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ROCK ON PRO
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NABで発表の新製品が続々日本上陸!! AfterNAB Tokyo2014レポート!!
2回めの開催となるAfterNABが秋葉原のUDXビルで開催されました。InterBEEの主催団体である一般社団法人日本エレクトロニクスショー協会とNAB日本代表事務所(映像新聞社)の主催で昨年より行われ始めた注目度の高いイベントです。
Rock oNレポートでもお伝えしている世界最大規模の放送機器展NABで発表された新製品の数々を国内でもご紹介を仕様という趣旨のこのイベント。NABに行っていない筆者は、実機との初対面も多くかなりアツい内容でした!!
会場を回ってみて感じたことは、ファイルベースのワークフローがまさに誕生している。サーバーを使った共有フローは当たり前のソリューションに成長しており、次のステップであるアセット管理、トランスコーダー、アーカイブなどの提案が多く見られたのが特等だと感じました。特にアセット管理は日本語対応の製品が登場してきているのが印象的。海外製品が多く感情表現など感覚的な言葉を残したいアセットのメタデータが英語のみだと事実上使い物にならなかったかと思います。この部分が日本語されることにより、今後活用が一気に加速するのではないでしょうか。
それでは、ブースごとにその展示をご案内していきたいと思います。
1口を入ってすぐにAVIDのブースがあります。ここでは、機器展示としてInterplayとS6を持込、AVIDの最新機材がズラリと揃っています。NABで注目を集めたAVID Everywhereは別会場でのセッションとして、セミナー形式で解説が行われました。このセッションは非常に高い注目度で会場に入りきれないほどのお客様が詰めかけていました。
やはり、次の世代のワークフローを、Pro Tools、Media Composerという2大アプリケーションを有するメーカーからの提案ということは、これまでにない画期的な出来事。プロダクトレベルではなく、プロダクトを包括した上位のシステム、ソリューションがまさに動き出そうとしていることを実感します。
共信コミュニケーションズブースは、常に人が絶えません。その理由は、展示の中心にある2つのソリューション「MISTIKA」と「QTAKE HD」。MISTIKAは最大8kまで対応したリアルタイム処理による高性能なフィニッシングツール。RAWデータの現像、編集、グレーディング等、編集作業に必要なツールがシームレスに統合されています。AVIDのシステムとの連携も強く、オンライン編集機としての位置づけでの運用も十分に可能な高性能システムです。
共信様では6月4日にメーカーのトレーナーを招いてのオープンセミナーを開催するとのことです。ご興味の有る方は是非ご参加下さい。
もう一つのQTAKE HDはHD Video Assistとメーカーがキャッチを付ける製品。NLEを前提とした撮影時に、次の工程で必要となる機能を提供し、高速化するまさにアシスト・アプリケーション。現場での利用を前提にタッチパネル・オペレーションを前提としたGUIを持ち、収録と同時にインジェスト、撮影記録に始まり、リアルタイムでのカラーグレーディング、バックグラウンドでのh.264 proxyの生成等、収録からNLEでの編集の間に必要と思われるほぼすべての機能を網羅したまさにアシストアプリケーション。シネマカメラが、政策の現場でも多く利用されるようになり、この製品のようなソリューションへの需要の高まりを実感します。
AVIDの向かいには、三友株式会社さまのブース。こちらでの注目は、すでに納品実績も有るという4k編集用のターンキーシステム。Bluefishのカードを入出力に4kの編集作業を保証したターンキーシステムを展示していました。
カメラ、テレビといった、製作過程の両端はリリースされているが、その中間のワークフローの整備が進んでいないと感じていましたがこのようにターンキーシステムなどが登場すると、導入への現実感が高まりますね。
もう一つは、Skeed社のファイル転送システム。こちらはセキュアな環境での高速ファイル転送を実現するシステム。物理メディアの移動ではなく、ファイルの転送による素材の受け渡しを実現し、ファイルベースの恩恵を教授するためのキープロダクトの一つです。素材の漏洩などに対してクリティカルな、放送関係の制作現場で安心して利用できるソリューションです。
ビジュアルグラフィックス株式会社さまはEdit Shareの展示。NABで発表された最新バージョンV7の解説が中心。非常に多くの機能強化を実現したEdit ShareのV7、その中でも通目の機能は”airFlow”と呼ばれるもの。
これは、従来からEdit Shareが持っていたAsset管理ツールである”Flow Browse”を機能拡張し、インターネット越しにiPad等のモバイル端末からでもAssetの確認、管理が可能なソリューション。
インジェストされFlowに登録された素材をメタデータの埋め込み、使用素材の確認などをどこからでも行える運用の柔軟性の高いシステムです。
共有ストレージとしての堅牢性も世代を重ね安定感を見せるEdit Shareはワークフローに利便性をもたらす様々な機能が追加され続けています。今後も注目のソリューションです!!
ASKブースの展示の中心はCatDV。このアプリケーションはアセットマネージメントのツール。アセットマネージメントと言うと、検索エンジンとプレビュー機能に注目されますが、このcatDVは更に一歩踏み込んだ機能を搭載した高機能なマネージメントツール。基本機能であるアセット部分は、サーバーにより共有されたアセット管理が可能、そのメタデータの項目は、任意に追加が可能な高い柔軟性を持ちます。共有されたデータベースは、ログインによるグループ管理が可能なため、表示項目、検索メディアなどを限定しての運用も可能とします。メディアの検索の際には、素材のサムネイルを確認できるリストビューを備え、素材を再生することなく、情報を一覧することも出来ます。
catDVならではの機能としては、高度なメディアマネージメント。トリム、分割、統合などはもちろんですが、素材をつなぎあわせてカット編を行い、FCPのシーケンスとしての出力が可能、もちろんAAF等での書き出しも。Vantageと連動してのファイルトランスコード等、アセットツールがNLEにデータを渡す際に、これができたら便利!という機能を盛り込んだ非常に強力なツールです。もちろん、ありとあらゆるcodecのVideo Fileだけではなく、Audio、Photo、更にはExel,pdf等のファイルも取り扱うことが可能です。もちろん日本語のメタデータ情報にも対応しています!!
