースでも今後MPEG-Hという文字が盛んに取り上げられるに違いない。 この記事を執筆にあたりお話を伺った、フラウンホーファーIIS, 日本代表 ナワビ・ファヒム (Fahim Nawabi)氏     *ProceedMagazine2018Spring号より転載
Tech
2018/09/04

ゼロから飛び込むVR音響世界~VRとは一体何者なのか!?~

ゼロから飛び込むVR音響世界、VRの音響に関して話を進める前に、まずはVRとは一体どういったものなのか?VRを取り巻く現状、そしてそれぞれに異なる進化を始める各分野、そういった周辺の情報も含めた、いま置かれているVRコンテンツ制作の現状を振り返りそれぞれに対してのアプローチを掘り下げていきたい。 VRはいま黎明期を脱しようとしている まず話をしておきたいのは、仕事としてのVR制作の現状はどのような状況にあるのか?という点。VRという言葉を非常に多く目にする今日このごろだが、皆さんの周りにどれくらいVRの音響制作をしたという方がいるだろうか?全体の市場の盛り上がりに対して音響市場はどうなっているのだろうか?これらは感覚的なものではあるが、そこに温度差を感じている方は多いのではないだろうか?   実際の世界規模におけるVR関連市場の統計と今後の予測だが、2016年のVR市場は$1.8B=18億ドル、日本円にしたら2000億円強といったところだろうか。2017年は$3.7B=37億ドル=4000億円強と倍増、2018年には$9.0B、2019年、2020年と倍増を続けるという見通しもある。そして、現時点ではハードウェアの伸びに対してソフトウェアが大きく伸びているという特徴がある、つまりこれまでの市場はハードウェア先行でコンテンツ制作はこれからというのが実情のようだ。そう考えると、街中でVRという文字を多く見かけても、コンテンツ制作としてのVR音響はまだ一般的な実感を伴っていない初期段階にあるのかもしれない。   しかし、黎明期よりソフトウェアの制作を行なってきたクリエイターたちにとっては、まさに今年は第2フェーズへと移行していく年とも言える。2017年には売上額が1億円を超えたソフトウェア・タイトルが10作品以上誕生し、アカデミー賞でも特別業績賞がVR短編作品の監督に贈られたりとソフトウェア制作の市場もしっかりとした足跡を残し始めている。この一方でベンチャー的に制作を行なってきた会社からスピンアウトして2歩目を踏みだした制作者が、今年さらなる成果を上げるのではないかと言われている。試行錯誤を続け、VRにおけるコンテンツのあり方というものを手探りしてきた段階から、ある一定のメソッドを見出しさらに新しいことへの挑戦が始まっている。実験的な段階から、応用段階へとフェーズが移行しているのが現時点だ。   我々を取り巻く環境を見ても、VRの視聴環境はPS VRをはじめ非常に身近なものとして興味さえあればすぐに手に入れられる状況となっている。VR元年と言われた2016年には、一部のガジェット好きのおもちゃであったVRが一般ユーザーにも受け入れられる製品になってきていることは皆さんも感じているのではないだろうか?VRを活用したアミューズメント施設が各地に作られ、新しい刺激的な体験を提供することに成功している。Amazon / IKEAなどではARを活用した新しいショッピングの提案が行われたりもしている。そして、AppleはiOSのアップデートでAR Kitと呼ばれるAR支援機能を実装してきている。開発環境、視聴環境、それらが一般的なものとしてどんどんと身近なものになってきているのは間違いのないことだ。 Cinematic VR / Intaractive VR 「VR」と一口に言われているものも、その実態は様々である。ここではその分類をしっかりと行なっていきたい。   まずは、VR=Virtual Reality。これはその名の通りユーザーを仮想現実空間にいざなうもの。VRゴーグルを装着し、全天周映像の中へと飛び込むFull-Diveと言われるものだ。映像作品であればその物語のストーリーの中へ飛び込み、登場人物(キャラクター)と時間を共有するようなコンテンツが作られる。もう一つVRが非常に大きな広がりを見せている分野がゲームである。ゲームはそもそもが仮想の世界。その中でユーザーはキャラクターを操作して楽しむもの。その仮想の世界へ没入させることができるVRはまさにゲーム向きのシステムであるとも言える。キャラクターの目線(一人称視点)で仮想世界を旅する、ゲーム開発者が一つの到達点としていた世界観を実現できるデバイスとなる。   VRで知っておきたいのが、映像作品としてのVRとゲームにおけるVRは全く制作手法が異なるということだ。映像作品は、Cinematic VRと呼ばれ、当たり前だがユーザーがプレイボタンを押した瞬間から時間軸は強制的に進行して行く。まさにVR世界に飛び込んだユーザーがその時間軸を映像の中で共有していくということになる。一方のゲームは、ユーザーが操作をしなければ何も起こらない。ユーザーのトリガーによってストーリーは進行していくこととなる。ゲームはIntaractive(インタラクティブ) VRと呼ばれる分野だ。CInematic VRは従来の映像コンテンツの制作手法の延長線上にあるが、Intaractive VRはゲーム制作の延長線上にあるコンテンツということになる。   これまでにも様々な実験的な作品が作られてきている。特にCinematic VRの分野は新しい映像表現ということで注目を集めて数々の試みが行われ、どのような世界へユーザーをいざない、どのような体験をさせることで魅力的なコンテンツとなるのか?ということが試されてきている。その試みの中で、従来のストーリーボード、絵コンテは通用しないということがはっきりと分かっている。なぜなら、Cinematic VRではユーザーがどちらを向くのかわからないからだ。   従来の映像コンテンツは見せたいもの、見てもらいたいものをクローズアップしたり、様々な手法によって固定された画面に見せたいものだけを映すことができた。