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メディアの壁を意識しない新しい世代のクリエイターへ提案!Fairlight CC1レポート

fairlight_1.jpgフェアライトCC-1レポートをお送りします。
従来のFairlightからの変更点・新しい機能は大きく以下の点。
・自由にアサイン可能な内部バスによるミキシング機能(最小構成32bus ライセンス契約で追加可能)
・トークバックを含めたモニターセクションの搭載
・VSTプラグインによるリアルタイムエフェクトプロセシング/ファイルベースプロセシングで積極的な音作りが可能
・統合されたPyxisで、Fairlightプロジェクトファイルとして音声と同様にノンリニア映像を取り扱えるようになった
・セルフラベリングマルチファンクションスイッチ
・専用ワークステーションコンピュータから脱却しWindowsXPマシンに搭載されたCC-1カードによる処理
fairlight1.jpg従来、Fairlightでは、常に「1trackに対し1out」という縛りがあり、外部のミキシングコンソールなしではミックスすることは不可能でした。(内部でバウンスしてファイルベースに落とし込むことは可能)今回XynergiにはFMCというProtoolsでいうところのミックスウィンドウと同様の機能が搭載され、最小構成でモノラル32busの内部バスを自由にアサインすることで、別途ミキシングコンソールを用意しなくともXynergi単体でAUX送り/返しはもちろんサラウンドステムミックスや完パケミックスを作ることが可能になっています。(ライセンス契約により72busまで拡張可能)バスの数が許す限りは自由にアサイン可能なので、複雑なミキシングマトリクスも構成可能です。FMC画面では全トラックに標準で8bandEQ、3stageDYN、INSERT、FADER、サラウンドパンなど強力なミキシング機能を搭載していることがわかります。またHUIコントローラを使用してのオートメーションミックスも可能で、有効にこれらを使うだけで非常に精緻な制作が可能になります。
XynergiではMFXやDREAM Satelliteにはなかったミキシングの概念が加わっただけでなく、VSTプラグインを利用することが可能になり、積極的な音作りをXynergiだけで完遂することが可能になりました。これまでのFairlightの場合、あらゆる加工はコンソール経由でアウトボードを使うしかなく、そのWetシグナルをFairlightに取りこんで仕込むという方法でした。しかしVSTプラグインの利用が可能になり、トラックにプラグインをインサートしたり、ファイルベースで処理して仕込んだりと、Xynergi単体で完全なミックスまでを視野にいれ制作できるようになったことで、ポストプロ、音響効果などの制作がスピードアップできる可能性を感じました。
PyxisHDScreenshot1lge_1.jpgさらに映像との統合を実現するPyxsysの存在ですが、このPyxsysはXynergiへシームレスに統合され、映像を扱う際も追加のコンピュータは必要ありません。編集者には一画面上に動画と音声が同じXynergiインターフェイス上で見えているため、メディアの違いを気にすることなく1台のPCで音と動画、それも非圧縮4:4:4のフルHD動画を収録・編集できるなど、非常に優れたユーザー環境を提供してくれます。 つまり放送やMA現場においても画と音で別々のコンピュータを用意する必要はなく、システムとしてはXynergi1台で完結できるため、コンパクトに導入できるメリットがあります。
特筆すべきはFinalCutのプロジェクトを直接読み込むことが可能な点で、自宅で映像編集をするディレクターやノンリニア映像編集者との作業連携も抜群に向上し、制作スピードはさらにアップすることが見込めます。
こうした音と映像を妥協なく安定してPCで扱うことを可能にしたのがCC-1テクノロジーで、Protoolsでいうところのコアカードです。
ただしDSPによる演算ではなく、FPGAというプログラム可能なLSIを利用しているのが特徴で、DSPより柔軟なハードウェア設計が可能なこの技術のおかげでCC-1の性能が完成しています。。
CC-1カード1枚で230チャンネルオーディオ同時処理、その全チャンネルに8bandEQ,3stageDYNをインサートしても大丈夫という圧倒的処理能力により、72bus、220の物理的なi/o接続・・・など非常にハイパフォーマンスであるだけでなく、384KHzサンプリング/72bit浮動小数点処理も可能といった点で音質的、将来的なハードウェアとしてもスペックに不安はないかと思います。
その他、Fairlightを導入するメリットの1つとして優れた9pinコントロール機能があげられます。
外部ビデオ機器などを同期して使う場合必須の9pinコントロールですが、Fairlightとロックした9pin機器は、さもFairlightと一体になったかのように自由自在にコントロールでき、9pinで何かをぶら下げて作業しているということを忘れるほどであり、停止>再生>ロックまでの速度、ロックの精度、不安のない確実なコントロールレスポンスなど、Fairlightの9pinコントロールの優秀さは誰もが認めるすばらしい機能です。Xynergiでもそれは継承されています。映画・放送分野でのFairlight神話はこの9pinコントロールの優秀さに基を発するといってもよく、今後も必須の機能として重要な位置を占めるでしょう。
fairlight_pics1_1.jpg信頼性や高速処理というプロフェッショナルの要求を最優先に考えるFairlightは、専用ワークステーションコンピュータと、それ自体がCPUを持った専用コントローラによる鉄壁の構成でそれを実現し、そのコントローラーに操作する者が習熟するほど、他に比肩するものが無いほど高速なオペレーションを可能にしてくれました。Xynergiコントローラーもその思想を受け継ぎスタンドアロンCPUを持ち、最高のコントロールレスポンンスを提供してくれるほか、各ボタンはセルフラベリングマルチファンクションスイッチと呼ばれボタン1つ1つにディスプレイを内蔵しており、呼び出した機能に応じてボタンのラベル表示や配置が変化する最新の人間工学デザインで、操作者の習熟によるさらなる制作スピードアップが期待されます。
特に日本の放送局・MA現場において、限られた時間との戦いの中、効率よく、正確に、しかも映像とのシンクロを保って高いクオリティで音声収録と編集をこなすという、ハードな要求に応えられるほぼ唯一の機材であったFairlight。限定された機能しか持たなかったにもかかわらず、逆にそれが現場最優先のメリットとなり「Fairlightがないと仕事ができない」と言われるほどに浸透し信頼されてきました。FairlightはさらにXynergiの登場で、いよいよ本格的なメディア制作ツールとなりました。Fairlightから、この変化に対する積極的なPRとユーザー側のコスト調整さえ上手くゆけば、映画・放送以外でも、メディアの壁を意識しない新しい世代のクリエイターに新しい制作環境として提案できるものだと実感しました。
ただ、音楽マーケットではCMI以降とんと姿を見せなかったFairlightという企業の知名度や、特に前述のコスト面での弱点などで、セールスとして「デジデザインの牙城に一太刀!」というのは難しいかもしれませんが・・・。しかし実用ツールとしての完成度は非常に高く、現Fairlightユーザーの方々のリプレイスはもとより、映画・放送・ポストプロダクションで、Fairlightを導入したことのない方々の「Protools以外の統合ソリューション」として、導入検討の候補に挙げてみては如何でしょう。
皆さんも機会あれば最新のFairlight Xynergiに一度ふれ、その完成度の高さ、狙った作業がスピーディーに行える様を堪能してみては如何でしょう。ROCK ON PROではFairlight Xynergiのデモ等も随時お受けしています。お見積もり、ご相談は、下記お問い合わせフォーム、または お電話(03-3477-1776)/FAX(03-3744-1255)メールにてもお待ちしております。
営業担当:岡田、梓澤、洋介までお気軽にどうぞ。
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*記事中に掲載されている情報は2008年05月20日時点のものです。