Home » プロモーション » ミキサー構築が可能なラック・モジュール、API 7600レポート!

Pro Tools HDでの収録は、既に当然の事のように行われていますが、その場の空気感まで忠実に録音できるようになった分、近年インプット・デバイスであるマイク/マイクプリが注目を集めています。
70年代アメリカン・ロックの音質に代表される事の多いAPIは、ランチボックスが圧倒的に知られていますが、ラックマウント・モジュール API 7600をテストする機会を得ました!その実力をレポートいたします!
1968年の設立時から、ディスクリート・オペアンプの思想を貫いているAPIは、ロゴマーク同様、現在も2520オペアンプにこだわったモジュール作りを続けています。今回テストする機会を得たのは、212Lマイクプリ/225Lコンプ、そして名高い550A 3バンドEQを1Uラックマウントした、7600 Input Moduleです。ランチボックスのイメージが強いAPIが放つラックマウント・アウトボードはどんな出来映えなのでしょうか?
早速、フロントパネルから見てみましょう。各モジュール/アウトプットフェーダーの他に、バスアサイン/センドレベル/パン/ミュート/ソロのスイッチが見えます。これは、Expansion Busを使って数台の7600と7800マスターモジュールを組み合わせてミキサーを構築する際に使用します。この辺りは、いかにもAPIの思想が表れていて、組み合わせてのミキサー構築が前提とされた作りになっています。余談になりますが、7600に組込まれている200モジュールは、API Legacyコンソールでも採用されているもので、様々なニーズに合わせて最高品質の環境を提供しようとするポリシーがここでも伺えます。
内部を覗いてみると、ありました!APIの象徴とも言える2520オペアンプが、メイン基盤の隙間から見えます。ご存知のように無限とも言えるゲインを生み出す差動回路である、オペアンプの魔力は、ディスクリート回路と同様にアンプを制作/設計する方の関心を引きつけてやみません。現在では2520の他に2510を使用する事もあるAPIですが、希少で高価ながらもオリジナル2520を使用したリペアも可能になっており、ここでも評価の高い品質を継続維持するポリシーが貫かれています。
肝心の音質ですが、212Lマイクプリの独特の丸みを持った高域は現代の基準からすると、決してヌケが良い訳ではありませんが、非常に音楽的な特性を持っています。アンプを通すだけでも独自の質感になるのが分かり、APIの音に魅せられた方にとっては手放せなくなる事でしょう!特にドラムなどに使用すると音像がぐっと前に出てくるだけでなく、適度な空気感を伴った滑らかな高域が印象的です。
225Lコンプレッサーもピークを押さえる自然なものからハードなコンプレッションまで自在にこなし、マイクプリとの相性も抜群です。70年代年代アメリカンロックの音に象徴される事の多いAPIですが、その大きな要因がEQの音質にあるのではないでしょうか。550Aは現行の550Bとは違い、3バンドEQですが、的を得たポイントとともに、なだらかなQカーブによるイコライジングは、バンドサウンドを的確に表現するのに最適と言えるでしょう!
ランチボックスによるモジュール構成も魅力的ですが、ミキサーとしての使用も視野に入れる場合の選択肢として7600の拡張性は、音質を含めて非常に魅力的なものであると実感したテストでした!
本文中にもありますが、APIのラックマウント・モジュール・システムは、ミキサーとして構築させる事が可能です。下図は、7600 Input Moduleの他、7800 Master Module、8200 8ch Summing Mixerを組み合わせた、ミキシング・システムとなります。

記事本文・構成 : ROCK ON PRO 岡田
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