そのカット編集により、ストーリーを効果的に展開することもできる。Cinematic VRではこれまでのような矢継ぎ早のカット切替は没入感の阻害でしかなく、しかも全天周の映像の中では、見てもらいたいものを常に正面に置いても、ユーザーがそれを見ているとは限らない。ストーリーの展開に必要な出来事が視聴するユーザーの視界の外で起こってしまうかもしれないのだ。   そうなると全く新しい映像が必要となる。最近のCinematic VRのStory-tellingのプレゼンテーションで盛んに言われているのが「視聴者に体験をさせる」ということ。これまで物語を分かりやすく「見せる」ということが重視されてきたが、VRゴーグルを掛け、その世界へ没入してきたユーザーを観客ではなく登場人物の一人として扱うことが重要だという発想だ。さらには、ユーザーに孤独感を感じさせない演出も大切だとも言われている。意図的にそのコンテンツを視聴しているユーザーが孤独?これこそがイマーシブ=没入型コンテンツの核心に触れる部分だと感じているのだが、そのコンテンツの世界にFull-Diveしたユーザーはその世界の中の人物として周囲の登場人物と距離感を持つ。それが全く無視されたようなコンテンツでは、せっかく没入しているユーザーがただの観客となり、疎外感を感じ、コンテンツ自体に対しての興味を失ったりといったことが起こってしまう。   つまり、その世界に受け入れられることで更に没入感を高め、そこで起きている物語へ入り込めるのかどうか、ということだ。実写VRが難しいと言われているのはまさにこの部分。その空間で起こっていることを共有することは出来ても、よほど意図的にユーザーを引き込むような演出がなされない限り、ユーザーはただの観客になってしまい、シラけた疎外感に囚われてしまう。よほど美しい風景だとしても、半強制的に長回しで見せ続けられれば苦痛になる。Cinematicはインタラクティブではないため、場面の切り替わりはユーザーが意図的に行えるものではなく、時間の経過を待つしか無いためである。   片や、Intaractive VRは完全にこれまでのゲーム制作手法の延長線上にある。これまで表現しきれなかった部分、さらに没入感を高めたいと制作者があの手この手を使い工夫を凝らしてきた部分。それらが理想的な形でVR世界の中で表現される。もともと、ユーザーがどちらを向くのかわからない、どの様なタイミングでイベントが起こりストーリーが進行するのかわからない、プログラムされた世界の中でフラグを立ててそのすべてがユーザーの手によるトリガーに委ねられる。また、ゲーム制作者以外がIntaractive VRを作ろうとすると、ゲームを作る時と同じ作業を行わなければならないという事実にも直面する。具体的にはUnrealやUnityと呼ばれるゲームエンジンを利用することになるためだ。 さらに進むVR分野、AR / MR 次にAR=Augument Reality、拡張現実と呼ばれるもの。これは現実の世界にCGなどで実際に存在していないものを映し出す。Google GrassやEPSONのET-300シリーズなどがその代表、身近なところではポケモンGo!もARを使用した一般的な事例だ。ARはコンテンツ制作というところからは離れるものがほとんどだが、様々な分野ですでに実用が始まっている。例えば、工場のラインでARを使ったマニュアルを映し出しミスを防ぐ、IKEAでは家具をARで映し出し購入した後のインテリアの様子を表示させる、他にも道案内のラインを表示させたりなど、すでにその事例は数多い。AppleがiOSに実装したAR Kitはこれらのアプリケーション開発を促進するためのものだ。しかし、ARの分野は現実の世界ありきのものばかりなので、音響の入り込む余地はほぼないと言える。あったとしても警告音等の効果音止まりというのがほとんどである。   そして、いま最先端のVR分野とされるのがMR=Mixed Reality、複合現実と呼ばれるものだ。ぱっと見た目にはARと同じように感じるかもしれないが、現実世界へ単純に仮想物体をオーバーレイ表示するARとは違い、現実世界の物をベースに仮想世界を重ね合わせる。Microsoft HoloLensのプロモーションビデオを見るとそのイメージもよく伝わるのではないだろうか、ホログラムを現実世界に登場させる、ということだけではなくそれが現実世界とのインタラクティブな関係に成り立っていることが見てとれるはずだ。AR Glassと違い、MR Glassにはカメラがついていて周りの状況を認識している。その現実世界に合わせて仮想現実をオーバーレイしていく、さらにカメラでユーザーのジェスチャーを認識して操作を行ったりということも目指している。まさにアニメやSFの世界である。このMRはITのリーディングカンパニーであるMicrosoftが総力を上げて開発を進めている最先端技術の一つ。そして、その対抗馬と見られているのがStart Up(これまでにない技術を開発するベンチャー)として高い注目を集めているMagic Leap。この会社は開発構想のプレゼンですでに2000億円もの資金調達に成功し、製品のプロトタイプを発表している。MRはそのイメージプレゼンを見ると非常に未来的。実用的なものからインタラクティブなものまで様々な活用が想定されるMR、この分野では重ね合わせたMRの現実性を高めるためにサウンドも重要な要素となるだろう。 AmbisonicsによるVR音声の実現は身近にある VRと一言でまとめても様々な分野に跨っているということを整理したところで、やはり導入編としては、コンテンツのクオリティー確保という意味では未だに高いハードルはあるCinematic VRから話を進めたい。Cinematic VRのいちばん身近な視聴環境はなんといってもYoutube VRとFacebook 360ではないだろうか?スマホを装着する簡易的なVRゴーグルでコンテンツを視聴できるため、まだVRを試したことがない方は是非ともVRがどの様な世界なのか体験をしていただきたい。   まずは、これらのコンテンツの映像部分に関して見ていきたい。