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2019/09/06

Avid Complete Plugin Bundle とHEAT が、Pro Toolsサブスクリプション版に無償バンドル!

Avidは、全Pro Toolsサブスクリプション版にAvid Complete Plugin Bundle と HEAT を無償でバンドルすることを発表、Pro Toolsサブスクリプション版全種に追加費用無しでAvid Complete Plugin BundleとHEATが含まれることになりました。これまで、Pro Tools | Ultimateには付属していた権利ですが、サブスクリプションユーザーではスタンダード版のPro Toolsでもこの権利を得られることになります。 全てのAvidオーディオ・プラグインにアクセス Pro Toolsサブスクリプション版でのクリエイティビティーが最大化されます。全てのPro Tools年間サブスクリプション版に、Avid Complete Plugin Bundle とHEAT が無償でバンドルされ、追加投資無しに、サウンドに様々なエフェクトが追加可能となりました。 入手方法 有効なPro Toolsサブスクリプションをお持ちのユーザーは、は、MyAvidアカウント内にあるAvid Complete Plugin Bundleをインストールすることが可能です。インストーラーは、「製品詳細とダウンロード・リンク」内で入手いただけます。 有効なPro Toolsサブスクリプションをお持ちの場合、HEATは、Pro Tools上でアクセス可能となり自動でアクティベイトされます。 Pro Tools 永続ライセンス及びその年間アップデイト/サポート・プランは対象外ですので、ご注意ください。
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2019/09/06

AVID DNxID + Media Composer + BMD MicroConverter HDMI to SDI バンドルプロモーション

幅広いラインナップでプロフェッショナルな現場の要求に応えるAvid Artistシリーズ ビデオI/O。入出力をHDMIに特化することでシリーズ中もっともコンパクトでお求め安い価格を実現するDNxIDに、Blackmagic Dsign社 MicroConverter HDMI to SDIが付属するプロモーションが開始されました。これにより、コンパクトで導入しやすいDNxIDを追加費用なしでSDI環境でも使用することが可能となります。この2製品に加え、Media Composerサブスクリプション2年分の権利もセットにしたバンドルもラインナップ。2019年12月13日までの期間限定プロモーションをお見逃しなく。 *10月からの消費税増税に鑑み、本記事内に記載の価格はすべて税別価格表記とさせていただいております。 プロモーション概要 Media Composerのオプションハードウェア「Artist IOシリーズ」のエントリーモデルであるArtist DNxIDに、Blackmagic Design社製の HDMI to SDIマイクロコンバーターを無償バンドルする12月までの期間限定キャンペーンです。Artist DNxIDは入出力をHDMIのIN/OUTに特化した低価格のポータブルIOデバイスとして個人ユーザーまで幅広くご利用いただける製品ですが、さらにSDI環境にもご利用範囲を広げていただくことが可能になります。 Artist DNxIDにコンバーターをバンドルする製品以外に、Media Composerソフトウェアもセットでバンドルする製品もラインナップしました。さらにアカデミック版も用意しています。また、このキャンペーンは12月13日までのロングスパンで展開されます。 期間:2019年12月13日受注分まで ラインナップ Artist | DNxID with Blackmagic Design HDMI to SDI Micro-Converter 本体価格:¥118,000(税別) Artist | DNxID with Media Composer 2-Year Subscription NEW & Blackmagic Design HDMI to SDI Micro-Converter 本体価格:¥148,000(税別) Artist | DNxID with Media Composer | Ultimate 2-Year Subscription NEW & Blackmagic Design HDMI to SDI Micro-Converter 本体価格:¥201,000(税別) Artist | DNxID with Blackmagic Design HDMI to SDI Micro-Converter (Education Pricing) アカデミック版 本体価格:¥94,400(税別)
NEWS
2019/08/30

期間限定!保守期限切れのMedia Composerを最新版へUPGするチャンス!!

保守期限が切れてから30日間を経過してしまうと、新規購入する以外には最新版へアップグレードすることが不可能となってしまうAVID Media Composer。この保守期限切れのMedia Composerをお得に最新版へアップグレードすることが可能となる再加入プランが、期間限定で販売されることになりました。詳細は下記をご覧ください。 【期間限定】Media Composer アップグレード&サポートプランの再加入ができます! Media Composer永続ライセンスのアップグレード&サポートプラン(保守契約)の更新を忘れた、または古いバージョンのままで使用されているユーザー様のために、最新バージョンへ復活させるチャンスとして下記のとおり期間限定で再加入できるプランが発表されました。最新のMedia Composer 2019へバージョンアップをご希望のお客様は、この機会に是非この再加入プランをご検討ください。 (永続ライセンスは、本来アップグレード&サポートプランの期限がきたら30日以内にその更新手続きが必要です。30日を越えた場合はそのままご使用いただけますが、アップグレード&サポートプランへの加入ができなくなり、バージョンアップができなくなります。) Media Composer Perpetual 1-Year Update + Support plan REINSTATEMENT 販売価格:¥71,820(本体価格:¥66,500) 期限:2019年9月27日受注分まで Ver 5以降のユーザーが対象 ドングル版も対象 保守再開期日は受注日が基準 翌年以降は通常価格で更新可 Media Composer最新版のメリット 最新のMedia Composer 2019では、直観的な新しいGUIデザイン、編集、オーディオ、VFX、および使いやすいワークスペース、新しい32ビットのタイムラインおよびカラーパイプライン、高度な仕上げおよびOTT向け配信ツール、そして次世代の強力なAvid Media Engine などなど、 Media Composerのすべてが再考されました。 詳細な追加機能や新しいGUIについては、下記AVID WEBサイトをご覧ください。 https://www.avid.com/media-composer/whats-new ご不明点等はROCK ON PROまでお気軽にお問い合わせください。
Sales
2019/08/22

ISIS シリーズ・他社製ストレージサーバーからAVID NEXISへのトレードアップ プロモーションが開始

ISISからNEXIS へのお得なトレードアッププロモーションがAVIDより発表されました。9月13日までの非常に短期間のプロモーションとなっておりますが、すでにサポート期間が終了しているISIS 5000や他社製のストレージサーバーがトレードアップ対象に含まれており、金額的にも非常にメリットの大きい内容となっております。ストレージサーバーの更新をご検討のユーザー様は、ぜひこの機会をご利用ください。 プロモーション概要 NEXIS トレードアップ 2019Q3プロモーション Avid ISIS | 5500(64TB / 32TB / 16TB)→ Avid NEXIS | E2, E4, E5(60TB以上) または NEXIS E2 SSD(全サイズ):¥650,180(税抜)お値引き!! Avid ISIS | 5000(32TB / 16TB)→ Avid NEXIS | E2, E4, E5(60TB以上) または NEXIS E2 SSD(全サイズ):¥591,080(税抜)お値引き!! 他社製ストレージソリューション(20TBかつ16ドライブ以上)→ Avid NEXIS | E2, E4, E5(60TB以上) または NEXIS E2 SSD(全サイズ):¥591,080(税抜)お値引き!!   期限:2019年9月13日受注分まで プロモ適用条件 ISISからNEXISへのトレードアップ後はISISのSystem ID登録を抹消して保守対象外とします。 ISISストレージ本体のご返却は不要です。 対象他社製品は、EditShare, Facilis, ProMAX, Quantum, GB Labなどの各社製品 他社製品は16ドライブ/20TB以上の製品が対象 他社製品からのトレードアップは発注時に製品のSNの申告と、1ヶ月以内に廃棄証明の提出が必要です。 9月30日までにAvidからの出荷が条件となります。 NEXIS PRO、NEXIS E2-20TBはプロモ対象外です。 ご不明点等はROCK ON PROまでお気軽にお問い合わせください。
Review
2019/08/09

