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2020/08/19

株式会社ミクシィ 様 / 新たな価値は「コミュニケーションが生まれる」空間のなかに

都内5拠点に分かれていたグループ内の各オフィスを集約させ、2020年3月より渋谷スクランブルスクエアでの稼働を開始した株式会社ミクシィ。渋谷の新たなランドマークともなるこの最先端のオフィスビル内にサウンドグループのコンテンツ収録や、制作プロジェクトにおける外部連携のコミニュティの場を設けるべく、この機に合わせて新たなスタジオが完成した。オフィス移転によるサウンドグループの移転だけでもプランニングは膨大な労力を伴うものとなるが、加えて高層オフィスビルへのスタジオ新設という側面や、何より同社らしいコミュニケーションというキーワードがどのようにスタジオプランに反映されたのか見ていきたい。 スタジオの特色を産み出した決断 これまで、青山学院にもほど近い渋谷ファーストタワーに拠点を置いていたサウンドグループ。そこにも自社スタジオはあり、主にナレーション録りを中心とした作業を行うスペースとなっていた。もちろん、コンテンツ制作を念頭に置いた自社で備えるスタジオとしては十分に考えられた設備が整っていたが、あくまでオフィス内のスペースでありミックスを形にするという設計ではなかった。また、コンテンツ制作には演者、クリエイターからディレクター、企画担当者など社内だけでも多数の関係者が存在するため、スタジオでいかにコミュニケーションを円滑に進められるか、ということは制作進行にとって重要な課題となっていた。そこへ、各所に分散していたオフィスの集約プランが浮上する。 新しいオフィスは当時建設中であった渋谷スクランブルスクエア、その高層階にサウンドグループのスペースが割り当てられる。そもそも全社のオフィス機能集約となるため、移転計画の最初からフロアにおけるスペース位置、間取り、ドアや壁面といった要素はあらかじめ決められていたものであり、高層ビルにおける消防法の制約もあったそうだ。例えば、スタジオ壁に木材が貼られているように見えるが、実はこちらは木目のシートとなっている。壁面に固定された可燃物は使用できないための対応だが、質感や部屋の暖かさもしっかり演出されている。取材の最後に明かされるまで我々も気がつかなかったほどだ。 そして、今回スタジオ向けに用意されたのは大小の2スペース。そもそもにどちらの部屋をコントロールルームとするのか、またその向きは縦長なのか横長なのか、制約ある条件のもと安井氏と岡田氏が試行錯誤を繰り返す中で着眼したのは"コミニュケーション”という課題。 ミクシィ社としてこのスタジオがどうあるべきか、どういう価値を出すのが正しいのか。専属エンジニアがいる商業スタジオではない、コミュニケーションが生まれる環境とはどのようなものなのか。これにマッチすることを突き詰めて考えた結果、レコーディングブースの方を広くとる設計になり、また当初縦長で進めていたコントロールルームの設計も思い切って横長レイアウトに変えたそうだ。もちろん、音響的な解決を機材面や吸音で行う必要もあれば、ブース窓の位置やテレビの高さ、モニタースピーカーの配置など課題は数多くなったが、これをクリアしていくのも楽しみの一つだったという。そしてこれらのポイントの解決に芯を通したのが"コミニュケーション”が如何にいい形で取れるか、ということ。このレイアウト段階での決断がスタジオを特色あるものにしたのではないだろうか。 音でのコミュニケーションを促進させる最初のツール 前述の通り、こちらは商業スタジオではなくミクシィ社でのプロジェクトにおける制作拠点、またその外部との連携に利用できるスペースとして機能している。自社コンテンツでのボイス・ボーカル収録はもちろんのこと、同フロアにある撮影スタジオとも協業で、自社タレントとユーチューバーの楽曲カバーコラボレーション企画のPV制作や、渋谷公園通りにあるXFLAGストアでのインストアライブの配信コンテンツミックスなどがすでに行われており、多種多様なコンテンツの制作がすでにこちらで実現され始めている状況だ。企画案件の規模によってはクリエイターのワークスペースで完結できるものもあるが、このようなプロジェクトで多くの関係者との共同作業を可能にする拠点、というのが今回のスタジオに求められている要件でもある。社外のクリエイターが来てもすぐに使えるような機材・システム選定を念頭に置き、またそこから「コミュニケーションが生まれる」ような環境をどのように整えたのだろうか。それを一番現しているのがアナログミキサーであるSSL X-DESKの導入だ。 コントロールルームの特注デスクにはPro ToolsのIn the boxミキシング用にAvid Artist MixとアナログミキサーのX-DESKが綺麗に収められている。X-DESKにはAvid MTRXから出力された信号、また入力に対しての信号、さらにレコーディングルームからの信号と、コントロールルームに設置されているマイクプリなど様々なソースに対して臨機応変に対応でき、使用するスタッフによって自由に組み替えが可能になっている。ただしデフォルトの設定はシンプルで、基本的にはマイクプリから来ているマイクの信号と、外部入力(iPhoneやPC上の再生)がミキサーに立ち上がっており、内外問わずどんなスタッフでも簡単に作業を始めることができる仕様だ。 これは現場での作業を想定した際に、ギターでボーカルのニュアンスを伝えたいクリエイターもいれば、ブースでボーカリストの横に入ってディレクションするケースであったり、Co-Write(共作)で作業を行う場合など、共同作業がすぐに始めて立ち上げられて、バランスまで取れる環境を考えるとアナログの方が有利という判断。「音でのコミュニケーションを促進させる最初のツール」がアナログミキサーだということだ。 また、デスク左側にはMac miniを中心としたサブシステムが用意されている。こちらのMac miniにはNuendo/Cubaseもインストール、そのインターフェイスとなるRME Fireface UFX II も左側を向けてラッキング。これも来訪者がすぐさま使用開始できるように配慮されている部分だ。 セレクトされたコミュニケーションでの実用性 それでは、デスク右側のラックに目を向けたい。ラックの中でも特に存在感を放っているのが新型のMacProだ。2019年の夏頃から本格的にスタジオの設計を固め、機材選定も大方定まったところで中々導入時期を読めなかったのがこちらのMacPro。周知の通りで2019年末に突如として姿を現すことになったわけだが、このスタジオに導入されたのは、必須となるレコーディング作業だけに限らず、映像の編集も難なくこなせるであろう3.3GHz 12Core、96GBメモリ、SSD 2TBというスペック構成のもの。レンダリングが数多く走るなど負荷がかかる場面はまだあまりないようだが、意外にもその動作はかなり静粛とのことだ。 このラックではMac Proを筆頭に、ビデオ入力、出力の分配を担うBlack Magic Design SmartVideoHub。そしてAvid HDXからMTRXにつながり、MTRXからX-Deskや、各々ルーティングを細く設定できるバンタムパッチベイがある。Ferrofish PULSE16はMTRXからのDANTE Optionを有効活用し、ADATへ変換されBEHRINGER POWERPLAY16(CUE BOX)に繋がれている。その上にはAvid Sync HDがあり、マスタークロックとしてAntelope Audio Trinityがトップ段に設置されている。 また、モニタースピーカーについてはRock oN渋谷店舗にて十数のモニタースピーカーが比較試聴され、KS digital C8 Reference Rosewood(後に同社製のサブウーファーも導入)とAmphion One18が選ばれた。こちらは横長にしたコントロールルームのレイアウトを考慮してニアフィールドにスイートスポットがくる同軸のKS digitalと、バランスを重視してのAmphionというセレクトとなった。使用するスタッフによってナレーションでのボイスの部分にフォーカスしたり、あるいは楽曲全体を聴く必要があるなど、用途は制作内容によってそれぞれとなるためバランスの良さという共通項はありつつも、キャラクターが異なる2種類が用意された。 後席ソファー横にはデシケーターがあり、U87Ai、TLM67、C414 XLSなどが収められている。演者にもよるが特に女性の声優とTLM67がよくマッチするようで好まれて使用されることが多いそうだ。また、マイクモデリングを行えるSlate Digital VMSの姿も見える。こちらは試している段階とのことだが、ボイス収録の幅広さにも適用できるよう積極的に新たな技術も視野に入れているようだ。確実性あるベーシックな機材を押さえつつ、 新MacProやMTRXといった新しいプロダクトを導入し、かつコミュニケーションの実用性を図っているところが、こちらの機材セレクトの特色でありユニークなところと言えるだろう。 レコーディングブースを超えた多目的さ 大小のスペースのうち、広い方を割り当てたブースは主にナレーション録音が行われる。天井のバトンにはYAMAHA HS5Wが5ch分吊るされているのだが、用途としては5.1chサラウンドへの対応だけではなく、イベント向けの制作に効果を発揮するという。イベント会場では吊られたスピーカーから音が出るケースが多く、その環境を想定しての音作りを求められることが多いためだ。多様な企画を行うミクシィ社ならではのスピーカー環境の利用の仕方と言える。なお、センターにあるHS5Wの横にもパッシブモニター YAMAHA VXS5W(パワー・アンプはコントロールルームにYAMAHA MA2030aを設置)がTalkBack用の返しモニターとして設置されている。このようにヘッドフォンに返すのではなく、あえてモニターでTalkBackを送るというのは、コントロールルームとのコミニュケーションをよりよくするために考えられた発想だ。 また、コントロールルームのラックにあったBlackMagic Smart Videohub 12x12にて、ディスプレイモニターには映像の出力やPro Toolsメイン画面を切り替えにて映し出し可能、レコーディングブースでもミキシングも行えるようになっている。急ぎの案件ではブースとコントロールルームでパラレル作業を行い、作業部屋二つのようなスタイルでも使われるとのことだ。そして、壁面のパネルは演者の立ち位置を考慮して4面それぞれに配置されている。4人でのナレーションを録る場合や、さらに声優たちの個別映像出しにモニター出力用のSDI端子、CUE送り用のLAN端子。また、スタッフがブース内でPC/Macを持ち込み映像を見ながら打ち合わせをする場合に備えての社内LAN回線までもが備えられている。ミクシィという企業ではこの先にどんな制作物が発想されてもおかしくない、とのことで考えうる最大限の仕様が織り込まれた格好だ。スピーカーが吊るされたことにより、無駄なくスペースを広く保ち、録音はもちろんコントロールルームと並走したミキシングの機能まで兼ね備えている。単にレコーディングブースと呼ぶには留まらない特徴的な”多目的"スペースを実現している。 コミュニケーションを生み出す仕掛け コミュニケーションを生み出すというコンセプトによって生み出された工夫はほかにもある。コントロールルームの後方にあるソファは通常はクライアント用と考えられそうだが、こちらは商業スタジオではないためこのスペースも立派に作業スペースとして成り立つ必要がある。そのためこのソファの内部2箇所に可動式のパネルが隠されている。クリエイターやプロデューサーがPC/Macを持ち寄り、その場で持ち込んだ素材(オーディオファイル)の確認や、映像の出力、もちろんディレクションも行えるようにモニターコントローラーとして採用されたGrace Design m905のTalkBackマイクのスイッチがアクセスできるようになっている。当初このアイデアは壁面や床面など設置位置に試行錯誤があったようだが、その結論はなんとソファの中。これによってスタジオのデザイン的な要素や機能面も損なうことなく、コミュニケーションを生み出す仕掛けが実現できている。 また、コントロールルーム正面からそのまま窓越しに演者とコミュニケーションが取れるようにというのが、レイアウトを横長に変更した大きな理由であったが、ブースへの窓はエンジニア席だけではなく、このソファからの視線も考慮されて位置が決定されている。窓位置はモニタースピーカーの位置決定にも関わるし、テレビの配置にも関わる。施行前から座席部分にテープでマーキングして両氏が念入りに試行錯誤を重ねたそうだ。 そして、このフロアにはサウンドスタジオのみではなく、連携して協業する撮影スタジオのほか、会議室、社員の休憩スペースからコンビニエンスストアまで整っている。インタビューを行った会議室や休憩スペースは遠く水平線まで見渡せる開放的なスペースで、集中した作業を行うスタジオ内と実に対照的。作業のON/OFFがはっきりとした環境で生まれるコミュニケーションも良好なものになりそうだ。 最後に話題となったのは、スマートフォンにおける5Gへの対応だ。 「まさに実用が始まったばかりとなる5Gの高速な通信は、端末に頼らなくとも大容量のコンテンツを成立させることができるかもしれない。もちろん、アプリやゲームも5Gの恩恵を受けてより高度な表現を提案することが可能になってくる。サウンドで言えばバイノーラルへの対応でキャラクターへの没入感をより深いものにできるかもしれない。5Gで何ができるのだろうか、提供されるインフラとはどのようなものだろうか、そして顧客へ提供できるサービスとはなんだろうか、このような着想から生み出されるのは各社の特色。そして何に強みを持ってコンテンツを作っていくのか、これによって整えるスタジオの環境も変わってくる。」 インタビュー時の両氏のコメントをまとめたものだが、やはり見据えているのはインフラやプラットフォームまで含めたエンタテインメントコンテンツそのものであるという点で、クリエイティブワークだけではない視野の広さが求められているということが感じられた。このスタジオが生み出すコミュニケーションの積み重ねが、5Gの可能性を引き出し、エンタテインメントの可能性を拡げていく。今後このスペースは従来のスタジオ以上の価値を生み出していくことになる、とも言えるのではないだろうか。 株式会社ミクシィ モンスト事業本部 デザイン室 サウンドグループ マネージャー 安井 聡史 氏     株式会社ミクシィ コーポレートサポート本部 ビジネスサポート室 サウンドライツグループ 岡田 健太郎 氏 *ProceedMagazine2020号より転載
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2020/08/11

ゼロからはじめるDOLBY ATMOS / 3Dオーディオの世界へDIVE IN !!

