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Author
清水 修平
[ROCK ON PRO Sales Engineer]大手レコーディングスタジオでの現場経験から、ヴィンテージ機器の本物の音を知る男。寝ながらでもパンチイン・アウトを行うテクニック、その絶妙なクロスフェードでどんな波形も繋ぐその姿はさながら手術を行うドクターのよう。ソフトなキャラクターとは裏腹に、サウンドに対しての感性とPro Toolsのオペレートテクニックはメジャークラス。Sales Engineerとして『良い音』を目指す全ての方、現場の皆様の役に立つべく日々研鑽を積み重ねている。
Focal / Clear Professional 店頭展示中!!
◎店頭展示中!!
Focal / Clear Professional
価格:¥198,000(本体価格:¥183,333)
SM9やTrio6を筆頭にTwinシリーズ、Shapeシリーズなど規模の大小にかかわらずクオリティあるモニター環境を提供しているFocal社。過去CMSのシリーズはロングセラーとなりプロフェッショナルのプライベートな制作スペースでもその姿を数多く見かけることができ、その流れはShapeシリーズにも受け継がれユーザーから多くの支持を集めています。そのフランスにオフィスとR&D、生産拠点を構えるFocalですが、スタジオモニター以外にもハイエンドオーディオやカーオーディオのユニットなど多くの分野で製品をリリースしているのは周知の通り。
そして新たな分野として2012年に参入したのがヘッドホンのマーケット。当初はHiFiオーディオ向けとしてSpirit Oneをリリース、こちらはのちにスタジオユースモデルとしてSPIRIT PROFESSIONALへと発展していき、その解像されたサウンドと意外にも手が届きやすい価格帯もあり、あの業界大定番ヘッドホンから乗り換えされた方も多かったのではないでしょうか。その一方で、オーディオの世界では弩級のハイエンドモデルとして50万円以上のプライスタグとなったUtopiaが高い評価を獲得。Focal得意の(!!)固有振動の周波数が高いベリリウムを用いたドライバーなどを用いていましたが、それをアルミ-マグネシウムに変更するなどして半分以下の価格に落とし込み、サウンド制作のプロフェッショナルに向けた仕様を織り込んだのが今回店頭デモにご用意したClear 「Professional」です。
◎一番耳のそばにある「スピーカー」
「Clear Professional」はUtopiaや兄弟モデルとなるElearと共通したオープン型で、密閉となるSpiritシリーズやListen Professionalと大きく異なるのが一番耳のそばにある「スピーカー」として捉えられる点です。Focalがスピーカーで蓄積したノウハウを最も活かしやすい形でヘッドホンにフィードバックできている製品とも言えます。
一聴してわかるのは音の質量がしっかりと感じられる部分。ディテールを一つ一つ把握できる再生能力の高さで音程感の微妙な超低域のシンセベースラインも、リズムフックになるようなハットの裏拍もニュアンスまで把握できてしまいます。オープンの機構もあり、密閉型に比べて左右の音像が広いことも特徴的。つまり、左右・帯域の上下が広大に広がっており、再生される音像スペースがとにかく広い。そしてその領域の密度がしっかりと詰まって再生されるためディテールが把握しやすいと言えるのではないでしょうか。
結果的にどのようなミックスでもこのClear Professionalのクオリティで聴けてしまうことが長所でもあり、制作においては短所になるのかもしれませんが、きちんとしたリファレンスとして耳に馴染む段階ともなれば、その再生能力の高さからこれまで以上に繊細な作業が可能になることは間違いなく、価格相応の実力をきちんと感じさせてくれるモニタリングを実現してくれるはずです!!
直近ではStereo Sound / HiVi夏のベストバイで第2位に選ばれるなど、内外からの評価も得てきているClear Professional 。ハイエンドヘッドホンモニターの見せる音像世界をぜひRockoN渋谷で体験してください。お問い合わせはROCK ON PRO 佐々木/清水(03-3477-1776)まで、ご連絡お待ちしております!!
*記事中に掲載されている情報は2018年09月28日時点のものです。