Technics / DJカルチャーの起点をダイレクト・ドライブ誕生に見る考察

今年2019年はターンテーブルSL-1200MK6が発売されてから11年。遂に新たなモデルSL-1200MK7が登場します。これはDJにとってだけでなく、クラブミュージックが大きな影響力を持つ現在のミュージックシーンにとっても大きな意味を持つニュース。Technicsブランドの小休止を経ながらもSL-1200シリーズは初代以降、MK2、MK3、MK5、MK6、そしてMK7へと進化して来ました。今回のインタビューでは、Technicsブランドが重ねてきた歴史がいかにSL-1200MK7への誕生へと集約されているのかを軸に、技術、カルチャーの両側面からTechnicsブランドという存在の重要性に迫ります。 (左)パナソニック株式会社 コンシューマーマーケティング ジャパン本部 スマートライフネットワーク商品部 テクニクス推進係 主幹 上松 泰直 氏、(右)パナソニック株式会社 アプライアンス社 テクニクス事業推進室 CTO/チーフエンジニア 井谷 哲也 氏 1. Technicsブランドにおけるターンテーブル製品の歴史 世界初のダイレクト・ドライブ方式誕生 Rock oN : 現在では、Technics=DJというイメージが大きい訳ですが、もともとはハイファイオーディオとしてのブランドで、当然ですがクラブカルチャーが生まれる前からの存在ですよね? Technics上松:はい、そうです。1965年にホーンツイーター5HH17を組み込んだTechnics1というブックシェルフスピーカーを発売し、Technicsシリーズという形でスタートしたのが最初です。1966年にはパワーアンプのTechnics 20Aを発売。以降、製品を継続して発売していきます。そして1970年にハイファイオーディオ用のプレイヤーSP-10を発売しましたが、やはり、ダイレクト・ドライブを世界初で採用した製品を登場させたことは大きな誇りです。SP-10はトーンアームを別売りとしており、キャビネット、アーム等の各パーツを組み合わせて「D.Dプレーヤーシステム」として発売しました。以降続くSPシリーズは高級タイプの製品で、ターンテーブルのラインナップにおいて技術の試金石的な存在でした。1971年には、SPシリーズのモーターをそのまま使い価格を安くしたSL-1100を、1972年にはダイレクト・ドライブ方式のターンテーブルをより普及させるためのモデルとしてSL-1200を発売しました。Technicsのレコードプレイヤーの型番は1000番から始まり、番号が大きくなるにつれて少しずつ安くなって行った経緯があります。SL-1200は3世代目になりますが、この後に1300、1400、1500と続きます。 Rock oN : ダイレクト・ドライブ方式を開発するにあたって、きっかけはあったんでしょうか? Technics上松:誕生の背景として、ベルト・ドライブの短所を補う技術であると言えます。かつて弊社の中に無線研究所という組織があり、低速かつ高精度で回るモーターを開発していました。モーターは普通、毎秒60回転程度ですが大きな振動が発生します。ピックアップがその振動を拾うのでS/Nの問題に直結し、それが問題点でした。また、モーターの減速にはいくつか方法がありますが、一番簡単なのはベルト・ドライブ方式による減速でした。でもベルトの場合だと伸縮の問題があり回転精度に影響するという問題がありますし、また、接触構造による減速では磨耗が生じますのでメンテナンスが必要になります。放送局ではそういったメンテナンス作業の手間を避けるために、ダイレクト・ドライブ方式の方が重宝されたんです。また、ダイレクト・ドライブ方式が生まれたからこそDJが出来た訳で、もしベルト・ドライブ方式だけだったら今のようなDJ文化は生まれてなかったかもしれません。ベルトが切れてしまいますからね。 Rock oN : その後、ベルト・ドライブの製品はなくなったんですか? Technics井谷:いいえ。製造コストとの兼ね合いになりますが、下の価格帯にベルト・ドライブ方式のモデルが残ってました。確か70年代後半くらいでしたが、ベルト・ドライブだけれどサーボをかけるといった「FGサーボ」というシリーズもありました。わかりやすく分類すると、高級機はダイレクト・ドライブ、普及機はベルト・ドライブ、という時期が長く続きました。 Rock oN : クオーツロックの搭載はいつからになりますか? Technics上松:クオーツロックを世界初で採用したのはSP-10MK2です。水晶発振により回転精度を高める技術なのですが、SP-10MK2はBBCをはじめとする放送局に多く採用されました。当時、クオーツロックを採用した主要メーカーはTechnicsとDenonがありましたが、それぞれモーターの形式が違い、TechnicsがDCモーター、DenonがACモーターでした。それぞれ一長一短があって、TechnicsのDCモーターはトルクが大きく立ち上がりが早いという長所がありました。DenonのACモーターは原理的に鉄心がないため、コギング(軸がガタガタ回る状況)がない代わりにトルクが弱いんです。DCモーターのハイトルク技術を応用し、1981年に発売したのがSP-10MK3です。それと同じ頃にSL-10を発売しますが、これは31.5cm x 31.5cmのLPジャケットサイズで、蓋を閉めると再生出来る構造です。蓋の裏にリニアトラッキングのアームが付いていて、そこにカートリッジが付いているんですよ。普通ですとレコードの円弧に対する接線とアームの方向が違うので角度エラーが出るんですが、リニア・トラッキングトーンアームを採用することで縦置きにしても演奏できる製品でした。 Rock oN : はい、覚えています。ファッション性も兼ね備えて人気が出ましたよね? Technics上松:トーンアームの根元に光学センサーが付いていてモーターを駆動するんです。根元のシャフトに溝が切ってあり、それをモーターで回すという構造なんですが、トーンアームの針圧はスプリングで引っ張られているので、ひっくり返しても引っ張り上げられ再生出来るんです。当時、他社も同じような製品を出していましたがこのサイズに出来なかったんですよ。普通に設計すると大体34cmくらいが限界なんですが、弊社では、上から「レコードジャケットと同じ大きさにしろ!」という厳命が下り、なんとか製品化したんです。 Rock oN : それはどんな方法で乗り切ったんですか? Technics上松:問題はカートリッジのサイズでした。それで専用にカートリッジ規格を作ったんです。普通のRCA型カートリッジよりも幅を狭めて、T4P(テクニクス4Pカートリッジ)という規格を作りました。これにより、31.5cmを実現することができました。このSL-10以降、SL-7、SL-5、SL-3と値段を下げながら継続して発売していきますが、T4Pに関しては特許を公開したので、ortofonやAudio Technicaといったカートリッジメーカーも参入し製品を作っていました。今でも、T4Pのカートリッジを探している人がいらっしゃいます。 Rock oN : 1982年にCDが登場しますが、それ以降のレコードプレイヤーの開発状況に変化はありましたか? Technics井谷:1982年の時点ではまだ状況に変化はなく、多くのレコードプレイヤーを発売していましたよ。薄型でスタイリッシュなこともあり、通常のコンポサイズに合わせて43cm幅の製品もありました。レコードとCDのシフトが逆転し出すのは1986年頃ですね。 THE HISTORY OF TURNTABLE ダイレクトドライブ方式ターンテーブルの技術の進化とその歩み 歴史を大転換させたDJとの接点 Rock oN : その頃からSL-1200がハイファイオーディオファンとは違った、DJの人たちに使われて行く訳ですね。 Technics上松:そうですね。8割以上がDJからの需要で、残り2割くらいがハイファイオーディオファン、みたいな逆転現象が起こりました。 Technics井谷:DJという人たちが登場したのは70年代中頃に遡ります。SL-1100やSL-1200を使い始めたんです。以降、Technicsの製品がDJ文化の形成に大きな役割を担ってきたのはご存知の通りです。ある時、北米の営業メンバーから連絡があり「変わった使い方をしている奴がいるから見に来てくれ!」