2020年1月、CES2020にてお披露目された"Dolby Atmos Music”。映画向けの音響規格の一つであるDolby Atmosを、新たなる”3D”音楽体験として取り入れよう、という試みだ。実は、前年5月頃より"Dolby Atmosで音楽を制作しよう”という動きがあり、ドルビーは世界的大手の音楽レーベル、ユニバーサルミュージックとの協業を進めてきた。”Dolby Atmos”は元々映画音響用のフォーマットとして2012年に誕生している。その後、ヨーロッパを中心に対応劇場が急速に増え、海外では既に5000スクリーン以上、国内でもここ数年で30スクリーン以上に渡りDolby Atmosのシステムが導入されてきた。 また、映画の他にもVRやゲーム市場でもすでにその名を轟かせており、今回、満を持しての音楽分野への参入となる。Dolby Atmos Music自体は、既にプロオーディオ系の様々なメディアにて取り上げられているが、「Dolby Atmosという名称は聞いたことがある程度」「Dolby Atmosでの制作に興味があるが、日本語の情報が少ない」という声もまだまだ多い。そこでこの記事では、今のうちに知っておきたいDolby Atmosの基礎知識から、Dolby Atmosミックスの始めの一歩までを出来るだけ分かりやすい表現で紹介していきたい。 目次 コンテンツは消費の時代から”体験”の時代に 〜イマーシブなオーディオ体験とは?〜 まずは Dolby Atmosを体験しよう! / 映画、音楽、ゲームでの採用例 ベッドとオブジェクトって何!? / Dolby Atmos基礎知識 Dolby Atmos制作を始めよう / 必要なものは何? 自宅で始めるDolby Atmosミックス / Dolby Atmos Renderer × Pro Tools 2020.3【Send/Return編】 自宅で始めるDolby Atmosミックス / Dolby Atmos Renderer × Pro Tools 2020.3【CoreAudio編】 コンテンツは消費の時代から”体験”の時代に 〜イマーシブなオーディオ体験とは?〜 近年、”3Dオーディオ”という言葉をよく見かけるようになった。今のところ、その厳密な定義は存在していないが、古くからは”立体音響”や”三次元音響”といった言葉でも知られており、文字通り音の位置方向を360度、立体的に感じられる音響方式のことを指す。その歴史は非常に古く、諸説あるがおよそ1世紀に渡るとも言われている。 点音源のモノラルに始まり、左右を表現できるようになったステレオ。そして、5.1、7.1、9.1…とその数を増やすことによって、さらなる音の広がりや奥行きを表現できるようになったサラウンド。と、ここまででもイマーシブな(*1)オーディオ体験ができていたのだが、そこにいよいよ、天井や足元といった高さ方向にもスピーカーが加わり、三次元空間を飛び回るような音の再生が可能になった。それぞれの方式は厳密には異なるが、3DオーディオフォーマットにはDolby Atmos、Auro-3D、DTS:X、NHK22.2ch、Sony360RealityAudioなどといったものがある。 基本的に、これまでこうした3Dフォーマットのオーディオを再生するにはチャンネル数に応じた複数のスピーカーが必要だった。そのため、立体的な音像定位の再現性と、そうした再生環境の手軽さはどうしてもトレードオフになっており、なかなか世間一般に浸透しづらいという状況が続いていた。そこで、いま再注目を浴びているのが”バイノーラル(*2)録音・再生方式”だ。個人差はあるものの原理は単純明快で、「人間の頭部を模したダミーヘッドマイクで録音すれば、再生時にも人間が普段自分の耳で聞いているような立体的な音像が得られる」という仕組み。当然ながらデジタル化が進んだ現代においては、もはやダミーヘッドすら必要なく、HRTF関数(*3)を用いれば、デジタルデータ上で人間の頭側部の物理的音響特性を計算・再現してしまうことができる。 バイノーラル再生自体は全くもって新しい技術というわけではないのだが、「音楽をスマホでストリーミング再生しつつ、ヘッドホンorイヤホンで聴く」というスタイルが完全に定着した今、既存の環境で気軽にイマーシブオーディオを楽しめるようになったというのが注目すべきポイントだ。モバイルでのDolby Atmos再生をはじめ、Sonyの360 Rearity Audio、ストリーミングサービスのバイノーラル音声広告といった場面でも活用されている。 *1 イマーシブ=Immersive : 没入型の *2 バイノーラル= Binaural : 両耳(用)の *3 HRTF=Head Related Transfer Function : 頭部伝達関数 まずは Dolby Atmosを体験しよう! / 映画、音楽、ゲームでの採用例 では、Dolby Atmosは一体どのようなシーンで採用されているのだろうか。百聞は一見に如かず、これまでDolby Atmos作品に触れたことがないという方は、まずは是非とも体験していただきたい。 映画 映画館でDolby Atmosを体験するためには、専用設計のスクリーンで鑑賞する必要がある。これには2種類あり、一つがオーディオの規格であるDolby Atmosのみに対応したもの、もう一つがDolby Atmosに加え、映像の規格であるDolby Visionにも対応したものだ。後者は"Dolby Cinema"と呼ばれ、現時点では国内7スクリーン(開業予定含む)に導入されている。   Dolby Atmosでの上映に対応している劇場は年々増加していて、2020年4月現在で導入予定含む数値にはなるが、既に国内では 36スクリーン、海外では5000スクリーン以上にも及んでいる。 (いずれもDolby Atmos + Dolby Cinema計)当然ながら対応作品も年々増えており、ライブストリーミング等、映画作品以外のデジタルコンテンツも含めると、国内では130作品、海外ではその10倍の1300を超える作品がDolby Atmosで制作されている。いくつか例を挙げると、国内興行収入130億円を超える大ヒットとなった2018年の「ボヘミアン・ラプソディ」をはじめ、2020年のアカデミーでは作品賞を受賞した「パラサイト 半地下の家族」、同じく録音賞を受賞した「1917 命をかけた伝令」などといった作品がDolby Atmosで制作されている。   ●Dolby Atmos採用映画の例 アイアンマン3 / アナと雪の女王 / ラ・ラ・ランド/ パラサイト / フォードvsフェラーリ / ジョーカー / 1917 命をかけた伝令 / ボヘミアンラプソディetc... *Dolby 公式サイトよりDolby Atmos採用映画一覧を確認できる  ゲーム Dolby AtmosはPCやXbox Oneといった家庭用ゲームの人気タイトルでも数多く採用されている。特に、近年流行りのFPS(First Person Shooter = 一人称視点シューティング)と呼ばれるジャンルのゲームでは、射撃音を頼りに敵の位置を把握しなければならない。そのため、Dolby Atmosを使った3Dサウンドの再生環境の需要がより高まってきているのだ。   ※Windows PCやXbox OneにおいてヘッドホンでDolby Atmosを楽しみたい場合は、Dolby Access(無料)というアプリをインストールし、Dolby Atmos for Headphones をアプリ内購入する必要あり。   ●Dolby Atmos採用ゲームの例 Assassin's Creed Origins(Windows PC, Xbox One) / Final Fantasy XV(Windows PC ,Xbox One)Star / Wars Battlefront(Windows PC ,Xbox One) / ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN(Windows PC, Xbox One) 音楽 Amazon Echo Studio そして2020年1月にCES2020で正式発表されたのが、このDolby Atmosの名を冠した新たな3Dオーディオ再生フォーマット、Dolby Atmos Musicだ。現時点で、国内ではAmazonが提供するAmazon Music HD内のみでサービスを提供しており、同社のスマートスピーカー”Amazon Echo Studio”を用いて再生することができる。アメリカでは音楽ストリーミングサービス”TIDAL”でもDolby Atmos Musicを再生することができ、こちらは対応するPCやスマホなどでも楽しめるようになっている。 ここまで、Dolby Atmosを体験してみて、皆さんはどのような感想を持たれただろうか? 当然ながら多少の個人差はあるにしても、映画であればその空間に入り込んだかのような没入感・豊かな臨場感を体験できたのではないだろうか。あるいは、人によっては「期待したほど音像が動き回っている感じが得られなかった」という方もいるだろう。しかし、それでDolby Atmosの魅力を見限るのはやや早計だ。なぜなら、この技術は、"作品の意図として、音を無意識に落とし込む”くらい自然にミックスすることを可能にしているからだ。それを念頭におき、もう一度、繊細な音の表現に耳を澄ましてみてほしい。 ベッドとオブジェクトって何!? / Dolby Atmos基礎知識 体験を終えたところで、ここからは技術的な側面と基礎知識を押さえていこう。ポイントとなるのは以下の3点だ。 ● ベッド信号とオブジェクト信号 ● 3次元情報を記録するメタデータ ● 再生環境に合わせてレンダリング Dolby Atmosの立体的な音像定位は、2種類の方式を組み合わせて再現されている。 一つはチャンネルベースの信号 ー 5.1.2や7.1.2などあらかじめ定められたスピーカー配置を想定し、そのスピーカーから出力される信号のことを”Bed"と呼んでいる。例えば、BGMやベースノイズといった、あまり指向性が求められない音の再生に向いている。基本は音源とスピーカーが1対1の関係。従来のステレオやサラウンドのミックスと同じなので比較的イメージがつきやすいだろう。 劇場のように、一つのチャンネルが複数のスピーカーで構成されていた場合、そのチャンネルに送った音は複数のスピーカーから再生されることになる。 そしてもう一つはオブジェクトベースの信号 ー 3次元空間内を縦横無尽に動き回る、点音源(ポイントソース)の再生に適した方式だ。例えば、空を飛ぶ鳥の鳴き声や、アクション映画での動きのある効果音の再生に向いている。原理としては、3次元情報を記録するメタデータをオーディオとともに記録・伝送し、再生機器側でそれらを再生環境に合わせてレンダリング(≒変換)することで、再生環境ごとのスピーカー配列の違いをエンコーダー側で吸収できるという仕組みだ。 ある1点に音源を置いた時に、そこから音が聴こえるように、スピーカー送りを最適化するのがレンダラーの役割 Dolby AtmosのチャンネルフォーマットはBed 7.1.2ch(計10ch) + Object118ch(最大)での制作が基本となっている。この"空間を包み込むような音"の演出が得意なベッドと、”任意の1点から聞こえる音”の演出が得意なオブジェクトの両方を組み合わせることによって、Dolby Atmosは劇場での高い臨場感を生み出しているのだ。 Dolby Atmos制作を始めよう / 必要なものは何? Dolby Atmosはその利用目的によって、大きく2種類のフォーマットに分けられる。 まずは、一番最初に登場した映画館向けのフォーマット、Dolby Atmos Cinemaだ。これはまさにフルスペックのDolby Atmosで、先述した7.1.2chのBEDと118chのObjectにより成り立っている。このフォーマットの制作を行うためにはDolbyの基準を満たした音響空間を持つダビングステージでの作業が必要となる。しかも、劇場向けのマスターファイルを作ることができるCinema Rendering and Mastering Unit (Cinema RMU)はDolbyからの貸し出しでしか入手することができない。 もう一つは、Blu-ray やストリーミング配信向けのフォーマット、 Dolby Atmos Home だ。実は、こちらの大元となるマスターファイル自体は Cinema 向けのものと全く同じものだ。しかし、このマスターファイルから Home 向けのエンコードを行うことで、128chのオーディオを独自の技術を活用して、できる限りクオリティーを担保したまま少ないチャンネル数に畳み込むができる。