音響制作をするにあたりどの様な映像に音声を付けていくのか?という要素は非常に重要なことである。Youtube VRもFacebook 360もEquirectangular(エクイレクタングラー)=正距円筒図法という方式で球体を平面に伸ばした動画を扱う。一見、世界地図でよく使われるメルカトル図法と似ているようだが、平面への引き伸ばし方法が異なるものだということを付け加えておく。大抵のVRカメラで撮影した動画は、カメラの内部でこのEquirectangular動画として記録されるか、付属のソフトウェア等でEquirectangularへと変換することが可能である。   音響制作としては、このEquirectangular動画にあわせてパンニングを行い音を配置していくこととなる。その配置された音をこのYoutube VR、Facebook 360の場合はAmbisonicsを呼ばれる音声フォーマットで書き出す、ともにVR再生時に試聴している向きに応じて追従する音声方式をAmbisonicsで実現しているわけだ。再現の正確性ということを考えればオブジェクト・オーディオで配置していきたいところだが、残念ながら現在それには対応していない。 1st Orderと呼ばれる最低限の方式となるが、たったの4chで全天球の音声を表現できるという点がAmbisonics音声の特徴。やはり4chということで、音像定位の正確性という部分に課題は残るものの、Internet Streamという制約の中での再生を考えればベストなチョイスということになるのだろう。Ambisonicsはチャンネル数を増やしたHOA=Higher Order Ambisoncisも作られ始めている。チャンネル数が増えることで定位の再現性が高まるが、チャンネル数も2nd Orderで9ch、3rd Orderで16チャンネルとそれなりのボリュームになってくる。 VRを実現するツール Pro Tools 12.8.2以降に付属するFacebook 360 Spatial Workstationの各画面。 ここまではモノラルソースの音声をVR動画=Equirectangular動画に合わせる手法を説明しているが、具体的なツールとしては、Pro ToolsにAudioEase社の360Pan Suiteを導入するというのが一般的。Pro ToolsのVideo Window上にオーバーレイで音をどの位置にパンニングしているのかが確認できる360Pan Suiteは、非常に直感的に視覚情報を使いながらのパンニングを行うことができる。ちなみに360 Panをプラグインとして挟むと、モノラルトラックのアウトプットは1st Orderであれば4chのAmbisonicsとして出力される。この出力されたAmbisonicsは特殊なデータということではなく通常のPCM Audioデータであるため、Pro Tools内部で音量バランスを取りミキシングを行うことが可能だ。Pro Tools 12.8.2以降のバージョンであれば、Facebook 360 Spatial Workstationと呼ばれるプラグインが無償で付属する。Video Window上でパンニングの位置を確認することはできないが、特に追加コストをかけることなくAmbisonicsミキシングが行える環境は整っているということになる。   DAW内でのミキシングの話をしたが、もちろんマイクでのAmbisonics収録についてもソリューションが存在する。SENNHEISERのAMBEO VR MICがその筆頭。SENNHEISERはAMBEOというブランドでイマーシブ・オーディオに対してのソリューションのブランディングを行なっている。AMBEO VR MICはその中でAmbisonics収録用のマイクということになる。このマイクで収録した音声は4chの普通の音声データであり、Ambisonic 1st Order A-formatと呼ばれるもの。このマイク出力そのままのデータとなるA-formatをAMBEO A-B フォーマットコンバータという無償プラグインでX,Y,Z,Wという4チャンネルにしたB-Formatに変換し、前述の360 PanやFaceBook360 Spartial WorkstationといったB-formatを用いたプラグインやDAWで扱っていく。   Musikmesse 2018ではRODEからNT-SF1と呼ばれるAmbisonics収録用のマイクも登場している。フィールドでのレコーディング用のレコーダーもZOOM F4/F8にはレコーダー内部でB-formatへ変換する機能とヘッドフォンモニターを行う機能が追加されている。通常のレコーダーの場合、それぞれのマイクヘッドの出力を確認することはできるが、単純にSUMして聴いてしまうと訳がわからなくなってしまいノイズチェック程度しか行えないというのが現状であったため、ZOOMの機能追加はAmbisonics収録の際に非常に重宝するだろう。このように毎年行われている各メーカーの新製品発表において、Ambisonicsというキーワードは益々その存在感を大きくしている状況だ。 今回はVR音響世界へゼロから飛び込むということで、まずVRとはどのようなものなのかを中心に進めさせていただいた。単純にAmbisonicsのミキシングを行うということ自体はそれほど難しいことではない。しかしそれが効果的なミキシングであるかどうかということになると、まだまだ試行錯誤をしなければならないのが現状である。そのためには映像が抱えている課題を知ることが重要であるだけでなく、VRコンテンツがユーザーにとって面白い、楽しいと思われるためにはどのようなコンテンツにするべきなのか、そういったメソッドを学ぶ必要があるのではないだろうか。     *ProceedMagazine2018Spring号より転載
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2018/09/03

Pro Tools HD Premium I/O Promotion 2018 !!