といわれ、その当時の技術責任者が見に行ってビックリ。レコードを手で触るなんて当時はご法度な時代でしたからね。「なんちゅう連中やねん!」という感じだったそうです。彼らに色々要望をヒアリングをして、「じゃあ俺が作ったるわ!」と作ったのがSL-1200MK2なんです。スライダー式のピッチコントローラーは瞬く間に受け入れられました。その後も北米のメンバーが改良のためのヒアリングに彼らの元を訪れたのですが、「もうこのまま何も変えなくていいから!」と言われて帰って来たそうです(笑)。 Rock oN : 当時、SL-1100やSL-1300といったモデルもありましたが、なぜ、DJはその後、SL-1200を選び続けたのでしょうか? Technics上松:多分、レイアウトの使いやすさが大きな要素としてあったのかも知れません。SL-1200はその後、MK2、MK3、MK5、MK6、そして今回のMK7と世代を経て来ましたが、基本的なレイアウトはMK2以降、ほとんど変わっていません。DJにとっては楽器なので、レイアウトを変えてしまうと使いにくくなるとうことがあります。 Rock oN : モーターの部分も変わってないんですか? Technics井谷:はい。操作感に影響するので、MK2以降、モーターも電気回路も変えていません。   Technics上松:ターンテーブルを進化させるためにやることは完全にアナログ領域の話なんです。やはり「楽器である」という側面があるからです。ただ、回転数を検出して一定のスピードを保つ制御系は、現在の製品においてはデジタル領域に移行しています。速度検出用のコイルで回転スピードを検出し、それを制御量としてサーボをかけモーター制御を行い最適な回転状態を実現します。でも速度検出コイル間の距離に個体差が生じ1台1台バラつくんです。また、3層からなるローター磁石、コアレスステーター(固定子)、ローター磁石のコイル特性もバラつきが生じます。そうなると、例えば3層あるうちの1層だけ磁力が強く出たりする現象が起こり、それが回転数の誤差につながります。昔はその誤差の補正ができなかったんですが、現在は誤差を予めマイコンに覚えさせるんです。 Rock oN : 工場の製造ライン、たとえばロット毎に検査して行うんですか? Technics上松:いや、1台1台やるんですよ。工場で1台ずつ高速で回転させ測定装置にかけ、どういう風にバラついているかをチェックするんです。そしてその個体差の挙動を内部のマイコンに覚えさせるんです。 Rock oN : 自分の特性を製品自体が記憶してるんですね。すごい技術ですね! Technics上松:現在はデジタルで誤差を全部解消できるので非常に高い精度を実現しています。以前のモデルでは、ワウフラッター値を目標値に近づけるため、本当に大変な調整作業を行なっていましたが、最近はデジタルで行えるので余裕です(笑)。 Rock oN : 昔はストロボスコープで回転速度を合わせていましたよね? プラッター側部にストロボライトを当てて、縞模様が止まって見えればOKという。 Technics上松:クオーツ技術がまだ無かった頃のものですね。ドリフトと言うんですが、長い間回転していると、ジワーっと回転数が変わってくるんです。そのドリフトを修正するためにプラッター側部の柄とストロボスコープが付いていました。今では回転差を合わせるというよりは、ピッチコントロールの一環として直接プラッター側部に触れてブレーキをかけたりとDJプレイで使いますね。  Rock oN : 本来ピッチコントローラーは曲と曲のピッチを合わせるためじゃなくて、製品自体の微調整のためについていた機能ということなんですね? Technics上松:そうですね。まだ、DJ文化が生まれる前のものですし。ストロボスコープの機構は元々カッティングマシンに付いていたものなんですよ。それをある意味、別の用途として使い始めたのが70年代中頃のディスコDJ達。最初の頃は、ターンテーブルを2台置いて単にピッチ合わせをし、切り替えてやってたみたいです。 Rock oN : 最近のフェスだと、DJが夜通しノンストップで回しっぱなしにすることもあります。ダイレクト・ドライブ方式が開発された当初、構造の耐久性については考慮されていたんでしょうか? Technics上松:していなかったと思います。でも、当時のモーターの作りを見ると相当立派に作ってあるんですよ。SP-10のモーターの極数は60あり、すごく大きな数です。60極だと1周を60に分解する訳ですから、それだけ精度を高く出来ます。当時にしてはかなりオーバースペックだったと思うんですけどね。今はSL-1200MK2が12極でSL-1200MK7が9極ですね。技術の進歩で、少ない極数でも問題ないんです。 2.Technicsブランド休止〜復活 ブランド復活の軸はやはりSL-1200 Rock oN : 2010年に世界中のDJに惜しまれながらTechnicsブランドが休止しますが、その経緯をお伺いできますか? Technics上松:時代の流れとして、ハイファイオーディオマーケットが小さくなっていったということが大きかったです。70年代、80年代には、給料を何ヶ月分も貯めてステレオを買うみたいなことがステータスだった時代がありましたが、現在はオーディオを持ち歩いて聞くスタイルに変わっていますよね。 Rock oN : 現在のパナソニックの事業のなかで、Technicsブランドが占める割合はどれくらいなんですか? Technics上松:小さいですよ。でも、我々Technicsのミッションは、新しい技術の展開やカルチャーの発信といった販売以外の部分もあります。 Technics井谷:”Tuned by Technics”といった形で、テレビやレコーダーへのブランド展開の動きもあります。単にオーディオだけではなく「音」という大きなくくりの中で、例えば車や住宅など、社内に貢献出来るような事がまだあると思っています。 Rock oN : 現在のTechnicsのスタッフの構成はどんな感じですか? 若い年代の方々もいらっしゃるんですか? Technics上松:構成的にはベテランが多いんですが、2014年にTechnicsが復活した時くらいから「Technicsをやりたい」という新人が多くなりました。我々としては非常に嬉しい話で、後継者を育てることが大きなミッションです。今困っているのは、真ん中の世代が居ないという事なんですよね(笑)。 Rock oN : 休止以降、世界中のDJからもTechnics復活を願う声が多くあったと思いますが、、、 Technics上松:はい、クラブシーンからはもちろんのこと、ハイファイオーディオリスナーからも復活を願う声をたくさん頂いてたんです。特にドイツではTechnicsブランドが強く、パナソニックのテレビを始めとする映像機器が強くなればなるほど、「パナソニックのオーディオはどうなっている?」、「お前たちTechnicsがあるじゃないか!」みたいな声が届いてたんです。 Technics井谷:ですので、Technicsの復活宣言を2014年の秋にベルリンでやったんですけど、ドイツのマスコミやライターが「よくぞドイツでやってくれた!」と書いてくれました。彼らと話をしていると「俺たちがTechnicsを育てた」という自負があるんですよ。面白いですね(笑)。 SL-1200GAE Rock oN : 2016年にSL-1200Gを発売されましたが、Technicsブランドとしてターンテーブルを復刻するにあたっては、やはりSL-1200シリーズだったんですね? Technics上松:はい、2016年にまず世界で1200台限定モデルのSL-1200GAEを、次いでレギュラーモデルのSL-1200Gを、その翌年2017年にSL-1200GをコストダウンしたSL-1200GRを発売しました。SL-1200というTechnicsのDNAを受け継ぐために、単なるSL-1200のレプリカを作るのではなく、現代の技術・価値観を持って蘇えらせようとした製品です。SL-1200GAEを開発するにあたって、SL-1200を手がけたOBから随分と手ほどきを受けたんですが、やはり、人があまり残っていないんですよ。基本設計に関してはSL-1200MK3くらいの段階で製品が完成しており、その後担当したスタッフはデジタル領域のエンジニアばかりなんです。