この技術によって、Blu-rayやNetflixといった家庭向けの環境でも、Dolby Atmos の迫力のサウンドを楽しめるようになった。こちらも、マスターファイルを作成するためには、HT-RMUと呼ばれるハードウェアレンダラーが必要となるが、HT-RMUは購入してスタジオに常設できるというのがCinemaとは異なる点だ。 ●Dolby Atmos制作環境 比較表 ※Dolby Atmos Production SuiteはWeb上、AVID Storeからご購入できるほか、Mastering Suiteにも付属している。 ※Dolby Atmos Dub with RMUについてはDolby Japan(TEL: 03-3524-7300)へお問い合わせください。 ●Cinema 映画館上映を目的としたマスター。ダビングステージでファイナルミックスとマスタリングを行う。Dolby Atmos Print Masterと呼ばれるファイル群をCinema Rendering and Mastering Unit (Cinema RMU)で作成。 ●Home 一般家庭での視聴を目的としたマスター。ニアフィールドモニターによるDolby Atmosスピーカー・レイアウトにてミックスとマスタリングを行う。Dolby Atmos Master File(.atmos)と呼ばれるファイル群をHome-Theater-Rendering and Mastering Unit(HT-RMU)で作成。   Cinema用とHome用のRMUでは作成できるファイルが異なり、スピーカーレイアウト/部屋の容積に関する要件もCinema向けとHome向けで異なる。それぞれ、目的に合わせたRMUを使用する必要がある。ミキシング用のツール、DAW、プラグイン等は共通。 ここまで作品や概要を説明してきたが、そろそろDolby Atmosでの制作を皆さんも始めてみたくなってきただろうか?「でも、自宅に7.1.2chをモニターできる環境が無い!「やってみたいけど、すぐには予算が捻出できない!」という声も聞こえてきそうだが、そんな方にとっての朗報がある。Dolby Atmos Production Suite を使えば、なんと ¥33,000 (Avid Storeで購入の場合)というローコストから、Dolby Atmos ミックスの最低限の環境が導入できてしまうのだ。このソフトウェア以外に別途必要なものはない。必要なものはスペックが少し高めのマシンと、対応DAW(Pro Tools、Nuendo、DaVinchi etc)、そしてモニター用のヘッドホンのみだ。 多少の制約はあるものの、ヘッドホンを使ったバイノーラル再生である程度のミックスができてしまうので、スタジオに持ち込んでのマスタリング前に自宅やオフィスの空き部屋といったパーソナルな環境でDolby Atmosの仕込みを行うことができる。次の項ではそのワークフローを具体的に紹介していく。 自宅で始めるDolby Atmosミックス / Dolby Atmos Renderer × Pro Tools 2020.3 ここからは最新のPro Tools 2020.3 とProduction Suiteを使って実際のDolby Atmosミックスのワークフローをチェックしていきたい。まず、大まかな流れとしては下記のようになる。PTとレンダラーの接続方法は、Send/Returnプラグインを使う方法とCore Audio経由でやり取りする方法の2種類がある。それでは順番に見ていこう。 1.Dolby Atmos Production SuiteをAvid Storeもしくは販売代理店にて購入しインストール。 2.Dolby Atmos Renderer(以後レンダラー)を起動各種設定を行う。 3.Pro Tools(以後PT) を起動各種設定を行う。※正しいルーティングの確立のため、必ずレンダラー →Pro Toolsの順で起動を行うこと。 4.PTの標準パンナーで3Dパンニングのオートメーションを書き込む。 5.Dolby Atmos RMU導入スタジオに持ち込む。 Send/Returnプラグインを使う方法 ■Dolby Atmos Renderer の設定 ● 左上Dolby Atmos Renderer → Preferences( ⌘+ , )で設定画面を表示 ● Audio driver、External Sync sourceをSend/Return Plug-insに設定 ● Flame rate、Sample rateを設定 ※PTの設定と合わせる HeadphoneのRender modeをBinauralにすることで、標準HRTFでバイノーラル化された3Dパンニングを確認することができる。(※聴こえ方には個人差があります。)   ■Pro Tools の設定 ● 新規作成→プロジェクト名を入力→テンプレートから作成にチェック ● テンプレートグループ:Dolby Atmos Production Suite内”Dolby Atmos Renderer Send Return Mono(またはStereo)”を選択→ファイルタイプ:BWF ● 任意のサンプルレート、ビットデプス、I/O設定を入力→作成 ● 設定 → ペリフェラル → Atmosタブ ● チェックボックスに2箇所ともチェックを入れる。 ● RMUホストの欄には”MAC名.local”または”LOCALHOST”と入力。   接続状況を示すランプが緑色に点灯すればOK。一度接続した場合、次回からプルダウンメニューで選択できる。 編集ウィンドウを見てみると、英語でコメントが入力されたいくつかのトラックが並んでいる。   ● まず、一番上の7.1.2Bedという名称のトラック ーここにBedから出力したい7.1.2の音素材をペーストまたはRECする。 ● 次に、その下のObject 11という名称のトラック ーここにObjectから出力したいMonoまたはStereoの音素材をペーストまたはRECする。 ● 上の画像の例では、任意の範囲をドラッグして選択、AudioSuite→Other→Signal Genetatorよりピンクノイズを生成している。 ● このトラックは、画面左側、非表示になっている”SEND_〇〇_IN_ch数”という表記になっているAUXトラックに送られている。 ● このAUXトラックにSendプラグインがインサートされており、パンなどのメタデータとともにレンダラーへと出力される。 試しに再生してみると、レンダラー側が上の画像のような状態になり、信号を受けているチャンネルが点灯している様子が確認できる。 赤丸で囲った部分をクリックしてアウトプットウィンドウを表示し、パンナーのポジションのつまみをぐりぐりと動かしてみよう。 すると、レンダラー内のオブジェクトが連動してぐりぐりと動くのが確認できる。   オートメーションをWriteモードにしてチェックすると、きちんと書き込んだ通りに3Dパンニングされているのが分かる。ここで、トラックの右端”オブジェクト”と書かれているボタンをクリックすると、”バス”という表示に切り替わり、その音はベッドから出力される。つまり、ベッドとオブジェクトをシームレスに切り替えることができるのだ。これは、例えば、映画などで正面のベッドから出力していたダイアローグを、”ワンシーンだけオブジェクトにして、耳元に持ってくる”といった表現に活用できそうだ。   さらにその右隣の三角形のボタンを押すごとに、” このトラックに書き込まれたメタデータをマスターとする ”( 緑点灯 ) か、” 外部のオブジェクトパンニング情報源からREC する ”( 赤丸点灯 ) か、” 何も送受信しない ”( 無点灯 ) か を選択できるようになっている。レンダラー内でレンダリングされた音は、ReturnプラグインからPTへと戻ってくる。あとは、各々のモニター環境に合わせてアウトプットしたり、RECをかけたりすることができる。   以上が、Send/Returnプラグインを利用した一連のルーティングのワークフローになる。今回はテンプレートから作成したが、もちろんはじめから好きなようにルーティングを組むことも可能だ。しかし、チャンネル数が多い場合はやや複雑になってくるので、初めての場合はまずはテンプレートからの作成をおすすめする。 CoreAudioを使う方法 はじめに、Core Audioを使う場合、Sync sourceをMTCかLTC over Audioから選択する必要がある。LTCを使う場合は、PTの130chまでの空きトラックにLTCトラックまたは、Production Suite 付属のLTC Generator プラグインを挿入→レンダラーからそのch番号を指定する。MTCを使う場合はIACバスをというものを作成する必要がある。(※IAC = Inter-application communication)   ■IACバスの設定 ● Mac →アプリケーション→ユーティリティ→Audio MIDI設定を開く ● タブメニューのウインドウ→IAC Driverをダブルクリック ※装置名がIACドライバなど日本語になっていた場合レンダラーでの文字化けを防ぐため”IAC Driver”など英語に変更しておくとよい ● +ボタンでポートを追加→名称を”MTC”(任意)に変更→適用をクリック   ■Dolby Atmos Renderer 側の設定 ● 左上Dolby Atmos Rendere → Preferences( ⌘+ , )で設定画面を表示 ● Audio driverをCore Audioに設定 ● Audio input deviceを”Dolby Audio Bridge”に設定 ※ここに”Dolby Audio Bridge”が表示されていない場合、Macのシステム環境設定→セキュリティとプライバシー内に関連するアラートが出ていないか確認。 ● External Sync sourceをMTCに設定し、MTC MIDI deviceで先ほど作成したIAC Driver MTCを選択(またはLTC over Audioに設定しCh数を指定) ● Flame rate、Sample rateを設定 ※PTの設定と合わせる ● ヘッドホンでバイノーラルで作業する場合はHeadphone only modeを有効にすると、リレンダリングのプロセスなどを省くため、マシンに余分な負荷をかけることなく作業できる   ■Pro Tools 側の設定 ● 設定→プレイバックエンジンを”Dolby Audio Bridge”に。 ● キャッシュサイズはできる限り大きめに設定しておくと、プレイバック時にエラーが発生しにくくなる。 ● 設定→ペリフェラル→同期→MTC送信ポートを先ほど作成した”IAC Driver,MTC”に設定 ● 設定 → ペリフェラル → Atmosタブ(Send/Returnの項目と同様だ) ● チェックボックスに2箇所ともチェックを入れる。 ● RMUホストの欄には”MAC名.local”または”LOCALHOST”と入力。接続状況を示すランプが緑色に点灯すればOK。一度接続した場合、次回からプルダウンメニューで選択できる。 以上で、CoreAudio経由でのルーティングは完了だ。Send/Returnプラグインを利用する時のように大量のAUXトラックが必要ないため、非常にシンプルにセッティングを完了できる。また、ソフトウェアレンダラーでの仕込みから最終のマスタリングでRMUのある環境に持ち込む際にも、I/O設定をやり直さなくてよいという点もメリットの1つだろう。こちらも試しにオーディオ素材を置いて動作を確認していただきたい。   マルチチャンネルサラウンドやバイノーラルコンテンツへの需要は、日々着実に高まりつつあることが実感される。今回はゼロからはじめるDolby Atmosということで、Dolby Atmosとはどのようなものなのか、そしてDolby Atmosミックスを始めるためにはどこからスタートすればいいのか、という足がかりまでを紹介してきた。「思ったより気軽に始められそう」と、感じていただいた方も多いのではないのだろうか。 「一度体験すれば、その素晴らしさは分かる。ただ、一度体験させるまでが難しい。」というのが3Dオーディオの抱える最大の命題の命題かもしれない。これを解決するのは何よりも感動のユーザー体験を生み出すことに尽きる。そのために今後どのような3Dオーディオ制作ノウハウを蓄積していけるのか、全てのクリエイターが手を取り合って研鑽することが、未来のコンテンツを創り上げる第一歩と言えるのかもしれない。 *ProceedMagazine2020号より転載
Sales
2020/08/10

