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GENELEC 『Step-by-Step』原音忠実再生のコアとなるテクノロジーに迫る

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現在も多くの国々において、Recordingスタジオ、SRシーンを問わず第一線のモニタースピーカーシステムとして活躍するGENELECスピーカー。1978年にフィンランドで創立し、音響工学、音響理論の基本に忠実な製品開発が続けられた結果として業界に強い支持を受けています。
今回はGENELECの商品哲学、設計ポリシーを踏まえた上でモデルの解説をします。
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GENELEC社の商品哲学

GENELECの商品哲学には以下の3つの明快なポリシーがあります。
1. 足さない(原音に無い音を加えてはいけない。)
2. 引かない(原音の情報を欠落させてはならない。)
3. 壊れない(プロレベルを目指して信頼性を高めて、過酷な使用に耐えられるべきである。)
実は原音の忠実な再生に対し非常にデリケートなポリシーを持っているメーカーです。GENELECのスピーカーはみなさん1度は評判を聞いたり試聴された経験があるとは思いますが、そのポリシーとしてはあくまでユーザーが快適に音を聴くための手助けをするという精神に基づいているとのことです。
またGENELECには他スピーカーメーカーと異なるユニークな設計ポリシーも創立当初から持っていました。

設計ポリシー
・マルチアンプドライブを基本とし、ひとつのスピーカードライバーユニットに対して専用パワーアンプを用意する
・パワーアンプ前段のクロスオーバーフィルター・セクションで位相補正など適切なプロセッシング処理を行うことで非常に正確な音響特性が得る
・スピーカードライバーユニットの保護回路を搭載することで音量調整をラフに行うことができ、ミキシング作業に集中させる
・各帯域の周波数特性の調整機能をもたせることで周波数バランスの補正が簡単に実現させる
・全機種のサウンドチューニングをニュートラル方向にすることで色付けを排除、また、音質の画一化が図る

GENELEC 製品はパワー・アンプ内蔵が基本でマルチアンプ方式のパワー・アンプ構成が基本です。
周波数特性も驚くほどフラットですが、EQに頼らず必要最低限のフィルタリングしかされていない真面目な設計は世界広しといえどユニークともいえる信頼性を誇ります。

GENELECのコアとなるテクノロジー

DCW(Directivity Control Waveguide)プレート

28000シリーズのラウンドバッフルでスムーズに一体となり、GENELECテクノロジー要素の一つに・DCWTM(Directivity Control Waveguide)プレートがあります。
DCWプレートは、指向性制御を最適化し、音響軸の軸外特性の最適化により、リスニングエリアを拡大させ、部屋の初期反射の減少にも貢献します。
よくGENELECのスピーカーはスイートスポットを少し外れても音が変わりにくいという評判がありますが、じつはこのDCWプレートに於ける貢献でもあります。
ちなみに以下の図がDCWを使用しない一般的なスピーカー特性です
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指向特性が制御されていないスピーカーは軸外特性の減衰がランダムとなってしまいます。スピーカーの指向性から45度から60度まで外れてしまうと以上の図のように3~7KHzのレベルが相対的に高くなってしまい、非常にピーキーに聴こえてしまうことでしょう。
以下がDCWを使用した場合の指向特性となります。DCWは直接音の比率が増えて軸外特性の減衰パターンがスムーズであることがわかります。結果的に部屋の反射音における干渉においても低減させることができます。
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スタイリッシュで音響的にも優れたエンクロージャーMDE

58000シリーズのエンクロージャーは、MDEというスタイリッシュなフォルムでありながら音響的にも充分配慮されたデザインが採用されています。この形状はクロスオーバーポイントのつながりの良さにも貢献しています。丸みをおびた形状は、音響反射干渉などの影響を大幅に減少させDCWとの相乗効果で高域の軸外特性が自然になりました。
一般的にスピーカーが直方体だとして、その頂点の部分には実はダミーの音源の点ができてしまい、定位感の現象につながってしまうとのことです。丸みをおびたフォルムはそのダミーの音源の点の影響を減らし、定位感の上昇に一役買っています

低域特性を大幅に改善するバスレフポート設計

6GENELECのスピーカーには同社の誇るサブウーファーの技術ノウハウが投入され、特殊パイプによって空気の層流制御を行い空流のストレスを解消します。
いわゆるラッパのようなバスレフダクトによって、空気の乱流の制御と同時に風圧音ノイズの低減を担っています。したがって、低歪みでクリアな低音がユーザーに提供されるとともに、パワーアンプの冷却も同時に行います。
GENELECのスピーカーがサイズの割に低域が伸びている理由がここにあります。

GENELEC 8000シリーズ

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GENELEC の人気を決定づけた機種『1035A』『1031A』『1029A』を流れをもち、2004年より発売され根強い人気を持つGENELEC8000シリーズ。
ピンポイントに定位するシャープフォーカスな音像とあらゆる歪を排除したことで浮上した、高次元な明瞭度。本体サイズの制約を越えたローエンドの再生能力、そして高能率、広帯域を実現した再生能力は先述したGENELECのコアなテクノロジーの結晶とも言えます。中でもGENELECベストセラーモデル1031Aの直系8050Bは大型モニターに匹敵する低域特性が特徴で、今なおハイエンドモニタースピーカーの1つとして根強い人気を誇ります。
8050BPM、またプロフェッショナルなニーズに対応し、高解像度でワイドレンジな8040B。ニアフィールドモニターとしてバランスの良い定番モデル8030B。DTMスピーカーとしてニーズの高いコンパクトなモデル8020Cや8010Aなど、用途やシーンにおいて様々なサイズのラインナップにより最適な選択をすることができます。
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また、昨年8000シリーズ10周年を記念して発売された限定モデル8030BXMにおいては超在庫僅少にてご用意ございます。
シルバーのエンクロージャーとグリーンのグリルがクリエイター魂を刺激するこのモデル、激レアです。
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GENELEC