特に難しいのはトーンアームですが、なぜかというとメカニカルな部分の問題になるからなんです。そのあたりの設計がノウハウとしてあまり残っていないんです。CADが無かった時代ですからね。私の大先輩なんですが、当時の工場長がまだご健在で、ご自身の会社をやられてまして、そこにかつてのOBが集っていらっしゃったんですよ。 Technics井谷:随分と手ほどきを受けまして、一時期ですがトーンアームの製造までやって頂きました。そこに最先端のデジタル制御技術などを融合させ、製品化へとまとめ上げる事が出来たんです。  Rock oN : そのデジタル制御技術は、社内で蓄積されていたものをターンテーブルに応用したんですか? Technics井谷:はい、ダイレクト・ドライブの技術はまずターンテーブルに用いられた訳ですが、その後、CDの時代になり回転数が変化し、求められる精度が上がります。そしてDVD、Blu-rayと時代が進み、回転制御の精度はターンテーブルの時代に比べると物凄く上がっています。我々がそこで培ったデジタル制御技術を、新しいレコードプレイヤーに応用するというのは自然な流れなんです。 Rock oN : 新旧の技術資産がSL-1200の復活に組み込まれているんですね!  ところで2018年にSL-1000Rを発売されましたが、なんと160万円! こちらの売れ行きはいかがですか? Technics上松 :結構売れてるんです。日本が一番売れていてトータルマーケットの3分の1以上を占めています。購入者は50代以上の方が多いですね。レコードのフォーマット自体は今後変化がない世界なので、これを買っておけば一生物ですしね。 Rock oN : DJもSL-1200をなかなか買い換えないんですよ。なぜなら壊れないから(笑)。クラブの現場では結構タフな使い方をしてるんですがそれでも壊れない(笑)。そこもSL-1200の優れた点でしょうね。ところで、ここ数年、アナログレコードブームが若い年代にも起こってますが、どうみてらっしゃいますか? Technics上松 :嬉しいですね。SL-1200MK7はDJ用という形で初めて世に出して行くので、アナログでプレイしてくれるDJが増えてくれたら、レコード文化が一過性でなく、ちゃんと広がって行くと思います。また、SL-1200シリーズは累計で350万台という数を出荷していますので、過去に愛用して頂いているお客様がたくさん居るはずですから、そういう方々に新しいモデルを試して頂きたいと思っています。TシャツをはじめファッションにおいてもSL-1200が使われたりと、カルチャーの世界での展開も新しい動きが出て来たら面白いなと思います。そういえば、映画「ボヘミアン・ラプソディ」の中にSL-1200MK2以降のデザインの商品が出て来たのを知っています? Rock oN : 見ましたが、わからないです。どのシーンだろう? Technics上松 : 「ボヘミアン・ラプソディ」を最初にラジオ局でかけるシーンで2台出てくるんですよ。時系列的に見ると少しおかしいんですけどね(笑)。 SL-1200G SL-1200GR 3. 新製品SL-1200MK7について 初めてDJターンテーブルと謳われたSL-1200MK7 Rock oN : では新登場のSL-1200MK7についてお伺いしていきます。意外ですが、これまでのSL-1200シリーズで初めて「DJターンテーブル」と謳っていますが、やはり、DJのニーズに答えるといった方向性が大きいんですか? Technics上松 : DJプレイヤーというくくりは初めてなんです。DJユーザーがほとんどなので、おのずとそういう風になったというのはありますね。従来の品番を見てお分りの通り、MK2、MK3、MK5と少しずつですが改善を加えてきました。イベントをやってると「こういう所を改善して欲しい」といったことが会話の中によく出てくるんです。その声を技術担当者に伝え、少しずつ改善を加えてきた訳です。開発にあたり、これだけDJにヒアリングしたという事は無かったんですよ。 Rock oN : まず、ルックスですがオールブラックのカラーリングで渋いですね!! Technics上松:ボタンやトーンアームのパーツにブラック色を採用しています。ボディ部分はマット質感のブラックですね。あちこちのDJに意見を聞いて、「ブラックアウトするから見えにくいかも」といった意見もありましたが、、、 Technics井谷:でも、DJの皆さんは、ターンテーブルを自分の手足のような感覚で操作するので関係ありませんでした。心配して損した、みたいな感じです(笑)。 Rock oN : 先ほどお伺いしましたが回転制御はデジタルですが、トーンアーム部分の制御は完全にアナログ領域の話なんですよね? Technics井谷:はい、トーンアームは本当にプリミティブなメカニカル構造なので、ここに何かを加えてしまったら、多分、DJの繊細なプレイの精度について行けないでしょうね。トーンアーム軸受け部の中にボールベアリングの玉が5つ入ってるんですよ。このことで、5mg以下という高い初動感度を実現しています。材質はマグネシウムです。 Technics上松:モーターはシングルローター型コアレス・ダイレクトドライブ・モーターで、SL-1200GRのものをベースにチューニングしました。ダイレクトドライブ方式の音質的な弱点であったコギングを解消し、モーターの安定した回転で、より高音質にレコードを再生します。また、78回転も出来ます。78回転といえばSP盤ですが、DJプレイの幅を広げることも可能かもしれませんね。 Technics井谷 :SL-1200MK7は一言で言うと楽器です。我々もDJプレイヤーとあえて呼んでいますので、音作りに関しても、試聴室で音を決めるというよりはクラブに持って行き、しっかり低音が出るのか、グルーヴが出るのか、といった観点から作りましたので、通常のプレーヤーとアプローチが全然違うんです。 Rock oN : ここから新たなTechnicsの時代が幕を開けるわけですね、本日はありがとうございました! 音楽が歩んできた歴史の中、「機材が生んだ音楽スタイル」がいくつかあります。その代表格が、ターンテーブルから生まれたDJというスタイル。そこからハウス、テクノ、ヒップホップといったジャンルが発展を遂げ、現在ではクラブシーンという枠を飛び越えて一般的なポップソングの領域へと浸透しているのは周知の事実。   その稀有な歴史をさかのぼっていくと、とあるジャパニーズブランドのターンテーブルの存在に出会います。それがTechnics「SL-1200シリーズ」でした。世界初 「ダイレクト・ドライブ」を搭載したTechnicsプロダクトとDJの偶然な出会い。それを必然的な出会いに変えたのはTechnicsの技術力と歴史の厚さ、そして開発者の情熱でしょう。   この 「ダイレクト・ドライブ」の誕生を、現在のポップミュージックの発火点の1つとして数えるのはいささか大胆でしょうか?Technicsターンテーブルの集大成であるSL-1200MK7が、これからの音楽の歴史においても重要な存在であり続けるのは間違い無いでしょう。 写真左から、Rock oN 恒吉隆治、パナソニック株式会社 井谷氏、上松氏、Rock oN 渋谷隆了 SL-1200MK7 Technicsの高音質技術を惜しみなく投入したDJターンテーブルの新たな世界標準 メーカー希望小売価格 97,200円(税込) ダイレクトドライブモーターやプラッター、シャーシなど、すべてを新開発しながら、トーンアームや各種操作スイッチなどの配置はSL-1200MKシリーズのレイアウトと操作感を踏襲し、これまでと変わらない使い勝手を実現。一新されたコアレス・ダイレクトドライブ・モーターも、専用に開発したアルミダイカストとラバーを貼り合わせた2層構造のプラッターと合わせてチューニングを行い、SL-1200MK6と同じ慣性質量としています。モーターのトルク制御もすべて見直し、起動トルクやブレーキスピードまで、歴代の1200MKシリーズと同じ操作感を追求しました。最新の技術を盛り込みながらも操作性やフィーリングは従来のまま。操るほどに、SL-1200MK7の進化を実感できます。 *ProceedMagazine2019号より転載
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2019/08/09