最終在庫確保!! Avid HDXカードほか、一部製品がプライスアップ!

2020年8月10日付けで価格が改定され、その価格が約8%上昇したPro Tools HDX Core Card。ROCK ON PROでは、数量限定で旧価格在庫を確保しております! 完全数量限定!HDXシステムの心臓部を旧価格で入手できる最後のチャンス!! Pro Tools HDX Core 販売価格¥520,300→数量限定!旧価格在庫¥480,700(本体価格¥437,000) Dolby Atmosをはじめとして、多チャンネル/多トラックが主流となりつつある現在、新規導入ご検討の方だけでなくHDXカードの増設を考えていた方々にも非常にショッキングなニュースだった今回のプライスアップ。 価格改定までに間に合わなかった、というお客様、この機会をお見逃しなくご利用ください!! ご質問、在庫の確認などは下記contactバナーをクリックし、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
Review
2020/08/10

YAMAHA SYNCROOM 取材レポート 〜音楽の楽しみ方の”新しい選択肢”を目指して〜

2020年6月29日より正式にサービスを開始したYAMAHAの公式オンライン遠隔合奏サービス”SYNCROOM”。すでにニュースなどでも取り上げられているのでご存知の方も多いだろう。今回はSYNCROOMの開発の背景や実際の仕様などについて、YAMAHAの開発・広報担当者にオンラインでお話を伺うことが出来たので、その内容をレポートしたいと思う。 前身はNETDUETTOと呼ばれるサービスだった ベータ版までは"NETDUETTO(ネットデュエット)"という名称でサービスを展開していたが、正式リリースのタイミングでSYNCROOMと名称を変更したこのサービス。遠隔地にいる演奏者同士が、オンラインで楽器のセッションを行うことが出来るという画期的なもの。普段、仕事や"オン飲み"などで使われているMocrosoft Teams、Zoomなどの一般的なビデオチャットサービスでは、遅延が大きいため音楽セッションを行うとストレスを感じる環境となってしまう。この一般のインターネット回線を利用する上では避けられないネットワーク上の遅延問題を、SYNCROOMでは一体どのようにして回避しているのだろうか。 オンラインでのセッションを実現するための工夫とは? お話を伺ってみるとその解決策はシンプルそのもの。どのような環境下であれ、絶対的に生じてしまうネットワーク遅延をいかに短くするか。その一点に注目し、開発が進められてきたということだ。遅延を短くするためにソフトウェアとして行うことの出来る工夫はすべて行い、必ず生じてしまうネットワーク遅延に備える、そのような考え方である。そのため、手元コンピューターでのバッファなど、遅延につながる動作は、常に自動で最低限となるよう設計されている。そして、そこにはネットワーク遅延を最短化するための工夫ももちろん含まれる。 遅延を最短化するためには、演奏者同士(SYNCROOM同士)を1対1、PtoP(Peer to Peer)で接続することが重要である。一旦サーバーを介して接続をするようなシステムにしてしまうと、手元のPCから、サーバー、そして相手のPCとネットワーク遅延が増えてしまうのは、容易にイメージいただけるだろう。それを回避するためにSYNCROOM同士は、インターネットを介して1対1で接続される。 SYNCROOMは最大5名までが同時にセッションを行うことが出来るサービス(ルーム連結機能を使えば最大10名まで拡張可能)なので、自分の演奏している音は、相手のPCそれぞれに向けて、1対1で送信されているということになる。汎用のコミュニケーションツールが大抵、サーバーを介していることを考えると、1体多数で1対1(PtoP)の接続を実現しているというところがSYNCROOMの凄さだと感じる。また、これこそが、SYNCROOMの低遅延伝送のキーテクノロジーとも言える。 実はリアルでのセッション環境にも遅延は存在する SYNCROOMで相手との間に生じる遅延がどれくらいか、ということは公式には明記されていないが、それはある意味当たり前の話だ。何故なら、ネットワーク遅延がどれくらい生じるかは、接続されている環境によって全く別の物となってしまうからである。あくまでも、それぞれの1対1の接続における遅延を最低限にするということに注力しているため、それぞれの遅延を合わせるということは行っていない。実際に集まって演奏したと考えても、それぞれのミュージシャンの立ち位置により距離はそれぞれ異なる。距離が異なるということは、音波伝達に伴う遅延も異なるということ。立ち位置の違いとそれぞれの場所を結ぶネットワーク遅延の差異は似ている。公式WEBにも記載があるが、5m離れれば、そこでは約15msの遅延が生じている。1mに付き3msだ。このレベルの遅延量であれば大きなステージでの立ち位置による音声伝搬の遅延と同等であるというのが、開発側の考え方である。セッションが行えるという観点から見ればこの考え方は全く正しいものであると言えるだろう。 YAMAHAクオリティの高音質を実現 ここまでは、遅延のことばかりを書いてしまったが、肝心のサウンドのクオリティーはどうだろう。そこはさすがYAMAHAである。48kHz/16bitの非圧縮での伝送を実現しているということだ。単純に非圧縮の伝送ということではなく、最大で1対5箇所への低遅延同時伝送である。そう考えると、他の技術では真似の出来ないことを実現しているということがわかるのではないだろうか。今後の回線状況の高速化、PCスペックの向上などにより、将来的には24bit対応、96kHz対応なども実現可能な余地がある。現時点では、安定した低遅延の伝送を行うということを主眼に置き現在のスペックを実装しているということだ。インターネット回線は、今後まだまだ高速化することがわかっている。そうすれば、SYNCROOM自体も高音質、低遅延になりさらなる向上を果たすことになるだろう。 マルチトラック録音を可能にするVSTプラグイン SYNCROOMには、セッションを録音する機能が実装されている。更には、それぞれのプレイヤーのサウンドをバラで収録するためのVSTプラグインもリリースされている。このプラグインを使うことで、SYNCROOMで演奏中のマルチトラックデータをDAWで収録することが可能となる。これは、かなり画期的なソリューションである。ソーシャル・コミュニケーションツールでは御存知の通り、下手をすれば大抵のサービスがモノラルの音声、ステレオですらないということを考えると、音質の良さに加え、マルチトラックでの収録を実現しているというのは、その後の楽曲制作などにも役に立つ機能である。 高音質低遅延を再優先しているからこそのジレンマ 正式リリースから1ヶ月強の時点ということではあるが、今後に期待したい点もいくつかある。そのひとつは、音声に特化したサービスであるため、相手の顔が見えないという点だ。やはり、よりリアルに近いセッションを考えるとアイコンタクトができないというのはストレスに感じることもあるだろう。現状、ユーザーの間では、Zoomなどの既存のビデオチャットサービスと併用してSYNCROOMを楽しんでいる方が多いようだ。それならばせめて、何かしら既存のサービスとのアカウント連携などといった機能があると、より便利になるのではないかと個人的には感じている。 将来的には海外進出も視野に NETDUETTO自体は、8年ほどベータを重ねてきたテクノロジーである。たまたま、このコロナ禍の真っ只中のリリースとなったが、こういった事態を想定して開発されてきたものではなく、ネットワーク環境などのインフラがこのサービスを満足に動かせるようになり、ソフトウェアとしての完成度が高まったのが、このタイミングだったとのこと。まさに時代を感じさせるタイムリーなリリースではあったが、YAMAHAの開発に先見の明があったということである。現在は、国内のみのサービスとのことだが、将来的に、海外とのSYNCROOM接続ができるようになると、海外の見知らぬアーティストとのセッションや、ネット越しでのライブへのゲスト参加など、ますます夢は広がる一方だ。 「ユーザーと共に研究開発を進めて行きたい」と今後の展望を熱く語るSYNCROOM担当チーム。現在は有線LANでの安定した接続が必須ではあるが、5Gが本格的に稼働した際に無線LAN下でどこまで出来るかなど興味は付きない。今後の動向に注目したい。 弊社取り扱い製品に関するお問い合わせは、下記"Contact"より、お気軽にROCK ON PROまでご連絡ください。 関連リンク SYNCROOM PORTAL SITE https://syncroom.yamaha.com/ 『SYNCROOM』公式プレーヤーズサイト https://syncroom.yamaha.com/play/ イメージ動画(PCアプリ) イメージ動画(Androidアプリ) ヤマハ ニュースリリース「離れていても音でつながる」ヤマハのリモート合奏サービス、ついにスタート https://www.yamaha.com/ja/news_release/2020/20062901/ その他ヤマハ関連記事 https://pro.miroc.co.jp/headline/yamaha-vireal/ https://pro.miroc.co.jp/works/galileoclub/ https://pro.miroc.co.jp/2011/01/31/%e3%83%a4%e3%83%9e%e3%83%8f-%e8%aa%bf%e9%9f%b3%e3%83%91%e3%83%8d%e3%83%ab%e3%81%ae%e6%8a%80%e8%a1%93%e3%81%a8%e9%9f%b3%e9%9f%bf%e5%8a%b9%e6%9e%9c/ 他にも、オーディオ・ビデオ関連のリモートワークフローに関する情報は下記ページにまとめられています。是非とも併せてチェックしてみてください! https://pro.miroc.co.jp/headline/remote-workflow-online-production-cloud-solution/ ◎Proceed Magazine 最新号発売中! サンプルの試し読みはこちらのページから! https://pro.miroc.co.jp/headline/proceed-magazine-2020/
Support
2020/08/07

HD I/O 16×16 Digitalほか、Avid一部製品が販売終了!

Avidより、Pro Tools | HD I/O 16x16 DigitalとPro Tools | HD OMNIのHD I/O 2製品及びその関連製品、また、Pro Tools Mac Keyboard(Mac/Winとも)が販売完了となることが発表されました。期日前でも、在庫がなくなった場合はその時点で販売終了となりますので、導入をご検討のユーザー様はお早めのご連絡をお願い致します。なお、Pro Tools | HD I/O 16x16 Analog, HD I/O 8x8x8、及び、HD I/O Digital Optionの販売は継続されます。 販売が終了する製品の一覧と、各製品の販売終了日は下記をご参照ください。 販売が終了する製品 Pro Tools | HD I/O 16x16 Digital 販売終了日:2020/8/31 保守サービス終了日:2025/8/31 今後、同様の機能をご要望のユーザー様は、Pro Tools | MTRXをご検討ください。 Pro Tools | HD OMNI 販売終了日:2020/8/31 保守サービス終了日:2025/8/31 今後、同様の機能をご要望のユーザー様は、Pro Tools | MTRX Stuioをご検討ください。 Pro Tools | HDX Thunderbolt 3 HD OMNI Desktop System 販売終了日:2020/8/31 保守サービス終了日:2025/8/31 今後、同様の機能をご要望のユーザー様は、PRO TOOLS HDX TB 3 MTRX STUDIO SYS DESKをご検討ください。 Pro Tools | HDX Thunderbolt 3 HD OMNI Rackmount System 販売終了日:2020/8/31 保守サービス終了日:2025/8/31 今後、同様の機能をご要望のユーザー様は、PRO TOOLS HDX TB 3 MTRX STUDIO SYS RACKをご検討ください。 Pro Tools Mac Keyboard 販売終了日:2020/9/30 Avidからの販売は終了しますが、製品自体は引き続き存続します。ご希望のユーザー様はROCK ON PROまでお問い合わせください。 Pro Tools Windows Keyboard 販売終了日:2020/9/30 Avidからの販売は終了しますが、製品自体は引き続き存続します。ご希望のユーザー様はROCK ON PROまでお問い合わせください。 長きにわたってPro Tools HD/HDXシステムのI/Oとして活躍してきたプロダクトの終焉には、時代の転換を感じます。今後はPro Tools | MTRX、Pro Tools | MTRX StudioがHDXシステムを支えていくことになるのでしょう。 Avidの最新プロダクト、最新情報などについては、下記contactバーナーよりお気軽にお問い合わせください。
NEWS
2020/08/07

“Pro Tools Tech Tips” 日本語翻訳版がYouTubeにて公開中!

"Stay Home"期間以降、AVIDのプリセールス・チームが継続して制作しているPro Toolsノウハウ・ビデオ・シリーズ、"Pro Tools Tech Tips"。その日本語翻訳版、計52本の動画がYouTubeにて公開されています。 Pro Tools Tech Tips(日本語版) Pro Tools Tech Tips(日本語版):ここには全てのTech Tipsビデオが収められています。 カテゴリー別プレイリスト Avid Control/EUCON Tech Tips(日本語版) Avid S4/S6 Tech Tips(日本語版) Pro Tools |MTRX Tech Tips(日本語版) Avid Link Tips(日本語版) その他関連製品プレイリスト: Pro Tools | Ultimate - Dolby Atmosミキシング設定と準備 弊社Dolby Atmos関連記事はこちらから https://pro.miroc.co.jp/?s=dolby+atmos   Avid S1関連ビデオ Pro Toolsご購入に関するお問い合わせは、下記"Contact"より、お気軽にROCK ON PROまでご連絡ください。 ◎Proceed Magazine 最新号発売中! サンプルの試し読みはこちらのページから! https://pro.miroc.co.jp/headline/proceed-magazine-2020/ ◎その他Pro Tools関連記事リンク https://pro.miroc.co.jp/headline/avid-support-knowledgebase-localized-japanese/ https://pro.miroc.co.jp/solution/mac-mini-pro-tools/ https://pro.miroc.co.jp/headline/pro-tools-cloud-collaboration/ https://pro.miroc.co.jp/headline/pro-tools-expiration/
Event
2020/08/06

DaVinci Resolve Monthly SAMPLER 開催情報

動画のエディットからカラーコレクション、VFX、さらにはFairlightのテクノロジーを用いたオーディオワークフローまでをひとつのアプリケーションで網羅するだけでなく、複数のユーザーがひとつのプロジェクトに同時にアクセスできるコラボレーション機能を備えるコンテンツ制作の革命児DaVinci Resolve。このソフトウェアのアドバンテージや実際の現場で役立つテクニックをよりみなさまにお伝えするために、開発元であるBlackmagic Design主催による「DaVinci Resolve Monthly SAMPLER」と題したマンスリーセミナーが開始されます。ROCK ON PROではこの一連のセミナーシリーズを随時ご案内いたします、最新のセミナー情報及びセミナーへのお申し込みは、こちらのページでご確認ください。 概要 「DaVinci Resolve Monthly SAMPLER」はプロフェッショナルフィールドにおいてDaVinci Resolveをご使用頂いている方や、ご導入検討を頂いている皆様とディスカッションさせていただくイベントです。毎回異なるテーマを設定し、ゲストの招聘や新機能の使い方レクチャーなどを行う有意義な内容となっております。また、セッション終了後には意見交換ができる場もご用意しております。DaVinci Resolveの知識共有の場として、製品に関して直接質問をする場として是非ともご参加いただけますと幸いです。   主催:ブラックマジックデザイン株式会社 共催:株式会社メディア・インテグレーション 各セミナー概要・お申し込み DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.14 Return of the Super FUSION Ape! 
~ FUSION Users Meetup! ~ 今回は皆様の強い要望にお答えして、改めてFUSIONをテーマに実施します!
前回のFUSION Users Meetupにもご登壇頂いた、吉村 寛興 氏(スタジオ吉庵)、塚元 陽大 氏(株式会社IMAGICA Lab.)、イザギレ・ファビアン 氏(株式会社D・A・G)をゲストにお呼びしております。
 前半は、吉村氏には今回のセションに向けてご用意頂くFUSIONのTips紹介を! & 塚本氏にはコンポジットとグレーディングを担当されたミュージックビデオ BEYOOOOONDS 『アツイ!』についてお話頂きます! 
 後半は恒例のQ&A Freetimeとなります!!
既にFUSIONを使っている方、これから導入を予定している方、FUSION初心者の方などなどご興味ある方は本イベントに参加すれば直接質問することが可能です。
もちろんDaVinci Resolveに関する質問もOKです。
皆様是非ご参加下さい! ドリンク片手に行うアットホームな無償オンラインイベントですので、学生からプロフェッショナルユーザーまで皆様のご参加お待ちしております!
 イザギレ・ファビアン様(inaho) 塚元 陽大様(株式会社IMAGICA Lab.) 吉村 寛興様(スタジオ吉庵) 日時:2020年8月25日(火)18:00~20:00 場所:ZOOM Meetingを使用したオンラインセミナー形式で開催 ※DaVinci Resolve(FUSION含む)に関する質問や疑問点は、イベント参加希望フォームの備考欄に事前にご記入頂きますと、当日Blackmagic Design社スタッフより質問として共有させて頂きます。(質問者様のお名前は伏せさせて頂きます)
 DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.13 Expands creator's world of work and always provides new stimulation!
 ~ Free Bundle with Sapphire ~ 今月より【DaVinci Resolve & Sapphire for OFX 無償バンドルキャンペーン】がスタートしたことを受けて、13回目のMonthly SAMPLERは株式会社フラッシュバックジャパンから岡本 智 氏 (同社 統括マネージャー)、関根 夏彦 氏 (同社 テクニカルサポート・プロダクトスペシャリスト)をゲストにお迎えして、Sapphireの機能やエフェクトを紹介して頂きます。
Boris FX社Sapphireは、視覚効果・VFXの歴史を刻み続けてきたビジュアルエフェクト集で、250種に及ぶ様々なエフェクトを収録しています。映画やテレビ、CMなど、様々な映像作品に使われています。 既に業務でSapphireを使っている方、名前を知っていて興味のある方、名前も何も知らないがプラグインで映像の世界を広げたい方!などなど、皆様是非ご参加下さい。 デモ終了後はQ&Aのお時間も設けておりますので、全てのDaVinci Resolveユーザーにとって有意義なイベントとなってます。 ドリンク片手に行うアットホームな無償オンラインイベントですので、学生からプロフェッショナルユーザーまで皆様のご参加お待ちしております!

