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SEQUOIA"数学的にナチュラルサウンドを追い求める、真にプロフェッショナルなDAW

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Classic Recording、Mastering、Broadcastにおける圧倒的な信頼性を持つDAW。それがMAGIX SEQUIAだ。
国内ではその知名度はあまり高くないかもしれない。しかしヨーロッパでは絶大なる信頼性と運用実績を持つアプリケーションだ。
現行のバージョンが”13″ということからもわかるが、25年位上の歴史を持つDAWとしては老舗となる。
そのデビューは1991年、その時点で24bit Recordingを実現していたというのは特筆すべき点である。ちなみにその当時のPro Toolsは4 track – 16bitの最初のバージョンが登場した頃である。
そしてPro Toolsが24bit Recordingを実現するのは1997年まで待たなければならない。この一点からもSEQUOIAがテクノロジーとして一歩先にあったということがうかがい知れる。ちなみに当時の、SEQUOIAのプラットフォームはAMIGA。
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MAGIXはドイツのドレスデンに有り、ヨーロッパで第2位の規模となる総合ソフトウェアメーカー。そのラインナップはAdobeのような制作向けのソリューションを中心としたラインナップとなる。SEQUOIAはその中でフラッグシップとなるプロダクトだ。
ドレスデンは、ワーグナー、モーツアルト、バッハといった音楽家のゆかり地としても有名で、今でも音楽の盛んな街。また旧東ドイツ側、ザクセン州の州都でもある。また戦後は工業都市としても発展を遂げ、ヨーロッパの半導体製造拠点ともなっているハイテク産業の盛んな都市だ。
このような芸術とハイテクの融合、そして東西ドイツの統一による民主主義への変革の中から誕生したのがこのSEQUOIAだといえる。
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徹底した数学的なこだわり

PCMとしての正確性を求める為に当初から24bitのファイルの取扱を実現していたのは前述の通りだが、その後も1996年にはいち早く32bit-浮動小数点を導入。他にもLiner-Phase処理などを導入し、”Sample Exact=サンプル単位での一致”を目標に開発を進める。
どのような処理を何度行ったとしても同一の結果を返すということはもちろん、時間軸に対しての精度も追い求めるという徹底したコンセプトを持つ。その開発チームはまさに数学者、科学者の集団であり、研究室のような雰囲気だということだ。
このコンセプトにより導かれる結果は、「100%ピュア」とメーカーが謳うように中立性を持ったあくまでもナチュラルなサウンド。数学的、科学的に結果値を検証しながらの開発はまさに特別なDAWを実現しているといえる。ドイツ的クラフトマンシップとTechnology Firstの感覚を強く受ける。
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浮動小数点の利点は別のコラムなどでも紹介をしているが、失うデータが圧倒的に少ないということに尽きる。
固定小数点では6dBレベルを下げると1Bit分のデータを失う。浮動小数点では100%の可逆性を保証できるものではないが、高い再現性を確保することが可能である。もう一方、レベルを上げた際に固定小数点ではFull Bitを超えた部分に関しては記録すら出来ないが、浮動小数点ではその線形を崩すことなく保つことが可能だ。このテクノロジーをいち早く採用したということからもいかに”Sample Exact”というコンセプトを重要視していたかということが伺える。