株式会社NHKテクノロジーズ 様 / Avid S6 x API 1608-II、次世代を見据えたハイブリッドシステム

1984年の設立以来、放送技術および情報システム・IT分野の専門家として、公共放送NHKの一翼を担ってきたNHKテクノロジーズ。その多様な業務の中で、音声ポストプロダクションの中核を担うスタジオであるMA-601が3世代目となる更新を行なった。長年使用されたSSL Avantのサポート終了にともなうスタジオ更新で、MAとトラックダウンを両立させるためにAvid S6とAPI 1608-IIの次世代を見据えたハイブリッドシステムへと進化を遂げている。その導入された機器の多くが日本初導入のもの。今回採用されたシステムの全容をご紹介していきたい。 1:フィジカルコンソール部とレイアウト 今回の更新で最大の特徴となるのはAvid S6と両側に配置された国内初導入となるAPI 1608-II、デジタルとアナログのハイブリットシステムである。中央のS6はPCディスプレイを正面に置けるようにProducer Deskが配置されたが、手前部分はブランクではなく16ch Faderが据えられた。3式あるPro ToolsのうちMain、Subの両システムはS6から制御されトータルリコールシステムを形成しており、情報系番組ではS6を中心としてMA作業を行う。従来よりPro Toolsを使用されていることもあり、24ch Faderのうち右サイド8ch分のみ5Knob構成のチャンネルストリップが用意された。ディスプレイモジュールには、Pro Toolsのトラックを表示するほか、DEMUX回線を表示させる用途にも使用している。一方、音楽のような、アナログコンソールならではの音質を求められる番組の際には1608-IIを中心としてトラックダウンが行える設計となっている。API 1608-IIへはほぼ全てのIN・OUTがこのスタジオの核であるMTRXシステムへと立ち上げられ、Pro Toolsと信号のやりとりが行われるため、APIが持つ音色を損なうことなく、収録・トラックダウン作業を可能とした。 また、スタジオ内の各コンピューター端末はIHSE Draco Tera Compact 480でKVMマトリクスシステムを構成しており、ミキサー席やどの席でも離席せずに各PC端末を操作できる仕組み。このDracoシリーズのKVMシステムは更新前のスタジオでも使用しておりS6が対応している製品でもある。今回のスタジオ更新に併せてKVMシステムがS6に連動するよう設計しなおされた格好だ。例えばワークステーションの切り替えでミキサー席のモニターディスプレイが連動、といったように作業効率はより向上するだろう。このKVM連動は、ミキサー席のモニターディスプレイだけではなくメインTVも連動させている。通常MAやトラックダウンのほか、スタジオを利用した講習会なども視野に入れているそうだ。 2:MTRX4台を駆使したシグナルルーター 今回のシステムの最大の要でコアとなるのがMTRX4台で構築されたシグナルルーティングである。それぞれがAD、DA、モニターコントロール、MADIルーター、と役割を担っており、すべてのソースが各々のMTRXで内部ルーティングされている。その総チャンネル数はIN/OUT合わせて1500を優に超える。そのスタジオのコアとなる4台のMTRXを制御しているDADmanアプリケーションは、システム管理用として用意されたWindows PCへインストールされており、Pro Toolsシステムと切り離されているのも特徴である。 Pro Toolsシステムへの負荷を減らすことも理由として上げられるが、一番のポイントはS6がMTRXをインターフェイスとした「デジタルコンソール」として扱われることであるという。そのため、管理用Windows PCは、BIOS設定で電源通電時に自動で起動できるHPのELITEDESKシリーズを採用した。S6単体ではコントローラーとして扱われがちだが、MTRXに加えてそれ専用のPCを一緒にシステムアップすることでSystem 5のような「デジタルコンソール」と同等のシステムとして扱うことが可能となった。 チャンネル数は1500を超える規模だが、大まかな信号の流れは極力シンプルになるよう設計されている。AD/DAカードを増設した2台のMTRXがルーターMTRXへMADIで128chをルーティング、ルーターMTRXからモニターMTRXへルーティング、といった形だ。もちろん、メーター類やSDIのMUX/DEMUXなどもあるが、回線の半数はMADIが占めている。そのMADI回線の半数が既存流用されている128ch IN/OUTのPro Tools 2式である。なお、96kHz/24bitのハイレゾにも対応できるようにMADIは32chでのルーティングとした。MTRXの特徴でもあるDigiLinkポートに関しては今回のシステムではMTRX4台のうち、新設されたプリプロ用のPro Tools1台のみの使用にとどめている。 NHKテクノロジーズでは現在、MA-601のほかに2部屋のMA室が稼働しており、どちらも1部屋につきHD MADI をインターフェイスとしたPro Toolsシステムがで2システム稼働している。そのため、MA-601では既存のI/Fの活用とともに、ほかのスタジオのIOとの互換性も考えられ、Main Pro ToolsとSub Pro ToolsはHD MADIでの運用となっている、なお、今回のシステム更新にともない両システムともHD MADI 2台の128ch入出力システムへ整備された。そして、今回プリプロとして新設されたPro Toolsは、文字通り整音作業や編集作業ができるように整備され、従来から使用しているKVMマトリクスで、どの席からでも操作ができるように設計されている。 MAスタジオと隣接するオンライン編集室と共用となるマシンルーム。奥手黒いラック部分がオンライン編集分となり、手前のベージュのラックがオーディオ側となる。一番右手にMainDAW/SubDAWのPro Tooolsが収まっている。その隣にはMA室用の映像機器を集約、HDコンテンツはもちろん4Kにも対応した機器が収められている。 「立ち」でのアニメ台詞収録にも対応できる録音ブースでは、その広さを活かしてコントロールルームとは別の作業が可能なスペースを配置した。KVMシステムによりPC端末の操作系統、そしてスピーカーおよびヘッドホンでモニターできる環境が整備された。整音などのプリプロ作業はコントロールルーム内でヘッドホンをしながら編集をするスタイルがよく見られるが、その際にもう一方のDAWで別ソースをスピーカーから試聴しているケースが大半。ヘッドホンをしての作業とはいえ、細かなリップノイズなどの編集作業時にストレスがかかっていた。これを、部屋を分離して、スピーカーで音を鳴らせる設計に変えることで、編集時のストレスを大幅に軽減できるシステムとした。もちろん音声はMTRXからアサインされており、プリプロシステムだけではなく、Main、SubそれぞれのPro Toolsシステムのステレオ音声が、手元でソース選択できるように設計できたのも、MTRXでシステムを構築しているからこその利点である。 3:音質を最大限に生かしたモニターシステム モニター系統を集約させたMTRXでは、その音質を最大限に活かすため常に96kHzで稼働させている。ハイレゾ対応のために48kHzと96kHzのプロジェクトをどちらも扱えるように、ルーターMTRXとモニターMTRXの間にRME MADI Bridgeを経由したDirectout Technologies MADI.9648が用意されており、プロジェクト次第でMADI.9648を使用するか否かをRME MADI Bridgeで切り替える仕組みとしているのだが、DADmanの設定自体はプリセットファイルが1つのみで管理されている。これは48kHzと96kHzの切り替え作業を最小限にするため、MTRX本体の48kHz/96kHzの周波数設定のみですぐに使用できるようにするためだ。 そのため、前述にもあるようMADIルーティングは全て32chごとにスプリットされたパッチとなっており、96kHzに対応できるように設計されている。通常、Pro ToolsとHD MADIを使用したシステムで、96kHzと48kHzを切り替えるケースではMADI スプリットの設定を戻し忘れるなどのオペレーションミスを起こしやすい。また、DADmanのプリセットを96kHzと48kHzでそれぞれ用意するとなると、ルーティングの変更点やチャンネル数の違いなどそれぞれの相違点を覚える必要も出てくる。チャンネル数は犠牲になるが、MTRXでデジタルルーティングしているチャンネル数は膨大であり目に見えない分だけ煩雑になりやすいため、よりシンプルなワークフローにすることで、ミキサーはMA作業に集中できる環境が得られたわけだ。 