なお、キャンペーン期間中に対象販売店でDaVinci Resolve Studioまたは関連製品を購入すると、バンドリングカードが付属します! ※SapphireやDaVinci Resolveに関する疑問点をイベント参加希望フォームの備考欄に事前にご記入頂きますと、当日Blackmagic Design社スタッフより質問として共有させて頂きます。(質問者様のお名前は伏せさせて頂きます。) 講師 岡本 智 氏(株式会社フラッシュバックジャパン 統括マネージャー) 関根 夏彦 氏(株式会社フラッシュバックジャパン テクニカルサポート・プロダクトスペシャリスト) 日時:2020年7月14日(火)17:00~19:00 場所:ZOOM Meetingを使用したオンラインセミナー形式で開催 DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.12 What’s HDR ! Dolby Vision & DaVinci Resolve for everyone! ~The times they are a-changing! ~      HDR??DaVinci Resolveで対応してるんでしょ?なんか小難しいあれでしょ? Dolby??映画館で見たことある?あのロゴうちの家電にも?以外に身近な存在? 皆さん知っているようで知らない?知らないようで知っている? 今回はDolby Visonをテーマに実施します! Dolby Japan株式会社から中山 尚幸様 (コンテンツ技術担当 シニア・テクニカル・マネージャー)と林 正樹様 (シネマ&コンテンツソリューション部 シニア・コンテンツ・リレーションズ・マネージャー) をゲストにお迎えします。 Dolbyの名前やロゴしか知らないあなたに向けた説明から、実際にDolby Vision作品に携わっている方やこれから携わる方が直接質問するこの出来るQ&Aのお時間も設けておりますので、全てのDaVinci Resolveユーザーにとって有意義なイベントとなってます。 高級なシステムや設備が必須??小さなプロダクションや個人では採用が難しい??などのイメージがあると思いますが、DaVinci Resolve StudioがあればDolby Visionの最初の一歩をスタートすることが可能です! どなたでも参加可能な無償オンラインイベントですので、学生からプロフェッショナルユーザーまで皆様ご参加を!また周りの方へも是非ご案内下さい! ドリンク片手に行うアットホームなイベントですので、お気軽にご質問など頂けますと幸いです! DaVinci Resolve & Dolby Vision for every one! 中山 尚幸様 (コンテンツ技術担当 シニア・テクニカル・マネージャー) 林 正樹様 (シネマ&コンテンツソリューション部 シニア・コンテンツ・リレーションズ・マネージャー) ※Dolby VisionやDaVinci Resolveに関する疑問点をイベント参加希望フォームの備考欄に事前にご記入頂きますと、当日弊社スタッフより質問として共有させて頂きます。(質問者様のお名前は伏せさせて頂きます) 日時:2020年6月18日(木)17:00~19:00 場所: ZOOMを使用したオンラインセミナー形式で開催 DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.11 Let's talk to gadget-oriented V-loger! ~Close Encounters of the Third Kind~ オンラインに移行して実施しているMonthly SAMPLER、毛色を少々変えた11回目はLet's talk to gadget-oriented V-loger! ~Close Encounters of the Third Kind~と題して、Forbes JAPANでトップインフルエンサー50人にも選ばれた、サンフランシスコ在住ソフトウェアエンジニアdrikinさんをゲストにお迎えします! 独自の視点でガジェットやIT情報などをレビューするV-logerの視点からDaVinci Resolveについて話をして頂きます。
ヴィデオグラファー、、V-loger、エディター、YouTuber、カラリスト、ディレクター、etc…による未知との遭遇!V-logerってだれが編集しているの??TVCMの編集ってどんな感じ??などなど、みなさんお持ちの質問などを直接できる貴重な機会となっております。 
もちろんDaVinci Resolveに関するQ&Aも今まで通り実施します。どなたでも参加可能な無償のオンラインイベントですので、周りの方へも是非ご案内下さい! drikin氏 ※DaVinci Resolveに関する疑問点などはイベント参加希望フォームの備考欄に事前にご記入頂けますと幸いです。当日弊社スタッフより質問として共有させて頂きます。(質問者様のお名前は伏せさせて頂きます) 日時:2020年5月15日(金)16:00~18:00 場所: ZOOMを使用したオンラインセミナー形式で開催 DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.10 Let's start FUSION, better understanding of FUSION ! ~In order to reduce recurring spending~ 前回の参加者から熱い要望を頂き、10回目はFUSIONをテーマにオンラインにて実施します。
FUSIONマスターとして、イザギレ・ファビアン様(inaho) & 吉村 寛興様(スタジオ吉庵)、また初心者とマスターを繋ぐ生徒代表として照山 明様(GAIPROMOTION)をゲストにお迎えします。各ゲストからFUSIONに関するお話&簡単なデモをして頂いた後に、Q&Aを実施します。 作品制作のレベルアップはもちろん、今までのお使いのモーショングラフィックスや3Dコンポジットソフトから乗り換えを検討されている方、新たにスタートする方など是非ご参加下さい。既に使われている方は、これから期待している機能要望を共有しブラックマジックデザインスタッフに伝えることも出来ます。 ZOOMを使って行いますので、どこからでもどこからでも参加が可能です。 どなたでも参加可能な無償のセミナーです。周りの方へも是非ご案内下さい! DaVinci Resolve/FUSIONをスタートして毎月の支払いから解放されましょう! 
 イザギレ・ファビアン氏(inaho Film) 吉村 寛興様(スタジオ吉庵)   照山 明様(GAIPROMOTION) ※DaVinci Resolveに関する疑問点などはイベント参加希望フォームの備考欄に事前にご記入頂けますと幸いです。当日弊社スタッフより質問として共有させて頂きます。(質問者様のお名前は伏せさせて頂きます)
 日時:2020年4月23日(木)18:15~20:00 場所: ZOOMを使用したオンラインセミナー形式で開催 DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.9.5 EDIT, CUT, Editor Keyboard, and you! ~The revolution in editing re-start at online~ 今回は9.5回目と称して、延期となってしまったDaVinci Resolveの編集ページをテーマにした回をオンラインにて実施します。 
EDITページは渡辺 聡 氏(株式会社IMAGICA Lab.)をお迎えして、エディターである渡辺氏からみたDaVinci ResolveのEDITページのグッドポイントやtipsなどをお話頂きます。CUT & Editor Keyboardは昨年のInterBeeでもトレーニング講師をされた山本 久之 氏(マウントキュー株式会社)をゲストにCUTページのスピーディーな編集機能やハードウェアの魅力を語って頂きます。 パソコンやスマートフォンを使ってセミナーやミーティングをオンラインで開催するために開発されたアプリZOOMを使いますので、今まで通りQ&Aも実施致します。疑問点やこれから期待している機能要望など共有し、謂れなき誤解の解消も出来ればと思います! 多機能で導入コストも非常に低いので、エディターの方はもちろん、ディレクターや学生、これから映像編集をスタートする方など、映像制作にご興味ある方々は是非ご参加下さい。
 渡辺 聡 氏(株式会社IMAGICA Lab.) 山本 久之 氏(マウントキュー株式会社) ※DaVinci Resolveに関する疑問点などはイベント参加希望フォームの備考欄に事前にご記入頂けますと幸いです。当日弊社スタッフより質問として共有させて頂きます。(質問者様のお名前は伏せさせて頂きます)
 日時:2020年4月9日(木)16:00~18:00 場所: ZOOMを使用したオンラインセミナー形式で開催 DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.9 EDIT, CUT, Editor Keyboard, and you! ~The revolution in editing re-start~ 第9回目は最近非常なスピードでユーザー層を拡大しているDaVinci Resolveの編集ページをテーマに実施します。
EDITページは渡辺 聡様(株式会社IMAGICA Lab.)をお迎えして、エディターである渡辺様からみたDaVinci ResolveのEDITページのグッドポイントやtipsなどをお話頂きます。CUT & Editor Keyboardは昨年のInterBeeでもトレーニング講師をされた山本 久之様(マウントキュー株式会社)をゲストにCUTページのスピーディーな編集機能やハードウェアの魅力を語って頂きます。 Q&Aのお時間も用意しておりますので、疑問点やこれから期待している機能要望などもお話頂き、謂れなき誤解の解消も出来ればと思います! 多機能で導入コストも非常に低いので、エディターはもちろん、ディレクターやDaVinci Resolveでの映像編集に興味のある方など、是非ご参加下さい。
 渡辺 聡 氏(株式会社IMAGICA Lab.) 山本 久之 氏(マウントキュー株式会社) ※DaVinci Resolveに関する疑問点などはイベント参加希望フォームの備考欄に事前にご記入頂けますと幸いです。当日弊社スタッフより質問として共有させて頂きます。(質問者様のお名前は伏せさせて頂きます)
 日時:2020年2月27日(木)18:10~19:40 (18:00 OPEN)
 場所:Blackmagic Design Tokyo Office 3F DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.8 Power to change everything! ~DaVinci Resolve & New Mac Pro / Pro Display XDR~ 2020年1回目のDaVinci Resolve Monthly SAMPLERはMetalに最適化されているDaVinci Resolveの良きパートナー!話題のNew Mac Pro & Pro Display XDRをテーマに実施致します。

