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Post NAMM 2018 最新レポート&セミナー〜ROCK ON PRO Seminar Report

2018年3月1日 掲載(記事本文・構成 : ROCK ON PRO)


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L.A近郊のアナハイムで1月に開催されたNAMM Show2018、現地発表された数々のトピックをまとめ、国内のユーザーの皆様へお伝えするべく、POST NAMM 2018セミナーが東京赤坂のAvid Space Tokyoにて開催されました。会場へは50名を超えるお客様がご来場となり、個人でのご参加者様から、放送局・ポストプロダクション・ゲーム会社といった業務レベルのお客様まで多士済々。会場となったAvid Space TokyoにはFocal Shape50をモニタースピーカーに用いてDolby Atmos 7.1.4をセッティング。会場でのハンズオンもPro Toolsの最新機能を活かした環境で執り行われました。

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第一部はROCK ON PRO洋介によるNAMM Showレポート。実際に現地へ赴いたRockoNスタッフによるダイレクトな情報を会場の皆様と共有しました。高域・低域の2wayダイヤフラムを搭載した近日発売となる完全メイドインジャパンのSony/C-100、そして完全復刻がアナウンスされたNEUMANN U67、真空管の型番もEF86とオリジナルを忠実に再現しています。他にも多チャンネル対応を果たし、Dolby Atmos / Auro / 22.2など7.1以上のマネジメントまでフォローするGrace Design m908や、三角形ダイアフラム(!)とインパクトあるルックス理詰めで作ったスウェーデンEhrlund Microphonesなど。ホームページの記事だけではお伝えしきれなかった現地での情報を織り交ぜつつ、ガジェットからプロオーディオ機材まで現地で得られた生の情報をお届けしました。
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続いてはAvid / Daniel Lovell氏による、最新Pro Tools2018の解説。頻繁にアップデートされるPro Toolsですが、これまでのバージョニングナンバーを改定し「リリース年.リリース月」の仕組みとなり、2018年1月リリースの最新バージョンは「Pro Tools 2018.1」となっています。

IMG_1401機能面ではテイクの比較試聴を簡易にするプレイリストコントロールの改善からハンズオンで実演したほか、MIDI機能も今回強化されたポイントの一つです。中でもRECしていなかったMIDI演奏もSHIFT+Cで前に戻れる(!)という画期的な機能は注目です。感覚で弾いていたファーストテイクに、なんと後からでも戻れてしまうというタイムスリップ的な発想。他にも矢印キーでのベロシティコントロールなど制作をスムースに進めるための細かな改善が多数なされています。

トラックプリセットの改善も効率的な制作に一役買ってくれる機能ではないでしょうか。トラックを作る際に、パラメーターに至るまで予めプリセットされた設定で作成することができる機能ですが、その設定から新規トラックを作成する際に選択肢としてプリセットが出現する様子まで実際の流れをデモ。トラック管理の流儀は制作現場それぞれでのパターンがありますが、柔軟かつ簡易に対応が取れることが分かります。

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EuConでのブラッシュアップもあり、iOSアプリケーションのPro Tools Control(無償)からのコントロールもデモ。部屋の至るところからレベルコントロールも行えるようになっており、セミナー会場でワイヤレスにPro Toolsのコントロールを実演。また、EQカーブがミックス画面に表示されるようになったのもトピックです。カーブはサミングカーブとなっており、各チャンネルのプラグインなど全てを反映したEQカーブが表示されることになります。それぞれのプラグインのセッティングがどのようにチャンネルに反映されているか一目瞭然です。他にも、iLok Cloudについても解説があり「iLok忘れた、立ち上がらない、、、」といった、現場での悲劇(?)もこれで解消に向かうのではないでしょうか。セッションの最後にはナイショの某有名タイトルを用いて、実際のサウンドとPro Toolsの機能解説も。7.1.4のDolby Atmos環境でディテールを確認いただきました。

今回の改善は「なるべくマウスを使わず、キーボードで完結する」ことを念頭に置いたとのことで、制作における閃きを失わない、インスピレーションを形にすることを最優先にしたクリエイターファーストな姿勢が伺えます。業務でのデファクトスタンダードとなるPro Toolsだからこそ、実務に沿った着実な改善が進んでいると言えそうです。


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第3部はATTIC.INC 中條氏によるセッション。前半はゲームオーディオでの音がどう鳴らされているかを解説、オブジェクトとして3D空間の座標として鳴らされるという点から、ゲーム本編とのインタラクティブな関係をどのようにマネジメントするのか、ミドルウェアを用いた実際の表現手法まで、具体的なサウンドデモを聴きながら解説が行われました。例えば、インタラクティブな音の鳴らし方の例として、4種ほどのステムにまとめられたオーディオをゲームの状況に応じてコントロールする手法。ドラムのステムを抜いたり、シンセのステムを残したり、あるいはそれを戻したりと、状況に応じた変化の様は我々がゲームをプレイする際に聞いていたあの感触。そのほかにも、距離減衰やランダムといったアプローチなど、その多彩な手法をご紹介いただきました。

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後半はPro Toolsの新機能となるトラックプリセットについて中條氏の実際のセッションファイルを見ながらデモンストレーション。作曲の段階、レコーディングの段階、ミキシングの段階、といったようにワークのフェーズに応じたプリセットを組み立てしているアプローチ。もちろんその中にはTIPSを多数潜ませています。レコーディング段階のプリセットではクリック音の音色を数種類用意してあったり、リファレンスとなるトラックを仕込んでおいたり、またソフトシンセを立ち上げた際にすぐに音色をプレビューできるよう単音のMIDIノートが事前に打ち込まれていたり、、と文面ではお伝えしきれないほどの効果的なアイデアをご披露いただきました。

今回のPro Toolsのブラッシュアップポイントとなるトラックプリセットを便利に活用できるのも、中條氏が「いかに作業を効率よく短くしてクリエイティブのための時間へ割り振りするか」を常に念頭に置いているからではないでしょうか。実際のデモ画面を見ると、ハッとさせられる瞬間も多く、アイデア次第で快適な制作環境はまだまだ充実させることができる。そう強く感じるセミナーセッションとなりました。末文とはなりましたが、数多くのお客様にご来場いただきました、誠にありがとうございました!

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記事本文・構成 : ROCK ON PRO

※ 記事中に掲載されている価格・割引率・購入特典・ポイントや仕様等の情報は 2018年03月01日 記事更新時点のものです。

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