写真左がDADmanのコントロール画面、4台のMTRXは赤・緑・青・黄にマトリクスを塗り分けられて管理され、こちらの画面から一括した制御が行えるようになっている。 写真右の中央に見える数字が並んだ機材がDirectoutのMADI Bridge。これを切り替えることでその下に収められたMADI 9648を使用するか否かを選択するようになっている。 4:こだわったスピーカーと96KHz駆動のモニターMTRX GENELEC 8351Aは昇降式のスタンドに設置され、OceanWayとの重なりを回避することができる仕様。その調整もリモコン式となっているほか、リスニングポイントよりも上がらないよう高さもプリセットが組まれている。 API 1608-IIと同じく国内初導入となったOceanWay Audio HR 3.5。 スタジオのこだわりはモニター部分の随所にも見られる。メインスピーカーとして選択されたのはOceanWay Audio HR3.5。各チャンネルごとにそれぞれチューニングされた専用アンプへデジタルで96kHz接続されている。こちらは国内初導入となるスピーカーで、特許出願中という独自のTri-Amped デュアルハイブリッドウェーブガイドシステムを搭載しており、水平方向へ100度、垂直方向に40度という非常に広い指向性を持っているため、スタジオ内のスイートスポットを広く設けることができる。「レコーディング時のプレイバックでバンドメンバー全員がいい音でリスニングをしたい」という思想のもと設計されたこのスピーカーは、自社で音楽スタジオを持つOceanWay Studioならではの設計である。この広範囲に及ぶスイートスポットは左右方向だけではなく、スタジオ前後方向にかけても有効で、クライアントスペースの音質はミキサー席での音質と驚くほど遜色がない。また、HR3.5用にTrinnov MCプロセッサも用意されており、使用の有無が選択できる。 ステレオスピーカーのレイアウトも更新前のポジションから変更された。2世代目のスタジオを設計した当時はシアター向けのコンテンツ制作が多かったため、リスニングポイントからL/Rの開き角が45°のスピーカー配置だったが、現在は情報系番組や音楽番組などの幅広いコンテンツへの対応のため、この度の更新工事でリニングポイントからL/Rの開き角が60°のITU-R のレイアウトへ変更されている。また、メインモニターもプロジェクターから65型4K有機ELへ更新されたため、いままでスタジオ後方の天井に配置されていたプロジェクターのスペースが撤去された。その分だけ天井高を上げられ、結果として高音の伸びにつながり、ルームアコースティックが向上されている。壁面内部の吸音材とコンソール両脇の壁に設置された拡散壁とが絶妙なバランスで調整されたことと、明るい色が採用されたガラスクロスとともにコントロールルームの居住性も格段と上げられている。 旧来設置されていたプロジェクターを撤去して、音響的にも有利にスペースが広げられた。 サラウンドスピーカーにはGenelec 8351と7360が採用され、こちらもデジタル接続されている。こちらのシリーズは音場補正機能に優れたGLMに対応しておりトータルコントロールがされている。その5.1chスピーカーの配置にも検討が重ねられており、フロント3ch分はラージスピーカーやテレビモニタに被らないように、スタンドを電動昇降式にする工夫がなされている。そのほか、2系統のスモールスピーカーはYamaha NS-10M StudioとGenelec 1031のパッシブとパワードが用意されている。これらのスピーカーは既存のものだが、スピーカーの持ち込みにも対応するためにパッシブとパワードが用意されているとのこと。些細なことだが細やかな配慮がされているのもポイントだ。 前述の通り、モニター回線すべてを司るMTRXユニットが96kHzで駆動しているのも特長であるが、モニターMTRXにはSPQカードがインストールされ、Genelec以外の各モニターアウトは音響調整で測定した各スピーカーの特性に合わせたEQ処理と、全モニターアウトに対してのディレイ調整も行われている。これらのモニター制御は全てMTRXで行なっており、かつS6上で行えるようにS6ソフトキーへアサインされているのも特徴である。ソースセレクトは3台のPro Toolsをはじめとするソース26パターン、スピーカーセレクトはメインスピーカーをはじめとするが6パターンが設定されている。それらのセレクトは全てS6のソフトキーへアサインされ、ホームポジションを移動することなく選択可能だ。 スピーカーおよびソースのセレクトはS6のソフトキーにアサインされ手元で切替が可能となっている。 また、MTRXシステムにはDADのMOMもPoEで接続されており、ディレクター席など、ミキサー席以外のポジションでもボリュームコントロールとスピーカーセレクトを可能にしている。MOMはあくまでも予備的な発想であるが、どのデスクでも音質の変化が極めて少ない設計だからこそ、どのポジションでも活用が見込まれる。 5:Video Hubでコントロールされた映像システムと4Kシステム スタジオの全景、後方のクライアント席には吸音にも配慮された特注のソファが用意されるほか、詳細が確認しやすいよう大型の液晶モニターも備えられた。 特筆すべき点は、音声だけではない。今回の更新で、映像機器も4Kに対応したシステムに統一された。同フロアにあるオンライン編集室のストレージに接続することで、別フロアのPD編集室から編集・MAまでのワンストップサービスに対応すべく、65型メインモニターディスプレイはもちろんのこと、ディレクター席やブースに設けられたモニターディスプレイすべてが4Kに対応したディスプレイに更新された。65型メインモニターは有機ELのディスプレイとなっているが、クライアント席横の49型モニターは液晶ディスプレイのものを採用しており、液晶と有機ELの違いも同じスタジオ内で見比べることができるのも注目すべき点だ。 また、個々のモニターにはそれぞれ外部タイムコードカウンターが用意されている。通常、テロップが画面下部に入れられたコンテンツの場合、タイムコード表示は画面上部に配置されることになるが、これはナレーション録音の際にナレーターの視線が、原稿とタイムコード表示の間で視線移動が大きくなりストレスとなってしまう。このため、ブースではディスプレイとは別にタイムコードカウンターを画面下部に設け、視線移動のストレスを解消している。また、メインディスプレイ上部に設置されたタイムコードカウンターは、試写時には消灯できるようにスイッチが設けられているのもポイントである。 ディレクター席には手元で映像が確認できるよう、モニターが埋め込まれている。特徴的なのはその上部に赤く光るタイムコード表示。こちらがスタジオ正面のモニター、ナレブースのモニター下部にも設けられた。 ディレクター席のテーブルに埋め込まれた4Kディスプレイにも理由がある。ディレクター席にディスプレイを配置する際はデスク上にスタンドに立てて配置されることが多いが、こちらのスタジオではタイムコードカウンターとともにテーブルに埋め込まれている。これは、モニターディスプレイを不用意に動かされてしまうことを回避するためである。不用意にディスプレイを動かすと、場合によってはミキサー席へ不要な音の反射が発生してしまう。それを避けるために、モニターディスプレイをテーブルに埋め込む方法が採用された。既存のVideo Satellite用AVID Media Composer は2018.11へバージョンアップ、ローカルストレージのSSD化、ビデオインターフェイスの4K対応がなされ、こちらも4K対応されている。同フロアのオンライン編集室とは、10G接続されたDELL EMC Isilonを介して4Kデータの受け渡しが行われる。 いたる箇所で語りつくせないほどの工夫が凝らされたハイブリッドシステム。数あるデジタルコンソールのなかで、S6が選ばれた理由の一つにコスト面もあったという。限られた予算枠のなか、コンソールにかかるコストを下げることで国内初導入となるAPI 1608-IIやOceanWay Audio HR3.5など音に関わる機材により予算を配分することができている。この隅々まで考え抜かれたスタジオで今後どのようなコンテンツが制作されるのか、次世代ハイブリッドシステムが生み出していく作品の登場を楽しみに待ちたい。 写真左よりROCK ON PRO君塚、株式会社NHKテクノロジーズ 番組技術センター 音声部 副部長 青山真之 氏、音声部 専任エンジニア 山口 朗史 氏、ビジネス開発部 副部長 黒沼 和正 氏、ROCK ON PRO赤尾 *ProceedMagazine2019号より転載
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2019/08/01