Appleにご協力頂き、当日は両製品の実機もご用意しておりますので、お客様の持参したデータにてパフォーマンステストやモニターチェックなどもお時間の許す限り可能となっております。DaVinci Resolve & Mac Proご導入検討の方、4K/8Kを見据えたシステム買い替えをご検討されている方など是非ご参加下さい。
 いつもどおり、Q&Aやディスカッションのお時間もご用意しております。
DaVinci Resolveに関する不明点、DaVinci Resolveを使用するうえでのMac Proのスペックや周辺機器などについて直接質問したり、参加者でディスカッションすることの出来る貴重な機会となっております! 日時:2020年1月30日(木)18:15~20:00
*18:00受付開始 場所:Blackmagic Design Tokyo Office 3F ※DaVinci Resolveに関するご質問は、イベント参加希望フォームの備考欄に事前にご記入頂けますと、当日弊社スタッフから質問として共有させて頂きます。(質問者様のお名前は伏せさせて頂きます) DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.7 Exchange meeting @InterBEE2019! 第7回目は特別企画、本年も盛大な盛り上がりを見せること確実のInterBEE2019会場にて実施します。DaVinci ResolveのプロダクトマネージャーPeter Chamberlain氏をはじめ、シアターコーナーで登壇するゲストスピーカーやトレーニングコーナーで講師をする認定トレーナーの方などもお誘いしております! DaVinci Resolveユーザーの皆さんには、展示会期中では聞けない!話せない!伝えられないトピックがたくさんあると思います。
普段なかなか話すことの出来ないゲストとの交流や、DaVinci Resolveチームに日頃の感謝やご要望等を直接伝えられる貴重な機会となっております! 素晴らしい時間になること間違いなし!席に限りがあるので申し込みはお急ぎください!
 クリックで拡大 クリックで拡大   日時:2019年11月14日(木)17:30~20:00
 場所:InterBee2019 Blackmagic Designブース(HALL8 No.8216) 
※InterBEE2019ブラックマジックデザインDaVinci Resolveシアターコーナーは豪華ゲストを集めた盛大な3日間となっております!ハリウッド作品から最新のHDR映像、映画、CM、Music Video、V-logなど多彩な作品が登場します。DaVinci Resolveの最新情報や明日から使えるtipsセミナーもあり! 他では決して見ることの出来ない必見の内容となっております!くれぐれもお見逃しなく! DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.6 Current Status of Collaboration Workflow + α ~Change the future of work style!~ 斎藤 勇貴 様(株式会社日本デザインセンター) 毎月開催を目標に実施している”DaVinci Resolve Monthly SAMPLER” 第6回目は世界のポストプロダクションが新たな可能性を感じているDaVinci Resolve StudioによるCollaboration Workflowがテーマとなります。 今回は斎藤 勇貴 様(株式会社日本デザインセンター)をゲストにお迎え致します。同社では東京と名古屋といった多拠点によるCollaboration Workflowを実現し、EditやFusion、Colorを使用し制作をされております。今回はTOYOTA RHOMBUSのイメージムービーや、Webサイト「低空飛行」での事例をもとに導入経緯や実際のWorkflow、メリットなどをお話頂きます。ご登壇後はQ&Aとフリータイム、交流会のお時間も用意しております。 +αとして、AUSUより新たにリリースされたモニター Pro Artシリーズ「PA32UCX」「PQ22UC」の実機をご用意しております。両モデルともにDolby Vison、HDR10、HLGをサポートした最新機種となります。Workstationはテックウインド株式会社より4K/8K動画編集向けハイパフォーマンスサーバーを今回もお借りしております。フリータイムでは、DaVinci Resolve Collaborationの機能とあわせて、最新のWorkstationとモニターを体感して頂くことも可能となっております。 距離や時間を超えた新たな制作環境「Collaboration Workflow」を知ることの出来る貴重な機会となっております。次に新たな環境を作るのはあなたかもしれない! 日時:2019年10月30日(水)17:00~19:30
 場所:Blackmagic Design Tokyo Office 3F ゲスト:斎藤 勇貴 様(株式会社日本デザインセンター) ※Webサイト低空飛行は株式会社日本デザインセンター社長の原研哉様個人の目で日本の選りすぐりの場所を紹介するサイトです。このプロジェクトは「日本がグローバルな文脈で、世界の豊かさに貢献できる価値に焦点を当てつつ、新たなツーリズムに備えていく試み」を持った、非営利により立ち上げられたものです。  ※DaVinci Resolve16(FUSION含む)に関する質問などは、イベント参加希望フォームの備考欄に事前にご記入頂けますと幸いです。当日弊社スタッフより質問として共有させて頂きます。(質問者様のお名前は伏せさせて頂きます)
 DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.5 FUSION Users Meetup! ~The model or paragon that remains from a predecessor~ 待望の第5回目は、DaVinci Resolveによるワンストップ・ポストプロダクション・ワークフローを検討されているお客様から最も要望の多いFUSIONにフォーカスします。 前半はFUSIONユーザーのイザギレ・ファビアン様(inaho)、塚元 陽大様(株式会社IMAGICA Lab.)、吉村 寛興様(スタジオ吉庵 from Osaka*ストリーミング参戦)をゲストに迎え、実際のデモやTips、FUSIONとの出会いなどをお話頂きます。後半は恒例のQ&Aと交流会のお時間を用意しておりますので、ゲスト&参加者のお力も借りてFUSIONに関する疑問や思いなどをディスカッション致します。前回同様にテックウインド株式会社よりワークステーションもお借りしております。一部仕様は異なりますが導入実績もある8KワークステーションにてFUSION体験をすることも可能です。 秋の夜長はFUSIONを触って完全なるワンストップ・ワークフロー構築にまた一歩近づくのはいかがでしょうか? イザギレ・ファビアン様(inaho) 塚元 陽大様(株式会社IMAGICA Lab.) 吉村 寛興様(スタジオ吉庵) 日時:2019年9月20日(金) 16:30~19:30
 場所:Blackmagic Design Tokyo Office 3F ゲスト:イザギレ・ファビアン様(inaho)、塚元 陽大様(株式会社IMAGICA Lab.)、吉村 寛興様(スタジオ吉庵 from Osaka*ストリーミング参戦) ※DaVinci Resolve16に関する疑問点などはイベント参加希望フォームの備考欄に事前にご記入頂けますと幸いです。当日弊社スタッフより質問として共有させて頂きます。(質問者様のお名前は伏せさせて頂きます)
 DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.4 ~ DaVinci Resolve 16 release! “Innovative new features of 16.1 public beta” +α ~ 第4回目はPocket Cinema Camera6K、UltraStudio 4K Miniと同時にアナウンスされた DaVinci Resolve 16ファイナルリリースを記念して、Public β16.1の新機能ご案内速報とVer.16各種機能や設定項目の疑問についてのディスカッションを致します。 前半はPublic β16.1リリース速報として、ブラックマジックデザイン株式会社 岡野氏による新機能紹介デモを実施致します。後半はBMD社スタッフ各位を含めて、DaVinci Resolve16で今まで気になっていた機能や理解できない設定項目や疑問点などを、ご参加者様の力も借りて洗いざらいディスカッション致します。 当日は新製品のPocket Cinema Camera6K、UltraStudio 4K Miniもご用意しております。 また、テックウィンド株式会社の協力により、仕様は異なりますが導入実績もある8Kワークステーションを用意。各種製品体験をすることも可能となっております。 新機能を体験し、DaVinci Resolveの理解を深め、8Kワークステーションにも触れることの出来る貴重な機会となっております。 Pocket Cinema Camera6K UltraStudio 4K Mini 日時:2019年8月29日(木) 18:00~20:00
 場所:Blackmagic Design Tokyo Office 3F ※DaVinci Resolve16に関する疑問点などはイベント参加希望フォームの備考欄に事前にご記入頂けますと幸いです。当日弊社スタッフより質問として共有させて頂きます。(質問者様のお名前は伏せさせて頂きます)
 DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.3 ~ Color Managed Workflow & HDR Session with Netflix ~ 第3回目となるDaVinci Resolve Monthly SAMPLERは、素晴らしいオリジナル作品を多数リリースしているNetflixより、Haruka Miyagawa(宮川 遥)様、Kevin Kang(ケビン・カン)様を招聘します。 宮川様からはNetflixが推奨するカラーマネージされたワークフローとは何か?具体的にどうすれば良いのか?をご説明いただきます。カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した「パラサイト」をはじめ、カラリストとして長いキャリアをもつケビン様からはACESとHDRについてお話いただきます。 NetflixやBlackmagic Designのスタッフと意見交換、交流出来る貴重な機会となっております。 Kevin Kang(ケビン・カン)様 Haruka Miyagawa(宮川 遥)様 日時:2019年7月19日(金) 17:00~19:00
 場所:Blackmagic Design Tokyo Office 3F ゲスト:Haruka Miyagawa様 & Kevin Kang様(Netflix) 講演内容:Color Managed Pipelineとは? / ResolveにおけるACESカラースペースでのグレーディングから納品まで / Dolby Vision グレーディング / Q&A Netflixについて Netflixは、190ヵ国以上で1億4800万人を超える有料メンバーが利用するエンターテインメントに特化した世界最大級のオンラインストリーミングサービスです。各種受賞作を含む幅広いジャンルのコンテンツ、ドキュメンタリー、長編映画などを多言語で配信しています。メンバーはあらゆるインターネット接続デバイスで、好きな時に、好きな場所から、好きなだけエンターテインメントを楽しむことができます。当社サービスには、広告や契約期間の拘束は一切ないうえ、Netflix独自のレコメンデーション機能が一人ひとりのメンバーの好みに合わせて作品をオススメするので、お気に入りの作品が簡単に見つかります。 ※参加申し込みの際には、備考欄にて下記質問に必ずお答えください。 1. Netflixの推奨するColor Managed Pipeline(色管理されたパイプライン)とはなにか ご存知ですか?(Yes or No) 2. グレーディング時、作業スペースはカメラのカラースペースにし、最後に変換LUTで最 終出力(例:Rec709)に変換する方法でグレーディングを行ったことはありますか? (Yes or No) 3. ACESをご存知ですか?(Yes or No) 4. ACESカラースペースでグレーディングを行ったことはありますか?(Yes or No) 5. NetflixやNetflixの掲げる制作ガイドラインに対して質問はありますか? ※DaVinci Resolveに関するご質問、ご要望などがございましたらイベント参加希望フォームの備考欄に事前にご記入頂けますと幸いです。
 DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.2 ~ What are DaVinci Resolve Editor Keyboard & Cut Page? ~ 第2回目は共信コミュニケーションズ様との協力で、NAB2019に突如発表されデイズド・アンド・コンフューズドを巻き起こしたDaVinci Resolve Editor KeyboardとDaVinci Resolve16の新たなページ”CUT”にフォーカスします。 製品紹介や新機能紹介はもちろん、リニアエディターの方にもわかりやすい!移行しやすい!をテーマに、ブラックマジックデザイン株式会社 新井によるEditor Keyboard実機デモも実施致します。Editor KeyboardやDaVinci Resolveの気になる機能やご要望等を直接伝えられる貴重な機会となっております。 >>DaVinci Resolve Editor Keyboard製品ページ ※Editor KeyboardやDaVinci Resolveに関するご質問、ご要望などをイベント参加希望フォームの備考欄に事前にご記入頂けますと幸いです。
 日時:2019年6月21日(金) 16:00~18:00
 場所:Blackmagic Design Tokyo Office 3F 共催:共信コミュニケーションズ株式会社 DaVinci Resolve Monthly SAMPLER Vol.1 ~Exchange meeting with Peter Chamberlain~ 第1回目はDaVinci ResolveプロダクトマネージャーのPeter Chamberlain氏を招聘します。 DaVinci Resolve全般に関して気になる新機能やご要望等を直接伝えられる貴重な機会となっております。
   日時:2019年5月22日(水) 19:00~21:00
 場所:Blackmagic Design Tokyo Office 3F ゲスト:Peter Chamberlain氏(DaVinci Resolveプロダクトマネージャー) 今後のセミナー情報は、各セミナーの開催が決定した時点でこちらのページに掲載予定です。
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2020/08/05

失敗しないオーディオ編集!映像編集でのノイズリダクション

MAワークで必須のオーディオプラグインたちを、映像編集でどうやって使いこなすかを解説する本シリーズ。第二弾はノイズリダクション・ツールとして、音声編集では欠かせない存在となったiZotope RX7を中心にお届けします! 前回の記事では、3つのオーディオプラグインの話をしました。 音のバランスをとったり、ノイズを消したりと、聞きやすい音にするためには、いずれもかかせないプラグインではありますが、ビデオの編集ソフトに付属しているわりに、簡単に適応できるプリセットがあるわけでもなく、日本語解説もない得体の知れないボタンばかりで、ぶっちゃけていうと、かなりむずい。。。 そこで!ビデオ編集者にも簡単に扱えるプラグインを弊社のRed先生に紹介してもらい、その使い方を教えてもらおうと思います。 ROCK ON PRO Product Specialist 丹治 "RED先生" こと、ROCK ON PRO Product Specialist 赤尾 見えない敵を可視化する!必殺のツール 〜izotope RX7〜 丹治(以後"丹"):Red先生、お願いします! まず、根本的な質問ですが、音を調整する上で大事なことはなんですか? Red先生(以後"赤"):聞きやすい音質にすることと、適切なボリュームに整えることです。 それには、まず音声と一緒に収録された環境音などを減らすことが大事ですね。 丹:そういった環境音を減らすのが得意なプラグインといえば、iZotopeのRX7でしょうか? オーディオのリペアツールとしては有名ですね。De-BreathやDe-Humなど、その名前の通り分かりやすいノイズを消去するには、確かに簡単だとは思います。 しかし、今回収録された音声ファイルには、電車音や目覚まし時計の音などがあって、どの帯域にアプローチすればいいのかもわからないような場合は、見えない敵を探すようなものです。 赤:RX7には、見えない敵が見える、万能のツールがあります。 Spectral De-noise というプラグインで、AI機能を使って、不快な環境音、すなわちノイズを分析して除去してくれます。では、実際にこのプラグインを使って、ノイズを除去してみます。 RX7はスタンドアロンソフトのRX7 Audio Editorを使うことで、「見えない敵が見える」ようになります。もちろんMedia Composerと連動させることができます。 詳しくは下記を参照ください。 How to use RX Connect in Avid Media Composer(iZotope 英語サポートページ) Media Composerで取り込んだクリップのオーディオ部分をRX Audio Editorで可視化すると、こんなかたちで表示されます。 オレンジ色のより明るい部分は音量が大きいことを示します。そして、画面中央に特にくねくねとしたより明るいオレンジ色の縞々が見えると思いますが、これが人の声です。一方、その両脇のうっすらとオレンジ色がかっている部分は、環境音、いわゆるノイズですね。この、声が入っていないノイズ部分を選択して、Spectral De-noiseにノイズ成分を学習させます。 学習させたノイズのプロファイルを、今度は全体に反映させてRenderすると、人の声の部分が残り、背景はぐっと暗くなりましたね。暗ければ暗いほど無音状態に近づきます。 [audio wav="https://pro.miroc.co.jp/wp-content/uploads/2020/07/Noise.wav"][/audio]   [audio wav="https://pro.miroc.co.jp/wp-content/uploads/2020/07/No-Noise.wav"][/audio] たった1回の作業でここまで簡単にノイズを消すことができました。 他にも、目覚まし時計の音はこのように見えます。 画面の上の方に、何本か横に伸びる線があるのがお分かりいただけますでしょうか?この横線が、目覚まし時計の音なんです。このように、まさに「見えない敵が見える」状態になります。 見えてしまえば、こちらのもんです。あとはカーソルでこの残念な線を囲んで、Spectral Repairを使用して徐々に消していきます。これは、先ほどのDe-noiseとは異なり、周囲の音を参照して修復するツールなんですが、簡単に言うと、消しゴムで消して、周りと馴染むようにぼかす・・・と言った感じでしょうか? 実際に目覚まし時計の音を頑張って消してみました。が、これは限界ありましたね。。。これ以上消そうとすると、声の音質が変わってしまいます・・・。このように、時には完全に消せない音もあります(笑)。少なくとも、目覚まし時計の音が入ってしまったら、撮り直したほうが、早いので、撮り直して欲しいですね。 定番Wavesプラグインもオススメ! 〜Waves Restoration Bundle〜 丹:なるほど、目覚まし時計とセミは強敵ということですね。その他、Red先生オススメのノイズ除去もプラグインがあったら、教えて下さい。 赤:iZotopeのユーザーが圧倒的に多いですが、Waves のWNSやX-Noise、Z-NoiseなどがバンドルされたRestoration Bundleのユーザーも多いですよね。そもそもRXが発売されたのは2007年で、それ以前はRestoration Bundleの1択といっても過言ではなかったくらいです。 もちろん、このプラグインも使いやすく、「Suggest」のボタンを押すと最適なEQカーブを解析してくれます。 Wavesのプラグインは直感的に操作できたり、作業が少なくていいので、「とりあえず全体像を掴みたい」といった場合にはとても重宝します。 丹:映像のプラグインの場合、視覚的な変化は画面を見ればその効果がすぐに分かりますが、音の場合何か変化しているのかよく分からない。そこがオーディオプラグインを使いにくいものにしていたと思います。しかし、RX7のように視覚的に捉えることができるようになると、音の知識がなくても、ある程度自動でなんとかしてくれるということがわかりました。 いかがでしたでしょうか?RX7などを使用してオーディオを視覚的に把握することで、ノイズリダクションという「見えない敵」との闘いによる負担を減らし、映像の編集に集中できそうでしょうか!? 音声制作に関する些細なことから、製品購入、システム構築まで、オーディオに関する疑問・ご相談はROCK ON PROまでお気軽にお問い合わせください!
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2020/08/05