英語ですが、紹介Movieをぜひご覧ください。特にSequence編集の紹介は、アセットマネージメントツールとしてだけではなく、ディレクターのカット編まではこのツール上で完結してしまうのではないかと思わせる機能。AfterNABで見つけたイチオシのツールです。
NABで登場の最新のThunderbolt製品がズラリ。New MacProとデザインを合わせたと思われる筐体が目を引きますね。ハードウェアレイドを搭載し、4driveのモデルでは、容量と速度の両立を狙っています。最新の6TBのHDDを搭載したモデルは、1台でなんと24TBもの容量と700MB/sの速度を発揮するとのこと。ハイエンドのThunderbolt storageとして注目ですね。細かい部分ですが、G-TECHは全製品に3年間の保証が付いているのもポイントではないでしょうか。
今回の会場で唯一テストシュートサイトを設けて展示を行っていたのがCanon。レンズ、C300/500に代表されるデジタル・シネマ・カメラ群が展示されています。
残念ながら、NABで発表されたXF205は見つけられませんでしたが、最新のシネマレンズはしっかりと実機が持ち込まれていました。
実は、このCanonブースにもASK取扱のTruZoomという製品が合わせて展示されていました。こちら、4Kカメラで撮影中のMOVIEをリアルタイムにクロップ/ズームして1Kで書きだすというもの。画面のざらつき、ノイズ、各月も開く非常にスムーズなパン・ズームが可能。カメラをリモートしている間隔での操作が非常に印象的でした。AJAのCorvid Ultraと組合せでのその機能を実現するということです。
昨年のNAB2013で驚くべき安定性で業界を騒然とさせたFreefly社のジンバル。会場では、実際に手にとって、その実力を体感できました!!
その実力は先ずはこちらの動画を御覧ください!!!
RAID様はFreeflyをまずはレンタルでスタートしているとのこと。個人的にも欲しくなってしまうこの製品、今まで大掛かりな仕掛けを使用しなければ撮影できなかった絵が手持ちで実現可能ですね。
株式会社メディア・ソリューションズさまは、Axleと呼ばれるメディア・アセットツールを中心に展示が行われていました。AxleはMacMiniなどを利用して、データベース管理と共にApachをベースとしたwebサービスを通じ、アセットのプレビューをLAN内で行うことが可能です。セキュリティーの問題も有り、外部からインターネットを通じてということは出来ませんが、非常に軽い動作のビューワーを備えサーバとなるPCがMac Miniでも4〜5台の同時プレビューが可能です。
展示のようにiPad,iPhoneなどでもプレビューが可能です。またまた承認用のボタンも用意されOK,NGの他になんとも曖昧なMaybeが用意されているとのことです。メタ含め全て日本語対応済みということでかなり使いやすいアセット管理のシステムではないでしょうか。
三信電気株式会社さまは、LiveU社の中継システムの提案。以前より、モバイルWi-Fiサービスを通じての中継システムをリリースしているLiveU。従来は、DayPackサイズの機器でしたが写真の通り、非常にコンパクト且つ軽量なモデルが登場。感覚的には、従来のモデルと比較して半分以下になっていると思われます。回線速度に応じて、データ転送レートを変更し、途切れの少ない伝送を実現するLiveUのソリューション、すでに放送局での導入も進み中継車なしでの現場が実現しているということ。
NAB 2014で数多くの新製品を発表したBlackMagic Design。AfterNABでは、注目度が一番高かったと思われる2種類のカメラを展示していました。制作向けの4KカメラであるURSA。
これは、レンズマウント交換式という画期的な機構を持つカメラ。もちろんプレビュー用の10inchのディスプレイ、Dual仕様のCFへの録画機能等、現場で必要とされる機能を網羅しています。
もう一台はスタジオ収録向けのStudio Camera。レコーダーレスで、1K仕様と4K仕様の2機種がラインナップされています。10inchの大きなビューワーと、Switchからの信号と連動した発行タリー等現場で重宝する機能を盛り込んでいます。ATEMのM/E Switchと組み合わせることで、驚くほど低コストで4Kのスタジオシステムの構築が可能。ハイエンドのUstream中継スタジオなど、コストと、クオリティーのバランスを重視する現場での導入が進むのではないでしょうか。
コンパクトなVideo Recorderとして高い人気のATOMOSから最新のNinja Starが展示されていました。プロダクトのネーミングがSamurai,Ninjaとかなり惹かれるネーミングなのは日本人だからでしょうか?今回の新製品はNinja Starということでプレビュー用の液晶をなくしたコンパクトなCFをメディアとするレコーダー。
重量100g、バッテリーは5時間、記録方式はProResもしくはDNxHDというNLEですぐに編集可能なフォーマットをサポートしています。入力はHDMIということで、SDLRでの撮影の際に重宝するのではないでしょうか。軽量なため、ラジコンヘリコプターによる空撮などでも活用可能ですね。
*記事中に掲載されている情報は2014年06月04日時点のものです。