Pro Tools HD Premium I/O Promotion 2018 !! 3rd Party I/Oで加速するProTools Ultimateシステム!! Pro Tools HDXと対応I/Oを購入でスペシャルバンドルプライス&プレゼント!! 9月より値上げとなったAvid Pro Tools HDX。旧価格在庫を数量限定確保!!しておりますが、さらにそのシステムを加速させる3rd Party製I/Oとのバンドルプランをご用意しました。昨年もご好評をいただいたこちらのプランでは、Focusrite / Apogee / PrismSound / Antelopeの各社I/OとHDXカードをバンドル価格でご提供し、さらに!! Pro Toolsシステムで各社I/Oを稼働させるDigilink I/Oライセンスをプレゼント!! としております。Danteにも対応し将来性も豊かなRED 4PREやES9028Proを採用した新たな拡張モジュールなどサウンドの発展性をも備えるSymphonyなどなど、3rd Partyの個性豊かなラインナップは、きっと制作環境を充実させてくれます。こちらも48回低金利クレジットのご購入サポートを適用可能、詳細はROCK ON PRO佐々木・清水(03-3477-1776)、ROCK ON PRO梅田中川(06-6131-3078)までぜひお問い合わせください! INDEX ◎Focusrite【JUMP!!】 ◎Apogee【JUMP!!】 ◎Prism Sound【JUMP!!】 ◎Antelope Audio【JUMP!!】 ◎Focusrite ◎Red 4Pre / Red 8Pre Point 1 MicPreが4系統(8なら8系統)搭載。Focusrite伝統のISAシリーズを踏襲するairのon/offで起こるキャラクターの変化は大きな魅力!! Point 2 Dante、LoopSyncなど拡張性や接続機器の選択が豊富。Thunderboltで非HD環境でも使える柔軟さと1Uというスマートさ。HD互換I/Oの中で持ち運びの面でもアドバテージがあり、使用場所を選ばずどこでも使えます!! Point 3 Red 4PreはDigilink対応の3rd Party I/Oで最もコストパフォーマンスに優れた価格設定!! どの機種も豊富なInterfaceを備えるAVID HD互換Interfaceですが、FocusriteはRED NETシリーズで展開するDanteを持つのが特徴。すでにSRの現場では数多くの機器がDanteなどのAoIP技術を採用し、柔軟なシグナル・ルーティングを実現しています。システムの安定性、運用のノウハウも十分なAoIPがプロダクション・スタジオでも活用される日がすぐそこまで来ていると言えるでしょう。DigiLink Port を2ケ備え、1U サイズながら64chのハンドリングが可能なのも特筆すべきポイント。8ch単位でポート間のシグナルルーティングを行うことが出来る柔軟性も併せ持ちます。CueBoxシステムとして同社RED NET AM2 などと組合せてシステムアップを行うのも面白そうですね。 そして、この機種の魅力の一つである高いアナログクオリティーは、ISAレンジ同等のマイクプリを搭載しているというところ。かつてはラージコンソールまでもラインナップしていたFocusriteのこだわりが光る部分です。4ch Mic Pre 搭載モデルの上位に8ch Mic Pre 搭載のRED 8Preも用意されており、収録を主体に考えている方はこちらも選択肢となるのではないでしょうか。 1)Pro Tools HDX(Pro Tools Ultimateソフト付属)+ Red 4Pre ・Avid / HDX Core + Pro Tools Ultimate Soft 値上げ後価格:¥670,680(本体価格:¥621,000) ・Focusrite / Red 4Pre ¥324,000(本体価格¥300,000) ・Present !!: Avid / DigiLink I/O License codes ¥38,124(本体価格¥35,300) 通常合計価格 ¥1,032,804(税込)→Special Price!! ¥848,000(税込) ¥184,804バリュー!!! *48回低金利クレジット使用なら月々¥18,300〜 *各仕様によってのお見積もりも致します、お問い合わせください!! 2)Pro Tools HDX(Pro Tools Ultimateソフト付属)+ Red 8Pre ・Avid / HDX Core + Pro Tools Ultimate Soft 値上げ後価格:¥670,680(本体価格:¥621,000) ・Focusrite / Red 8Pre ¥399,600(本体価格¥370,000) ・Present !!: Avid / DigiLink I/O License codes ¥38,124(本体価格¥35,300) 通常合計価格 ¥1,108,404(税込)→Special Price!! ¥898,000(税込) ¥210,404バリュー!!! *48回低金利クレジット使用なら月々¥19,400〜 *各仕様によってのお見積もりも致します、お問い合わせください!! ◎Red 16 Line Pro Tools HDX(Pro Tools Ultimateソフト付属)+ Red 16 Line ・Avid / HDX Core + Pro Tools Ultimate Soft 値上げ後価格:¥670,680(本体価格:¥621,000) ・Focusrite / Red 16 Line ¥360,000(本体価格¥333,333) ・Present !!: Avid / DigiLink I/O License codes ¥38,124(本体価格¥35,300) 通常合計価格 ¥1,068,804(税込)→Special Price!! ¥858,000(税込) ¥210,804バリュー!!! *48回低金利クレジット使用なら月々¥18,500〜 *各仕様によってのお見積もりも致します、お問い合わせください!! ◎Apogee ◎Symphony I/O Mk2 HD 8×8 Point 1 多彩なオプションによるIN/OUTの選択で、より制作環境に適した構成にカスタマイズ。