株式会社IMAGICA SDI Studio 様 / 国内外のニーズを両立させる、グローバルスタジオの最先端

長い歴史と高いクオリティを背景に、映像コンテンツのポストプロダクション事業におけるリーディング・カンパニーである株式会社IMAGICA Lab.と、欧米・アジアに数多くの拠点を持ち、メディア・ローカライズ事業をグローバルに展開するSDI Media Group, Inc.。ともにIMAGICA GROUPの一員であるふたつの企業による共同設立という形で株式会社IMAGICA SDI Studioが誕生した。映像コンテンツの日本語へのローカライズと、アニメーション作品の音響制作を主に手掛ける同社の拠点として、2020年2月に旧築地市場付近にオープンした同名のスタジオは、国内外からの様々な要求に応えるために、高品位な機器設備の導入だけでなく、欧米と日本のスタンダードを両立したスタジオ設計を目指したという。本記事では今後ますます起こり得るだろうグローバルな規模でのコンテンツ制作を可能にしたこのスタジオの魅力を紹介していきたい。 国内外双方の要望に応えるポストプロダクション 株式会社IMAGICA Lab.(以下、IMAGICA Lab.)と言えば、名実ともにポストプロダクション業界を代表する企業だ。国内最大規模のポストプロダクション事業を展開する企業であり、その歴史は戦前にまで遡ることができる。国内開催の五輪や万博といった歴史的な事業との関わり、独自技術の開発など、ポストプロダクション業界への貢献は計り知れない。一方、2015年にIMAGICA GROUPに参画したSDI Media Group, Inc.(以下、SDI)は、ロサンゼルスに本拠を置き、欧米とアジアに150を超えるレコーディングルームを持った世界的なローカライズ事業者。グローバルなコンテンツのダビングとサブタイトリングをサービスとして提供している。 そして、業界のリーディングカンパニーであるこの2社が2019年に共同設立したのが株式会社IMAGICA SDI Studioとなるのだが、この2社のコラボレーションの開始は同じグループ企業となった2015年に遡る。当初はIMAGICA Lab.が国内のクライアントから請け負った日本語コンテンツの多言語字幕吹替版の制作事業を中心に行っており、日本語吹替版の制作はIMAGICA Lab.内のMA室を改修したスタジオで2017年から実施されていたという。日本語吹替版制作事業が順調に拡大する中で、海外コンテンツの日本語ローカライズに対する需要の高まりを受け、国内外双方の要望に応えるために両者の共同出資によるグループ内企業を設立。そして、同企業の所有するスタジオとしてのIMAGICA SDI Studioのオープンが決まったということである。 101 102 103 IMAGICA SDI Studioの主な事業は、映像コンテンツの日本語吹き替え版の制作と、アニメーション作品の音響制作ということになるのだが、こちらのスタジオを拠点とした業務にとどまらず、翻訳者や声優のキャスティングから納品物の制作に至るまでを一手に引き受けることができる総合的なプロダクションとなっている。クライアントからすれば、IMAGICA Lab.とSDIの実績を背景とした豊富なノウハウと厳密なクオリティ管理の下に、プロジェクト全体をワンストップで依頼できるというわけだ。まさに時代に即応した現代ポストプロダクションの申し子とも言うべき企業が誕生したと言えるだろう。 海外仕様と日本のメソッドを融合 国内では類例のない広さを持つ102レコーディングブース。台本が見やすいようになるべく明るい部屋を目指したという。マイクはNeumann U 87 Ai。 「IMAGICA Lab.とSDIの両社で作ったスタジオということで、国内のお客様から求められる仕様と海外のお客様から求められる仕様を両方組み合わせて、両方のお客様に応えられるような設備の組み合わせを作ったというところが、一番特徴的かと考えています」と、株式会社IMAGICA SDI Studio 代表取締役社長 野津 仁 氏より伺えた。この国内外両方の顧客ニーズへ応えるために、仕様決定についてはSDI側からのリクエストも仔細に反映されている。当然、それぞれの国ごとに建築事情も違えばワークフローのスタンダードも異なっており、両立するための工夫がスタジオ全体の微に入り細に入り凝らされているが、その中でもこの両者の融合がもっとも顕著に現れているのが集合録り向けの部屋となる102ではないだろうか。 101を除く4部屋にはレコーディングブースが併設されているのだが、この102では国内でよく用いられている"集合録り"を行うための設備が整えられた。天井高:約3m/床面積:約40㎡という広々としたブースは最大25人程度を収容できるキャパシティを備えており、集合録り向けとはいえこれほど広いブースは国内でも珍しい。そこには、演者への快適な居住性の確保という観点はもちろん、海外に数多くの拠点を持つSDIの意向も強く反映されているという。ADRが主流となっている海外の制作現場では、ミキシング時に加工がしやすいクリーンな録り音を求める傾向が強い。リバーブ感も含めた各セリフの味付けは、レコーディング後の処理で追加するものという発想のようだ。そのため、天井高を確保することでブース内での反響を抑制し、可能な限り響きの少ない声を収録することを目指している。今回の音響設計は株式会社SONAの手によるものだが、狙い通り反響の少ない一つ一つの音が聴きやすく、かつS/Nもよい環境に仕上がったようだ。 同じようにブース内での反響を抑制するためにすべてのブースをプロジェクター+スクリーンにしたいとSDIからの要望もあったという。台本を持って収録にのぞむことになる日本のアフレコワークではスクリーンを使用すると部屋が暗くなり過ぎるため、残念ながらこちらは見送りとしたようだが、より反響を抑えるためにブースとコントロールルーム間のガラスを塞ぐことが出来るようにするなど、サウンドへの要望を実現するための工夫は随所に凝らされている。この102のブースは海外のクライアントが求めるサウンドと、日本で行われてきたワークフローとの両立が垣間見える、非常に興味深いスペースとなっている。 101 / 3mの天井高による理想的なDolby Atmos環境 それではスタジオの仕様を見ていきたい。全5部屋あるダビングスタジオのうち、101スタジオだけはレコーディング・ブースを持たないミキシング専用の部屋となっている。そして、この部屋がIMAGICA GROUP初のDolby Atmos対応ミキシング・ルームとなった。これまでもIMAGICA GROUPにはDolby Atmosに対応したプレビュールームなどはあったが、Dolby Atmos Home環境で制作が行えるスタジオはこちらが初めてとなる。 レイアウトはミッドレイヤーに7本、トップには4本のGenelec S360、サブウーファーは7380A 2本を使用した7.1.4ch構成。約3mに及ぶ天井高は、Dolby Atmosなどのイマーシブモニター環境としては理想的だ。この部屋は前述のように7.1.4 Dolby Atmosの構成をとるが、4本のトップレイヤーと、7本のミッドレイヤーとの間に十分な距離を取れないとミキシング作業に支障を来すということで、計画当初から3mの天井高を確保することが視野に入れられていたという。そこにモニタースピーカーとして採用された11本のGenelec S360が、最大出力118dB SPLというパワーで広い部屋の隅々まで音を届けている。 トップレイヤーを取り付けている位置は部屋全体からさらに浮いた構造になっており、音響的な「縁切り」がしっかりと行われている。 DAWは、メイン用と音響効果用に2式のPro Tools HDXシステムが導入された。メイン側のI/OはPro Tools | MTRX、効果用のI/Oは従来モデルのHD I/Oが採用されている。Pro Tools | MTRXはAD/DAに加え、Dolby Atmos RMUと信号をやり取りするためのDanteオプションカードと、ルームチューニング機能を提供するSPQオプションカードが追加された仕様だ。Dolby Atmos Home Mastering制作に必須となるDolby RMUは、昨年DolbyよりアナウンスされたばかりのMac mini構成。Mac miniはDante I/O カードとともにSonnet xMac mini Serverにビルトインされ、1UのコンパクトなサイズでDolby Atmosに必要な128chを処理する。限られたスペースに多数の機材をラッキングしなければならないMAスタジオにとっては、そのコンパクトさは価格も含めて魅力的な構成と言えるだろう。 コントロールサーフェスは、メインに16フェーダー構成のAvid S4、効果用にAvid S3を採用。S4はフラッグシップであるS6 M40に搭載された機能のほとんどを使用することが可能だが、今回はディスプレイモジュールなしとし、3Dパンニング対応のパンナーモジュールが追加されている。S4とS6 M10とのもっとも大きな違いのひとつがディスプレイモジュールへの対応だが、そのディスプレイモジュールを省いたのはこの部屋の映像モニターがスクリーン+プロジェクターであることと関係している。せっかく大型スクリーンで視聴できる環境を整えたのだから、その手前にカラフルなディスプレイモジュールを設置することは望ましくない、という判断だ。 パワフルな機能だけでなくコンパクトさも魅力Avid S4。様々な位置でミックスを確認できるよう、パンナーモジュールは特注ボックスに収納され本体の外に設置されている。 パンナーモジュールは特注専用ボックスと延長ケーブルを使用して、サーフェス本体から離れた位置でもパンニングを行うことができるようになっている。モニターコントローラーは、発売直後の導入となったGRACE DESIGN m908。名機m906の後継機として、Atmos対応を果たした同社の新たなフラッグシップ・モデルだ。IMAGICA Lab.では2部屋ある5.1ch対応MAスタジオの片方にm906が採用されていたのだが、その使い勝手が非常によいということで、こちらでは後継となるm908が全部屋に導入されている。 プラグイン関連に目を向けると、基本的に全部屋共通でWAVES Diamond、NUGEN AUDIO Loudness Tool Kit、iZotope RX7、AUDIO EASE各種、Video Slave 4 Proなど、ポストプロダクション業務でのデファクト・スタンダードが余すところなく導入されている。個人的には、その中にSound Toys Bundleが含まれているところが興味深いと感じた。MAというと、不要なノイズを除去するなど、ついついサウンドを"きれいに"する方向にばかり注目してしまうが、Sound Toysのように積極的に歪ませることが得意なプロダクトも導入されている点は、サウンドに対するこだわりを感じさせる部分ではないだろうか。 102~105 / 国内屈指の規模となる収録ブース群 102コントロールルーム そして、102~105は収録ブースを備えた部屋となっている。前述の通り102はいわゆる"集合録り"向けの部屋で、天井高:約3m/床面積:約40㎡という広々としたブースは最大25人程度を収容できるキャパシティを備えている。103~105は個別録り向けの部屋となっているが、それでも面積:約17~19㎡ x 高さ:約3mとなっており、一般的なスタジオと比べると大きなスペースを確保している。こちらでも微に入り細に入り不要な反響が発生しない工夫が凝らされており、クリーンな録り音を狙った仕様は102と同様だ。 102レコーディングブース 103レコーディングブース 機材面については、集合録り向けの102のみ収録機材が多いことを除いて、これら4部屋は基本的に同様の構成となっている。IMAGICA Lab.での実績を踏まえたオーセンティックな構成でありながら、課題となっていた部分を解決するためのモデル変更や最新モデルへのアップグレードなどが実施され、よりブラッシュアップされた仕様となっている。モニター環境は、配信系の映像コンテンツでは主流となっている5.1サラウンド構成を採用。モニタースピーカーには、国内出荷直後のGenelec 8351B(サブウーファーは7370A x2)が選ばれている。 そして、DAWは101と同様にPro Tools HDXシステム+Pro Tools | MTRXだが、102~105はHDXカードが1枚、MTRXのオプションカード構成も収録のない101とは異なったものとしている。コントロールサーフェイスにはAvid S3を採用。IMAGICA Lab.ではArtist | Mixを使用していたそうだが、フェーダーのクオリティ向上などを目的にS3が選ばれた格好だ。S3にはパンニング機能を追加できないため、パンナーとしてJL Cooper Eclipse PXが導入されている。102~105は5.1サラウンド仕様ではあるが、将来的な拡張性を考慮し、Dolby Atmos対応の本モデルが採用された。 Pro ToolsのホストマシンとなるMac Proは、101・102が旧モデル(いわゆる"黒Mac Pro")、103~105は発売されたばかりの新型Mac Proとなっている。最新のCPUに加え動画再生にも対応できるようメモリを増設、ホストマシンがワークフローのボトルネックとなることはほぼないのではないだろうか。モニターコントローラーも101と同じ、GRACE DESIGN m908が採用されている。ここにはPro Toolsからのアウトだけでなく、Mac Pro本体のオーディオアウトと、収録のバックアップ機として導入されているZoom F6が繋がっている。Pro Tools起動前に音声を確認したり、収録中に万一Pro Toolsが落ちた場合のブースとの音声のやり取りに使用するためだ。 ミキシング専用の部屋である101とは異なり、レコーディング作業もある102~105にはアナログコンソールが導入されているが、Avid S3と同じデスクの上にならべる必要があるため、そのサウンドクオリティとコンパクトさからSSL X-Deskが採用されている。HAはRupert Neve Design Portico 511とAD Gear KZ-912、Portico 511と同じシャーシにはダイナミクスとしてSSL E Dynamics Moduleもマウントされている。 全会一致で可決!?全部屋に導入されたGenelecスピーカー IMAGICA SDI Studioのスピーカー構成は101がGenelec S360+7380Aの7.1.4 Dolby Atmos、その他の部屋(102~105)は8351B+7370Aによる5.1 サラウンド仕様となっており、全部屋がGenelec製品で統一されている(101はステレオ用モニターとしてADAM AUDIO S2Vも設置)。前述の通り、設立当時はIMAGICA GROUP内でDolby Atmos対応のMAルームが存在していなかったため、それに応じるように吹き替え事業で需要のあるDolby Atmos対応ミキシングルームが作られた格好だ。その他の部屋も、近年の吹き替え作業での高い需要を鑑みて5.1サラウンド仕様となっている。特に配信系の映像コンテンツでは、現在はステレオよりも5.1サラウンドの方が主流と言ってよいようだ。 導入されたモデルについては、機材選定の段階で検討会を実施した際、ミキサーからの評価が非常に高かった2機種が選ばれている。ちなみに、この時の検討会では国内で試聴できるほとんどすべてのモニタースピーカーを一挙に聴き比べたという。S360については、「音が飛んでくる」「部屋のどこで聴いても音像が変わらない」「帯域のバランスがいい」など、参加したミキサーからの評判が非常に高く、ほぼ全会一致で導入が決定された。およそ3m x 35㎡という広い部屋をカバーするだけの、高い最大出力も魅力だったとのこと。当初は全部屋S360でもいいのではないか!?という程に評判がよかったようだが、101以外の部屋に設置するにはさすがにサイズが大きすぎるということもあり、8351Aが検討されたという経緯だ。その後8351Aについては、ちょうど導入時期にモデルチェンジがあり、8351Aから8351Bへとブラッシュアップされることが発表され、101を除く全部屋は8351Bで統一されることとなった。 S360 7380A 8351B 8351BはGenelecの中でも比較的新しい"One シリーズ"という同軸スピーカーのラインナップに属しているモデルだ。スピーカーを同軸モデルにすることに関してはSDIの担当者も非常に強く推していたそうで、「実際に音を出してみて、彼があれだけこだわった理由もわかるな、と思いました」(丸橋氏)というほど、位相感やサウンドのまとまりにはアドバンテージがあるという。同軸ではないS360との差異も違和感にはならず、却って差別化に繋がっているようで、それぞれのスタジオ環境に応じた的確なセレクトとなったようだ。 GLM+MTRX SPQカードによる音場補正 全部屋のモニタースピーカーにGenelec製品が導入されているため、音場補正はGLM(Genelec Loudspeaker Management)をメインとして行われている。同じく全部屋のPro Tools | MTRXにSPQオプションカードが換装されており、追加の補正を同時に施している。「基本的にはGLMで音作りをするという考え方で、SPQについてはそれプラスアルファ、必要な匙加減の部分を任せる、というような形です。」(池田氏)SPQカードは128のEQチャンネルと最大1,024のフィルターを使用した、非常に精密なチューニングを可能にしてくれる。IMAGICA SDI Studioの場合は、101が唯一スクリーン+プロジェクターという構成で、センタースピーカーがスクリーンの裏側に設置されている。そのため、スクリーン使用時はこのスピーカーだけ高域が僅かに減衰する。こうした部分の微調整を行うために、Pro Tools | MTRX のSPQカードによる追加の処理が施されているということだ。GLMとSPQのそれぞれの強みを活かし、クオリティと運用性の高さを両立していることが窺える。 高い操作性でイマーシブモニタリングにも対応するm908 今回、文字通り発売直後のタイミングで全部屋に導入されたモニターコントローラー GRACE DESIGN m908。そもそも、Dolby Atmosのスピーカー構成に対応できるモニターコントローラーの選択肢が、現状ではほとんど存在しないということも一因だが、現場のエンジニア諸氏が前モデルとなるm906の利便性を高く評価していたことが今回の採用に非常に大きく影響したようだ。 m908の必要十分な大きさのリモートコントローラーは、7.1.4構成時にもトップのスピーカーまで個別にソロ/ミュート用のボタンが存在するなど、作業に必要な操作がワンタッチで行えるように考えられたデザインとなっている。加えて、イン/アウトもコントローラー単体で自由に組めるためカスタマイズ性も高く、説明書を読まずに触ったとしてもセットアップができてしまうと評されるほどのユーザーインターフェイスを併せ持つ。また、m908はオプションカードの追加によって入力の構成を変更することが可能な柔軟性も魅力だ。アナログ信号を入力するためのADカードのほか、DigiLinkカード、Danteカードがあり、スタジオの機器構成に応じて最適な仕様を取ることができる。実際にこちらでもDolby Atmos対応の101とその他の部屋とでは異なるカード構成となっており、多様なスタジオのスタイルに合わせることができている。 これだけの規模のスタジオ新設、それも音関係の部屋のみで作るというのはIMAGICA GROUPの中でも過去にほぼ例がないことだったという。しかも、グローバルなコンテンツ制作への対応に先鞭をつけることが求められる一方で、足元となる国内からのニーズとも両立を計るというミッションがあったわけだから、その完成までの道程にあったクリアすべき課題は推し量るにも余りある。そうしてこれを実現するために2年、3年と行ってきた数々の試行錯誤は、いままさに実を結んだと言えるだろう。国内外のクライアントに最上のクオリティで応えることができる、IMAGICA SDI Studioという新たな拠点がいまスタートを切った。 当日取材に応じてくれた皆様。画像前列向かって右より、株式会社IMAGICA SDI Studio 代表取締役 野津 仁 氏、同社 オペレーション・マネージャー 遠山 正 氏、同社 ミキシング・エンジニア 丸橋 亮介 氏、同社 チーフ・プロデューサー 浦郷 洋 氏、後列向かって右より、株式会社フォトロン 鎌倉氏、ROCK ON PRO 岡田、株式会社ソナ 池田氏、同社 佐藤氏、ROCK ON PRO 沢口、株式会社アンブレラカンパニー 奥野氏 *ProceedMagazine2020号より転載
Tech
2020/08/03

