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独自のサウンドを追求するCHANDLER LIMITED ! Germanium Seriesの魅力を探る!

2011年6月11日 掲載(記事本文・構成 : ROCK ON PRO)


アメリカはアイオア州に本拠を置くCHANDLER LIMITEDは、EMI Abbey Roadサウンドを忠実に再現したTGシリーズや、NEVEサウンドを再現したLTDシリーズなどのヴィンテージ・サウンドの再現で名声を得てきました。
その確かな技術力と魅惑のサウンドは、世界中のクリエイターを虜にしてきましたが、デザイナーのウェイド・ゴーク氏は、自身の考える理想的なサウンドを実現するために、個性的なオリジナル・サウンドを持つGermanium Seriesをもリリース!
プラグインの開発を含めた柔軟な展開を押し進めるCHANDLER LIMITEDから、個性的なサウンドを持ちながら、あらゆる場面での使用を可能にするGermanium Compressorをご紹介いたします。


Germaniumトランジスターによる個性的なサウンド!
様々な現場を飛び回るエンジニアの方の切り札に!

元来、S/Nやヘッドルームの問題で使いどころの難しかった、ゲルマニウム/シリコン・トランジスターを積極的に回路に使用したGermanium Compressorは、その名の通りのウォームで独特のサチュレートをもたらすサウンドを持ちますが、+34dbものヘッドルームからも分かる通り、立地でクリーンなコンプレッションを行う柔軟性を持ち合わせています。
そのパラメーターの豊富さから、商業スタジオに常設されにくい面がありますが、反面、様々な現場を飛び回るフリーランスのエンジニアの方には、独自のサウンドをクリエイト出来る切り札として、その威力を最大限発揮出来るでしょう。


CHANDLER LIMITEDの歴史

CHANDLER LIMITEDのデザイナーであり、代表でもあるウェイド・ゴーク(Wade Goeke)氏は、幼少の頃からラジオを分解しては組み立てるような少年でした。

後にミュージシャンとしての活動を行う彼は、カリフォルニアに渡ると、Brent Averillsで働くようになります。

Brent Averillsでテストやリペアを担当していたウェイド・ゴークは、様々なヴィンテージ機器や、そのリプロダクションに関わるうちに、自身の設計によるプロダクトをリリースする事を決意、小さなアパートで1台づつ手作りで作り上げるところから、CHANDLER LIMITEDがスタートしたのです。

CHANDLER LIMITEDの転機は、ウェイド・ゴークが偶然手に入れたEMI TG Limiterの解析をしていた事から始まります。ちょうどTG Limiterの復刻を考えていたEMIとの思惑が合致してスタートしたこのプロジェクトは、TG 12354 EQやTG 12413 Limiterとして形を表し、さらにNEVEのリプロダクトであるLTDシリーズのリリースと、軌道に乗り始めます。

現在では30人の従業員と4000㎡のオフィスを持つまでに成長したCHANDLER LIMITEDは、Germaniumシリーズという野心的なプロダクトの開発も行い、尚も前進を続けて行こうという熱さが感じられるメーカーと言えるでしょう。


CAHNDLER LIMITED Germanium Compressor

CHANDLER LIMITEDの創設者であるウェイド・ゴーク氏は、Brent Averilleでテストやリペアを手がけた経験をもとに、自身での設計による素晴らしいアイデアを結実すべく会社を設立、数々の評価を得た製品を送り出してきました。

CHANDLER LIMITEDの紹介でも触れましたが、イメージからは想像も出来なかったことですが、彼はアメリカはアイオワ州の出身で、あのVari-Light社に勤務していたこともあるのです!

中でも発表以来、数々の賞賛を浴びてきたGermaniumシリーズは、過去の名作を復刻させたような製品が多い中で、久々に登場した個性的なアウトボードとして、エンジニアの方だけでなくミュージシャンを含めた様々な方から歓迎されました。

その最新作であるGermanium Compressorは、Germaniumトランジスタの問題点である、ヘッドルームの狭さ、ノイズの多さを解消し、+40V動作でのヘッドルー ム+34dBを実現すべく、カスタム・トランス/ゲルマニウム・トランジスターの開発からはじめられました。

右の写真は、そのコアを担うHybrid OP Amp回路とトランスになりますが、文字通りブラックボックス化された中には、カスタムのGermanium/Siliconトランジスタが納められています。

Hybrid OP Ampの右に位置する入力トランスと合わせて、CHANDLER LIMITEDカスタム・メイドとなっていますが、開発にあたって苦労したのがトランスとアンプのバイアス調整だったようです。

St. IvesやTGビンテージ・トランスも試してみた上でのカスタム制作となった経緯から見ても、満足のいくサウンドまで仕上げるのに相当苦労したのだと思われます。

★Germanium Compressor 構成★

既に書いてきたように、Germanium Compressorの大きな特徴は、カスタムで制作されたHybrid Op Amp回路とトランスになります。

これにより、通常のCompressorでは考えつかないようなパラメーターが存在し、穏やかなコンプレッションから独特のサウンドまで、幅広いサウンドメイクを可能にしています。