マイクプリ搭載のカードから、16×16の対コンソールを意識したカードまで取り揃え無駄のない選択ができます。将来的な拡張も視野に入れる事ができるのはSymphony I/O MKⅡの大きな利点です。柔軟な入出力のオプションで他のアウトボードとも接続可!! Point 2 導入によるコスト面でもメリットが高いのはポイント。安定した動作のスタンドアローン・モードも搭載。Windows環境のDAWやデジタルコンソール、ピュアオーディオ機器としても使用することができます。既存のコンバーターと置き換え、様々なシステムとのデジタル接続を実現します。 Point 3 差動アンプによる音質面での高い明瞭度と透明度を備え、表面のタッチパネルでの直感的な操作性の良さも合わせ持っています。Apogee伝統のサウンドクオリティは国内外でも評価が高く、多くのアーティスト、エンジニアに支持されています。 DigiLinkはもちろん、オプションカードでDANTEやDIGIDRIDといったAoIP へもつながる拡張性を持ちます。ハイエンドリファレンスとしてのその音質評価に関しては、すでに語り尽くされているのでここで詳細を述べるまでもありませんが、Apogeeがデジタルの黎明期より高性能AD/DAコンバーターとして世界中のエンジニアの評価を得てきたのは周知の事実、そしてその最新機種がこのSymphony I/O Mk IIとなります。 市場が望むサウンドの変化に合わせて、少しづつ変化をするそのサウンドは常にシーンの中心にあり、十分な性能と音質を提供しています。Symphony I/O Mk II ではDigiLinkポートの搭載により、1筐体で最大32ch のInterfaceとして活用が可能、コンバーターボードのセレクトが可能なため、必要な分のAD/DAを準備することができ、ユーザーのニーズに合わせた構成が可能です。もちろん空きスロットがあれば、そこへボードを増設することで拡張もできます。高品位なMic Preを搭載したボードも用意されているので持ち運んでの収録などにも活用できる製品とも言えるのは魅力的。タッチスクリーンによる直感的な操作パネルは、モニター音量の調整やヘッドフォンボリューム、インプットのレベル設定など直感的なオペレートを実現しています。Mk IIとなり、AD/DAにも手が加えられ性能のブラッシュアップにも余念のないHD I/O 互換製品の中でも定番製品の一つです。 ・Pro Tools HDX(Pro Tools Ultimateソフト付属)+ Symphony I/O Mk2 HD 8×8 ・Avid / HDX Core + Pro Tools Ultimate Soft 値上げ後価格:¥670,680(本体価格:¥621,000) ・Symphony I/O Mk2 HD 8×8 ¥328,000(本体価格¥303,704) ・Present !!: Avid / DigiLink I/O License codes ¥38,124(本体価格¥35,300) 通常合計価格 ¥1,036,804(税込)→Special Price!! ¥888,000(税込) ¥148,804バリュー!!! *48回低金利クレジット使用なら月々¥19,200〜 *各仕様によってのお見積もりも致します、お問い合わせください!! ◎Prism Sound ◎Prism Sound / Titan + PTHDX Option Point 1 実績あるPrism Soundのサウンドクオリティで、録音時に大きなアドバンテージ!! 再生・録音ともに高品位の解像度はTitanならでは。1Uのサイズながらも4基のマイクプリを搭載。 Point 2 接続フォーマットはminiDigiLinkとUSB。Mac/windowsに対応しており、接続相手を選ばずDAWにも左右されない多様な環境での最適な選択。 Point 3 Prism Sound 独自の “CleverClox” 2段階DPLL回路を用いた”state-of-the-art”クロックにより、非常に低ジッターで高精度なクロックを生成します。 ユーザーからの音質評価の高いメーカーとしてまず思いつくのがこちらのPrism Sound ではないでしょうか?以前よりDigiLink Optionを搭載した機種をリリースしていたメーカーの一つでもあります。AVIDの純製品では満足できないユーザーが、こだわりを持って利用していたADA-8シリーズが有名ですが、手の届く価格帯のTitan / Atlasといった製品にもDigiLink Optionがリリースされ、それによりPrism クオリティーのAD/DAを手に入れることができるようになっています。測定器等も手がける高い技術力をバックグラウンドに持つ同社の製品。内蔵ミキサーを持ち、ミキシング、レベル調整、ルーティングなどを行うことができ、Atlasであれば8ch、Titanでは4chのマイクプリも備えています。Prism Sound のマイクプリも評価の高いプロダクト、一度実際に試して是非その実力を体験していただきたい製品です。 ・Pro Tools HDX(Pro Tools Ultimateソフト付属)+ Titan + PTHDX Option ・Avid / HDX Core + Pro Tools Ultimate Soft 値上げ後価格:¥670,680(本体価格:¥621,000) ・Prism Sound / Titan + PTHDX Option ¥486,000(本体価格¥450,000) ・Present !!: Avid / DigiLink I/O License codes ¥38,124(本体価格¥35,300) 通常合計価格 ¥1,104,804(税込)→Special Price!! ¥998,000(税込) ¥196,804バリュー!!! *48回低金利クレジット使用なら月々¥21,600〜 *各仕様によってのお見積もりも致します、お問い合わせください!! ◎Antelope ◎Antelope Audio / Goliath HD Point 1 Antelope Audio最大のストロングポイントであるクロック精度の高さ。音質に影響するジッターを減らし音像をよりリアルに表現します。オーディオファイル・グレードの最新IESSを搭載したAD/DA変換と共にAntelope Audio 10M入力で、同社のハイエンドクロックと同期が可能。 Point 2 多種多様なフォーマットを受けれる入出力。16ch Micpreを搭載しMADI、AESはもちろんの事、Thunderbolt、USB3.0の規格にも対応。32in32outのアナログ入出力にも対応する死角のないつくり。 Point 3 タッチパネルとランチャーでのマトリクスの自由さ。1台で全てを網羅し、かつ内部マトリクスで複雑な接続やパラアウトの形成も可能。 すでにマスタークロック・メーカーというイメージからインターフェース・メーカーへとユーザーの認識も変わりつつあるかもしれません。積み重ねられた技術による高品位なクロックを搭載し、多チャンネルを備えた使い勝手の良い製品を多数ラインナップ。今回のGoliathシリーズをはじめOrionなど一気に人気機種としてのポジションを獲得しています。Orion HDで同社初搭載となったDigiLink Portですが、このGoliathにもこの「HD」版にて搭載。もともと16chMicpreを搭載しMADI、AESはもちろんのこと、32in32outのアナログ入出力にも対応するハイエンドスペックであったGoliathにDigiLink Portが加わってPro Tools|HDと連携するとなれば、まさに死角のないつくりと言えるのではないでしょうか。OVEN Controlによる高精度Clockの搭載はもちろん、強力なFPGAにより提供されるオンボードプラグインなど、多彩な追加機能を持っているのも魅力的。もちろん、10M ATOMIC Clockの入力も可能なため、更なる音質向上の余地も残されています。 ・Pro Tools HDX(Pro Tools Ultimateソフト付属)+ Goliath HD ・Avid / HDX Core + Pro Tools Ultimate Soft 値上げ後価格:¥670,680(本体価格:¥621,000) ・Antelope Audio / Goliath HD ¥850,000(本体価格¥787,037) ・Present !!: Avid / DigiLink I/O License codes ¥38,124(本体価格¥35,300) 通常合計価格 ¥1,558,804(税込)→Special Price!! ¥1,280,000(税込) ¥278,804バリュー!!! *48回低金利クレジット使用なら月々¥27,700〜 *各仕様によってのお見積もりも致します、お問い合わせください!! ◎Antelope Audio / Orion32 HD ・Pro Tools HDX(Pro Tools Ultimateソフト付属)+ Orion32 HD ・Avid / HDX Core + Pro Tools Ultimate Soft 値上げ後価格:¥670,680(本体価格:¥621,000) ・Antelope Audio / Orion32 HD ¥450,000(本体価格¥416,667) ・Present !!: Avid / DigiLink I/O License codes ¥38,124(本体価格¥35,300) 通常合計価格 ¥1,158,804(税込)→Special Price!! ¥948,000(税込) ¥210,804バリュー!!! *48回低金利クレジット使用なら月々¥20,500〜 *各仕様によってのお見積もりも致します、お問い合わせください!! ◎Antelope Audio / Orion Studio HD ・Pro Tools HDX(Pro Tools Ultimateソフト付属)+ Orion Studio HD ・Avid / HDX Core + Pro Tools Ultimate Soft 値上げ後価格:¥670,680(本体価格:¥621,000) ・Antelope Audio / Orion Studio HD ¥450,000(本体価格¥416,667) ・Present !!: Avid / DigiLink I/O License codes ¥38,124(本体価格¥35,300) 通常合計価格 ¥1,158,804(税込)→Special Price!! ¥898,000(税込) ¥260,804バリュー!!! *48回低金利クレジット使用なら月々¥20,500〜 *各仕様によってのお見積もりも致します、お問い合わせください!! ◎Pro Tools HDX + 3rd Party I/Oの実力を渋谷店頭で確認!! Pro Tools HDX + 3rd Party I/Oの組み合わせを渋谷リファレンススタジオにシステムアップ、各機種の特長を実際に比較試聴してご確認いただける環境が整いました!! Focusrite / Red 4Pre、Apogee / Symphony I/O Mk2 HD、Antelope / Goliath HD、Prism sound / Titan+PTHDX OP、Lynx / Aurora(n)、、、試聴機種はさらに拡大の予定です、プレミアムなハイエンドI/Oの数々を実体験してください!! ◎>>さらに!