株式会社テクノマックス様 / 統合された環境が生み出すMAワークフロー

テレビ東京グループの株式会社テクノマックスは、ポストプロダクション部門を担当するビデオセンターのすべての施設を旧テレビ東京近く(東京・神谷町)に移転した。その新たなMA施設にはAvid S6、MTRX、NEXISといった最先端のソリューションが導入され、システムは大きく刷新された。ワークフローに大きく変化を与えたこの導入事例を紹介させていただきたい。 今回更新されたMA3室。黄色のラインが壁面にあるMA-Cは5.1ch対応、赤色ラインのMA-Aおよび青色ラインのMA-Bとも共通した機材仕様となり、各部屋で同じクオリティのワークを可能とする意図が伺える。 1:柔軟なルーティングを受け止めるAvid MTRX オーディオ関連機器のマシンルーム、3室共通の機材が整然とラックマウントされている。 今回の移転工事ではMA-A、B、Cの全3室と2式のProToolsシステムを設備したAudio Work室、そしてMA専用サーバーの導入工事をROCK ON PROで担当した。旧ビデオセンターで課題となっていた設置機材の違いによるMA室間の音響差をすべて解消できるよう、基本設計は3室とも統一されたものとなっている。部屋の基本レイアウト、設置機材を統一することでドラマ、バラエティ、番宣、スポーツと番組ジャンルに縛られず、各部屋で同じクオリティのワークを可能にする、というかねてからの目的を実現し、また効率的な制作リソース確保も可能とした。 MA室にはProTools HDXシステムが、Main DAWと音効用のSub DAWとして2台設けられており、今回のシステムの心臓部であるAvid MTRX1台に対してDigiLinkケーブルでそれぞれが接続されている。MTRXがMain/Sub両方のメインのI/Oを兼ねており、Main DAW側からもSub DAWの入出力ルーティングの設定が可能であるため、音効やアシスタントエンジニアをつけた2人体制のMA作業にも難なく対応することができる。MTRXのコンフィギュレーションは、AD/DAが各8ch、ベースユニットにオプションでAESカードを増設し合計32chのAES/EBU、そして映像の入出力が可能なSDIカードを拡張し、SDI 2IN/2OUT (各Audio 16ch)の構成となっている。 アナブースマイクやスピーカーなどのアナログ系統、メーター機器などデジタル入出力への対応をこのMTRX1台でまかなっている。また従来システムからの大きなアップデート項目としてVTRデッキとはSDI回線での入出力に対応した。更に MTRX ルーティングに内蔵された音声エンベデット / デエンベデットを使用することで、VTRデッキへの入出力数の制限から解放され、機器構成がシンプルになった。更新後は最大16chのオーディオ伝送が可能となりSDI規格の最大値を利用できるようになった。あらゆる入力ソースはMTRXに集約され、Main DAW上のDADmanアプリケーションによって柔軟なルーティング設定が可能となっている。コントロールルーム内のSPだけでなく、バックアップレコーダー、メーター類、さらにブース内に設けられたカフボックスに対しても後述するAvid S6との連携により、イージーな操作でルーティング設定やモニターセレクトなどが可能となっている。 2:3室すべてにAvid S6 M40を導入し環境を統一 今回の更新ではMA室3室すべてにAvid S6を導入し環境を統一した。モジュール構成は24フェーダー5ノブとした。旧ビデオセンターではYAMAHA DM2000をProToolsコントロ ーラーとして使用していたが、移転に際し新たなコントローラーとして、ProToolsと完全互換の取れるS6を選定、コントロール解像度、転送速度が向上した。また、実機を前にして使用感や利便性などの実フローを想定した検討を行い、S6をはじめメーター類、キューランプなどの設置場所にこだわった日本音響エンジニアリングの特注卓が導入された。エンジニアがコンソール前の席に着いた際のフェーダーやノブへのアクセスのしやすさ、ディスプレイやメーター類の視認性など、MA室にS6を設置したあとも細部に至るまで調整を繰り返し、非常に作業性の高いシステムが出来上がった。 Mac上ではDADmanアプリケーションとの連携によりモニターソースやアウトプット先の設定はS6のマスターモジュール上のスイッチやタッチパネルからワンタッチで操作可能になっているほか、ディスプレイモジュールにはレベルメーターとProToolsのオーディオトラックの波形を同時に表示することが可能。Protoolsの音声のみならず、VTRデッキなどMTRXの各インプットソースも表示可能となる。S6とMTRXを組み合わせて導入したことで信号の一括管理だけでなく操作性の向上が実現できた。また、短期間での移転工期でスムーズにDM2000からS6へ移行できたのはProToolsと完全互換が成せるS6だからこそであった。 今回の更新コンセプトを意識しラージスピーカーはPSI Audio A-25M、そしてスモールには同社のA-14Mが3室に共通して導入された。数日間に渡る音響調整により、各部屋の鳴りも同一となるように調整している。そして3室のうち「MA-C」は5.1ch対応となった。このMA-CにはGenelec 8340を5台、サブウーハーに7360APMを導入し5.1chサラウンド環境を構築している。Genelec GLMシステムによるアライメントにも対応しているため、音響設定も柔軟に調整が可能。またLCRのスピーカーはバッフル面に埋め込みジャージクロスで覆っているため、他の部屋と見た目の違いが少なく圧迫感のないスマートなデザインとなっている。もちろん、この5.1ch環境も通常の使用と同様にAvid MTRXやS6システム内にルーティングが組み込まれており、自由なモニタリング設定が行える。ラージSP、スモールSP、5.1chSPのモニターセレクトさらにはダウンミックス、モノラル化が容易に可能となっている。サラウンドパンナーはあえてS6のシャーシ内には組み込まず利便性を向上させた。 ラージ・PSI Audio A-25Mおよびスモール・A-14M。写真からは見てとれないのだが、ラージ上のジャージクロス裏にはサラウンド用途にGenelec 8340が埋め込まれている。 また、MA-CではアナブースもMA-A / Bの2室と比べて大きく設計されており、同時に4名の収録が可能。実況・解説・ゲストといった多人数での収録が必要なスポーツ番組などにも対応している。MTRXによる自由度の高いルーテイング機能とS6による容易な操作性があったからこそ実現した柔軟なシステムといえるだろう。 3:Avid NEXIS E4サーバーによる映像と音声のリアルタイム共有 映像編集およびオーディオ編集用のNEXIS E4がラックされている。 今回の移転工事においてもう一つの核となったのがAvid NEXIS E4サーバーの導入である。ワークスペースの全体容量は40TB(2TバイトHDDx20台+2台の予備HDD)となっており日々大容量のデータを扱う環境にも十分対応している(OSシステムはSSD200Gバイトx2台のリダンダント環境)。各MA室のMain DAW、Sub DAWからAvid NEXIS E4サーバーへは10Gbit Ethernetの高速回線によってアクセスが可能となっている。そのため単純なデータコピーだけではなく、VTRデッキからの映像起こし作業やMA作業についてもサーバーへのダイレクトリード/ライトが可能となったため、サーバー上のデータをローカルストレージへ移すことなくそのまま作業が行える環境となった。 従来の設備ではローカルドライブで作業を行い共有サーバーでデータを保管していたため、作業の前と後で数ギガバイトあるプロジェクトデータの「読み出し」「書き戻し」作業に機材とスタッフが拘束されていた。スピードが求められる現場での容量の大きいデータコピー作業はそれだけで時間のロスになってしまいスムーズなワークフローの妨げとなってしまう。今回のAvid NEXIS E4導入によりその手間は緩和されワークフローも大きく変化することになった。サーバー上ではミキサー別、番組別といったワークスペースを組むことができ、各PCのマネージャーソフトからダブルクリックでマウント、アンマウントが可能。更新コンセプトである3室の仕様統一もそうだが、この点も部屋を選ばずにワークを進められることに大きく貢献している。 また、サーバールームとは離れたAudio Work室に設置した管理用PCからは、SafariやChromeなどのインターネットブラウザによってNEXISマネージメントコンソールにアクセスしてシステム全体の設定を行うことができる。管理画面のGUIは非常にシンプルで視認性が良いため、専門性の高いネットワークの知識がなくともアクセス帯域やワークグループの容量、そのほか必要な管理項目が設定可能、またシステムエラーが発生した際にも一目でわかるようになっている。そのため、日々膨大なデータを扱う中で専門のスタッフがいなくてもフレキシブルな設定変更に対応できることとなった。サーバーの運用にはネットワークの専門性を求められるというイメージを持つかもしれないが、このNEXISサーバーにおいてはその様な印象は完全に払拭されたといえる。 4:クオリティを高めるための要素 そのほかにも今回の移転工事では様々なこだわりを持って機材の導入が行われた。MA室へ入って真っ先に目に入るのはモニターディスプレイの多さではないだろうか。ミキサー用のPro Tools画面からアシスタント、音効、ディレクター、クライアント、ブース内、正面のメインモニターTVまで1室に最大15台が導入されているのだが、エンジニア、クライアント席からの視認性が得られるよう配慮して設置されている。ディスプレイの多さは音響的に気になるところだが、各部屋の音響調整の時に考慮して調整が施されている。 すべてのモニターの映像入力はBlackmagicDesign社のSmartVideoHub20x20で自由に切り替えが可能。入力ソースは編集設備のSDI RouterでアサインされるVTRデッキやMAマシンルームの各機器の映像を作業に合わせて選択する。また、同社のリモートコントローラーVideohub Smart Controlのマクロ機能で、すべてのモニターを用途に合わせて一斉に切り替えることも可能なため設定に手間取ることが無い。SDIでの信号切り替え、モニター直前でのHDMI変換、モニターの機種選択で映像の遅延量にも気を遣った。 メインのビデオI/OはBlackmagicDesign UltraStudio 4K Extremeをセレクト。Non lethal application社のVideoSlaveを導入することでProTools単体では不可能だったタイムコードオーバーレイが可能となった。各種メーター機器も豊富でVUメーターにはYAMAKI製のAES / EBU 8ch仕様を導入。ラウドネスメーターにはASTRODESIGN AM-3805/3807-Aを導入し、別途用意したMac Mini上のリモートソフトと連動することでPCモニター上にもメーターが表示できる設計となっている。さらにMA設備の主幹電源部には電研精機研究所のノイズカットトランスNCT-F5を導入し安定化を実現、スピーカーの機器ノイズをカットしている。実際のフローでは見えにくい部分にもこだわりクオリティの高いワークを目指していることが伺いとれる部分だ。 写真左からYAMAKIのVUメーターとASTRODESIGN AM-3805。中央が同じくASTRODESIGNの AM-3807-A。そして右の写真が主幹電源部に導入された電研精機研究所のノイズカットトランスとなる。 5:MAワークに近い環境を実現したAudioWork 今回、映像の起こし、整音、データ整理などを行うAudio Work室のAudioWork-Aはシステム構成を一新。MTRXを導入することでシステムの中枢を各MA室と統一している。あくまでMAの本ワーク前の準備を担う設備であるため、S6こそないもののメーター類やプラグインもほぼ同等のものを設置し、MA室と近いワークフローで作業することができる。モニターコントローラーにはMA室のDADmanアプリケーションと完全互換のとれるDigitalAudioDenmark MOMを導入して手元でのモニターセレクトを実現した。VTRデッキとの回線も通っているため、MTRXやBlackmagic Design UltraStudio4Kを駆使して、起こし・戻しの作業までできる環境となった。もちろんこのAudioWork-AおよびBもNEXISサーバーへアクセスができ、MA室と互換の取れるプラグインが設備されており、本MAへスムーズな移行が可能となっている。 今回の移転では、通常の業務を極力止めずに新ビデオセンターへ業務移行できるよう、スケジュールについても綿密に打ち合わせをした。限られた時間の中で滞りなく業務移行ができたのは、Avid S6やNEXISがシームレスな連携を前提に設計されたプロダクトであり、かつユーザーにとって扱いやすい製品である証だと言えるだろう。効率的なワークフローと新たなクオリティを実現したスタジオは、統合されたMAワーク環境の最先端を示していると言えるのではないだろうか。 株式会社テクノマックス ビデオセンター 〒105-0001 東京都港区虎ノ門4丁目3−9 住友新虎ノ門ビル 4階 TEL 03-3432-1200(代表)FAX 03-3432-1275 (写真前列左手より)株式会社テクノマックス 営業本部 副本部長 小島 壯介氏、放送技術本部 編集技術部 主事 大矢 研二 氏、放送技術本部 編集技術部 専任部長 伊東 謙二 氏、放送技術本部 編集技術部 主事 武田 明賢 氏、放送技術本部 編集技術部 高橋 知世 氏、放送技術本部 編集技術部 主事 大前 智浩 氏 (写真後列右手より)ROCK ON PRO 君塚隆志、丹治信子、赤尾真由美、草野博行 *ProceedMagazine2019号より転載
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2019/07/19