特徴的なのは、一般的な抵抗(ソフト)、ゲルマニウムダイオード(ソフト&ハード)、シリコンダイオード(ミディアム&ハード)、ツェナーダイオード(ハード)といった異なる素材をスイッチングする事で音のキャラクターとコンプカーブが変化する、6ポジションのConpressor Kneeが用意されている事でしょう。この、異なる素子をスイッチングする事によって、サウンドのキャラクターを様々に操る事が可能になっているのです。

技術解説はこちらをご覧下さい >>

そのトーンも、バリアブルに変化する事によって、微妙な調整が可能になっており、Germanium Compressorの個性に繋がっているのです。

また、斬新な WET / DRYのミックスコントロールを装備し、コンプレッションされたサウンドと原音をミックスできる為、より積極的なサウンドメイクが可能になっています。例えばドラムの アタックやパンチ感を失わずにリミッティングされたサウンドを自由自在にミックスできるようになります。

★Germanium Compressor魅惑のサウンド★

それでは、Germaniumシリーズの特徴的なGain/FeedBackスイッチとともに、コンプレッサーでは見た事のないDry/Wetスイッチに興味を引かれつつ、その音質を確認してみましょう。

ブルーに輝くメーターが通常とは違う雰囲気をもたらす本機に、まずはBypass状態で音源を入力してチェックしてみましたが、いたずらに音質を変化させないところに基本性能の高さが感じられます。

もともと初期のトランジスターと言えば、ゲルマニウムが使われるのが当たり前であったくらい、歴史の古い物質であるゲルマニウムは、約0.7eVという狭 いバンドキャップ(音楽で言えばダイナミックレンジの様なものです)を持つのが特徴となっており、電圧降下も小さいため、現在でもダイオードや光検出器等 に使われる事が多いのですが、これらの特徴を忘れさせるほどナチュラルな印象です。

次にClean CompスイッチをONにして見ると、THD 0.2~0.5%が示す通りナチュラルなコンプレッションが魅力的なサウンドを得る事が出来ました。これを見るだけでも様々な用途に使える可能性を感じる事が出来ます。

この時Germanium Compの最大の特徴ともいってよいDry/Wetのロータリースイッチは中立を指していましたが、これをWet方向に振ってみると、今迄感じた事のない不思議な効果を得る事が出来ます。

具体的には、ReverbのようなDry/Wetとは全く違い、ドライ音がウェット音と混ざり、輪郭がはっきりしながらもキチンとレベルオーバーを押さえ 込んでいる感覚です。さらにComp Curveで切替が可能なGermanium/Silicon/Zennerの各ダイオード切替と、Germanium Drive/Feedback量、THD 2~5%のDirty Compスイッチと組み合わせる事によって多彩なサウンドをクリエイト可能です。

ウェイド・ゴーク氏によるとGermanium Compressorのみならず、Chandler Limitedの製品設計を行う際は、もちろん理論的なパーツ構成を試す事もあり、オシロスコープや測定器を使うこともあるのですが、完全に求めているサウ ンドが得られるまで自身の耳を頼りに試行錯誤を繰り返されているようです。

そのサウンドは特筆すべきダイナミクスを持っており、全ての現場にお勧めの1台と言えるものであり、フリーのエンジニアの方が個性的なサウンドをクリエイトするのにも最適です!すべてのGermaniumシリーズに共通するこの特徴は、いまや貴重ともいえる光を放っています。

デモ機のご用意がございます。デモ依頼/お問い合せはROCK ON PRO 梓澤まで、もしくは、下記フォームよりお問合せ下さい。

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Manley Labratoryの特集はこちら>>



Germanium PRE AMP/DI ¥120,000

PSU-1(CHANDLER LIMITED製品に必要です。お問合せ下さい) ¥24,150


Germanium TONE CONTROL ¥167,000

PSU-1(CHANDLER LIMITED製品に必要です。お問合せ下さい) ¥24,150

Germanium Compressor ¥167,000

PSU-1(CHANDLER LIMITED製品に必要です。お問合せ下さい) ¥24,150

TG Channel MkII ¥246,000

PSU-1(CHANDLER LIMITED製品に必要です。お問合せ下さい) ¥24,150


記事本文・構成 : ROCK ON PRO

※ 記事中に掲載されている価格・割引率・購入特典・ポイントや仕様等の情報は 2011年06月11日 記事更新時点のものです。

お見積もり・ご相談は、お問い合わせフォーム、お電話 (03-3477-1776)、FAX (03-3477-1757) にてお待ちしております。

営業担当:岡田・君塚・森本・廣井・佐々木・清水、デモ:洋介までお気軽にどうぞ。

*本記事の内容は、特に断りのない場合掲載時点での情報を元に書かれています。


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