Soundwhaleでリモートレコーディングを行う方法 〜How to use Soundwhale Vol.3 スタンドアローン接続編 〜

非圧縮ステレオ録音可能な遠隔収録ソフト、Soundwhaleの使い方をご紹介していきます。前記事 オーディオプレビュー編に引き続き、今回のテーマは「リモートレコーディング」の方法についてです。 想定されるのは、例えば次のような状況。 ・ミュージシャンの自宅スタジオでの演奏を、エンジニアのDTM環境にリモートで録音したいとき ・離れた地点に住んでいる人とコライト(Co-write、共同制作)を行っていて、スピーディに楽曲を制作したいとき ・MA業務で、「ワンショットのセリフだけ」「差し替え用のワンワードだけ」など、ちょっとした追加の音声収録が必要になったとき ※もし録音機能が必須ではなく、とりあえず非圧縮2chの音源を相手にストリーミングできればOK、という人は、前回記事:Soundwhaleでオーディオプレビューを行う方法〜How to use Soundwhale Vol.2〜をご覧ください。 録音を行うためにはLevel.2以上のサブスクリプションが必要 セッションを始める際の設定は基本的には前回記事の2.セッションの準備とほぼ同じです。ただし、今回は録音を行うので、最低限録音したい側のアカウントがLevel.2以上である必要があります。 ※バックアップ録音が可能になるという意味で、両者Level.2以上での接続を強くオススメします。特に、回線状況によってはインターネット越しの音質が部分的に劣化してしまうことも考えられます。そのため、常時ローカルに録音しておくことはマストと言えるでしょう。 ◎パターン1.AB両方ともSoundwhale単体で接続 ◎パターン2.AがSoundwhale+DAW 、BはSoundwhaleのみ パターン1、パターン2 →最低限、録音する側がLevel.2以上(両者Level.2推奨)   ◎パターン3.両方ともSW+DAW →AB共にLv2以上必須 図1:Soundwhale単体同士の接続 図2:どちらか片方がDAWと併用 図3:両者ともDAWと併用 ※画像クリックで拡大 一番シンプルな収録パターン ー 録りたい音だけを相手に送る SWからSWへの録音 まずは最も簡易な接続パターン、録音したい音源→A地点のSoundwhale→インターネット→B地点のSoundwhaleという経路での録音です。 バッキングトラック(オケ)もなく、シンプルに一つの音源のみを相手に伝送しつつ、録音したいという場合はこの方法になります。ここでは仮に、自分が演奏者としてA地点にいて、B地点にいる相手に楽器の音をストリーミングするという状況を想定します。 1.送りたいチャンネルを選ぶ            最初に、Sendパネル下、"Audio to Send"のプルダウンメニューから、相手に送出したいチャンネルをすべて選択します。この時、"System:Capture○○"として見えているのは、タブメニューSoundwhle>>Preferences>>Input Deviceで選択しているオーディオインターフェースの入力チャンネルです。この入力ポートの表示名は"Edit I/O Viewing Options"から、好きな名称を設定することができます。名称変更後はApplyとCmmand+Sで保存をお忘れなく。 2.楽器から実際に音を出してSendのメーターが振れることを確認                    楽器から音を出して、Sendのメーターが振れることを確認します。スピーカーのマークを押すと、モニターする出力を選択できます。 3.オーディオストリームで相手を呼び出し接続開始  接続が開始されると、上部のパネルにお互いの回線状況が表示されるようになります。まずは相手側に音声が送られているかチェックしましょう。この時、どちらかの回線状況、もしくはCPUの使用状況が接続を行うのに適した状態でないと赤く警告表示されるので、必要に応じてバッファーサイズを大きくするなどの対処を行います。 4.※重要 RECアームを立てる         Soundwhale内に録音を行う方法は至って簡単で、まず音を録りたいパネルの"R"ボタンを押して録音可能にし、次にトランスポートパネル上のRECボタンを押して録音待機状態にします。この状態で再生すると録音がスタートします。ちなみにLevel.1のライセンスだと、このRECボタンがグレーアウトしていて押せないようになっています。 A地点、オーディオ送出側は"Send"パネルのRボタンを、B地点、受信側は"Recieve"パネルのRボタンを押しましょう。 ちなみに"R"の右となりのボタンはそれぞれ、M=ミュート、S=ソロ、○=モノラル、○○=ステレオを意味しています。モノラルとステレオはクリックするたびに切り替わるので、必要に応じて選んでください。 ※もし、Level.2以上のライセンスを購入しているのに、RECボタンがグレーアウトしているという場合は、Soundwhale本国サイトにサインインした後、Subscriptionsのページから、ライセンスが正しくアクティベートされているか、プランの状態をご確認ください。 5.Playボタンを押して録音開始〜テイク管理         あとはPlayボタンを押してREC開始するだけです。録音されたテイクはタイムラインに表示され、画面右側のテイクリストに時系列順に並びます。これをクリックすると、Soundwhaleのタイムライン上にテイクが読み込まれます。右クリックで相手にファイルを共有したり、任意の場所にエクスポートしたりすることができます。この後DAWなどの別ソフトで編集する場合は、そのプロジェクトフォルダに直接書き出してしまうと便利です。 録音されたオーディオファイルはSoundwhaleのセッションフォルダを右クリックして"パッケージの内容を表示"をクリックすると… "Takes"フォルダの中に保存されています。 相手側とタイムラインを同期させる 〜ネットワークシンク(Network Sync)の設定〜 さて、無事にコネクションが確立されたら、是非ともネットワークシンク機能を使ってみましょう。これは、Soundwhale画面上のタイムラインの再生位置を、接続相手とネットワーク越しに同期できるという画期的な機能です。録音したテイクを確認する際、いちいち「○分○秒のところが〜」と指示して再生位置を指定しなくても、自分側のシークバーを動かすだけで、相手側のシークバーも同じ位置に追随してくれるという非常に便利な機能。当然ながら、相手側のRECボタンの操作や、Play/Stopもできるので、エンジニア側が操作してあげれば、プレイヤーを演奏に集中させることができますね。 1.Syncボタンを右クリック→Networkを選択    まず両者とも、トランスポートパネル上の"Sync"ボタンを右クリックし、"Network"にチェックを入れてください。これは接続相手とタイムラインを同期させるための機能です。もう一つの"Local"はDAWとタイムラインをシンクさせる時の機能です。ネットワークシンクはローカルシンクの機能も自動的に含みます。 2.シンクファイルをダウンロードしてタイムラインに読み込む                    次に、タイムラインを操作する側のタイムラインにシンクファイル(Sync File)を置いてください。これは、相手と正確なタイムラインの同期を可能にするために必要なもので、Soundwhale本国サイトから、適宜必要なサンプルレート、長さのものをダウンロードして使ってください。 3.シンクファイルを相手にSENDする       シンクファイルを置いたら、それを相手側に送出するために、"Audio to send"のプルダウンメニューより、Snd1→"Soundwhale:player1"とSnd2→"Soundwhale:player2"にそれぞれチェックを入れてください。操作する側のシークバーの動きに連動し、相手側のシークバーが連動して動きます。 4.リモートRECを設定            RECを右クリックするとRECボタンの"latch"、"remote"の設定ができます。 "latch"にチェックを入れると、RECが常に有効になるので、録音の度に再びRECボタンをオンにする必要がありません。"remote"にチェックを入れると、相手側のRECボタンをon/offできるようになります。録音ミス防止のためにも、お互いともremoteにチェックを入れておきましょう と、ここまでで思ったより長めになってしまったので、DAWを使ったワークフローについては次の記事でご紹介したいと思います! お問い合わせは、下記"Contact"より、お気軽にROCK ON PROまでご連絡ください。 How to use soundwhale 関連記事はこちらから! SoundwhaleとDAWとの同期&別PCで立ち上げる際のセットアップ 〜How to use Soundwhale Vol.1〜 https://pro.miroc.co.jp/headline/how-to-use-soundwhale-0/ Soundwhaleでオーディオプレビューを行う方法〜How to use Soundwhale Vol.2〜 https://pro.miroc.co.jp/headline/how-to-use-soundwhale2/ V1.6からの新機能は下記ページでもご紹介しています。 https://pro.miroc.co.jp/headline/soundwhale-v1-6-update/ ライセンス登録方法など、Soundwhale国内取り扱い情報の詳細は弊社輸入事業部のページでご確認ください。 https://www.minet.jp/brand/soundwhale/soundwhale/ その他、オーディオ・ビデオ関連のリモートワークフローに関する情報は下記ページにまとめられています。是非とも併せてチェックしてみてください! https://pro.miroc.co.jp/headline/remote-workflow-online-production-cloud-solution/
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