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Audiokinetic Wwise Tour 2016 レポート

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GAME業界にとって無くてはならないものとなってきているAudio Middleware『Wwise』。Steinberg NuendoがVer.7で、Game Audio Connectによりコラボレーションするということから、広く一般にもその技術が知られるようになってきています。
Audio Middlewareは何をしているのかというと、簡単に言えば、ゲームの中でサウンドを再生するための各種トリガー、パラメータに対応した専用のソフトウェア(特殊なトリガーにより発音するサンプラーをイメージしてください)。ゲームではユーザーの操作により様々な要素が生じ、それに合わせてサウンドを鳴らさなければなりません。これまでは各社が独自に開発したソフトウェアを実装していましたが、複雑化するコンテンツの流れから専用のソフトウェアとしてWwiseのような製品が誕生しています。
今回のWwise Tour 2016では世界中のユーザーに向けての活用事例の紹介、そして最新の機能紹介が行われました。

JAPAN Session

JAPAN SessionではCapcomが「バイオハザード アンブレラコア」を題材にしたセッション。株式会社パオンが「ワールド オブ サマナーズ」を題材に、CD PROJECT REDが「WITCHER3」を題材にと、幅広く活用されているWwsieの実際が紹介されました。また、パートナーデモとしてDolby JapanがAtmos、ヤマハが3D Headphone Technology”ViReal”、ヤマハミュージックジャパンとOM FactoryがNuendoとNuageの展示を行なっていました。

株式会社カプコン – バイオハザード アンブレラコア

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最初に登壇したCapcomからは、最新3DコンテンツにおけるWwiseの活用による、作業効率の向上にフォーカスしたセッションが行われました。
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株式会社パオン・ディーピー – ワールド オブ サマナーズ

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次のパオンのセッションは携帯端末(iOS,Android)向けのゲームでのWwiseの活用。
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コンソールのパワーが無い、容量制限が厳しいといった様々な要因からインタラクティブ・ミュージックは諦められることが多かった携帯コンソール。それを実現するためにWwiseを利用して、Audio + MIDIというトリガーを分離することで実現した実例が紹介されました。

CD PROJECT RED – WITCHER3

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休憩をはさみ最後に、海外の事例として「WITCHER3」におけるWwiseの活用がかなり具体的に紹介されました。
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広大なオープンワールドをプレイヤーが自由に冒険することのできるこのゲーム。コンセプトとして現実感の高い世界感が求められ、風の音、雨の音といった自然音をプレイヤーのいる位置により自由自在に変化させるということをWwsieを使って実現しています。また、オープンワールドの特定の場所で虫の声がしたり、水面での反射音があったりという変化を、ファルターをかけたりゾーンを分けてサウンド再生を行ったりと、その世界を形作るサウンドの配置がWwise上で行われているという実例が紹介されました。
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これらのセッションから、Audiokinetic WwiseはインタラクティブなSound Designにとって無くてはならないツールとなっているということが強く感じられました。Wwise自体も進化を続け、またサードパーティーの様々なプラグインを実装することで多彩な表現をもったソフトウェアへと変化しています。
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展示

Dolby Atomos

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更に展示では、すでにリリースされているDolby Atmos対応ゲーム「Star Wars バトルフロント」の紹介。

実際にサウンドを体験しながらのデモンストレーションで、これから採用が進むことが期待される、GAMEコンテンツの開発者に向けたAtmosの技術アピールを行っていました。

YAMAHA – ViReal

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そして注目はヤマハの3D Headphone Technology “ViReal”。Y2 projectが主体となり開発が進められているこの技術は、その認識に個人差の大きいヘッドフォンでの3D Soundの誤差をなくすためにかなり多くのデーターから平均値を取り、開発が進められている期待の技術。
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先月発表されたばかりのこの技術、今後どのように展開をしてゆくのか非常に興味が持たれるところ。ヤマハ自体のAVアンプはもちろん、Wwiseのプラグインとしても活用されていくのでしょうか?今後の動向から目が離せません。
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詳細はこちらのHPを御覧ください。ほかにもY2 projectの研究活動がいろいろと紹介されているので是非とも御覧ください。
http://www.y2lab.com/project/3d_headphone_technology/

YAMAHA – Nuendo , Nuage

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そして、我々に馴染みの深いNuendo、そしてNuage。Rock oN店頭でも展示が行われているので、すでに実機をご覧になった方も多いことと思いますが、YAMAHAが自信をもって開発したNuendoをMixing Engine連携コンソールNuage。Pro ToolsをPlayback EngineとしてNuendoをMixerとするといった活用方法もすでに実現しています。

OM Factory

そして、おなじみOM Factoryは、VR向けのグラフィック機能を強化したPCを展開。
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ハイフレームレートが要求されるVRコンテンツの製作時にも、ストレスのない環境を持ったワークステーションとして紹介されています。国内でのカスタムメイドPC、そしてDAWの動作保証があるPCという稀有な存在。実際のユーザーがこだわりぬいてセレクトしたパーツの数々は、使って分かる高い価値を持ちます。Windowsベースで作業をされている方は是非とも候補にしていただきたいハイスペック、高信頼性の製品です。
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Nuendoをきっかけに制作環境とプログラム環境の融合がスタートしたGAME Audioの世界。これから多方面へ広がってゆくことが予想されます。Audiokinetic Wwiseを是非ともその実態をチェックください。
https://www.audiokinetic.com/ja/

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*記事中に掲載されている情報は2016年07月13日時点のものです。