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ROCK ON PRO
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YAMAHA ~ Here Comes the CL series Tour 2012 ~ Report
国内外から高い注目を集めるYAMAHA久々の最新デジタルコンソールCLシリーズの発表会にいってきました。CLとはCentra Logic。M7CLで評価の高い操作体系を受け継いでいます。このCLシリーズは、「The Standards stay,but innovation never ends.」というキャッチフレーズからも解るとおりに、従来のYAMAHAデジタルコンソールで培われ、評価を受けた部分はそのままに、技術の進化を取り入れ新しく生まれ変わったランナップだと言うことが伺えます。
「Natural Sound」を追求した音質
一番大切な『音質』。この部分に関してはアナログ部分を完全に新設計。現場のフィードバックを受けながら、徹底的に耳を使って「Natural Sound」を追い求めたと力強いコメントが。実際に会場でもバンドを入れてのサウンドを聞くことができましたが、低域のタイトさ、ヌケの良さを十分に感じることができました。現場でも評価されるであろう素晴らしいサウンドに仕上がっていると感じました。「Natural Sound」を目指す為に内部のクロック、FPGAといった部分にまで、音質チューニングのメスが入っています。YAMAHAのちからの入れ用が感じられます。「Natural Sound」を目指した、もう一つの理由はYAMAHAの誇るVCM技術との融合。この様な、デジタルドメインでのVirtual Curcitの良さを活かすためには、前段のアナログ部分で如何にPrueなシグナルを捉えることが出来るのかがポイントとなります。CLシリーズではデフォルトで6種類のVCMエフェクトを搭載。Rupert Neve本人とのコラボによるPortico5033,5043、そして定番の1176,LA2A,Pultec EQのシュミレートが加わります。「Natural Sound」で捉えたサウンドに彩りを添えるVCM。最大8ケのPlug-inをPremium Rackに立ち上げることが可能です。もちろんこれ以外にSPXの血統を受け継ぐ、マルチエフェクトが別途8系統使用が可能です。
VCM Dr.K’s Lab ~Porticoプラグインエフェクトの開発秘話~
CLのラインナップレンジは?
YAMAHAの現行のラインナップのレンジからは離れた商品。全く新しい、ラインナップだと説明されたCLシリーズ。機能的な面から現状のラインに入れこむとしたらPM5Dの下位、M7CLの上位とのことです。
Danteのもたらしたもの
システムとしての最大のポイントはDanteを使用し、I/O Rackが別体となっている点。Danteの採用による柔軟な運用性は上位機種にはないメリットを生みます。同一のI/Oを複数のコンソールから操作が可能(しかもGainの数値は個別に設定が可能!)。最大で、4台のコンソールと8台のI/O Rackでシステムアップが可能。しかもDante Networkの2重化も可能です。
これにより、FOHとStageでのI/O RACKの共用が可能。シンプルな設備で高度なシステムアップが簡易になります。持ち込みの来材料の減少、セッティングコストの減少等、多くのメリットを生みます。
64ch Multi Live Recording機能
Danteのもたらす恩恵は、システム構築の柔軟性にとどまらずLive Recording機能の提供にも及びます。CLシリーズにはNuendo Liveと呼ばれるレコーディング用のアプリが付属。これにより、CLシリーズのDante NetworkにPCを接続し(Ethernetで)最大64chの録音が可能。Nuendoのエンジンを利用しているためHDDアクセスへの負荷が非常に軽いこともメリット。実際に会場でもMacBook Proの内蔵HDDに問題なく64trackの録音が出来ていました。そして、再生に関しても64ch分の送り出しが可能。VENUEで評価の高いVirtual RehersalがYAMAHAのソsリューションでも可能となります。追加投資が、Note PC1台あればという手軽さも魅力となっています。
iPadでのStageMIX
更に、iPad用のCL StageMIXを準備、従来のPC上で動作するCL Editorとの同時使用により、卓のセッティングを仕込みながらStage Tuneが可能となります。こちらも汎用の無線LANアダプターとiPadがあればすぐに始められる優れたソリューションを提供します。PC用のCL EditorはPM5D,M7CL,LS9とのデータの互換がなされているため、他の会場で、コンソールが変わったとしても最低限の手間で仕込みを完了することが可能となっています。
MYカードによる拡張性も確保
lakeのスピーカーマネージメントヤ、Dan DuganのAutomatic Mixer機能を統合することが可能です。また、CLシリーズをCascade接続しての拡張もMYカードを通じて可能となっています。
【基本仕様】
CL5 72×mono + 8×stereo
CL3 64×mono + 8×stereo
CL1 48×mono + 8×stereo
【Output共通】
24×mix + 8×matrix + 16DCA
【共通コンソールバックパネルI/O】
OMNI IN/OUT 8ch , AES/EBU OUT 2ch , TalkBack IN , PHONE OUT
Dante Primary/Secondary , mini-YGDAI Card Slot 1~3
MIDI IN/OUT , WC IN/OUT , GPIO(5ch) , Network
YAMAHA CL series Presentation
YAMAHA CL series 解説
– YAMAHA株式会社 PA事業部 PAマーケティンググループ 今井氏 –
【関連リンク】
■YAMAHA DIGITAL MIXING CONSOLE CL series
■Rock oN Company 2012 musikmesse ショー・レポート!:YAMAHA
*記事中に掲載されている情報は2012年04月25日時点のものです。