ユーザー目線での機能開発

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テクノロジーの話を先にしてしまったが、これらの機能は表面的には出現することはなく、あくまでもAudio Engineの動作に関しての話だ。実際に利用するユーザーはそのソフトウェアとしての使い勝手がどうなのか?という部分が何よりも重要だ。
SEQUOIAの編集機能において非常にユニークなポイントがObject Editing。SEQUOIAでは他のDAWでリージョン、クリップなどと呼ばれるタイムライン上のオーディオデータをオブジェクトと呼ぶ。そして、そのプロジェクト一つ一つに対してEQ,DYN,DLY,GAIN,FADE等の操作が行える。
これはもちろんTrackに対してのパラメータとは別個に準備されているのでマスタリングなどでは非常に重宝する機能だろう。更にAUX SEND、PANなどもそれぞれが設定可能である、とにかく、多くのパラメータがオブジェクトに対して個別に設定が行えるように設計されている。
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もう一つの特筆すべき機能が”Advanced Crossfade Editor”。クロスポイントに対してフォーカスされた別ウィンドウの中で、ナッジ、フェードカーブなど思いつく限りのクロスフェードを作ることが可能だ。繊細なCrossfadeを要求されるClassicの現場で鍛えあげられたこの機能はまさにユーザーを向いた素晴らしいものだ。
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サラウンドのパンナーも独特のGUIを持ったものを複数の種類用意。規格外のイベントセットなどの製作時に力を発揮しそうなフューチャーが詰まっています。最大のアウトプットバスは12ch。残念ながら現時点では平面上でのパンニングとなっているが、サラウンドサークルの外にまで定位を可能とする多機能なパンナーが4種類標準で付属しているということだ。

Classic Recordingユーザー必見!マルチ・テイク編集ウィザード

Classicの録音をしている方、待たマルチトラックでの収録を行っている方全てに使ってもらいたい強力な編集機能が「マルチ・テイク編集ウィザード=Multi Syncronus Cut」。
言葉で説明をするのは非常に難しいのですが、タイムラインに並んでいる様々なテイクを解析して時間軸を揃えて表示をしてくれる機能。その際には、それぞれのテイク(マルチチャンネルの)が1trackとして表現され高い視認性を実現。
それぞれを聴き比べ、OKの部分をもう一つの高度な編集機能である「ソース・ディスティネーション編集」により、完パケ用のプロジェクトにつないでいくということが可能です。このTakeをつなぎ合わせる機能も独特の動作を持ちます。一度使ったらやめられない強力な編集機能を提供します。
この時間軸を自動的に揃えてくれるという部分が、何にも変えられない快適性をもたらしてくれることは想像に難しくないでしょう。
単純に150小節目を聞きたい、という場合にも多数のテイクに含まれている場合には聴き比べるだけでもタイムラインをあちこちにロケートしなければなりません。しかし、「マルチ・テイク編集ウィザード」を利用すればトラックのON/OFFで同じ部分を聞くことが出来るのです。
MAGIXが作った紹介MOVIEが有りますので是非とも御覧ください。2:30~がこの機能の紹介です、解析をして自動的にテイクを並べる動作を是非とも御覧ください。この機能だけでも手に入れる価値があると思います。

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また、標準で付属するプラグインも強力な物が多数。マスタリングでの利用も多いということを伺わせるノイズリダクションの数々。スペクトラムを解析して一部分だけを除去するプラグイン「Spectral Cleaning」も標準で付属します。これらのノイズ除去にも”Sample Exact”のコンセプトは行きており、LinerPhaseでの処理が行われているとのこと。これだけでも手に入れる価値のあるツールだとは思いませんか?
他には無い、まさにユーザーがほしいと思わせる編集機能の数々。他のDAWユーザーが羨ましいと思わせる高機能なプラグイン、そしてそれを支える”Sample Exact”なAudio Engine。ご興味を持っていただいた方は、是非ともその機能を体験して下さい!!その魅力のとりこになることでしょう!!
_DSC8871今回のSEQUOIAの解説はSynthax(RME製品の総販売元)ドイツから元Magix社で実際にSEQUOIAの開発に携わっていた経歴を持つノーマン氏にお話を頂きました。ハードウェアに対しての深い造詣と、現場で活躍されるトーンマイスターとのパイプから生み出される現場に根ざしたリアルな感覚は、解説を聞いている中からも強く感じる素晴らしいスタッフ。この場をお借りして改めてノーマン氏に感謝をしたいと思います。

*記事中に掲載されている情報は2015年02月20日時点のものです。