8000シリーズ

¥ 94,500〜

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GLM2.0コンパクトSAMシリーズ

GENELECの商品哲学。「足さない、引かない、壊れない」の3つのキーワードに時代の流れとしてもう一つのキーワード「適合できる」というキーワードが加わっています。
これは再生する部屋の音響特性に合わせて調整できるべきであるという理念のもと、Smart Active Monitor(SAM)システムとして、ネットワーク通信を駆使して音場補正やシステムの一括制御を細かくできる最先端のインテリジェントなシリーズがリリースされています。

環境にあわせて音質を補正

GENELEC SAM(Smart Active Monitor)システムは専用インターフェイスを介してスピーカーをネットワーク接続し、専用ソフトウェア GLM(GENELEC Loudspeaker Manager)を使ってネットワーク内のスピーカーを制御するシステムです。
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基本コンポーネントは8000アナログシリーズを踏襲しながら、モニター・スピーカーを部屋に合わせて調整するという考えのもと、スピーカー自体を電気的にフィルタリングして、どのような場所でも最適なモニタリング環境に変化させることが可能です。
GLMの主要機能 AutoCalは、スピーカーが設置されている部屋の音響特性を専用マイクロフォンで測定。そのデータをホスト PC 内で分析し、再生レベル差補正、距離遅延補正、周波数特性補正を行い、最善なモニタリング環境(フラットな周波数特性)へ自動で音響補正できます。もちろんユーザーの好みに合わせて細かいエディットも可能で、お好みのモニタリング環境も作り出すことが可能です。
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SAMシリーズラインナップ

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F特は、26Hz~40kHzとワイドレンジ。GENELEC史上エポックメイキングなモデル


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GENELEC

8260A ★GLMパックプレゼント!

¥ 1,230,172 (本体価格:¥ 1,139,048)


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基本コンポーネントは、8040B/8050Bと共通。バイアンプ DSP モニタリング・システム


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GENELEC

8250A(Pair)

¥ 579,150 (本体価格:¥ 536,250)


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GENELEC

8240A(Pair)

¥ 403,650 (本体価格:¥ 373,750)

 


※別途8200-601D、GLM(Genelec Loudspeaker Manager)パッケージセット¥140,400が必要です(別途PC本体が必要)
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GENELEC

8200-601D

¥ 140,400 (本体価格:¥ 130,000)

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コンパクトSAMシリーズも好評発売中。コンパクトなスタジオ、ホームユースにも最適

コンパクトな『8320A』Smart Active Monitor(SAM)は柔軟に構築できるモニタリング・ソリューションです。
『GENELEC Loudspeaker Manager(GLM 2.0)』コントロール・ネットワークおよびソフトウェアは、モニター設定に関するあらゆる面の調整と網羅的なシステム制御を可能にし、ユーザーに直感的な作業の快適さを提供します。

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8320APM×2台、8300-601 GLM キット、9310AP ワイヤード・ボリュームのセット


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GENELEC

8320APM-PACK

¥ 193,050 (本体価格:¥ 178,750)

 


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GENELEC

8330APM-PACK

¥ 291,600 (本体価格:¥ 270,000)

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AES2014にて発表された3wayメインモニター「8351A」

独特なフォルムに我々の度肝を抜いたGENELECの新製品「8351A」。中央のユニットはHighとMidの2way同軸であり8351Aのエンクロージャーのサイズは8inchウーファーの同社8050とほぼ同等でありながら、周波数再生帯域はウーファー10inchサイズの製品と同等の32Hz〜40kHz(-6dB)を誇ります。
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ウーファー・ドライバー2本をフロント・バッフル奥に隠すことにより、フロント・バッフル全体を一つの指向性制御ウェーブガイドとして用いており、これにより間を空けて配置されたこの2本のウーファーから放たれるウーファー周波数の音は非常に優れた指向性を持つ8351AはSAMシステムを搭載し、優れた低域のダンピング能力とあいまりながら音源の空気感まで再現する優れた解像度や正確無比な位相バランスを持ちます。
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GENELEC

8351A

¥ 1,144,800 (本体価格:¥ 1,060,000)

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8351APMをコンピューター上で制御を可能にし、ルーム・レスポンス補正等を行うことが出来るシステム GLM2.0 のセット。


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GENELEC

8351APM(1Pair)+GLM2.0バンドル

¥ 1,236,600 (本体価格:¥ 1145000)

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終わりに

数々のテクノロジーに裏打ちされ、原音に忠実に再生されるGENELECの様々な技術は、環境を問わず適合できるという新しいキーワードをもとにモニタースピーカーのスタンダードとして保守的なブランディングに頼ること無く、イノベーティブな進化を進めています。
ユーザーの目線に立ったGENELECの製品設計の姿勢やテクノロジーには単純にGENELECのスピーカーに対する先入観を一度フラットにして見つめてみてはいかがでしょうか?
最後にこちらのリンクも御覧ください。
www.genelec.fi/documents/other/Step-by-Step_Int.pdf
GENELECはみなさんが最適なモニタースピーカーと出会うために、スピーカーのセッティングの仕方、大きさの提案などヒントとなるデータを惜しみなく提供しています

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*記事中に掲載されている情報は2015年03月13日時点のものです。