半期大決算放出特価品はこちら! HD OMNI 箱汚れB級品 Value¥60,600!! ¥318,600(本体価格¥295,000)→¥258,000(本体価格:¥238,889) *48回低金利クレジット使用なら月々¥5,500〜 HD I/O 8x8x8 箱汚れB級品 Value¥79,120!! ¥447,120(本体価格¥414,000)→¥368,000(本体価格:¥340,741) *48回低金利クレジット使用なら月々¥7,900〜 HD I/O 16x16 Analog 箱汚れB級品 Value¥106,560!! ¥574,560(本体価格¥532,000)→ ¥468,000(本体価格:¥433,333) *48回低金利クレジット使用なら月々¥10,100〜 HD I/O 16x16 Digital 箱汚れB級品 Value¥56,880!! ¥254,880(本体価格¥236,000)→¥198,000(本体価格:¥183,333) *48回低金利クレジット使用なら月々¥4,200〜 Mix, Avid Artist (US) 箱汚れB級品 Value¥19,440!! ¥127,440(本体価格¥118,000)→¥108,000(本体価格:¥100,000) *48回低金利クレジット使用なら月々¥2,300〜 Pro Tools | Dock Control Surface 箱汚れB級品 Value¥27,640!! ¥127,440(本体価格¥118,000)→¥99,800(本体価格:¥92,407) *48回低金利クレジット使用なら月々¥2,100〜
Sales
2018/09/03

9月よりAvid HDXカード値上げ!! 旧価格在庫確保!!

9月よりAvidのハイエンドラインナップとなるS6、MTRX、NEXISなどの値上げが発表となりました。今回はPro Tools Ultimateシステムの中核となるHDXカードもその対象となっており、その値上げ幅はおおよそ5%となりますが、ROCK ON PROでは値上げ前在庫を確保しております!数量限定とはなるものの、値上げ前の旧価格に特典プラグイン(カードのみはWAVES DIAMOND / ソフト付きはiZotope Music Production Suite )をつけてご提供、また48回低金利での購入サポートも併せて実施しておりますので、詳細はROCK ON PRO佐々木・清水(03-3477-1776)、ROCK ON PRO梅田中川(06-6131-3078)までぜひお問い合わせください! ◎Avid HDXカード値上げ前在庫確保!! ◎Pro Tools HDXカードのみ Pro Tools HDX Core (does not include software) Value¥47,160!! 9月値上げ後価格:¥401,760(本体価格:¥372,000) 今回ご提供旧価格:数量限定!!¥383,400(本体価格:¥355,000) *48回低金利クレジット使用なら月々¥8,300〜 *ご購入の方にWAVES DIAMOND(¥28,800相当) プレゼント! ◎Pro Tools HDXカード(Pro Tools Ultimateソフト付き) HDX Core with Pro Tools | Ultimate Perpetual License NEW Value¥86,400!! 9月値上げ後価格:¥670,680(本体価格:¥621,000) 今回ご提供旧価格:数量限定!!¥638,280(本体価格:¥591,000) *48回低金利クレジット使用なら月々13,800〜 *ご購入の方にiZotope Music Production Suite(¥54,000相当) プレゼント! Native版のPro Toolsからプロフェッショナルの環境を新規に整えるケースはもちろん、HDXカードの増設でシステムのブラッシュアップをご検討の方にはラストチャンスとなるタイミング。特典プラグインでプライスバリューも備えたご提案です!お問い合わせお待ちしております! ◎>>さらに!半期大決算放出特価品はこちら! HD OMNI 箱汚れB級品 Value¥60,600!! ¥318,600(本体価格¥295,000)→¥258,000(本体価格:¥238,889) *48回低金利クレジット使用なら月々¥5,500〜 HD I/O 8x8x8 箱汚れB級品 Value¥79,120!! ¥447,120(本体価格¥414,000)→¥368,000(本体価格:¥340,741) *48回低金利クレジット使用なら月々¥7,900〜 HD I/O 16x16 Analog 箱汚れB級品 Value¥106,560!! ¥574,560(本体価格¥532,000)→ ¥468,000(本体価格:¥433,333) *48回低金利クレジット使用なら月々¥10,100〜 HD I/O 16x16 Digital 箱汚れB級品 Value¥56,880!! ¥254,880(本体価格¥236,000)→¥198,000(本体価格:¥183,333) *48回低金利クレジット使用なら月々¥4,200〜 Mix, Avid Artist (US) 箱汚れB級品 Value¥19,440!! ¥127,440(本体価格¥118,000)→¥108,000(本体価格:¥100,000) *48回低金利クレジット使用なら月々¥2,300〜 Pro Tools | Dock Control Surface 箱汚れB級品 Value¥27,640!! ¥127,440(本体価格¥118,000)→¥99,800(本体価格:¥92,407) *48回低金利クレジット使用なら月々¥2,100〜