Avidが新コントロールサーフェス S1 と S4 を発表!

日本時間7/19(金)未明、AVIDより待望の新製品が発表されました。AVIDのコントロールサーフェスのカタログに、Artist MixのリプレイスとなるコンパクトコントローラーであるS1と、S6の機能をよりコンパクトかつ低予算で実現するミドルサイズサーフェスのS4が加わります。 ハイエンドコンソールによって培われたテクノロジーを、より多くのユーザーが自身の制作環境に適した規模で導入することを可能とする今回のリリース。S6を頂点として、S1、S3、S4 と、同じ操作性/ビジュアルフィードバックを保つことができるコントロール・サーフェス・ラインナップが揃うことで、スタジオの規模やコンテンツ制作内容に応じた使い分けが可能となります。 Avid S1 〜あらゆる場所でビッグなミックスを〜 Avidハイエンドコンソールの比類なきスピード、豊富なビジュアルフィードバック、ソフトウェアとの統合力を小さな筐体に備え、どんな場所、どんな予算にも容易にフィットします。Avid S1は、お気に入りのオーディオ/ビデオソフトウェアとの深い統合と手軽なコントロールをもたらします。無償のPro Tools | Control appとともに使用すれば、人間工学に基づいた大きな効率、タッチ操作によるワークフロー、S6のようなメータリングとプロセッシングのビューが手に入ります。大規模なセッションでのナビゲート、より直観的なミックス、よりよいサウンドミックスへの素早い到達が可能となります。 特徴 モーターフェーダー、タッチノブ、タッチスクリーン、ソフトキーにより、複雑なワークをワンアクションで実現 EUCONプロトコルにより、Avidだけでなく3rdパーティーのオーディオ/ビデオアプリケーションとも深く統合 小さな機体に、ハイエンドコンソールが持つ統合的なビジュアルフィードバックを実現 複数のS1、Pro Tools | Dockと接続し、より大きな規模のミキシングにも対応   Avid製品ページ https://www.avid.com/products/avid-s1 Avid S1 日本円価格:近日公開予定 発売開始時期:2019年末予定   Avid S4 〜小規模スタジオにワールドクラスのコンソールを〜 Avid S4 基本仕様 Avid S4 拡張仕様   予算に厳しいプロフェッショナルとより小規模なポストプロダクション/音楽スタジオのために、業界標準のPro Tools | S6のミキシングパワーをよりコンパクトなコントロールサーフェスで実現します。インテリジェントなDAWコントロールを提供するより合理的でセミモジュール式のサーフェスに、アワードを受賞したS6と同じタッチワークフローを備えたAvid S4が、ミキシングの効率を加速します。音楽制作、サウンドデザイン、イマージブオーディオのミキシング、オーディオプロダクションの授業など、S4はどんなワークにも完璧にフィットします。 特徴 Pro Tools | S6のワークフローとDAWコントロール機能を、汎用的でコンパクトな規模で実現 Pro Toolsだけでなく、EUCON対応の3rdパーティー製DAWとの深い統合 Pro Tools | Ultimateと使用することにより、Dolby Atmosミキシングをかつてないほど効率的に 新開発となる統合型のチャンネルストリップ・モジュールとアッセンブル済の専用フレームによる、合理的な構成とセットアップを実現 ハイエンド機であるS6 M40のディスプレイモジュールに対応し、かつてないビジュアルフィードバックを提供 ジョイスティック/ポスト/アテンションノブ・モジュールを追加することで、どんなワークにも対応できるカスタマイズが可能   Avid製品ページ https://www.avid.com/products/avid-s4 Avid S4 日本円価格:近日公開予定 発売開始時期:2019年秋予定  
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2019/07/18

九州放送機器展2019に出展します

九州放送機器展2019(QBE)出展概要 公式WEBサイト: http://www.q-kikiten.com/http://www.q-kikiten.com/ 期間:2019年7月31日(水)~8月1日(木) 場所:福岡国際センター(〒812-0021 福岡市博多区築港本町2-2) 入場料:無料 ☆ROCK ON PROブース番号:プロオーディオ機器ゾーン G-67 展示概要:Pro Tools | Ultimate、Pro Tools | MTRXなど、AVID製品を中心としたシステムを実機展示するほか、Danteを活用したMA/ポストプロダクションに関わるソリューションを展示いたします。常駐するROCK ON PROスタッフが、Immersive Sound、AoIP(Dante)、システム構築のご相談なども随時受け付けております。 会場案内
NEWS
2019/06/27

Pro Tools 2019.6 リリース~バグ修正、新機能追加

AVIDより、急遽本日Pro Tools 2019.6がリリースされたとのアナウンスがありました。バグフィックスが中心のアップデートですが、2つほど新しい機能が加わっています。 Pro Toolsスタンダード版のHeat対応:これまでUltiamteのみが対応だったHeatがスタンダード版でも動作可能となりました。 MTRX DigiLink Optionカード対応:今週末US発売予定のMTRX用DigiLink Optionカードに対応しました。DigiLink Optionを使用する場合は、こちらのバージョン(以上)をご利用ください。   また、Avidlinkを使用しているユーザー様の場合、Avidlinkに保存したプロジェクトが削除されてしまうというバグが見つかっています。こちらについても2019.6にて修正が施されているとのことですので、Avidlinkをご使用のユーザー様は、この最新版へのアップデートをおすすめ致します。 詳細につきましては、 >>こちら(Avid リリースノート 日本語)をご参照ください。Pro Tools 2019.6はすでにAvid マスターアカウントからダウンロード可能になっていることを確認しております。
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