Event
2018/08/13

CEDEC 2018 にAudiokinetic社と共同出展 ~ROCK ON PRO Information

今年で20回目を迎えるCEDEC。コンピュータエンターテインメントに関わる知見の最先端であるこのカンファレンスに、昨年に引き続きROCK ON PROも出展いたします。今年はオーディオ・ミドルウェア WwiseのメーカーであるAudiokinetic株式会社との共同出展となるほか、効果音をシンセサイズすることによりサウンドデザインのワークフローに革新をもたらしたプラグイン Le Soundから、CTOである Chunghsin Yeh氏を招聘し、数多くのトピックと昨年以上に深いご相談を承れる体制をご用意して皆様をお迎えいたします。もちろん、ROCK ON PROならではのオーディオ制作全般に関わるご質問・ご相談も随時お待ちしております。CEDECへの参加をご予定の皆様は、ぜひROCK ON PROブースにお立ち寄りください。 CEDEC 2018 出展概要 会期:2018年8月22日(水)~8月24日(金) 会場:パシフィコ横浜 会議センター (横浜西区みなとみらい) ☆ROCK ON PROブース番号:14(Audiokinetic株式会社との共同出展) >>CEDEC公式サイトはこちら 展示概要 Pro Tools 最新バージョンとなる2018.7を中心としたサウンド制作システムの提案、DANTE / SoundGridによるAoIPソリューション、Audiokinetic社 Wwise(共同出展)、Le Sound CTO Chunghsin Yeh 氏による製品デモ 主な展示機器 Avid Pro Tools 2018.7 (DAW)、Le Soundプラグイン各種 (効果音専用シンセサイザー)、Flux:: Spat Revolution (統合型イマーシブ・オーディオ編集ツール)、Dolby Atmos Production Suite (Dolby Atmos ミキシング・ツール)、DiGiGrid関連製品 (AoIPソリューション)、DANTE関連製品 (AoIPソリューション)、各種オーディオプラグイン、他
Sales
2018/08/05

期間限定!! Universal Audio / APOLLOラックモデル 特別価格!!

Universal Audio / APOLLOのラックモデル5種類が期間限定特価中です!! 新規導入を検討の方はもちろん、最大4台までカスケードできることを活かしてシステム拡張するにも絶好の機会となるのではないでしょうか。9/15(土)までの期間限定、予定数達し次第で終了となりますのでお早めにお問い合わせください!!
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2018/08/01

Pro Tools 2018.7 リリース!~Pro Tools Information

Pro Tools 2018.7 リリース! AvidよりPro Tools最新バージョンとなるPro Tools 2018.7のリリースがアナウンスされました。今回のアップデートでは、あらゆるユーザーのワークフローを効率化する3つの新機能が追加されています。新機能は3種のラインナップ(Pro Tools | First、Pro Tools、Pro Tools | Ultimate)すべてに追加され、最新バージョンのソフトウェアは新規購入、サブスクリプション期間中、年間プラン有効期間中のすべてのユーザーがご自身のAvidマスターアカウントからダウンロード可能となっています。 ( >>Avidマスターアカウントはこちら)   新機能概要 プラグイン/バス検索機能の追加 必要なバスやプラグインを見つけるために、もう長大なメニューをスクロールする必要はありません。インサート、センド、インプット、アウトプットの各メニューに組み込まれたタグ検索のような検索機能によって、タイピングと同時にPro Toolsはワードにマッチするすべてのアイテムを表示し、これまでにないスピードでバーチャル・インストゥルメント/エフェクト/バスをアサインすることを可能にします。 複数アイテムの選択をスピードアップ Pro Toolsは一度のスウィープでメニューの中から簡単に複数のアイテムを選択出来るようになり、これによってワークフローを加速します。トラック・インサート、センド、I/OマッピングのスロットをControl+クリック(Mac)またはStart+クリック(Win)したら、メニューから好きな数のアイテムを選択するだけです。さらに、ポップアップ・メニューのチェックボックスを使用して、マルチ・ビュー、ツールバー、ウィンドウ、その他のプリファレンスを素早く選択することも可能です。 オーディオ・エディット・イン・ザ・グルーブ セッションのリアレンジングをしている時に、ビートに対してズレたままにしておきたいものがあることはないですか?今回のアップデートでPro Toolsは、オーディオとMIDIのクリップおよび選択したノートをコピー、カット、ペーストした時にグリッドに対する相対位置を保持出来るようになりました。これによりエディット・プロセスが促進されるだけでなく、タイムラインでの”ズレ”を”正確に”保持することで、クオンタイズされていない音楽が持つ”不完全”なフィールを”完璧に”残すことが出来るようになりました。
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